新たに現れた二体のデジモン。
その出現に対して、その場にいた全員が、驚きを隠せなかった。
「ほぅ、この状況で、新たなデジモンが2体か。だが、そのデジモン達で果たしてどうするつもりか」
ゲンムは、その一言と共に、その手にあるガシャコンスパローを構えていた。
その狙いは、この中で、最も無防備となっている飛彩。
彼へと向けていた。
「既にガシャットのない君に対して、不正なコピーを使って変身しているプレイヤーに、用はない」
その一言と共に、ガシャコンスパローからの真っ直ぐとエネルギーの矢が放たれた。
それは、当たれば確実に致命傷となる一撃。
だが。
「主には、当てさせない」
キンッ。
硬い金属が、矢に当たる音がした。
言葉通り、飛彩の前に現れたのは、ナイトモン。
ナイトモンは、他の面々と比べられない程の巨体。
同時に、その手に持つ盾で、受け止めていた。
「ちっ、これは厄介だな、だが、他に狙いをっ」
ゲンムは、また、すぐに飛彩へと狙いを向けようとした。
だが、その攻撃の行く先は、ナイトモンになぜか向いてしまう。
(なぜだっ、私は確実にブレイブに標準しているはずっ、なのにっ)
「あぁ、なぜ、あっちの巨大な騎士の方にっ!?」
「へぇ、これは」
その変化は、ゲンムだけではない。
周辺を見れば、リボルも、さらにはエグゼイドとの戦いに集中していたはずのパラドクスまで。
「デコイだな」
「まさか、タンク」
複数人のパーティの中でモンスター等からのヘイトを集めて攻撃を防ぎ、味方への被害を抑える囮の役割を指す。
だからこそ、ナイトモンは、それを一手を引き受けている。
「へぇ、なかなかに便利じゃないか、おい、さっさとやるぞ」
その様子を見ていた花家の言葉。
ゲンムは、なんとか、その方向に目を向けていた。
見ると、そこには既にコマンドラモンは進化していた。
それは。
「進化している!」
それは、巨大な戦艦と言うべき姿。
本来の大きさより縮小されていると思われるカーゴドラモンが、花家の背後にいた。
カーゴドラモンは、そのまま身体が分離する。
それは、まさしく、スナイプをより実戦で戦えるような装備。
そして、それらの多くの武装が、真っ直ぐと、ゲンム達に向けられた。
「終わりだ」『キメワザ! ドラゴナイトクリティカルストライク!』
それと同時に、スナイプに装備されているカーゴドラモンの口が開く。
「さすがに不味いな」
「なっ、何をっ」
一撃を食らえば、復活するのに時間がかかる。
不死身のゲンムだが、それは変身中のみである。
彼は近くにあるリボルを盾にした。
同時に放たれた必殺の攻撃。
「よっと」『鋼鉄化!鋼鉄化!鋼鉄化!』
パラドクスは、すぐにパズルゲーマーとなって、鋼鉄化を重ねて、その一撃を耐える。
ゲンムは、リボルを盾にした事によって、ダメージは最小限に抑えた。
同時にリボルのデータを吸収する。
「さすがに厄介になってきたな。だが」
そう、ゲンムは既に次の狙いは決まっている。
スナイプのガシャット。
それを手に入れる為に。
「ここは退くとするか」
同時に、姿を消した。