「あり得ない」
その新たな姿となったエグゼイドを見て、檀黎斗は思わず呟く。
それは、彼自身が、そのガシャットの事を理解しているからだ。
(あのガシャットは普通の人間が使用すれば、膨大なバグスターウイルスによって消滅するはずっ!まさかこれもっ)
同時に、それが一体何が原因で起きているのか、彼も知っている。
「ノーコンテニューでクリアしてやる」
その一言と同時だった。
エグゼイドは、一気に走り出した。
ずんぐりむっくりな体型からは考えられないスピードで走っており、瞬く間に檀黎斗の前に立っていた。
「っ!」
すぐに攻撃を仕掛けるが、その攻撃は避けられる。
素早くトリッキーな動きで、攻撃を避けながらも、反撃する。
その一連の動作は、まさしくエグゼイドの得意としている動きであり、同時にそれがアクションゲーマーが正当に進化した姿だと思わせるには十分だった。
「黎斗!」「お前の相手は、俺だぁ!」
オボロモンは、その姿を見て、叫ぶが、それを止めたのはメタルグレイモンだった。
巨体に見合ったパワーを発揮するように、左腕の機械の爪を真っ直ぐ放つ。
オボロモンは、その一撃を耐えるように、刀を盾のように構える。
だが、メタルグレイモンとの力の差もあり、刀はあっさりと折られ、オボロモンは斬られる。
「ぐぅ」
2人は、そのままダメージを受けたが、すぐに不死の能力によって再生する。
それを見ながらも永夢とメタルグレイモンは未だに余裕だった。
「お前を攻略する」
それと共にエグゼイドは、まるでそれを自然と、ドライバーのレバーを閉じる。
「だぁーい!変身!」『ダブルアップ!俺がお前で!お前が俺で!マイティ!マイティ!ブラザーズXX!』
鳴り響く音声。
それと共にエグゼイドの姿は光に包まれる。
だが、それは一瞬。
すぐに、その姿が露わになる。
「なっ」
それは、先程以上に、異常な光景。
現れたのは、エグゼイドである事は変わらない。
だが、現れたエグゼイドは1人ではなく2人だった。
それには、その場にいた全員が、エグゼイドである永夢自身もだった。
「えっえぇ!?」「おぉ、永夢が2人!!」
それに対してメタルグレイモンはそのままエグゼイドに近づく。
「えっ、ガンマモンはこっちにいる状態だったら」「こっちのは一体!?」
困惑を隠せなかった永夢。
それは、ガンマモンと一緒にかつて変身した姿。
だからこそ、自然と考えたのは、ガンマモンがもう1人のエグゼイドになる。
そう考えていたからだ。
だが、蓋を開けてみれば、現れたのはもう1人の自分。
「じゃぁ、3人で一緒に倒そう!!」「そっそうだね、今は患者の治療が先だ!」
同時に緑色のエグゼイドは困惑しながらも、ここに来た目的を再確認するように見つめる。
そこには、これまで隠れていたバグスターアンブレラがいた
それと共に、彼らの前に現れたのは巨大な剣、ガシャコンキースラッシャーを構えようとした。
だが。
「いや、ゲンムを倒すのが先だろ!」
だが、それを止めたのはオレンジ色のエグゼイドだった。
「いや、患者の治療が先だ!」「ゲンムが先だ!」
そう言い争っている。
それを見て、困惑する一同。
そして。
「うっうっ」
「「んっ?」」
「うわあぁあぁぁあん!!」
メタルグレイモンは、その体格に見合わない大声で泣き始めた。
「えむとえむがけんかしているの、いやだぁぁ!!」
「えっあっあぁ?!ごめんね、ガンマモン!!」「わっ悪かった悪かったから?!」
それと共に、メタルグレイモンを慰める為に近づく。
そうしている間に。
「あっ、何時の間にか」
そこには既にゲンム達の姿はなかった。