俺と姉さんは、しばらくの間、そのまま調査を行っていた。
「ふむ、この程度で良いか」
「それにしても、これが本当に攻略方法になるのか?」
「さぁな、だが、もしかしたらだからな」
そうしながら、俺達は、調べた資料を纏めると共に、聞こえたのは通報。
「これって」
見れば、それはバーニアが現れた事の通報。
それと同時に永夢さん達からの救援要請だった。
「さて、それでは行くぞ、タクミ」
俺は姉さんの言葉に合わせるように向かった。
その先には、既に戦闘が行われている。
バーニアに対して、一人で立ち向かっているライドプレイヤーがいる。
そのライドプレイヤーは、他のライドプレイヤーとは違う特徴として、帽子と鞄を背負っており、かなり可愛らしいアイテムを着けている。
「あれって」
「タクミ君!ドルモン!」
「永夢さん、あのライドプレイヤーは」
「ニコちゃんなんだ、ニコちゃんが、仮面ライダークロニクルをプレイしていて」
そうしていると、永夢さん達を吹き飛ばした影が見える。
「おや、まさかスルゥースの方から出てくるとはね」
「ほぅ、お前は天ヶ崎恋という事か」
「まさしく探偵、分かっているじゃないか」
そうしながら、そのバグスターは、こちらに向けて、笑みを浮かべている。
白とピンクのボディ、花束の形状をした右肩の装飾、目元に生えたまつ毛など、全体的に女性にも見えるような特徴が多く、全体的には貴族や王子に、高貴な身分の女性の雰囲気を足したかのような優雅な外見をしている。
「そう、僕こそがラヴリカ、ときめきクライシスは、自分を魅力的にアピールし、異性からの好感度を上げてハートを射止めるゲーム、僕には暴力は通用しないよぉ」
「ふむ、だが、それを聞いて安心したよ」
「なに?」
それに対して、姉さんは、笑みを浮かべる。
『人の命が懸かっているゲームなんて、どうかしているんですか、社長!』
「むっ?」
すると、姉さんが取り出したスマホから流れ出た音声。
それを聞くとラヴリカは、首を傾げる。
『心配せずとも、家の会社を潰せる訳はないですよ。人の命が懸かったゲームですから』
「その音声はっ」「あの時の」
そう、何か心当たりがあるように花家さんは頷く。
「お前、まさか会社の社長である立場でありながら、社員を蔑ろにして、女遊びに現を抜かしている。しかも、見ている限りだと、自分のミスを部下に押しつけているとはなぁ」
「なっ、なぜ、それをって、あぁぁ!?」
すると、ラヴリカの後ろにいたバグスターウイルスだと思われる彼女達の視線がかなり冷たくなっているのを感じたのか、ラヴリカは叫び始めた。
「これは一体」
「先程、言っただろ、ときめきクライシスは自分を魅力的にアピールし、異性からの好感度を上げてハートを射止めるゲーム。ならば逆に言えば、魅力的ではない事を突きつければ良い」
「なっ」
「既に、お前のブラック企業での行動に関しては、社員から依頼を受けている。そして、多くの協力者の元、お前がこれまで社員に行っていたパワハラの証拠は全て、揃っている。自分は働きもしないで社員に押しつける。お前は最低のブラック企業の社長だ!」
「なぁぁぁ!」『会心の一発!』
ラヴリカは、その一撃を受けて、よろめく。
そして。
「さいてー」
ポッピーの一言と共にラヴリカは爆散した。