あれから、俺達は飛彩さんを連れて、花屋さんの病院へと連れて行った。
「悪いな、さすがにこいつを連れて行くには俺1人だけじゃな」
「……というよりも、わざわざ治療する為に、それを盗りますか」
俺はそう言いながら、花屋さんは、その手に持っているガシャットギアデュアルβを見つめる。
「お前だって、分かっているはずだろ。このガシャット、レベル50を扱うにはかなり負担が大きい事を。あいつじゃ、扱いが難しい事を」
それは、ここまでの間に、レベル50のガシャットを使っていたが、その負担が大きいのは理解出来る。
「なるほど、わざわざ憎まれ役を行う訳か」
「……ちっ、お前の所のデジモンは、口が悪いな」
そうしながら、花屋さんは苛ついた様子を見ながら、そのまま飛彩さんがいる病室へと向かう。
その最中、俺は、花屋さんと飛彩さん。
各々のパートナーデジモンが向かい合っていた。
飛彩さんのパートナーデジモンであるハックモン。
花屋さんのパートナーデジモンであるコマンドラモン。
騎士と傭兵という事で、互いにパートナーに忠誠を誓っているが、相性はあまり良くない2匹のデジモンは、互いに睨み合っている。
俺は内心でそんな事を思いながらも、どうするべきか。
「……我が主に、危害を加えるつもりなら容赦しませんよ」
そうハックモンはコマンドラモンに対して忠告するように呟く。
それに対して、コマンドラモンは。
「作戦に必要ではないならば、危害を加えるつもりはない。まぁ、そちらが変な事をしたら分からないけどね」
ただ単に、自分がやりたくない事がないように言うコマンドラモン。
そんな2匹を見ながら、俺はどうするべきか悩んでいた。
すると。
「おい」
「んっ?」
そこで、花屋さんが帰ってきた。
おそらくは、病室にいた飛彩さんと話が終わったのだろう。
「ハックモンだったか? お前の主は、お前が送り届けろ」
「……何もしていないだろうな」
「治療費は貰ったから、そんな事はしねぇよ、ほらさっさと行け」
そう促されながら、ハックモンはに病室に消えた。
だが花屋さんはハックモンが見えなくなるまで見送ると。
「……さてっと」
何か思い付いたように歩き出すと、コマンドラモンもついてくる。
「お前も、どうせ暇だろ。手伝え」
「手伝えって、一体」
「ゾンビ狩りだ」
その言葉の意味をなんとか理解する事が出来た。
「ぶっつけ本番でいけるんですか?」
俺はそう、問いかける。
「てめぇと似たようなのを使っているからな」
そう、俺のゲーマドライバーを見つめながら言う。
「ならば、見せて貰おうとするか、行くぞ、タクミ」
「分かったよ、姉さん」
俺もまた、そのまま、真っ直ぐと向かう事にした。