勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない!   作:そとみち

23 / 218
23 湖の精霊と聞いて女の子をイメージしない人いる?

 

 その後、老夫婦とだいぶ話が盛り上がってしまい集合時間ギリギリまでカフェで時間を潰してしまった。

 まぁ色々湖の精霊の話とかこの街の話とか魔装具の話を聞けたのでヨシとしよう。

 そんなわけでメルセデスさんと一緒に宿屋に戻ってくると。

 

「団長! 大丈夫でしたか!? ロックに変なトコロ触られたりしてませんか!?」

「無事ですか!? 探しに行こうかって今話してたところですよ!」

「…………推定有罪。処すか? ロックを処すか……?」

「マスター……まさかとは思いますが何もしていませんよね?」

「このクソみたいな信頼度の低さよ」

「はっはっは。大丈夫だよ、意外にも紳士的だった。中々興味深い時間を過ごせたよ」

『みゃあ』

 

 めっちゃ俺がなんかしたんじゃないかと危惧されていた。

 なんやねん。俺だって時と場合くらいは選ばぁな! 特に今回はとっとと魔装具ゲットして残りの時間をバカンス過ごすんだからよ! それまでは控えめじゃい!

 バカンスになってからはめっちゃみんなの隙を伺うマンになるけど許してくれるだろうか。許してくれるね。

 

「遅れてすまなかったな。それぞれの成果を聞こう。まずはマルカート」

「は。この街に伝わる精霊の伝承について調べることができました。この街は湖の精霊の守護により命を永らえた冒険者がそのお礼に街を築いたという話で……」

 

 マルカートさんは主に歴史から調べたみたいだな。

 湖の精霊に助けてもらった冒険者がそれを称える祭壇を作って、それを守るための村みたいなのを作って、そこが栄えて街になったとか。熱心な信者がいたものだね。

 ただその信仰も近年になって薄れて来てて、若い世代はその伝承そのものを知らない人もいるんだって。

 まぁさっき老夫婦に大体似たような内容聞いてきたので俺に驚きはないんだけど。

 

「リンはどうだった? ついでに黒い竜の話とか知らないか聞いてみたんだろ?」

「うん、ギルドのさかばのひとにきいてみた。でもみんなしらなかった……ざんねん」

『みゃあ……みゃっみゃっ』

「ん……なぐさめてくれてありがとミャウ」

「王都でも感じましたが、今の時代はあまりドラゴンは人前に姿を見せていないようですね。人と竜が交じり合わなくなって……その分、ドラゴニュートも数を減らしたという事なのでしょうか」

「あー……確かにすごくレア種族よね竜人って」

「今ですと、王家直属の食客に有名な方が一人……それくらいでしょうか?」

 

 残念ながらリンはこの街でも成果は得られなかったようだ。残念。ミャウがフードから出ていってすりすりして慰めてた。

 まぁ俺の勘にもうんともすんともこねぇからなぁリンの家族の事は。よっぽど僻地にいるんだろうか。あの奴隷商人どっからリンを見つけて来たんだマジで。

 その後のイレヴンの話にアルトさんとソプラノさんが続いたとおり、竜人は極めて希少な種族だ。セントールよりも見ない。

 王都ではリン以外だと食客のお姉さんくらいだよなぁ。一度だけリンの顔を見に来たことがあるがあの人はエロかった。大人の女性でボンキュッボンのばいんぼいんだった。何とかして俺に惚れてくれないだろうか。厳しいか。

 

「私とシミレさんは酒場を何件か回ってみました! けど……あまり有益な情報は得られてません。みんな湖の精霊の存在は知ってたけど、魔装具の話は全然知らないって」

「…………午前中で、人がそんなに多くなかったのも、ある。冒険者は少なかった……ダンジョンに潜ってる、かもしれない」

「アタシとソプラノは図書館回ってみたわ。マルカート副団長の言うような伝承のおとぎ話の本とか、この街の歴史とかはあったけど……魔装具に関する本は午前中は見つからなかったわね」

「流し読みで本棚の3分の1くらいは見てみましたけど成果はゼロです。午後にまた探してみるつもりです」

「司書さんに魔装具の件を聞いたら『ギルドマスターに聞いてみてはどうでしょうか』って言ってたけど……」

「ギルドにいった私もまずそちらに打診を試みましたが、午前中は不在でしたね。もしかするとギルドマスターが情報を持っているかもしれません。午後はそちらにも当たってみたいと考えています」

「くろいドラゴンのおはなしもきいてみたい!」

「ふふ、そうですね。リン様の求める情報も出てくるとよいのですが」

 

 ティオとシミレさん、アルトさんソプラノさんのメンバーも有益な情報はまだ見つけられてないようだ。

 ふーん。へー。ほーん。

 思わず笑顔が零れちまいますわよなァ!?(ゲス顔)

 

「ロックの顔がウザいんだけど」

「その顔どんな感情ですかマスター」

「キっモ」

「辛辣。俺達の成果を言ってやってくださいよメルセデスさん!! この俺の活躍をォ!!」

「うむ……何故だろうな、君に言われると褒める気持ちが凄い勢いで失われていく」

「ひどくないスか?」

 

 メルセデスさんにも裏切られそうになってしまえば涙がちょちょぎれちまいますわよ。

 俺頑張ったよねぇ? ドンピシャでカギになる場所見つけたしキーアイテムっぽいのもゲットしたり老夫婦のお話で盛り上がってめっちゃ情報手に入ったよねぇ!?

 

「一先ず私達は魔装具の情報とそのありかと入手方法まで確認できた。少年のお陰でな」

「……は!?」

「えっ……え? 何やったんですかロックくん……?」

「老夫婦が経営してるカフェに立ち寄って楽しくおしゃべりしながらティータイムしてましたが」

「……理解に苦しみます」

「…………変態」

「そこまで言う?」

『みゃあ……』

 

 メルセデスさんが一先ず今日仕入れた情報を共有する。

 とりあえず魔装具は湖の精霊が管理している物だと。

 それを入手するにはこの街の名士に調査能力とかを認められて、レリーフを貰ってそれを祭壇に持っていく必要があると。

 んでカフェの老夫婦がその名士、この街を作った冒険者の子孫らしくて、代々レリーフを渡す祭壇の管理人みたいなことしてたんだって。

 本当はあそこにたどり着くまでにギルドマスターに話聞いて、クエスト何件か受けて、実力を認められてから店に行かないと駄目だったらしい。

 あの店に目的があって向かわないとそもそも店が見つからないような魔法がかけられていたらしい。それを看破して店にたどり着き、特定の注文をした人にレリーフを渡す……と言う謎の手順を踏まないといけないようだ。

 

 まぁ俺全部すっ飛ばして凸したんすけどね。

 

 色々話聞いた後にそれを老夫婦にバラしたらめっちゃ驚いた表情をされて、直後に爆笑された。

 そんなやつは初めて見たって話だ。ここ数十年でも数名しかレリーフを求めて来た冒険者はいなかったのに、まさかいきなりここに来る人がいるなんて思いもしなかったとかなんとか。

 それで随分おじいちゃんおばあちゃんに気に入られて、めっちゃ話が盛り上がってミャウを撫でたりこれまでの冒険の話とかして盛り上がってたら時間が潰れてしまったというわけだ。

 パンケーキめっちゃ美味しかったから後でまた普通に行きたい所だね。デートスポットに使おう。

 使う機会があるといいですね。(冷静な自己分析)

 

「……祭壇でレリーフを掲げると湖の精霊が現れるらしい。その精霊に魔装具を求めると試練が課され、それを突破することで魔装具を授かれる……とご老人は仰っていた。なるほど、噂に違わぬ勘の良さだったな……空恐ろしさすら覚えるほどの」

「わぁ……やった! すごいよロック! さっすがぁ!」

「そうやろそうやろ。もっと褒めたまえティオくぅん!!」

「ええ……? マスターがやってることがただのRTAでドン引きなんですが」

「ロック……そのかんのよさでわたしのかぞくもさがして!」

「切実な顔で見られると胸が痛い。リンの件もいつだって気にしちゃいるけどさ、どうも勘に響かんのよ……まだ見つかるようなアレにないんだと思う」

「むー! やくたたず! カス! かいしょーなし!! へんたい!!」

「悪口のレパートリーが増えてる」

「ご主人様の素行が悪いせいだと思うわよアタシは」

 

 褒めてくれるのティオしかいないんすけど!

 見てろよコイツらマジで……精霊の試練とやらでティオをめちゃくちゃ支援して俺の価値を思い知らせたるわ。

 後から「ロックくん素敵!!」と言われてももう遅い。いや遅くない。それで惚れられたら嬉しいの極みだったわ恋に落ちるのに遅いも早いもないわ。

 

「では、昼食を取ったら街の外れにある祭壇に向かおうか。戦闘もあるかもしれん、準備はしっかりしていくぞ」

 

 メルセデスさんの鶴の一声で今後の方針が定まり、午後に向けて俺たちパーティはしっかり飯を食べてリキをつけるのであった。

 

 

 

※    ※    ※

 

 

 

 はい。昼飯食べ終えて祭壇に来ました。

 

「リンは宿で待ってろと言ったのに」

「やだー。わたしもぼうけんするー!」

「まぁまぁ……リンちゃん強いんだし、今回は私達でフォローも出来るし! 経験するのは悪い事じゃないでしょ、ロック」

「そうは言うがねティオ。心配は絶えないですわよ俺は。本気でリンが暴れたら街やダンジョン崩壊してもおかしくないしなぁ……」

「いうことはきくから! おとなしくするから! さきっちょだけだから!」

「待ってリンちゃん最後のセリフどこで覚えてきたの?? おねーさんにだけこっそり教えて???」

「えっと……ロッ」

「殺しましょう」

「判断が早い。口癖真似られただけで! 当然にして手なんて出してねーっすからね!」

「…………胸が大きければ、何でもいいんじゃないのか、貴様は」

「子供に手を出したら犬畜生以下の外道の極みだと思ってる人です……」

 

 リンもついてきちまったんだよね。コイツマジでこの遠征で未知なるものに触れまくってめっちゃ好奇心旺盛になってしまわれてる。

 ティオの言う通りカバーは出来る人数だけどさ……ここまで来ると俺が恐れてるのがリンが本気出した時の被害だよ。

 この街に来る途中に何度か魔獣との遭遇戦があって、そこでリンも応戦しちゃって……その時の火力をみんなが見てたもんだから実力については俺以上に信頼されてるまであるし。

 まぁなぁ。リンが口から吐くのが火球ってレベルじゃなくて貫通式レーザーみてぇな火力してるからなぁ。そりゃ強いんだけどさ。

 それでも心配しちまうのがパパのお辛い所です。出来る限り後衛で俺の傍にいてもらお。

 

「さて……なかなか(おごそ)かな作りの祭壇だが。この開けた中央でレリーフを掲げればよいのかな」

「ですかね。早速やってみます!」

 

 老夫婦に聞いたところ、かなりしっかりした石造りの祭壇の、その開けた中央でレリーフを掲げると湖の精霊が姿を現すらしい。

 別にレリーフを掲げるのは直接貰った俺じゃなくてもいいんだって。その人が認めるパーティのメンバーならよかろうと。

 結局は遠回しにお使いクエストを設定してたのは、そもそも本気で魔装具が欲しくて実力のある冒険者ならOKってことで。俺とメルセデスさんで王都でもピカ一の才能のある冒険者が魔族に対抗するために求めてるって言ったら快くOKしてくれた。

 

 そんなわけで俺からレリーフを受け取ったティオが祭壇の中央に行き、それを高々と掲げる。

 すると、祭壇全体が一際白く輝いたように呼応して……そして。

 

『──────我が名は精霊セントクレア。私を呼びましたね……』

 

 湖の精霊が姿を現した。

 

 ──────ドスケベッ!!!!(渾身)

 

 えっ見てよあれ!? 全裸よ全裸ァ!? 全身水っぽいけどバッチリ女性体でさ!! んで身に何も纏ってないのよ完全に水の精霊ですわよ!!

 マジかよ何も隠れてねぇじゃん……水色単色だけどおっぱいのさきっちょとかえっちっちな丸みを帯びたお尻とか無毛のデリケートなゾーンとか丸出しじゃん!!

 風紀がものすごい勢いで乱れてまーす!! 性欲ッ!!

 

「マスター落ち着いてくださいマスター魔力漏れてます。護りの指輪凄い勢いで輝いてますマスター!」

「これが落ち着いていられるかってんだよォ!! うわー超美人!! エッロ!! 俺ロックって言います!! 貴女の運命の人になりに来ました!! 俺の彼女になってくれませんか!? 清いお付き合いからどうでしょうかッ!!」

「誰か!! 誰かロック止めて!! 精霊の機嫌を損ねる前に息の根止めてー!!」

「まぁ……なんかこうなるの想像できてたわアタシ」

「湖の精霊は麗しき女性のようだと文献にありましたもんね」

「…………死ね」

「ハァッ!」

「ハァッじゃないですよシミレのダガーをいともたやすく二本指で止めないでくださいロック様。代わりに己の心臓なら止めていいですから」

「はーぁ……ロック少年はどこまでもロックだな……」

『……その、ええと。私を呼んだのはその少年ではないのでしょうか……?』

「違いまーす!! 私!! 私が呼びました!!」

「いや俺だっ!! そのレリーフは俺のもんじゃーい!!」

「マスターもう喋らないで下さい!」

「がッ……があああああ!! あがああああああ!! 諦めるかぁぁぁ゛ぁ゛!!!」

「抵抗するわねコイツ」

「往生際が余りにも悪いです」

『みゃあ……』

「ロックははじ」

 

 シミレさんから投擲されたダガーをキャッチして湖の精霊へ愛を囁こうとしたところでイレヴンが背後から忍び寄ってきて思いっきりヘッドロックかけられて悶絶した。

 畜生……湖の精霊がこんなにドスケベだと知ってりゃレリーフをティオに渡さなかったよ!

 俺のもんやぞ……!! クッソ絶対に諦めねぇからなそのウォーターおっぱい絶対揉みしだいてやるからなァ!!

 

「私はティオ! セントクレア様が魔装具を持っていると聞いて……それを求めてきました!! どんな試練でもこなしてみせます!!」

『ティオ……貴方の心は透き通る水面。貴女の体は絶たれし久遠の輪廻……』

「……久遠の輪廻?」

「ティオの体に何かあるって事?」

「…………聞いたこともないが」

 

 ティオがその精霊、セントクレアちゃんにぎぶみー魔装具を訴えたところ、なにやら思わせぶりな言葉が返ってきた。

 心が透き通るってのはまだわかる。コイツアホで単純でまっすぐで優しいからな。無限に明るいので周りに好かれるタイプだよ。俺とは大違い。

 でも体が……なんて? 絶たれた久遠のなんだって?

 おっぱいが無で絶壁だっていう遠回しな表現??

 

『────答えなさい。貴女はその力を、何のために求めるのか』

「っ……最近になって現れた魔族に、打ち克つ力を!! 仲間を、友を護る為の力が欲しい!!」

『────その望み、光の道と見受けました。よろしい……このセントクレアが試練を与えましょう。その試練を超えた時こそ、我が力をもって魔装具を譲り渡すことをお約束いたします』

 

 しかし問答は続き、ティオの純粋な想いを受けて、セントクレアちゃんもOKを出したみたいだ。

 よかったよかった。そもそも試練を受けられなかったら魔装具もクソもないからな。これで第一段階はOK。

 ってかなんかアレな。こう、よこしまな想いで魔装具を求める感じだったらこれ突っぱねられる奴だな? 俺だったらダメそう。

 

 さてしかし次の瞬間である。

 

『────っつかこの喋り方しんどー。最近は魔装具求めに来る冒険者もいなくて暇だったからようやくって感じよねー。新ダンジョンが出来たから少しは尋ねに来る冒険者増えるかと思ったのにだーれも来ないんだもん!』

「……え゛っ?」

『あー、ティオちゃんね? 貴女の想いも受け取ったし資格も十分だから全然オッケー、ちゃんと試験クリアすれば魔装具は準備してあげるから安心してね?』

「あっ、はい……?」

 

 みんなが余りの事態にあっけにとられてぽかんとした顔を晒してしまった。

 さっきまでの厳かな雰囲気は何だったんだよぉ!! この精霊軽いな雰囲気が!!

 俺の好みのタイプです。

 

「好みのタイプです」

「完璧に極めてるのにまだ余裕ありますねこのクソマスター……」

『あっはっは!! そっちの男の子面白いわよねー! 初対面でそこまであけすけに来る男なんて初めて! キミだったらもっと面白おかしい試練を与えたかもしれないわね』

「それは例えば……体の相性をベッドで確かめる的なヤツっすか!?」

「気道を完全に潰してるのにまだ喋るのか……」

『んふふー、そこまでは早いかな? でもデートで楽しませてくれたら……なんてね。ま、今回はティオちゃんに試練を与えるだけです。貴方は私よりも先に先約がありそうだから……ダーメ♡』

「まだ俺童貞だし彼女いないんですけどぉ!? 誰だよ俺に先約かけてるねーちゃんは!? シャイなのかなぁ!? いつでも俺の前に出てきていいからねぇ!?」

「あまりマスターをからかわないでください……というよりもこれ以上マスターを止めるのも大変なので試練についてご教示ください」

「あっ、そうですね! セントクレア様、試練とはどのような……!!」

 

 俺がなんか微妙に好感触だったので気合で口説き始めたらそれも結構好感触だったというね。

 離せイレヴン!! ここで精霊様口説き落として俺は冒険者で初めての精霊で童貞捨てたマンになるんだ!! 水っぽいボディがどんな感触なのか試してやるんだァァァ!!!

 

『うん、普段だったら私に力を見せてもらって、それで合格だったら持ってる装備のどれかに魔装具になるエンチャントをして……って感じなんだけど。貴方たち……特にそこのセントールとアンドロイドが強そうだから、ちょっと私のお願い込みの試練にするわ』

「む……」

「……私の存在も御存じでしたか」

『精霊よ? 長い時間生きてると色々知識が入るわけ。150年前はアンドロイド連れてる冒険者もいっぱいいたしね。で、まぁ……お願いって言うのは近くに出来た新しいダンジョンの事。知ってるでしょう? アレねー、ここ最近私が魔装具渡す冒険者もいなくてこの湖にムダに魔力たまっちゃって出来ちゃった奴なのよ。だーれも私に挑戦しないから湖にたまる魔力を使うコトが無くて。だからダンジョンにだいぶ魔力が籠ってて……で、それを均してきてほしいの』

「……えっと、どういうコト?」

「ダンジョンが新しく現れる条件……その土地に魔力が溜まり過ぎると自動的に生成されてしまうんです。その魔力でダンジョン内の魔物やアイテムなどが作られるのですが、それが溢れてしまうとスタンピードが発生する懸念もあります」

『そーそー。150年前はいっぱい魔装具作ってたから魔力もいい感じに消費できてたんだけどねー。でもまだあのダンジョンの最深部のボスがやられてないっぽくてさー、このままほっとくと万が一スタンピードが起きちゃったら街がヤバいじゃん? だからさ……』

 

 イレヴンの拘束から抜け出すために全力を振り絞っていると、セントクレアちゃんが色々説明してくれた。

 かつては魔装具目当てで自分に挑む冒険者が多くて、魔力もいい感じに使えてたのだが、ここ最近そう言うのも減ってしまって湖に魔力が溜まってダンジョンが出来てしまったと。

 で、ダンジョンをほっとくとスタンピードが起きかねないからヤバいと。これはどこのダンジョンも同じだけどな。だから俺たち冒険者がせこせこ潜ってアイテムゲットしたり魔物討伐したりしてるんだけど。

 ただこの湖の街には大きなギルドはないし、王都からも遠い。他の二つのダンジョンに比べてアタックする冒険者も少なめなのかも。

 だからこそ。

 

『ダンジョン最深部のボスを討伐してきてほしいな。そしたらご褒美にいっぱい魔力籠めて魔装具作ってあげる♡』

 

 実にシンプルな試練が、精霊から示された。

 






~登場人物紹介~

■湖の精霊セントクレア
全身水で出来た裸族の精霊。実は見られて楽しんでるタイプ。

■王都食客のドラゴニュート
年齢不詳のデカパイドスケベドラゴン。鱗や髪の色は燃えるような赫赫。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。