インペリアルドラモンへと変身した俺達は、そのまま眼前にいるカオスドラモンに体当たりをすると共に突っ込む。
なるべく、周囲の被害を出さないように戦う。
それが、俺達の、今の戦いの方針だった。
これまでの戦いとは異なり、今の俺達の身体は街のビルに匹敵する程の大きさであり、軽く動くだけでも、周囲にある建物に被害が出てしまう。
さらには、未だに避難していない人達もいる。
彼らを守る為にも、俺達は、眼前にいるカオスドラモンを早く倒さなければならない。
「ターゲット確認、排除します」
機械的な音声と共に、右腕をまるでドリルのように回転させながら、真っ直ぐと俺達に向けて振り上げる。
その一撃を受ければ、致命傷である事を理解した俺達は、その一撃を避ける事にした。
だが、その一撃が避けた先にはビルがあり、ビルを貫通すると共に悲鳴が聞こえる。
「これはっ」「想像以上にやりにくいな」
ビルへの被害、そして、ビルの中を見ると被害はあまりない様子。
それでも、カオスドラモンの攻撃は脅威であると理解出来る。
そして、下手に攻撃を避ける事が出来ない。
俺達が、それに苦悩する瞬間、カオスドラモンはもう片方の手で、鋭い爪による斬撃を俺達に振り下ろす。
瞬時に、俺達は尻尾でそれを受け止めると同時に、衝撃によって吹き飛ばされそうになるのを堪えた。
しかし、それだけでは終わらない。
今度は両手を振り上げ、地面に叩きつける。
すると、大地が大きく揺れ動き、地面から土煙が舞い上がる。
それによって視界を奪われる。
そんな考えをしている間にも、カオスドラモンは俺達に対して追撃を行う。
両腕を高速回転させて放たれた衝撃波が襲い掛かる。
その攻撃を、避ければ被害が出る。
俺達は、その身体を張り、攻撃を受け止める。
「ぐぅうっ……!」
凄まじい衝撃だ。
この威力なら、どこまで耐えられるか分からない。
だが、ここで倒れる訳にはいかない! 俺は、力を込めて、衝撃波に耐え続ける。
「下手な攻撃は、被害が大きくなる。ならば!」
それと共に、俺達はゆっくりと歩く。
カオスドラモンに、向かってではなく、周りの被害を抑える為に。
そうして、俺達は少しずつ、移動していく。
その間も、何度も衝撃波による攻撃が行われるが、それは全て避ける事無く受け続けた。
「……どうやら、お前も考えている事は一緒みたいだな」
「ああ、このままじゃあ、戦いにならない。だからこそ」
「あぁ!!」
それと共に、カオスドラモンに接近する。
カオスドラモンは、その背中にある二つの砲台を向け、砲撃を行おうとしていた。
砲台に光が集まっており、何時でも、発射出来る状態だ。
それに対して、俺達は、インペリアルドラモンは、カオスドラモンに突っ込む。
『ハイパームゲンキャノン』
それと共にカオスドラモンがこちらに放とうとした瞬間。
既に俺達は、カオスドラモンの懐に飛び込んでいた。
そして。
『ガシャット! 皇竜クリティカルファイヤー!』
「「ポジトロンレーザー!」」
同時に、螺旋がかかった紫色のビームを背中の砲台から、カオスドラモンの腹部に当てる。
カオスドラモンは、そのままポジトロンレーザーによって、天高くまで舞い上がり、上空で爆発を起こすのだった。
戦いが終わった。
けど。
「おい、あそこにまだ巨大なデジモンがいるっ」
「あいつを倒せば、まだガシャットが」
未だに、ゲーム感覚で、俺を狙う奴らがいた。
あいつらは、俺の存在などどうでもよくて、ただ、自分の欲の為に動いているだけの存在なのだろう。
だから、俺達はまた、逃げるしかない。