パックマンの仮面をつけた人物。
永夢さんの話から、その人物の名は、Drパックマンと名乗っていたのが、分かった。
奴の目的が、全人類の復讐と宣言すると共に、バラまかれた謎のウイルス、パックマンウイルス。
それに対抗する為に、俺達は、これまで来た事のないCRの本部へと入っていった。
「これは」
病院内では、既にパックマンウイルスの影響で、多く人々で溢れかえっている。
都内でも、かなりの大きさを誇るはずのこの病院でも、病室が足らず、床で寝かせなければいけない程に。
それがどれだけとんでもない事態か、理解する。
「ただでさえ、パックマンウイルスがあるのに、未だに分からないバグスターまで」
さらに、Drパックマンが狙っていた高校生を診察した結果、NODATA。
つまりは未知のバグスターが潜伏している事が分かった。
「緊急事態につき、CRの指揮を行う事になりました日向恭太郎です。君達が仮面ライダースルゥースこと、相羽タクミ君と暮見杏子さんですね。今回は協力、感謝します」
「緊急事態ですから」
「何よりも、私達も機会があればと思っていましたが」
「こんな事態で申し訳ない」
そう、日向さんが呟いた。
「では、まずは感染状況から」
そう、Drパックマンが引き起こしたパンデミックスに関する事を振り返る事になった。
既に10万人に達しており、治療方法も確立していない。
「治療方法に関しては、確かに現状は難しいが、それでもワクチンを作り出す方法はあります」
「それは、本当かい!」
その最中、姉さんが口に出す。
「私達は、戦闘を行った相手、または元となったガシャットのデータがあれば、そのデータを元にガシャットを作成する事が出来る。
今回の、仮にパックマン・バグスターのデータを収集すれば、そのままガシャットを作成する事が出来る」
「それだったら、早く」
「そう簡単な話ではない」
そう、姉さんは、パソコンを取り出す。
同時に、見せたのはデータの収集状況だった。
「パックマンに関するデータは、ほとんど0に近い。これでは、ガシャットを作り出す事が出来ない」
「それって、ここにいる患者からは」
「無理だ。感染して、体内にある状態でのデータ収集は不可能だ。これを作成するには実体化したパックマン・バグスターと戦闘し、データを集めるか」
「そのDrパックマンから、直接データを取るしかないって事だろ」
その言葉と共にCRに入ってきたのは、なんと花家さん。
さらには。
「そこにいるスーツを着ている人物は」
「初めましてだね、幻夢コーポレーションの社長の檀黎斗です」
そう、笑顔で挨拶しながら、俺と握手を求める。
「どうも、私立探偵の相羽タクミです」
そう、俺は握手に応える。
今回の一件と、この人が関係しているのか。
そもそも、未だに疑っている相手である檀黎斗さんだ。
それでも、今は、この状況をどうにかしなければならない。
「Drパックマンによって、わが社で厳重管理していたプロトガシャットが強奪されてしまった」
「プロトガシャット?」
「君達が今、使っているプロトゲーマドライバーに使用する本来のガシャットだ。底知れない力を秘めており使用者に強大な力を与えるが、使い続ければその身を滅ぼす」
「永夢さん達が使っているのは、その改良版という事ですか」
同時に、俺と姉さんも思い浮かべたのは、黒いエグゼイド。
そのエグゼイドが使っていたのが、もしかしたら。
「それじゃ、僕は患者の所に」
「…それじゃ、俺は、Drパックマンの正体を探ります」
「すぐに分かるのか?」
「探偵だからね、それに手掛かりもある程度はね」
「ならば、このデータを」
すると、そこにあったのは。
「監視カメラのデータ」
「そこに、犯人達の顔がある。何かに役立ってくれれたら」
「ならば、任せたまえ」
すると、姉さんはそのままドルモンとしての姿になった。
「りっリス?」
「さて、それじゃ、行ってくるぞ」
その言葉と共にパソコンの中に入る。
「えっ、パソコンの中に入った!?」
「姉さんはこうして、電脳空間に入って、調査する事が出来る。だから、電脳上での情報は姉さんが。現実世界では俺が足を運ぶ」
それこそ、俺達の電脳探偵のやり方だから。
そのまま、俺達もまた、調査を始める。
姉さんからの指示を受けながら、俺はすぐに調査を行う。
「にしても、一体全体、これは」
そう考えながら、調査を行った。
姉さんからの情報は正確であり、奴ら、Drパックマンの一味の正体もすぐに分かった。
というよりも、姉さんから言わせれば。
『まるで、私達にわざと辿り着かせる為にばら撒かれていた』
そう、俺はその情報を手に、すぐに永夢さん達に合流しようとした。
「よぉ、スルゥース」
「っ」
俺に、そう話しかけた相手。
すぐに、俺は振り返る。
「お前は、あの時の」
それは、以前、戦ったパラドクスに変身した人物。
俺は、そのまま構える。
「そう警戒するなよ、今回は、お前に協力する為に来たんだから」
「協力だと?」
俺は首を傾げていると、そのまま何かを投げた。
思わず、それを受け止めると、そこには見た事のないガシャット。
何も刻まれていない事もあり、おそらくはブランクガシャットだが、その形は奇妙だった。
まるでダイヤルがあるガシャットであるようだが。
「何のつもりだ」
「何のつもりだって言われてもな、俺も気に入らないからだよ」
「気に入らない?」
その言葉に対して、首を傾げる。
「あいつらは、パックマンを利用したからな」
そうして、奴は消えていった。
「奴は一体」
そんな考えと同時だった。
姉さんから連絡が来た。
「Drパックマンの襲撃がっ」
その言葉と共に、俺は、すぐに向かった。