対ゲムデウス用のガシャットの開発に成功する事が出来た。
同時に、対クロノス用のガシャットの開発を行っていた。
「さて、問題は、何時、出るかなんだよな」
「というと」
その制作の最中、貴利矢さんの呟きに、疑問に声が出てしまった。
「確かにこの二つのガシャットがあれば、ゲムデウスとクロノスに対抗する事は出来る。けどな、一番最悪な可能性がある」
「最悪な可能性」
その可能性は、その場にいた全員が考えていた。
「この二体と同時に戦わないといけない時だ」
それは、恐ろしさは理解出来る。
俺達自身が、1度、クロノスと戦った。
その際に、クロノスの戦闘能力は、その固有能力であるPAUSEによる時間停止能力以外にも、多くの力を持っている。
そして、それを全て使われたら、どうなるか……想像がつかない。
さらには、クロノスの強さは、ゲムデウスにただ1人対抗出来る存在だと言う。
それを考えれば、ゲムデウスの強さも未知数だ。
しかし、それでも勝たなければならない。
そうしなければ、世界が、ゲーム病が蔓延を続ける。
「まぁ、とりあえずは、こっちで出来る事をやるしかないんだけどねー」
「そうだな。その為にも、お前の力が必要だぞ?タクミ、杏子ちゃん」
「あぁ、分かっている、けどタイミングってどういう事なんだ、貴利矢さん」
そう、尋ねてしまう。
「そのままの意味だ。確かに現状はゲムデウスが現れていないから、警戒するのはクロノスだけだ。だが、そこでクロノスを倒してしまえば、奴は自身のガシャットを破壊する可能性がある」
「そうか、クロノスのガシャットは、もしかしたら、仮面ライダークロニクルに重要な役割を持っている可能性がある。もしも、それが破壊されたら」
「ゲーム病に感染し、消滅した人達を元に戻す事は出来ない。つまりは、このデジタルワールドに取り残され続ける可能性がある」
もしそうなった場合、果たしてどうなるのか。
正直、良い予感がしない。
今までだって、バグスターの脅威があったし、それによって被害が出た事もあった。
だが、今回の場合は規模が違う。
いや、違うというのは正確ではないかもしれない。
そもそも、被害の規模すら分かっていないのだ。
「だからこそ、状況として、一番良いのは、ゲムデウスが現れた後、クロノスと分断している状況だけど、その時には」
「まぁ、ここは向こうで復活した檀黎斗に任せるしかないな。奴ならば、少なくともクロノスに対抗出来るガシャットを造り出すはずっと」
そうしていると、貴利矢さんの身体が何かに吸い込まれ始めている。
「これは、まさか」
「分からないが、もしかしたら、現実の世界に召喚されるかもしれない。だから」
「・・・あぁ、頼むよ、貴利矢さん」