探偵とDr.の出会い
「ねぇ、M?本当にここにそのスルゥースがいるの?」
「分からない、けど、ここまで明らかな証拠を残している以上は、何かあると思います」
その日、宝生永夢と仮野明日那はとある場所に訪れていた。
そこは中野ブロードウェイと呼ばれる場所であり、永夢が手に持つ名刺に書かれている住所はそこに書かれていた。
スマホでの案内を見ながらも、ゆっくりと歩いてくと共に、階段の近くに小さな看板がそこにあった。
「ここのようだけど」
「でも、なんで探偵事務所?」
「とにかく、入ってみましょう」
現状、永夢達にとって、そこは今後の戦いでの大きな味方になるかもしれない人物がいる場所だから。
未だにバグスターの脅威が多くある最中で、永夢と共闘する事を引き受けてくれた謎のバグスターであるドルガモン。
そして、そんなドルガモンと一体化して戦った仮面ライダースルゥース。
彼らが敵か味方が分からないが、彼らからの誘いに永夢は断る訳にはいかなかった。
「失礼します」
恐る恐る、探偵事務所の中へと入っていく。
その探偵事務所の内部はかなり散らかっており、その辺に紙の資料がばら撒かれている。
そうして、事務所の中に入っていくと。
「ふむ、予定よりも早く到着したじゃないか、宝生永夢さんと仮野明日那さん」
「えっ?」
すると、事務所のソファから声が聞こえる。
その声に疑問に思うと共に、回転椅子は、くるりと回る。
先程までは、椅子の影で、その姿を見る事が出来なかった彼女が、その姿を現す。
「ようこそ、暮見探偵事務所へ」
そう、椅子に座っていた存在、ドルモンを見て、驚きを隠せなかった。
「えっえぇ!?ばっ、バグスター!?」
「いきなり叫ばれると困るのだが、んっ?」
そうしていると、ドルモンはふと、仮野明日那の方を見る。
「ふむ、なるほど、そういう風にもなれるのか。少し試してみるか」
「試すって、何を」
永夢が疑問に思い、首を傾げると共に、その姿は大きく変わる。
先程までは紫色のリスであったドルモンの姿は変わる。
その容姿は腰まで伸びる金髪にかなり奇抜な格好をしている女性へと。
「なっなぁ!?」
「破廉恥だよ!」
「破廉恥と言われても、先程まではほとんど全裸に変わらなかったのだがな」
そう、騒いでいた時だった。
「姉さん、ただいまぁ、買い出しから戻ってきたって、誰ぇ!?」
そう、探偵事務所に戻ってきた新たな人物。
その人物は、部屋の中にいる見覚えのない3人の人影を見て、思わず叫ぶ。
「こら、タクミ。そんなに大きな声を出すんじゃない」
「えっ、俺の名前を知っている!?というよりもその口調は姉さん!?えっどういう事!?」
タクミに対して注意をした人物が、自分の姉のように慕っている人物であるドルモンである事に気づくタクミ。
しかし、その容姿は、彼が知るドルモンとはあまりにもかけ離れていた。
そうして、混乱をしながらも、落ち着きを取り戻した一同は、そのままソファへと座る。
「さて、それでは改めて、自己紹介をしよう。私の名前はドルモン。ふむ、せっかく人間の姿も手に入れる事が出来た事だし、あえて暮見杏子と名乗るとするか」
「えっと、その名前は何時から」
「この探偵事務所での名前を出す時だよ、ドルモンというのが本名として出しているが、どうも信頼される為にはこっちの名前の方が良かったからね」
そう、タクミ自身も初めての情報に思わず突っ込んでしまう。
「えっと、改めて聞きたいのだけど君達があの時の仮面ライダースルゥースで間違いないのかな」
「えぇ、間違いありません」
「それじゃ、その聞きたいのだけど、その暮見杏子さんはバグスターというのは」
「そういう事になるかもしれないな」
「えっと、曖昧だね」
「なんだって、私達自身、知ったのは先日の君達の戦いの1件がきっかけだからね」
「それって、どういう事なんですか」
その言葉と共に、杏子はこれまでの経緯を話し始めた。
タクミと杏子の出会い。
感じた気配を追って、公園に辿り着いた事。
そして、仮面ライダーの存在を知った事を。
「それじゃ、君達は5年前のゼロデイよりもずっと前に」
「けど、相羽君は特にそういうのは感じないけど」
「それが、俺も不思議というよりも姉さんもほとんど知らないからね」
「あぁ、私自身、バグスターに関しては初めて知ったよ。こうして人間の姿になれるのもね」
そう、杏子の目線は明日那の方へと向けて、笑みを浮かべる。
「さて、私達がここに呼び出したのは、相談があってね。バグスターの事についてをもっと詳しく知りたい」
「それは君達も知らないのか?」
「言っただろ、バグスターという存在自体、あの時に初めて知ったぐらいだ」
「まぁ、本来ならば国家機密レベルの案件だからね」
そうして、永夢もまた納得するように頷く。
「協力してくれるんでしたら、とても助かりますが、一つ条件があります」
「条件?」
「はい、人命を優先で動いて欲しい」
「それは、勿論だ。私自身、探偵として、依頼人の安全を徹底にするつもりだ。それが私達姉弟としてね」
そうタクミの膝の上に座る。
「ねっ姉さん!?」
「うむ、しまった。ドルモンの時の癖でついな、にしても、これは疲れるな」
そうして、杏子の姿から、すぐにドルモンへと戻る。
「それじゃ、私もコスチュームチェンジ!」
「えっ!?」
それと共に明日那の姿も大きく変わる。
その姿は。
「ポッピーピポパポだよ!いやぁ、やっぱり本来の姿の方が楽だよねぇ」
「えぇ」
あまりにもの急展開に、思わずタクミはついていけなかった。
「さて、私達が頼みたい事があるのだが、まずはデータを集めたい」
「データを?」
それには永夢は首を傾げる。
同時に、タクミはその手にあるガシャットを見せる。
「これって」
「私自身のデータを使い、作りだしたガシャット、「デジモンストーリーサイバースルゥース」だ」
「聞いた事のないゲームだけど」
「まぁ、私自身のこれまでの経験を元に作り出されたからな、まぁ簡単に言えば電脳空間に存在するデジモンと呼ばれるモンスターのデータを集め仲間にしていくRPGだ」
「データを集めるって、そうか、だからあの時、戦っていたリボルからバンバンシューティングを作り出せたのか!」
それと共に前回の戦いにおける疑問が解けた永夢は声を出す。
「あぁ、そこから少しずつだがバグスターの事が理解出来た。今後とも、バグスターの情報を集めたいが」
「そう簡単にバグスターの情報って、集められるのかなぁ」
そう、ポッピーが悩んでいる時だった。
「へぇ、これは自分にとっても都合の良い話じゃないか」
「これはこれは、また知らない客じゃないか」
「えっ?」
すると、そこに現れたのはアロハシャツの上に赤いレザージャケットを羽織ってサングラスをかけている人物がいた。
「ふむ、君は」
「あぁ、自分は九条貴利矢、面白そうな話をしているのを聞いてね、自分も乗せてくれよ」
レーザー・メモリー
「あの2人が揃って、行動ねぇ」
その日、同僚であるニッシーがゲーム病に感染した。
ニッシーを助ける為でもあるが、そのゲーム病の原因であるバグスターの事についてを調べる為に行動した。
その最中で、現状のライダーの中でも比較的に騙しやすい奴を選ぶつもりで宝生永夢へと接近しようとした。
まぁ、変身する為のガシャットは奪われているけど、なんとか取り返せば、なんとかなる。
そんな思いと共に、聖都付属病院へと向かう。
だけど。
「あれ?」
目的の人物が2人、病院から出て行くのを偶然、見かける。
何かあると思い、その後をついていくと、そこは探偵事務所。
「何かあるなぁ」
俺はそのままドアの近くで聞き耳を立てる。
すると、出てくるのは、自分にとっては、かなり重要な情報だった。
「バグスターのデータを集めて、情報として管理するねぇ」
その話がどこまで本当かは分からない。
だけど、どうやら前回の戦いを見ても、嘘ではない可能性もある。
「ならば、少しでも可能性を広げる方法としても、戦力的としても」
その考えを纏めると共に、自分は探偵事務所の中へと入っていく。