檀黎斗が、こちらの協力者となった。
だが、それはあくまでも形だけであった。
永夢さん達も、檀黎斗も。
互いに利用するような関係でもなかった。
「それにしても、ドラクモン。お前はよく檀黎斗の事を事を信用しているな」
「それは勿論、俺はあいつのパートナーだからな」
そうして、ドラクモンは俺の質問に対して、純粋に答えた。
ドラクモンとは、檀黎斗との戦いを行った時には互いに敵対をしていた。
だけど、俺自身のドラクモンに対する印象はあまりにも純粋であった。
檀黎斗の協力者で、最初から付き従っており、死んだあの時まで、檀黎斗の為に行動をしていた。
そんなドラクモンとは、これから共闘する関係である彼の事を知りたかった。
「なんで、そこまで?」
俺は、そう問いかけてしまう。
それに対して、ドラクモンは。
「確かに黎斗の奴は、世の中から見たら悪人だ。間違いなく悪人であり、人を殺す事にも躊躇はない」
「あぁ、それは、これまで戦ってきた俺達が一番知っている」
「あぁ、けど、それは、本当に、純粋に、誰かにゲームをして欲しい奴なんだ」
ドラクモンの言葉は、頷くしかなかった。
「あいつの才能は、使えばゲーム以外にも様々な事が出来る。それこそ、簡単に世界を征服する事だって出来る。けど、あいつはそれを望んでいない。あいつの望みはただ一つ」
「最高のゲームをプレイヤーに渡す事」
仮面ライダークロニクルもまた、開発をしている最中で、ずっと叫んでいた。
自分の才能は神だと言いながら、その才能を自分の為に使っている訳ではない。
全ては、自分の才能で造り出したゲームを誰かに遊んで貰う為に。
それは、嘘ではない。
「俺は、そんな黎斗がゲームを造る所が好きだ。それがもう一度行えるんだったら、俺は力を貸すぜ」
そう、ドラクモンは言う。
俺は、その事について、どう答えれば良いのか。
「なるほど、君の気持ちは理解した。ならば、私達としてはある程度はガシャットの開発には協力しよう」
「姉さん、それは」
俺は、その言葉にどこか納得していない。
だけど。
「確かに檀黎斗の罪はどこまで言っても消えないだろう。だが、同時に檀黎斗は、ゲームをプレイする人達にはきっと真摯に向き合うだろう」
「それは」
「だからこそ、私達が向き合わないといけない。檀黎斗自身が、自分の才能をどのように使うのか」
そんな姉さんの言葉と同時だった。
衛生省にて、連絡が来る。
それは、おそらくはバグスターが現れた事への通報だろう。
そして、その通報された先に現れたバグスターは。
「パラド」
今、檀黎斗が最も狙っているだろう、バグスターの通報であった。