黒いエグゼイドこと、ゲンムの正体が、檀黎斗だと判明した。
これまでの情報から、推測し、一つの事実が判明した。
だけど、未だに分からない事が多い。
「姉さん、どう?」
「駄目だな。やはり、こういう情報は残さないようだ」
あれから、俺達はすぐに檀黎斗の周囲を探った。
本社となるビルで残っていたPCから、彼の自宅まで。
隅々まで探ったが、その情報はまるで見つからなかった。
やはり、ゲーマドライバーを開発するだけの頭脳を持っている事もあり、証拠を残さないように徹底している。
「そうだね、けど、僅かだけど手掛かりはあった」
だが、全ての痕跡を消す事は出来なかった。
調べていると、どうやって、バグスターを手に入れたのかの経緯を知れた。
「始まりは2000年。2000年問題のコンピューターの僅かな誤作動で生まれたコンピューターウイルス。
それが、バグスターウイルスの始まり」
「2000年」
その年、俺と姉さんが出会った年でもある。
それを考えれば、確かに納得はする。
「現在のバグスターウイルスは成長したウイルスを採取、培養した。つまりは第二世代というべき存在かもしれない」
「そこから考えたら、俺と姉さんが違うのは理解出来る」
けど、問題なのは。
「俺と姉さんと同じように、このウイルスに最初に感染した人は一体」
そんな疑問に思った時だった。
電話がかかってきた。
その相手は。
「貴利矢さん?」
『よぅ、クリスマスだけど、調査の方はどうだ?』
電話の相手は貴利矢さんだった。
「未だに情報は少なすぎますよ、分かっているのは、2000年の時にバグスターウイルスを手に入れたぐらいですよ」
『やはりか』
「やはり?」
その言葉に対して、俺は疑問に思う。
『これで確証が持てた。お前もちょっと来てくれないか』
それと共に貴利矢さんが指定したのは、とある倉庫。
「倉庫に、なんで?」
『自分の方でかなり調べられたからね、詳しい話は、他の皆が集まってからという事で』
そのまま、貴利矢さんはすぐに電話を切った。
「さすがだなぁ、探偵よりも早いんじゃないか」
そう俺は言う。
だが、姉さんは。
「不味いかもしれない」
「不味い?」
その一言に、俺は首を傾げた。
「ここまで用意周到に計画を進めてきた奴だ。彼の動きも把握している」
「それは」
確かに、ここまで暗躍をしていた檀黎斗は油断は出来ない相手だ。
「だからこそ、おそらくは貴利矢が、消される可能性がある」
姉さんが言った、その言葉を否定する事は出来なかった。
「行くぞ、彼が消される前に」
姉さんの言葉を聞くと共に、すぐに向かう事にした。