ペルソナ5 The My Star   作:アカトンボ

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カミキの中の人…竜司なのか


第十二話 新メンバー

「これは……」

 

 気がつくとアクアは暗い闇の中にいた。まわりを見渡してみるも闇以外見えないが、段々とまわりの風景が浮かんでくる。かつてアイと住んでいたマンションの部屋の廊下で、アクアはここが現実ではなく夢の中だと気づく。

 

(一体どうなったんだ…? あの世界、蓮と明智とあの格好…あれは全て夢だったのか?)

 

 そう考えているも束の間、背後に何者かの気配を感じる。後ろをゆっくりと振り返ってみると、そこにはアクアの前世の姿――雨宮吾郎が立っていた。雨宮吾郎はアクアをしばらく見ると、やがて口を開く。

 

『まさかあんな世界があるとはな。しかもお前はそこで力に目覚めた』

「……」

 

 アクアは自分に何が起こったのか思い出す。仮面を被った戦闘服の男に襲われ、そこで不思議な力を覚醒させたことに――

 

『ハハッ、まるで漫画やゲームみたいな展開だな。だが、あれは実際に起こった出来事だ。お前の中にある復讐心があの力を生み出した』

「……未だに信じられないな」

『お前がそう言うのも無理ない、俺だって信じられねえよ。まあ、割り切るしかないだろ。それで、お前はこれからどうするつもりだ?』

「…どうするって?」

『決まってるだろ。雨宮蓮と明智吾郎…あいつらは何か知っている。お前は意識を失う間際に、あの二人が力を使いこなしていたところを見ていたはずだ』

「……」

 

 おぼろげながら覚えている。蓮と明智があの男を圧倒していたところを、不思議な能力を使っていたことを――自分を助けてくれたことを。

 

「俺は……」

『真相をあの2人から聞き出せ。もしかしたらあいつら、噂の怪盗団かもしれないぞ』

「怪盗団……か」

『お前は怪盗団を利用するためにあのサイトを立ち上げたんだろ? なら、やることは一つだ』

「……」

 

 雨宮吾郎の幻影が消えて、アクアはぽつんと残される。そろそろ目を覚ます頃だろう。

 

 ○○○○○○

 

 4月21日、金曜日。朝。

 アクアは自室にて目を覚ます。どうやらあれからずっと寝ていたようだ。時計を見るとそろそろ登校しないといけない時間であり、アクアはベッドから立ち上がる。体は疲労感が溜まっており、まるで筋肉痛のようになっているが、今日は休むわけにはいかない。蓮と明智に真相を訊き出せねばならないと思い、アクアは陽東の制服に着替え、下の階の台所に行く。すると、ルビーとミヤコがテーブルに座っているのに気付き、アクアは2人に声をかける。

 

「…おはよう」

 

 2人はアクアの挨拶の声に気がつくとバッとそちらの方に向く。するとミヤコとルビーは心配そうに言った。

 

「体調はもう平気なの…?」

「良かった気が付いて…渋谷駅で偶然雨宮くんと明智さんが、気を失ってるアクアに肩を貸してたところを見かけて……それで昨日家まで運んでくれたんだよ?」

「そうか……」

 

 どうやら蓮達が家まで運んでくれたらしい。さらに聞くと、蓮達は家まで運んでから帰ったようで、ベッドまで運んだのはルビーとミヤコなのだそうだ。家の中にはアイと一緒に写っている写真がところどころにあるので、それを蓮と明智に見られないようにと思われる。とはいえ、教室に着いたら蓮に礼を言おうと思うアクアだった。

 

「あ、そうだ。雨宮くんに連絡しなきゃ」

 

 ルビーがスマホを取り出してチャットアプリを開いている。

 

「いつの間にあいつと連絡先を交換したんだ?」

「昨日。雨宮くんはお兄ちゃんの友達だし、起きたら連絡するって私から言ったの」

 

 ぽちぽちと文字を打ちながらそういうルビー。蓮は変わっているところがあるが、蓮ならルビーに余計なことはしないだろう。ここは何も追及しないようにしよう。

 

「なあ、ルビー。俺にも蓮の連絡先教えてくれないか? 昨日の礼を言っておきたい」

 

 少しルビーの心配をしたアクアだったが、むしろこれはチャンスだ。チャットで蓮に連絡して昨日の出来事を話してもらわねば。そう思ってルビーに蓮の連絡先を聞いたアクアだったが、何故かルビーにまるで意外そう――というか可哀想な目で見られていた。

 

「…アクア、まだ雨宮くんの連絡先知らなかったの? え? もしかして雨宮くんはアクアのこと友達と思ってなかったり…?」

 

 哀れむように言うルビーにアクアは少しイラッとしながら返した。

 

「いいから教えろ」

 

 〜〜〜

 

 ○○駅から降りて、陽東に向かおうとしていた頃、蓮のスマホが鳴る。またルビーから連絡があったのかと思いきや、なんとアクアからのチャットだった。

 

『ルビーから聞いた。昨日はありがとう』

 

 すると、蓮のスマホを鞄から見ていたモルガナは安心したように言った。

 

「アクアのヤツ、無事で良かったぜ。でも同じクラスで近くの席なのに何でわざわざチャットで連絡して来たんだ?」

 

 モルガナの疑問は最もだが、ただ礼を言うためだけに連絡してくるとは思えない。おそらく昨日の事で何か聞きたいことがあるのだろう。アクアもペルソナを覚醒させた以上、もはや無関係とは言いにくい。蓮がどういたしましてと返事をすると、アクアから『昼休みか放課後、話がある』とレスが来た。

 

「まあそうだよな…有耶無耶になんて出来るわけないか。昼休みならいつも通り屋上がいいと思うぜ」

 

 蓮は『昼休みに屋上で』と返信して学校に向かおうと思っていたら、またスマホが鳴る。チャットアプリを確認すると、今度は明智だった。

 どうやら明智によると、登校途中でみなみのストーカーの桑原慎を見かけて警察に連れて行ってくれと言われて今は警察署にいるようだ。改心が成功して自首するつもりだったのだろう。なので、明智はこれから色々と警察と調査をするので今日は学校にいけないとのことだ。

 

「上手く行って良かったぜ。ワガハイの活躍のおかげだな!」

 

 確かに桑原慎が改心したのはモルガナのおかげなのは間違っていない。一昨日、モルガナに引っ掻かれたのがトラウマになっていたのか、まるでモルガナが弱点みたいになっていた。おそらくこれも認知の影響でもあるのだろう。

 蓮はモルガナに、よくやったと適当に褒める。

 

「ニャフフ、もっと言ってくれていいんだぜ?」

 

 そろそろ行かないと遅刻しそうなので、モルガナの語る武勇伝を相槌をうちながら流しつつ、蓮は陽東へと再び歩き出した。

 

 

 

 4限目の授業が終わり昼休みになる。蓮は後ろの席のアクアに目配せすると、アクアもそれにうなずいて席を立つ。

 それからお互い会話も特になく屋上に着くと、アクアが大きく深呼吸をしてから口を開いた。

 

「朝もチャットで言ったが、昨日はありがとう。あと、これお前のだろ?」

 

 そう言いながらアクアがポケットから出したのは、蓮のハンカチだった。どうやらいつの間にか落としていたようで、蓮もありがとうとアクアに礼を言う。

 

「……蓮、単刀直入に言う。お前って――」

 

 アクアの言おうとしている言葉を待ち、唾を飲む蓮。その時、さっき閉めたはずの屋上の扉がガチャリと開く音がして蓮とアクアは思わずそちらの方に向く。

 

「あ、あはは…お兄ちゃんと雨宮くん偶然だね!」

 

 そこにいたのは、何故か目を合わせようとしないルビーとあわあわとしているみなみだった。大方、蓮とアクアが一緒にいたのを見かけて付けてきたのだろう。どうやら予想が当たっているようで、みなみは居た堪れなくなったのか申し訳なさそうに言った。

 

「えっと…ごめんな?」

 

 >気にするな

 

 なんだかデジャブを感じる。今からアクアと大事な話をしようとしていたところだが、蓮は機嫌を損ねることなくむしろルビー達を気遣う。元の世界で、優しさが『慈母神』になった彼はこれくらいでは怒らない。アクアの方も蓮に負けないくらいのポーカーフェイスを保っており、とりあえず怒ってはいないようだ。

 

「ルビー、何しに来たんだ?」

「アクアが雨宮くんと話しているのを見て…仲良くしてるのかなぁって……そう! これは我が子を見守る親みたいな!」

 

 なんだか無理な言い訳をしているルビーだが、本当のようにも聞こえてくる。いつもアクアに対しての扱いのせいか、あながち嘘ではない気がしてきた。

 

「というわけで、そろそろお弁当食べない? 私もうお腹空いてて限界きそう…」

「……しょうがないか。蓮、悪いな」

 

 別にいいとアクアに返す蓮。蓮自身もお腹は空いてるので皆でお弁当を食べることにした。今日も今日とて貴美子が作ってくれた弁当である。

 話もそれなりに盛り上がってきたところで、ルビーは何かに気が付いたように言った。

 

「そういえば今日は明智さんいないけど、雨宮くんは何か知ってる?」

 

 ルビーに明智のことを訊かれ、良いニュースがあると答える蓮。みなみのストーカーが自首をした件についてルビー達に話した。

 

「え!? ホントに!? 良かったね、みなみちゃん!」

「う、うん…よかった…」

 

 みなみはホッとしたのか、涙を浮かべている。これであのストーカーに付けられることもないと蓮はみなみに優しく言うと、アクアがボソリと呟いた。

 

「もしかしたら、怪盗団がなんとかしてくれたのかもな」

 

 そう言いながら真顔で蓮の方を見るアクア。昨日のこともあって完全に勘づいているようで、この話は放課後に問い詰められそうだ。

 怪盗団と聞いたルビーは、赤い瞳を輝かせてまるで無邪気な子どものようなテンションで言った。

 

「ひょっとしてあのサイトに書き込んだから、みなみちゃんを助けてくれたのかも!」

「だとしたらお礼言わな! この怪盗お願いチャンネルの掲示板で伝わるとええけど…」

 

 さっとスマホを取り出して、怪チャンのサイトを開くルビーとみなみ。そんな彼女達を見て微笑ましくなると同時に嬉しくなり、やはり人助けはするものだと改めて思う蓮。

 

「『私を早く有名なアイドルにして』って書き込んだら叶えてくれたりするのかな?」

「いやいや! ワガハイらはなんでも屋じゃねえし無理だっつの!」

 

 ルビーの無茶苦茶なお願いに思わずモルガナがそう突っ込む。いくらなんでもそれは改心ではないので流石に無理だ。どうやらルビーはアイドルになりたいようで、その夢は是非とも自分で叶えてもらいたい。応援だけならいくらでもするつもりだ。

 その瞬間、蓮の隣にいたアクアのポーカーフェイスが驚きの表情へと変わった。

 

「なっ…」

 

 そう、アクアもペルソナを覚醒させたので、モルガナの声が聞こえるようになったのだ。昨日まではただの猫の鳴き声であったのに対し、いきなり喋るようになったので驚くのも無理はない。ただでさえ現実離れした出来事が続いている時にモルガナの声である。

 モルガナもアクアが聞こえていることに気が付き、アクアに声をかける。

 

「言い忘れてたな。オマエも昨日ペルソナに目覚めたからワガハイの声が聞こえるようになってるんだよ。まあ、詳しいことは放課後な」

「……」

「お兄ちゃん、どうかしたの?」

「…いや、なんでもない」

 

 そうは言いつつも、流石に冷静なアクアでも猫が喋ったのに驚きを隠せないでいる。蓮は小声で、後で説明すると伝えると納得したのかアクアは小さく首を縦に振った。

 

 

 

 

 そして放課後。

 蓮はアクアと昨日の事を話すべく、五反田家に向かうことにした。人には怪盗団の事を聞かれたくないので念のためだ。別にアクアの家でも良かったのだが、アクア曰くうちは事務所の人が出入りするので監督の家の方がいいとのこと。確かにアクアも五反田の家にちょくちょく着ているので、ちょうど良いと言えばちょうど良い。それに今日の五反田は映画の撮影をすると言っていたので帰りは遅くなると言っていた。なので、家にいるのは貴美子だけで、声量に気を付けていれば大丈夫だろう。

 帰宅途中にまたルビーとみなみに会ってしまい、アクアと一緒に五反田家に帰ると言うと「お兄ちゃんだけまた雨宮くんのカレー食べるのずるい! 私達も行く!」と言われて焦った蓮は、ルビーとみなみにはまた今度ごちそうすると説得して事なきを得た。ルブランカレーを気に入ってくれたのは嬉しいが、今日はアクアに大事な話があるのだ。流石に2人に聞かれるわけにはいかない。

 

 アクアと当たり障りのない会話をしながら、ついに五反田家へと帰宅する。すると、丁度玄関前で掃除機をかけていた貴美子と目が合った。

 

「蓮くんおかえりなさ…あら! アクアくんいらっしゃい! 泰志だけど今はいないわよ?」

「大丈夫です。今日は蓮に用がありますので」

「そう、アクアくんと蓮くんが仲良くしてて嬉しいわ! 後でお菓子持ってくるわね!」

 

 しっかりと手洗いとうがいをしてから蓮達は部屋に入る。まずはどこから説明したものかと蓮が考えていると、先にアクアから訊いてきた。

 

「…蓮、お前が怪盗団なのか? 教頭を改心させたのもお前の仕業なのか?」

 

 >そうだ

 

 アクアの質問に誤魔化すことなく答える蓮。もはやペルソナを覚醒させたアクアに隠し事は必要ない。蓮は異世界のこと、ペルソナのこと、そして自分と明智は怪盗団だと余す事なく説明した。アクアは蓮の話を一通り聞くと頭を押さえながら溜め息を吐く。

 

「…つまり、俺は蓮達に巻き込まれて異世界とやらに来てしまったというわけか。そこでペルソナという力に目覚めた……現実とは思えないな」

「そう思うのも無理はないぜ。だがまあ、実際に現実に起こっていることだ。ワガハイ達はこの力を使って悪人達を改心させてるってわけさ」

「…蓮、どうして急に猫が喋ってるのかも説明を頼む。俺の頭がおかしくなったと思うのならそう言ってくれ」

「猫じゃねーって! いや…まあ猫だけどさ」

 

 蓮はなぜモルガナの声が聞こえるようになったのか簡単に説明する。異世界、認知の違いといったように順番に言っていった。

 

「要するにあの力に目覚めたからってことか…」

「そういうわけだ。普通の人間にはワガハイの声は猫の鳴き声に聞こえる。前までアクアもそうだっただろ?」

「……」

 

 表情を崩していないアクアだが、まだ戸惑いがある。色々話しすぎたせいで頭がパンクしていないだろうか。

 

「それでオマエ、これからどうすんだ?」

「……」

「ワガハイらとしてはオマエに仲間になってほしいんだ。これから悪人達を改心させていく中で戦力が必要になる。それに、昨日のあの男ともまた戦うことになるだろうからな」

 

 アクアに怪盗団に入って欲しいのは蓮も同じ気持ちだ。廃人化の犯人の1人がレオという男だとわかったのはいいが、まだ謎だらけなことも多い。レオの言っていた『あのお方』がどれだけの力を持っているのかわからないが、戦力は多いに越したことはない。蓮もアクアに仲間に入ってくれると心強いと説得すると、アクアは考え込むように黙っている。しばらく間を置いて、アクアは口を開いた。

 

「…パレスやメメントスは心の世界だと訊いたが、そこに皆のシャドウ(もう1人の自分)がいるってことなのか?」

「歪んだ欲望を持っていないヤツやペルソナ使いにはシャドウは存在しない……例外を除いてな」

「例外?」

 

 モルガナの言っている例外とは丸喜のことをだろう。丸喜はパレスの主でありながら、ペルソナまで覚醒させていた。しかし、それは統制の神とポストがすり替わっていたからで、普通のペルソナ使いであれば本来ならありえない。

 この辺りの説明は必要ないと思ったのか、モルガナは適当に誤魔化した。

 

「いや、今回はそんなこと起こらないだろう。それで、どうすんだ?」

「俺は――」

 

 入るのか断られるのか、どっちの返事が来るのかと唾を飲む蓮とモルガナ。言葉の続きを発しようとしていたアクアを待っていると、バンッ!とドアが開く音が響いた。

 

「お茶とお菓子持ってきたわよ!! お煎餅だけどよかったかしら!?」

「ゴタンダの気持ちが今わかったぜ! このカーチャン、いつも凄えタイミングで来るな!?」

 

 貴美子はお盆に乗せていたお茶の入ったコップと煎餅の入った皿を蓮の机に置くと、「ごゆっくり」と言ってせっせと部屋から出る。友達同士で遊ぶと思われているのか一応は気を遣ってくれているみたいだ。

 部屋から出て階段を降りていく音を確認すると、モルガナは咳払いをしながら再びアクアに問いかけた。

 

「コホン! 気を取り直して……アクア、オマエも怪盗団に入らないか? 見たところ、オマエも頭が切れそうだから入ってくれると心強い」

「……ああ、入ろう」

「別に返事は今じゃなくてもいい、後日改めて――なに?」

 

 まさか即座にOKを貰えると思ってなかったのか、モルガナは目を丸くしている。念のため蓮も「本当にいいのか?」とアクアに再び確認として訊くとアクアの返答は変わらなかった。

 

「怪盗団に協力する。俺としても怪盗団に入れてくれるのは都合が良い」

「マジか! これからよろしく頼むぜ、アクア!」

 

 期待してる、と蓮もアクアの入団を歓迎する。

 今日は新たに入ったアクアに怪盗団のいろはを教えることになった。モルガナは特に張り切っており、久しぶりの新人に怪盗団のなんたるかを熱く語っていた。それにアクアも真面目にうなずいて相槌を打ちながら聞いており、これからアクアがどんな活躍を見せてくれるのか楽しみである。

 

 

 その夜。

 歓迎会としてルブランカレーを振る舞い、食べ終えたアクアを途中まで送った。明日はちょうど土曜日で休みなので、アクアも自分から行きたいと言っていたのでメメントスへ連れて行くことに。

 明智には『明日はアクアを連れてメメントスに行くぞ』とチャットを送ると、『了解』と返事が来る。多分、蓮達がアクアに色々と説明したのを察したんだろう。それ以上の返信が来ることはなかった。

 

「それにしてもオマエ、こっちの世界でも『持ってる』な。また怪盗団のメンバーが増えたぜ」

 

 戦力が増えて上機嫌なモルガナに蓮は、偶然だと返す。まさか自分のハンカチを届けに行くだけであんなことになるとはアクア本人も思わなかっただろう。

 

「しかもアイツのペルソナ、かなり強力そうだったぜ。蓮もグズグズしてると、アクアに追いつかれちまうかもな」

 

 別にそれはそれで構わないのだが、アクアには『自分達が別の世界からやって来た』事は伏せるべきだろうか。モルガナにそう伝えると、しばらく間を置いて考えるとやがて言った。

 

「今はやめておこうぜ。多分、混乱させるだけだ。ただでさえ、異世界やペルソナやらで頭はパンク寸前だろうぜ」

 

 今の状況でならおそらく信じるだろう。だがモルガナの言う通り、今はやめておいた方がいいかもしれないと思い、蓮はうなづいた。

 

「とにかく、明日はメメントスだ。昨日は色々あったから奥に進まなかったしな」

 

 ベッドの上でモルガナは伸びをしながらあくびをすると寝る体勢に入る。

 

「さてと、明日に備えて今日はもう寝ようぜ」

 




怪盗団の存在とアクアが怪盗団に加入したことによって原作とは物語が異なっていきます。
アクアのコードネームについては次回です!
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