檀正宗の最期の抵抗。
それは俺達にとって、ゲーム病に囚われた人々をすぐに助け出す手段が無くなってしまった。
彼らを元の世界に戻すには、長い時間が必要になるだろう。
「だからこそ、俺達の出番という訳だな」
そうしながら、俺達は準備を行っていた。
それは俺だけではなく、姉さんを始めとしたデジモン達だった。
「幸いプロトガシャットを通せば、向こうの世界と繋がる事は分かっている。デジタルワールドとこちらの世界との間にあった時間の差も、既に無くなっている事を考えれば現実と同じ時間が流れていると考えて良いだろう」
それと共に檀黎斗が断言するように言う。
そう、これから俺達は、デジタルワールドへと向かう。
その目的としては。
「この世界とこちらの世界の境目を通り抜ける為に、新たなマスターガシャットを造り出す事」
無ければ、造り出す。
それは、これまで俺達が行ってきた事だ。
しかし、それを行う為には、俺と姉さんだけでは足りない。
だからこそ、永夢さん達のパートナーデジモン達の力を借りる必要がある。
「それじゃ、俺達は行ってきます。だから、永夢さん達は、こちらの世界でお願いします」
「あぁ、勿論だ」
「任せておけ」
そして、俺はプロトガシャットを起動させる。
それによってプロトガシャットから画面が投影される。
そのまま俺達は、真っ直ぐとプロトガシャットの画面に向かって、歩き出す。
ゆっくりとだが、確実に。
「それにしても、不思議な感覚だ」
「どうしたんだ、姉さん?」
ふと、姉さんが歩きながら、俺に問いかける。
「あの日、君と出会った時は運命だと感じた。それはなぜか、未だに答えは見つからない」
「まぁ、あれ事態、偶然みたいな出来事だと思うから」
あの日、パソコンから出た姉さん。
それがきっかけで、ここまで来たと言っても良い。
そんな風に思い返していると、姉さんが続けて口を開く。
「でも、今は違う気がするんだ」
「えっ?」
「確かにきっかけは偶然かもしれない。だが、その偶然から積み重なって、ここまで来れたのはきっと偶然でも必然でもない。私達が積み重ねてきた結果なんだと思う」
そう言って、姉さんが微笑む。
「ありがとうな、タクミ」
「別に礼を言う必要ないよ、何よりも」
それと共に、ゆっくりと。
「俺も、この日々がとても楽しかったから」
現実と、電脳。
それら二つの現実を見続けた俺達だからこそ、これから。
「ここから、また新たな物語が始まるのか」
それと共に、ゆっくりと歩んでいく。
今回で、最終回を迎えました。
途中から、かなり急いでの完結になりましたが、
仮面ライダーエグゼイドに関しては、私自身、かなりお気に入りの作品と言う事もあり、どのような作品を書くのか、迷っていました。
その際に、デジモンとのクロスを書かせて貰いました。
長い間、書かせて貰いましたが、自分自身、書きたかった部分も書けたのも、ここまで応援してくれた皆様のおかげです。
次回の作品でも、よろしくお願いします。