「デジモンが自分達の中にも」
そうしながら、貴利矢さんにも報告をする為に来ていた。
俺達の話を聞いて、少し驚いた様子で、自分の中に見つめていた。
「その話を言う為に、わざわざ自分の元に?」
「永夢さん達には話したんですけどね。というよりも、貴利矢さんはここで」
そう、俺達はここで貴利矢さんがこの病院にいることに関して、疑問に思い、質問する。
「前にも疑問に思った名人のゲーム病の謎。もしかしたら、ここにあるかもってね」
貴利矢さんはそう言うと、16年前の手術について当時かかわった看護師に聞き込みをする。
「これが16年前の宝生永夢くんの手術の記録です」
「あなたは手術に立ち会われてたんですよね?執刀医の日向先生に何か変わった事はなかったですか?例えば、手術中に何か…特別なものを投与したり…」
「いいえ、何も」
そう、質問を行っていた。
日向先生と言えば、確か永夢さんの命の恩人だと聞いていた人物。
「ああ、でも手術の後にならありましたよ。特別なこと」
「何ですか?」
それがもしかしたら、永夢さんの秘密に繋がると。
そう思ったのか、詰め寄る。
「その子に、ゲーム機をプレゼントしていました」
「えっ」
「当時、人気でなかなか手に入らなかったゲーム機で。日向先生、手に入れるのにだいぶ苦労してました」
その言葉と共に言った看護師さんの言葉は、どこか嬉しそうだった。
「日向先生はドクターの鑑でした。私たち医療関係者からも患者からも、すごく信頼されてましたから…」
「信頼されていた」
貴利矢さんは、少しだけ信じられないように、見つめていた。
「貴利矢さん」
「どうしたんだ?」
「実は、俺の方でも少し気になった事がありまして」
「気になった事?」
「財前の1件。あの1件で何かあるかと思って、調べたんですけど」
「んっ?」
それと共に、貴利矢さんはすぐにそれを見る。
「ははぁん、なるほどねぇ、病院関係だとは思っていたけど、どうやら調べる先を間違えたみたいだわ」
「どうします?」
「悪いが、そっち方面は任せる。自分は、別の方面で調べるから」
「そうですか、では」
そう考えていた時だった。
突然の着信に疑問に思っていると、姉さんがそのまま出てくれた。
俺も貴利矢さんも疑問に思ったのだが。
「不味い事になったぞ」
「不味い事に?」
「どうやら、永夢達が、幻夢の社長の指示で患者を輸送して欲しいと連絡が来ていた」
それは、俺も貴利矢さんもまた不味い事に気づく。
「どうやら、本格的に動きだそうとしているようだな」
「急いで、向かいましょう」
俺も貴利矢さんも、同時に患者を輸送するという場所に向かって、走り出した。