仮面ライダースルゥース   作:ボルメテウスさん

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50を越えて

永夢さんは、あれからあまり変わらない様子だった。

未だに、天才ゲーマーMとしての人格が前面に出ている感じで、まるで様子は変わらなかった。

それと同時に姉さんもある予想はしていた。

 

「姉さん、やっぱり」

「可能性としてはあり得るだろうな」

 

俺達は、気になる事もあり、これまでのゲーム病患者の特徴を纏めていた。

その中で気になったのは、バグスターの人格が前面に出ていた時の事。

例を上げれば、今回のバグスターであるガットンだ。

患者である山戸舞さんの身体をロボットダンスの動作で彼女を乗っ取り、実体化した。

その際のしゃべり方は、ガットンである事は変わりなかった。

 

「という事は、もしかして、永夢さんのあの性格は」

「バグスターに関係している事は間違いないだろう。だが」

 

そう話し合っている時だった。

 

「大変だよ!大変!!」

「うわっと、明日那さんっどうしたんですか?」

「どうしたんですかじゃないよ!患者のゲーム病が再発したの!それで、飛彩が現場に向かったんだけど、永夢も一緒に向かっちゃったんだよぉ!」

「なんだって!?」

 

今の永夢さんは、患者の事なんて気にせず戦う。

このままでは、不味い。

 

「姉さん!」

「あぁ、すぐに向かおう!」

 

俺達はすぐに現場に向かった。

そこには、確かに永夢さんもいた。

だけど、それ以上に驚きを隠せなかったのは。

 

「飛彩さんっそれは」

「なんとかな」

 

その手に持っているのは、なんとガシャットギアデュアルβ。

そのガシャットに関しては、未だにデータが揃っていない事もあり、複製をする事は出来なかった。

なぜ、それが手元にあるのか分からない。

けど。

 

「なるほど、考えたな、まさか私からガシャットを奪う為に行動していたとは」

「それは、確かに凄い」

 

見れば、飛彩さんはボロボロになりながらも、そのガシャットを手に入れた様子。

飛彩さんの手元には、未だにレベル5程度のガシャットしかないはず。

それでも、10倍はあるだろうタドルファンタジーを手に入れる為に、どんな方法を使ったのか。

気になる所だが。

 

「だが、無意味だ!レベル5にしか到達していない君に、扱える代物じゃない」

「確かに」

 

実際に、何度かレベル50のガシャットを使っているが、その制御は完璧ではない。

以前の戦いでも途中で気絶してしまった事も含めて、今、ここで使うのは。

 

「使いこなしてみせる」『TADDLE FANTASY!Let's Going King of Fantasy!』

 

それと共に、飛彩さんの後ろから現れたのは、不気味な鎧。

それが、飛彩さんの周囲を回ると。

 

「術式レベル50……変身!!」

 

『デュアルガシャットォ!ガッチャーン! デュアルアーップ!タドルメグルRPG! タドールファンタジー!』

 

鳴り響く音声。

それと共に、その鎧を、飛彩さんが身に纏う。

魔王とドラゴンを合わせたような意匠の鎧と兜をまとった姿となり、その姿は、まさしく魔王。

同時に。

 

『ガアアァァァァ』

「ハックモン!」

 

見ると、ハックモンの姿は変わる。

それは、巨大な赤く、禍々しい竜。

おそらくは究極体だろう。

 

「マジかよ」

「こうなったら」

 

エグゼイドに変身している永夢さんも構える。

俺もすぐにレベル50のガシャットを取り出す。

その時だった。

 

「ガシャットに乗っ取られたか、そして、パートナーデジモンは暴走。無様だな」

 

そう煽るように、檀黎斗が言う。

しかし。

 

「俺を研修医と一緒にするな」

「なに?」

 

すると、飛彩さんは、すぐに否定するように叫ぶ。

見ると、暴走しているように見えるハックモンも大人しい。

 

「俺は世界で一番のドクターだ!」

 

その叫びと同時だった。

 

「ハックモン!究極進化!」

 

それは、宣言だろう。

禍々しかった竜の姿は変わる。

それは、白銀の騎士。

先程の竜を思わせる要素は確かにあった。

だけど、それ以上に、どこか飛彩さんと同じ騎士を思わせる姿であった。

 

「デュークモン!」

 

そう、その手に持つ槍を構え、そのまま飛彩さんと並び立つ。

 

「研修医は、そこで見ておけ。そして、手術を行う為に、手伝ってくれ、タクミ君、ドルモン」

 

目の前で、レベル50のガシャットを使った。

ならば、俺も、俺達も答えなければならない。

 

「えぇ、分かりました、行こう姉さん!」「あぁ、ここまで見せられてはな」

 

俺も、またガシャットを取り出す。

 

「「ワープ進化!!メタルガルルモン!!」」『DualUP!目指すは一着!迸る友情!メタルレーサーズ!』

 

それと共に、俺達もまた変わる。

メタルガルルモンへと進化すると共に、俺達は、そのまま構える。

 

「これより、バグスター切除手術を行う」

 

そう、飛彩さんが宣言する。

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