「なんだとっ!」
「どういう事なんですか!」
貴利矢さんの一言に対して、永夢さんも、鏡さんも驚きを隠せない声を出していた。
しかし、俺も姉さんもまた同じ結論に辿り着いていた。
「まぁ、それは、こいつの仮面を剥がしてからだな、行くぜ、お二人さん!」
すると、貴利矢さんは、そのまま俺達の背中に乗る。
「ちょっ貴利矢さん! いきなり乗らないでくださいよ!」
「良いじゃない、良いじゃない、見た目は一応は馬みたいだし?」
『麒麟なのだが、まぁ良い、付き合ってやろう』
「さすがはお姉さん、話が分かるねぇ」
「あぁ、もぅ、それじゃ、しっかり捕まっておいてくださいよ!」
その言葉と共に、俺達は前足に力を込めて、走り出す。
四足歩行となった影響もあり、スピードはかなり速い。
黒いエグゼイドもまた、こちらに向けて、その腕に装着されているガシャコンバグヴァイザーの銃口をこちらに向けて、エネルギー弾を放った。
それに対して、俺達はすぐに跳び、その攻撃を避ける。
近くの建物の壁にエネルギー弾が当たり、壁に大きな穴を空ける。
そして、その穴から、俺達の姿が見えなくなったのか、黒いエグゼイドは、さらに追撃を行う為に、こちらに向かってくる。
だが、それよりも先に俺達が黒いエグゼイドの前に立ち塞がった。
「ほらぁ、これでも喰らえ!」
同時に、俺達の上に乗っている貴利矢さんはガシャコンスパローの矢を放った。
放たれた無数の矢は、全て命中し、黒いエグゼイドの動きを止める。
そして、俺は一気に駆け出した。
このチャンスを逃すわけにはいかない。
俺はそのまま、勢いよく飛び上がると、空中で回転しながらキックを放つ体勢を取る。
「っ」
黒いエグゼイドは右肩の車輪を高速回転させながら、こちらへと向かってきた。
おそらく、あの車輪による攻撃だろう。
このままでは、衝突すると思ったが。
「よっと、おぉぉ!」
「へぇ、器用だねぇ!」
その車輪を、その上に乗り跳ぶ、貴利矢さんと一緒に回避した。
そして、俺はそのまま蹴りを放ち、黒いエグゼイドを吹き飛ばす。
「ぐあっ!?」
吹き飛ばされた黒いエグゼイドはそのまま地面に倒れ込む。
その間に、俺達は着地を行い、再び構えを取った。
「さて、そろそろ決めるぜぇ」『ギリギリクリティカルフィニッシュ』
その言葉と共に貴利矢さんは、その手にあるガシャコンスパローを構える。
真っ直ぐと、黒いエグゼイドへと向けて、真っ直ぐと、その必殺の一撃を放つ。
黒いエグゼイドは、すぐにその一撃に対して。
「……仕方ない」『ガシャット! キメワザ!』
すると、黒いエグゼイドは、何かをキメワザスロットに装填する。
「ふぅ」『デジモン! クリティカルストライク!』
「「『なっ』」」
それと共に、現れたのは吸血鬼を彷彿とさせる何か。
それが、俺達の必殺の一撃を防いだ。
同時に、その姿は消した。
「逃げられたか、だが、今のは」
「あららぁ、これは厄介な奴だな」
それと共に、俺達は冷や汗をかく。
「貴利矢さん、今、黒いエグゼイドの正体が分からない以上は」
「……分かっているよ、今は、それで」
それと共に貴利矢さんは変身を解除する。
「だけど、今度は確実に証拠を見せるぜ」
それだけ言い、貴利矢さんは、その場から去って行った。
スナイプ・メモリー
「・・・プロトゲーマドライバーか」
先程まで、俺はレベル3のガシャットを手に入れる為に、バグスターと戦っていた。
それと共に、ふと思い出したのは、プロトゲーマドライバーを使うあいつらの事を。
「このまま、使い続けたら」
同時に俺は近くにある鏡に目を向ける。
未だに、使い続けた愚かな奴の末路が、そこに残っている。
そして、それを使ったあいつの結末を。
「ならば、すぐにでも奪う」
どうせ、恨まれるのは、慣れている。
それが、一人増えるぐらい。