勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない!   作:そとみち

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30 説明することが……説明することが多い……!!

 

「……で、なんでみんな無事なんスか? いや心から嬉しいんすけど。俺ら全滅しましたよね? 誰が助けてくれたんですか?」

「何を言ってるんだ少年……? 君がみんなを護ってくれたんだろう?」

 

 イレヴンに顔を拭われて、水を貰って一息ついてから改めて周りを見渡せば、俺らパーティメンバーが全員無事でそこにいた。

 イレヴンもリンも、ティオも、メルセデスさんたちケンタウリスのメンバーも全員無事。ミャウもちゃんと逃げてて俺のフードの中に戻って来た。

 大きな怪我とかもなさそうで……メルセデスさんのおっぱいを圧迫してた胸当てには穴が開いているが、その下に健康的な肌色が見えたから治癒魔法で治せたのだろう。心臓貫通したっぼかったけど。

 胸当ての中心に穴が開いてるから谷間見えててエっロ。感謝申し上げますみっちりおっぱい。急なIQの低下。

 

「……私の胸元に随分熱の籠った視線を向けるね少年」

「やめてください恥ずかしいですマスター」

「メルセデスさんがエロすぎるのが悪い所もあると思う。……で、ええと? 俺が守ったって言われても全く覚えがないんすけど。え? 俺なんかしました?」

「覚えてないのロック……? 私たち全員に魔法防壁かけてくれたのロックなんでしょ? そうですよね、セントクレア様?」

『ええ。湖の精霊の私が言うんだから間違いないわ。あの時感じた魔力は確かにロックくんのものでした』

「うおぅ!? 急にダガーが喋った!! えっ何!? 魔装具になったん!? 魔装具ってやっぱみんな女子なん!? やったぜ無限に夢が広がりまくリングだなァオイ!! ってことはメルセデスさんの神弓も喋るんすか!? 俺に譲ってもらえたりしませんかねゲヒヒのヒ!!」

「上がった株が一気に暴落したわね」

「どうしてそんなに恥をさらすんですかロックくん」

「…………やはりバカか」

「ロックはばか……」

『みゃあ!』

 

 急にセントクレアちゃんの声で喋り出したティオのツインダガーに興奮してゲスが漏れてしまいました。

 というのは置いといても、なに? 俺がみんなを守って魔法でバリアー張ったって話で?

 なにそれ知らん……怖……。 

 

「あの時に張られた魔法防壁は風魔法でしたが、魔力砲の一撃を堪えてさらに水中でも呼吸できるようにわたくし達を守ってくれていました。ロック様の魔力で、しかも無意識で……あれ程の高密度の魔力操作が出来る、というのは少々考えづらい部分は確かにございます」

「ロック、魔法はからっきしだもんね。でもセントクレア様はそうだって言うし……」

「やはり俺には英雄の血筋が……? 危機に陥ると秘めたる力が爆発するタイプの主人公だった……??」

「うぬぼれるなよマスター」

『ロックくん自身が操作してないってなると、やっぱりその指輪のおかげだと思うわ。出会った時からなんかおかしいと思ってたのよねその指輪』

「え、この推定100Gの護りの指輪が何か?」

『それね、変質してるのよ。気持ち悪いくらいに……こう……なんて表現したらいいかわからないけど……性欲で煮詰めてドロドロに溶かして器が侵食されて根元からブチ壊されて再構成されてるって言うか……呪われてるって言うか……』

「ちょっと待って急に何!? なにその評価!? コワイ!!」

「聞いてるだけでキモいわね」

 

 んでセントクレアちゃんが言うには、俺の装備してる護りの指輪……こいつがなんかとんでもない進化を果たしていて、それが自動でみんなを守った? ということらしい。

 えぇー? 急にそんな使いこなせることある? ってか評価が怖すぎて身に着けてるのヤバいんじゃないのコレ? いったん外すか。

 

「……? ……ッ! …………!!! これ外れねーんだけどォ!? ちょっと待ってぐぎぎぎぎ……!! ダメだ外れねー! イレヴン外して!?」

「全く何してるんですかマスター……ん、あれ……本当に外れませんね。ふぬっ……!!」

「い゛だぁぁぁぁあぁい!! 抜ける!! 折れる!! 千切れるぅぅ!! もっと優しく!! 優しくしてぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!」

「やかましいロック……」

「…………やはりバカか」

 

 俺の指輪を外そうと頑張ってくれるイレヴンだけど指千切れそうになっても外れませんでした。

 やべぇよ呪われてるよこの指輪!! トゥレスおじさーん!! 鑑定ミスってまーす!! 返品いいっスかねぇ!?

 

「でも、改めてですがロックくんにも本当に助けられました。魔族との戦いでもアルトを庇ってくれて……」

「う。……そうね、アタシは助けられた。そこは礼を言うわ……その、ありがと……」

「デレ期入りました? お尻触ってもいい?」

「殺すわよ」

「まだツン」

「ロック少年、団長としても礼を言わせてほしい。私の代わりに皆を守ってくれてありがとう……イレヴンもな」

「いやぶっちゃけ未だに何も出来てなくて不甲斐なさマックスなのが実感なんで……お礼言われてもなんすよね。リンも巻き込んじゃったし……」

「私もです。特に私はマスターの援護を頂いたうえで初撃を逃してしまってもいますから……申し訳ありませんでした」

「まぁ? お礼してくれるなら受け取りますが!? みんなのおっぱい揉ませてくれる感じでどうですかゴボーッ!!」

 

 イレヴンに拳を叩き込まれて顔面が(*)な状態になって俺は再び倒れ伏した。

 護りの指輪くんさぁ……こういう時に働かない人??

 

「…………で。あの魔族は、逃げたのか」

「ええ、あの消え方は私のデータベースに情報があります。恐らくは直属の上司、6大将軍が己の下に呼び寄せたのでしょう。命が危うかったことを感じ取って……と言った所でしょうか」

「魔族領は遠方、ホエール山脈を超えた先にあるはずだ。流石にすぐにまた攻めてくるという事はなさそう……と見ていいものかな」

『大丈夫でしょ、ティオとアンドロイドとセントールがあんだけボコしたわけだし。向こうも警戒すると思うわよー、現状の冒険者と魔装具だけで幹部級があんだけボコボコにされれば上司も驚いたでしょうね』

 

 その後の事を詳しく聞けば、魔力砲ブッパで全員が湖に叩き落されたのち、湖の中でティオはセントクレアちゃんに魔装具鋳造の儀式をしてもらって無事にダガーを魔装具に換装。

 湖の魔力全部注ぎ込む勢いで作り上げられた魔装具の力を使って、同時に目覚めたイレヴンと一緒に魔族を撃退したって話だ。最後にメルセデスさんも一撃を入れて、んでそこで転移魔法で逃げられたと。

 

「そういえば……あの時イレヴンさんもすっごい強くなってたよね? 見たことない技も使ってたし……イレヴンさんも何かあったの?」

「ああ、いえ……あったと言えばあったのですが。そこは後で説明させてください」

「ん? なに、イレヴンまた強くなったんか? レベル上がったん?」

「うるさいな。後でマスターにはちゃんと説明しますから」

「なんか雑」

 

 そしてティオ曰く、なんかイレヴンも覚醒してたらしいけどイレヴンに聞いたら話逸らされた。

 なんや。ダンジョンボスとの戦いでレベル上がってたって話? でもあれ俺がなんかスキル選ばないと強くなれないって言ってなかったっけ?

 

「───ああ。イレヴン様なら湖の中でロック様と熱烈なキスを交わしていましたね」

 

 しかしそこで衝撃の真実がマルカートさんの口から零れる。

 

「……えっ!? ロックと!? ちょっとイレヴンさんどういう事!?!?」

「どうして言ってしまったのですかマルカート!? 見ててもそこは黙っているのが大人の対応では!?」

「え……えっ!? 嘘ォ!? 気ぃ失ってる間にファーストキス奪われてたの俺!? 起きてる時にやれよおまっ……お前! もっかい!! もっかいキスしてイレヴン!!」

「もぉ!! うるさいなぁ!! 黙れマスター!!」

「え、なんで!? なんでロックにキスしたのイレヴン!? アタシ気になるわ!! こんなエロガキに!?」

「ご主人様とのキスで力に目覚める……みたいな!? すっごくロマンチックですね!!」

「…………趣味が悪い」

『あら、アンドロイドはご主人様に仕える存在だもの。昔にも御主人とそういう関係になってるアンドロイド結構いたわよ? 最新型もやっぱその辺は同じなのねー』

「私が気を失っている間にそんな面白い事になっていたのか……ふむ、見たかったな」

「きす? ちゅー? ロックとイレヴンはつがい……?」

『みゃあ……』

 

 急なカミングアウトにより場がザワつき始める。ちょっと待って俺キスされてたの!?

 クソッ欠片も感触覚えてねぇぞ!? どういうことだよイレヴンお前!? やっぱりお前俺の事大好きだったんか!? 気付いてやれなくてごめんな!? お詫びに俺の体全部捧げるからエッチなことしませんか!?(狂乱)

 

「マスターと本登録を交わして魔族を打倒する力を得るために必要だったんです!! それ以上でもそれ以下もないので蒸し返さないでください本当に!! キス待ち顔でこっち見てくんなクソマスター!! 死ね!!」

「痛ァい!! なんだよモー! いつでも俺は唇奪われてOKだか……痛ァい!! 照れ隠しでおへそを突っつくなおへそを痛ァい!!!」

「お似合いに見えるのがちょっと悔しいのなんでなのかしら」

「まぁイレヴンさんもこう言っているし……問い詰めるのは宿に戻ってからにしよ?」

「…………問い詰めはするのか」

「それよりもう一つ気になってることがあって……セントクレア様、教えてください!」

『ん、なぁに? 喋ってるのは湖の魔力による祝福籠めすぎて私の意志まで双剣に反映されちゃったからで、湖にはちゃんと元の私の意志が残ってるわよ? この私は分体のようなものです』

「そうなんですね!? いえそれも気になってたんですが……魔装具として授かった時に仰ってた言葉が、その。気になりまして」

『ん? あー……』

 

 イレヴンが無限に俺のおへそを人差し指でつっついてきておへそがむじゅかゆくなりつつも、ティオが何やらセントクレアちゃんに聞いている。

 聞けば、意思が籠ったのは魔力籠めすぎた副作用らしいが、もう一つの件ということで。

 

「私が湖の、自然の魔力と相性がいいって言う話……あれはどういう事だったんですか? そんなの私これまでに聞いたことが無くて……確かに魔力の回復は人並み以上ですけど」

『あら、自覚無かったのね? 確かに()()()()()()()()()()、貴女』

「え?」

 

 自然の魔力と相性がいいというティオの体質。

 その原因を聞いて、俺たち全員が驚愕を隠せなかった。

 

『────あなた、()()()だもの。自然の魔素を含む魔力と最高に相性のいい体なのよ』

 

 

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