リアルではモブなわたしは、GBNでずっと暮らしたい。 作:ゼラチナマスター
休んだ分、文章量が爆発しました
「はい、それじゃ現場にカメラ映します。
現場のマリコさん、どうぞー!」
『はい、こちらコロニー内部のマリコです!
忠実に再現されたブラスターマリステージの魅力を紹介しますね!』
動画の映像、音声が現場へ切り替わる。
スタジオの営巣、音声のカットを目視確認。
よし、OK。
トロンはさっと笑顔を消して表情を引き締める。
「こちらトロン。
危険度上昇につき、第二スタジオ、即応準備願います。
事件が起こったらムービーへ映像を切り替え、第二スタジオ準備開始。
こちらは”トラブル対応”に当たります。
以後、番組は第二スタジオで引き継いでください」
マリコからの報告を受け、運営サイドはにわかに慌ただしく動き始めた。
これはカツラギからの指示ではない。
現場責任者であるトロンの独自判断によるものだ。
根拠のない直感と言うが、現場の経験則による予感だ。あながちバカにできない。
「ほいじゃ、こっちも格納庫行くわ。
トロンちゃん、他に即応戦力は?」
「待機中のボブが即応可能よ。
異変発生時、可能なら連携して敵に当たってね」
まるでトラブルを期待するかのように楽しげに笑い、エセリアがスタジオの席を立つ。
「おっけーおっけー、可能なら、な?」
「単独で制圧できるなら、構わないわ」
バトルフィールド内へ転移するエセリアに、トロンは苦笑し言葉を投げかける。
並みの相手なら、それこそエセリア一人で十分制圧可能だ。
だが、被害を抑える事や不測の事態への対応考えれば、戦力は幾らあっても困る事はない。
「ボブ、臨時ミッションの可能性が上昇したわ。
使用ガンプラは実戦仕様のダリルバルデが許可されます」
「Alright Ma’am
ご同輩の護衛だな、出番がない事を祈ってるぜ」
トロンの呼びかけに、赤毛の男性……ボブが気取った口調で答える。
ボブは運営が作成したガンプラバトル用のAIだ。
通称”最強グエル”の中の人を務める、もっとも戦闘向きに調整されたAIなのである。
現在は担当ミッションをメンテナンス中として封鎖し、即応戦力として待機して貰っている。
「僚機のディランザ・ソルの指揮をお願い。
有事の際は一個大隊、27機がフィールドに投入される予定よ」
「Great!
リソースの大盤振る舞いだな」
個人戦闘力もエセリア達ベテランに次ぐほどの高さを誇るが、
なんといってもボブの強みは指揮下に入るCPU機体の強化だ。
人間ではまず不可能な複数機体の並列操作を行い、大幅に戦力を増強させることが出来る。
「ガデムさん。パプア並びに現在の座標は通信封鎖時の中間拠点となります。
通信封鎖時は現地にとどまり、可能な限り現場での指揮並びに情報収集に務めてください」
「うむ、了解じゃ」
既にバトルフィールドへ配置された補給艦パプアのガデムへ、トロンは指示を投げる。
前回と同様の事態が起きれば、チャットサーバーがパンクする事も十分あり得た。
スマホやケータイがない時代のように、待ち合わせ場所を決めての対応が必要となる可能性もある。
「戦線を維持するための戦力が足りん。
有事の際はCPU機の直衛はもらえるかの?」
「ディランザ・ソルをガードガンプラ指定で強化し、一個中隊分配備します。
この前のファントムぐらいなら十分互角に戦えるはずよ」
武装のない補給艦パプアに自衛は期待できない。
ボブが指揮する予定のCPU機を配備し、護衛に充てる。
十分な戦力のはずだ。だがトロンは更なる戦力増強をもくろむ。
「サブマスターのエニルを招集し、準備出来次第待機してもらうわ。
あと、もう一人傭兵のあてがあるから声をかけておくわね。
乱戦なったら敵味方識別コードに注意してください」
トロンは手元のツールで、オフのエニルともう一人へ呼びかけを行う。
万一に備え、戦力はそれこそ幾らでも欲しいところだ。
「トロンちゃん。即応体制について最終確認や。
”異変を感じたら独自判断で対処、発砲も許可”やったな?」
「構いません。事前の申し合わせ通り、疑わしきは撃ってください。
誤射により発生した被害に関する責任はカツラギ並びに現場責任者のトロンが負います」
エセリアの問いに、トロンはきっぱりと断言する。
たとえLIVE配信の動画の段取りがぐちゃぐちゃになったとしても構わない。
「ミッションは”異邦人”の速やかな排除、可能なら捕獲。
ただし最優先課題は、現場にいるマリコ・スターマインを戦闘から速やかに遠ざけること。
同時に、一般ダイバーであるロウジ・チャンテ、ハサウェイ・ノアの関与はなるべく避けるように」
トロンにとって愛娘であるロウジ、そして同じく未成年であるハサウェイの関与を避け、
囮を務めてくれたマリコを何事もなく脱出させ、大人達で事件を解決する。
たとえ公私混同と言われようと、トロンには譲れないラインだ。
「皆さんが出番のない事が最良です。
けれど万一の際は各員の奮戦を期待します!」
「Yes,Ma’am」
「あいさー、まむ!」
「了解じゃ!」
声は揃わずとも、心は一つだ。
カツラギへ現状報告を送信しながら、トロンは表情を引き締める。
GBNが、誰もが安全で楽しい遊び場であり続けるために。
「それでは皆様、こちらをご覧ください!
お国を守る鋼鉄の守護者、コロニー守備隊の基地です」
ガンプラから降り立ち、コロニーの地面をアバターの足で踏みしめ、マリコは声を張り上げる。
故郷のコロニーの大地へ旧ザクを駐機し、マリコは生身のアバターでコロニー内部にいた。
カメラ目線でにっこり笑顔を浮かべ、マリコはレポーター気取りで基地の外観を次々に紹介していく。
「……最後に、鋼鉄の守護者達のねぐら、格納庫!
ジオンの誇り、ザクが6機。そして作業用の旧ザクが1機配備されているそうです。
ザクの型番はMS-06FZ、後期生産型のザク改だそうですね。
貧乏コロニーなのに軍備には気を遣っているのが、当時の状況を想像させますね」
懐かしい。社会科見学で訪れもしたし、家出した時にこっそり潜り込んだりもしたものだ。
台本通りの施設説明を読み上げながら、マリコはこっそりと感慨にふける。
「そしてその後期型のザクに囲まれ、さんぜんと輝くあのおんぼろ非武装の旧ザク!
あれこそが、ご町内とコロニーの平和を守る正義の使者!
”魔法の少尉”ブラスターマリが愛用した最強無敵のロボット、”1日号”なんですね。
仕様も同じように設定されており、様々なミッションで視聴者の皆様にお目にかかります。
実際どのような出番になるかはミッションに挑んでみてのお楽しみ、ですね!」
実はあの旧ザク、この前のレイドバトルでマリコが使用した機体の複製だそうだ。
もちろんガデムも許可している。
もし仮に魔法のふとんたたきの力が再現できているなら、恐ろしい事になるだろう。
「はい、では基地の紹介は以上として、次の場所へと移動させていただきます。
この基地の前を通る道路は通学路なんですね。
登下校の時間には小学生が道幅いっぱいに歩いているんですよ」
機体をオートパイロットで追随させながら、マリコは徒歩でコロニーの各地を巡っていく。
子供の頃はあれほど遠く感じた道のりが、大人になった今はほんの散歩道に過ぎない。
空襲の時に隠れる防空壕、こっそり立ち寄った駄菓子屋、芋畑、各地を紹介して回る。
懐かしい、どこもかしこも懐かしい。本当にマリコの記憶を完璧に再現したようにしか思えない。
「そしてここがジオン第六小学校となります。
今は体育の時間のようですね。
いざという時お国を守るための銃剣訓練が、竹やりを使って行われています」
モブキャラとして設定されたNPCアバターが、順序良く銃剣訓練をしている。
遠目から見守りながら、マリコはそっと目を細めた。
台本通りに学校から離れ、各地を紹介していく。
連邦の空襲で焼けた跡、連邦の偵察部隊が奇襲してきた謎の穴。
のんびりペースで歩いていたつもりなのに、大人の足で歩けばゴールはあっという間だった。
「さて、通学路の果てにはいよいよあの建物が待っています。
マイケル・スターマイン大尉のマイホーム。
ぽつんと丘の上にたたずむ、丘の上の一軒家!」
お父さんのフルネームを他人事のように紹介しながら、マリコはそっと背筋を伸ばす。
さて、いよいよこの里帰りも大詰めだ。
コミック、ブラスターマリの主役であるマリコ・スターマインが幼少期を過ごしたおうち。
誰もいないからっぽの家を隅々まで紹介して、番組は終了する。
『はい、それではCMでーす!
マリコさん、CM開けは内部の紹介お願いしますね!』
「了解です」
トロンの声を聴きながら、マリコはどこかほっとした顔で呟いた。
あの扉を開けるのが、怖い。胸の中で膨らむ思いが、随分と大きくなってきていた。
「何事もありませんでしたね、ここまで」
『何も起こらないなら、それが一番よ。
でも、気を抜かないでね、マリコさん』
ロウジに家族自慢した一週間前から、夢を見るようになった。
あの家の前に立ち、あの扉を開けて、お帰りと夢の中で呼びかける。
ただいまと言ってくれる声がして、家族が笑顔でそこにいて。
目が覚めて後、喪失感にベッドから起き上がれなかった朝もあった。
「何もありませんよ。
扉を開けて、誰もいない空っぽの我が家があって。
……それできっと、終わりです」
夢の中で扉を開けても誰もいなくて、家中探し回った時もあった。
夢から覚めた後、ベッドの上でただ滂沱と涙を流して動けなかったものだ。
なんで人は、奇跡を願ってしまうのだろう。
なぜわたしは、夢を見るのだろう。
『待ってるわ、マリコちゃん。
あの人とロウジが仲直りする日を。
その時はわたしも、あなたに”おかえりなさい”って言わせてね』
とても優しい声で、トロンが言う。
なんてありがたく温かい申し出だ。
確かにマリコが欲しかったはずの言葉だと言うのに、それでもマリコは静かに首を横に振る。
「ごめんなさい。今この場所じゃ、考えられないです」
『……そうね、こちらこそ急ぎ過ぎたわ。ごめんなさい』
すぐ傍にいる新たなぬくもりへ手を伸ばすことが、浅ましい事のようで。
記憶の中のお父さん、そして家族皆を裏切ってしまうように思えて。
マリコはただ静かに丘の上の一軒家を見つめ続けた。
『はい、それではCMでーす!
マリコさん、CM開けは内部の紹介お願いしますね!』
「……よし、今のところ何もなし!」
トロンの宣言の直後、ハサウェイがまっさきに叫ぶ。
ロウジもまったく同感だった。
通信ウィンドウ越しにハサウェイが、思いっきりため息つくのも聞こえる。
「ボディガードのまねごとってめちゃめちゃしんどーい。
プロの人ってマジ凄いよね!」
気持ち、めちゃめちゃよくわかるよ、ハサウェイ。
リアル手元でペットボトルのドリンクを飲み干しながら、ロウジも大きく背伸びした。
未実装ステージを一足先に観光できる、と張り切っていられたのも最初のうちだけだ。
トロンの身の安全を一番近くで守り、エスコートする大役は思った以上に重かった。
「って言うか異変ってなんなのさ、変な事とか判る自信なくなってきたよ!」
「ミッションでこいつがボスですって感じで出て来てくれるのって大事だな……」
ぼやくロウジに、ハサウェイが苦笑しながら同意する。
GBNで敵ガンプラをいくら倒しても、怪しい奴を発見する経験はまったく積めない。
「どうするロウジ、やめる?」
「やめないよ。
マリコさんは僕が守るんだ!」
半ば意地でロウジは叫び、バトルフィールドで待機中のマリコを見つめる。
懐かしのマイホームを、マリコが厳しい表情で睨んでいる。
ロウジは口元に手を当て、ごくりと息を呑み込んだ。
「ごめんハサウェイ、
やっぱりここ、任せるね!」
即座に前言撤回、ロウジは慌ててシートベルトを外した。
転送座標を設定、マイホームのある丘のふもと!
「ちょっとロウジっ!?」
ハサウェイのガチめの叫びを聞きながら、ロウジはアバターを生身で転送指定する。
コロニーの中は、どこか懐かしいような風の臭いがした。
CM残りカウントを確認しながら、マリコさんの元へと駆け寄る。
「ね、マリコさん。
最後だけ!
おうちの中に行く時だけ、ご一緒させてください!」
「……ロウジくん?」
戸惑ったように振り返るマリコさんの手を取り、ロウジは確信した。
マリコさんの手、冷たい。それに……震えてる。
心配を顔いっぱいに浮かべ、ロウジは指摘した。
「……マリコさん、すごい顔してますよ」
「……そう、ね」
ロウジの手を握り返し、マリコがほっとしたように表情を緩める。
「トロンさん。
ロウジくんがおうちの中へ、同行希望しているわ。
わたしもお願いしたいの、なんとかならない?」
ぎくっ。トロンのアバター越しに、ロウジは反射的にママの怒った顔を思い浮かべる。
でも、これは無意味なワガママじゃない。
背筋をまっすぐ伸ばし、虚空へ向けて直角にお辞儀。
「邪魔しないよう行儀よくしてます!
お願いします、トロンさん」
『あー……うん、そうね。
透明化エフェクト、生身にもかけさせてもらうわ。
音声も拾わない設定にします。
マリコさんが不自然な独り言お姉さんになるけれど、
それでなんとか誤魔化しましょう』
誠意は意外と通じるものだ。
マリコと顔を見合わせ、ロウジはほっと笑みを浮かべるのだった。
「第二スタジオ、場繋ぎお願い。
プランはD、ジークアクスステージ開発中!で」
急な方針転換に振り回されるのはいつも現場だ。
トロンはロウジのワガママを聞き入れ、CMの後に急遽特報を挟むことにした。
動画の評価はダダ下がりだろうが、背に腹は代えられない。
「ボブ、ロウジ・チャンテの全身をスキャン。
前後幅100でミラージュコロイド処理を!
時間、10分以内にいけるわね!?」
「Yes,Ma’am
珍しいですね、トロン様。公私混同ですか?」
高性能AIボブの珍しい軽口に、トロンは苦笑する。
確かに事情を知る傍から見れば、娘のワガママを聞き入れた傲慢ママに見えるかもしれない。
「違うわ。
我々運営が、出演者のメンタルに無配慮すぎたのよ」
トロンは呟き、意識をバトルフィールドの方へと向ける。
「ごめんなさいね、ハサウェイくん。
あなた一人お留守番させてしまって」
「いいです、いつものことだよ。
“デミダイバーズ”のミッションはロウジ次第。
セセリアがいない今、ロウジのお目付役はオレが務めなくちゃ」
ロウジと手をつないだまま、マリコがほっとした顔でハサウェイと会話している。
先ほどまでの引きつった表情とはまるで別人だ。
トロンが寄り添ったところで、マリコに言葉は届かなかった。
けれどロウジの言葉はマリコへ届く。
無理もない。重ねた日々が違いすぎる。
やはりマリコの心を救うには、ロウジが必要なのだ。
核心と共に小さく頷き、トロンはハサウェイへ声をかけた。
「ハサウェイくん、聞こえる?
あなたの感覚で何か妙だと思ったら、遠慮なくトリガーを引いてちょうだい。
どんな事態も、責任はわたし達がとります」
「……ありがとうございます。
出番がないことを祈ってますね」
生真面目なハサウェイに微笑み返し、トロンはマリコの方へ意識を移す。
「ありがとう、ロウジくん。
……情けない話だけど、勇気が少し足りなかったの。
扉を開けて、誰もいない事を確かめる勇気が」
心配そうに見上げるロウジへ、マリコが静かに語りかけていた。
このやりとり、この時間はマリコに必要なものだった。
トロンは息を短く吐き出し、内心でロウジへ感謝する。
「一緒にいてくれて、うれしいわ」
「……びっくりです。
あの大人なマリコさんがそんなこと言うなんて」
驚くロウジに、マリコは内心で呟く。
どれだけ大人になろうと、無敵の心をもつわけではない。
「ロウジくんがいた方がいい。
マリコさんが要請し、わたしがそう判断した。
急なお仕事で悪いけど、お願いね、ボブ」
「理解は出来ないが、善処するよ
Alright Ma’am」
口調は不服そうながら、ボブの仕事は確実だ。
時間稼ぎのムービーが終了するよりだいぶ早く、ロウジの透明処理は無事に完了したのだった。
『ムービー終了一分前です!
マリコさん、準備よろしくお願いします』
トロンの言葉に、ロウジは不安げにマリコの方を見やる。
自分には、ただマリコさんの掌をそっと握るくらいしかできない。
ロウジのアバターには透明エフェクトがかかり、自身ですら伸ばした腕が見えない。
「情けなくてごめんなさいね。
後ろで見ていてちょうだい。
笑ってくれてもいいから」
気負いなく笑みを浮かべ、マリコがロウジの見えない掌をもう一度握り返す。
「何言ってるんです。
情けなさなら負けませんよ。
クリスマスの通話を思い出してください」
べそつきの通話を思い出しながら、ロウジは胸を張って宣言する。
くすりと笑みを浮かべ、マリコがそっとロウジの掌からを握る手を離す。
「はい。OKです、トロンさん」
しっかりと背筋を伸ばし、マリコがスタジオのトロンへ声を上げる。
良かった、マリコさん。きっともう大丈夫。
「そうだ、ロウジくん。
パパさんとの戦争、じっくりやりあってくれていいのだけれどね」
透明エフェクトのかかったロウジの方へ向け、マリコがウィンクする。
愛嬌たっぷりの仕草に、ロウジは思わず背筋を伸ばす。
「色々終わったら、ロウジくんのおうちにお邪魔させてほしいな」
「……ぇ?」
突然の爆弾発言に、ロウジは透明なまま身を硬直させる。
マリコさんが、うちにやってくる?
それは、つまり。
「わたし、ロウジくんにおねえちゃんって呼ばれたいの」
「……はいっ!」
マリコさんが、ロウジの家族になりたいと言う事だ。
直立不動でぴんと背を伸ばし、ロウジは感極まったように叫ぶ。
『本番開始、10秒前です』
「なるはやでパパを土下座させます。
だから、待っててください!」
ロウジの台詞に軽く手を振ってこたえ、マリコがカメラ目線で待機する。
僕は、わたしは、マリコさんが好きだ。
幸せになってほしいし、傍で笑っていてほしい。
そんな当たり前のことをロウジは自覚したのだった。
『それでは現場へカメラを戻します。
現場のマリコさーん!』
「はい、現場のマリコです。
長らくお待たせしました!」
トロンの声にあわせ、マリコはカメラ目線でにっこり微笑む。
玄関の門を押し開け、家へと入るドアのノブへと手をかける。
「見晴らしの良い丘の上の一軒家。
マリコ・スターマインの生家をご覧いただきましょう!」
ノブをぐいと回し、マリコはドアをゆっくりと押し開く。
たくさんの靴が乱雑に放り出された土間と狭い玄関口が目に入る。
入ってすぐのコートかけには外套が幾つかかかっていた。
「はい。ごらんください。
平均的なジオン公国の中流家庭の様子です」
わたしは何度この家に帰ってきたことだろう。
懐かしいしか言葉が出て来ない。
しんと静まり返った家の内部に、マリコは胸を詰まらせる。
「っぅ……?」
突如、頭の中に手を突っ込まれ、乱暴にまさぐられたような鈍痛が走る。
悲鳴を辛うじて噛み殺し、マリコは胸を抑えて靴箱に寄りかかった。
「マリコさん!?
今、何か視界が……声が?」
「ろ、ロウジくん……大丈夫?」
ロウジの様子もどこかおかしい。
変だ、何か変だ。ここから出よう、出ないと。
マリコは首をめぐらし、ドアへ視線を向ける。
「おかえり、マリコ」
その時、聞こえるはずのない声が響いた。
マリコは油の切れたプチモビのように振り返り、家の奥へ目をやる。
リビングへ続くドアが開き、ごつい体格の中年男性が顔を覗かせていた。
「お父さん!?」
「今日は早かったじゃないか。
町内会長さんの世間話に捕まらなくて済んだんだな」
大好きなお父さんが、優しい笑顔でマリコを見つめている。
マイケル・スターマイン大尉。
コロニー守備隊のMS隊長で、いつも忙しいお父さん。
ここにいていいはずのない人。
こちらに来ていちゃいけない人が、そこにいた。
「今日はお仕事いいの? ……違う。
ダメよ、足悪いんだから無理して歩いちゃ……」
「こらマリコ、何をバカ言っとる。
何の功もない万年大尉と言えど、
私は生涯現役に決まっとる!」
胸を張り、お父さんが喉を鳴らしてからからと豪快に笑う。
あまりにも普段通りで、あまりにも見覚えがあって。
思考は混乱しきり、かすかな違和感が形ならぬまま頭の中でぐらぐら揺れている。
「マリコちゃん、おかえりなさい。
良かった、雨降る前に帰れたのね」
「……メアリさん?」
もう一つ聞こえた声が、思考をさらにかき乱した。
信じられないとばかりに、マリコは大きく目を見開く。
エプロン姿の金髪の女性が、眼鏡の奥で優しく笑っていた。
「ちょうど良かった、奥でゼネとガイナの相手してもらっていい?」
メアリ・スターマイン。
おかあさんが亡くなった後、うちにやってきた後妻さん。
「……うん。判った、ママ。
ごめんね、心配かけちゃったよね」
じわりと、マリコは目の端に涙がにじませる。
会いたかった家族がそこにいる。
何故こちらにいるのか、理性がかすかに戸惑いを浮かべる。
だが再会の喜び、うれしさが濁流のように心を押し流していく。
「何言ってるの。マリコちゃんにはいつも助けられてばかりよ」
「母さんが亡くなってから、
マリコにはずっと家の事で世話をかけっぱなしだからな」
ずるい。どうしてそんな優しい言葉を選ぶの。
溢れた涙が、滂沱とマリコの頬を流れていく。
にっこりと笑みを浮かべ、お父さんがマリコへ呼びかける。
「おかえり、マリコ」
「……ただいま、お父さん」
かちり、と。どこかに何かがはまる気配がした。
流れる涙で何も見えない。
嗚咽で心と身体を揺らしながら、マリコは子供のように泣きじゃくるのだった。
よかった、ほんとによかった。
流しすぎた涙に歪む視界で、ロウジは何度もそう繰り返す。
ロウジの知らないアバターの人達がマリコさんの家族だとわかった瞬間からずっとこうだ。
一生分泣いたと思っても、後から後から涙がこぼれだす。
「おかえり、マリコ」
「……ただいま、お父さん」
奇跡ってあるものなんだ。
マリコさんが子供のように泣きじゃくる。
それを見ながら、ロウジもそっくりに嗚咽をこぼす。
「よかったね、マリコしゃん……
えぅ……ほんとによかった……」
もう、僕らはいなくても大丈夫だよね。
マリコが流した安堵の涙が、ロウジの心にゆっくり染み渡る。
「どうしたの、マリコちゃん。
ジオンの女たるもの、人前で涙を見せちゃダメ。
こっちにいらっしゃい」
「……うん、ごめんなさい、ママ」
マリコさんのママ……メアリさんがマリコさんを連れ、扉の奥へ引き込む。
少しさみしいけれど、お別れする時なんだろう。
色んな思いで胸中ぐしゃぐしゃだ。透明なままロウジは二人を見送った。
「君は、マリコのお友達かな?」
「ひゃい!?」
え、アレ、透明エフェクト解けちゃってる?
マリコのお父さん、マイケルから声をかけられ、ロウジは裏返った声をあげた。
マリコさんのお父さんに失礼なとこは見せられない!
裾で顔をぬぐい、背をぴんと伸ばして元気よく挨拶。
「ロウジ・チャンテ。
マリコさんの……友達です!」
「そうかそうか、ゆっくりしていきなさい」
穏やかに微笑むマイケルの様子に、またじわりと涙が浮かんでくる。
マリコさん、どれほど会いたがっていたことか。
「あの、マリコさんのお父さん!
マリコさん、ずっとこっちで孤独に苦しんでたんです」
表情を歪め、ロウジは必死にマイケルへ訴えかける。
はるか遠い世界で孤独にひとり、想像するしか出来ない苦しみだ。
「家族にもう会えないって、すっごく悲しんでました。
ずっとずっと、すっごく!
だから……!」
今だけは人みしりも忘れ、ロウジは声を張り上げる。
せめてご家族の方にはわかってほしい、いたわってあげてほしい。
孤独が開けた穴を埋められるのは家族の温もりしかないのだから。
「ありがとう。
君は……マリコに、本当によくしてくれたんだね」
マイケルが優しく微笑み、声をかけてくる。
唇を引き結び、ロウジは無言のまま首を横に振って謙遜する。
「ありがとう、大丈夫だ、もう心配は要らんよ。
マリコは……私達の家族なのだから」
マイケルの力強い優しい宣言に、全身からふっと力が抜ける。
アバターの身体を廊下にうずくまらせ、ロウジは安堵の気持ちを噛み締める。
マリコさんが家族の元に帰れたのなら、慣れないナイト役を返上する時が来たらしい。
「にーちゃん、どうした。
拾い食いして腹でも壊したの?」
そこに突然、元気な声が降って来た。
ロウジは慌てて顔を上げ、辺りを見回す。
多分歳は小学校低学年くらい、いかにもヤンチャそうな双子の男子がロウジを見ていた。
「マリコねーちゃんの友達?」
「うん、そう。
僕はロウジ!
マリコさんの友達だよ」
双子の弟らしい方に問われ、ロウジは笑顔で返す。
誰だろう。確かマリコさんは妹二人がロウジと同じくらいだったはず。
「いらっしゃい!
ぼくはバン、そっちは……」
「僕はダイ。
ゆっくりしていってね、ロウジにーちゃん」
聞き覚えのある名前に、ロウジは笑顔を硬直させた。
「コロニー守備隊に入ったバンくんと、
地球で海洋研究やってるダイ、くん……?」
『弟達はもう成人して、立派に独り立ち』
マリコさんはそう言っていた。
だが今、目の前にいる二人は明らかにロウジより年下だ。
全身の血が頭から足先へさーっと引いていく。
何かが、おかしい。
「トロンさん!
変です。ここ、何か変……!」
『ただいま、ミノフスキー粒子が散布されており、対象との通話出来ません』
こんな時に、サーバー落ち!?
通話不可のシステムメッセージに、ロウジはぎょっと目を見開く。
「ハサウェイ、聞こえる!?」
『ただいま、ミノフスキー粒子が散布されており……』
フォース内通話も通じない!?
ありえない事態に、ロウジはぞっと身を震わせる。
平和なこの家、ぜったいおかしい!
「ロウジにーちゃん、どしたん?」
「もうすぐ夕飯だし、いっしょに食べてきなよ。
ねーちゃんのイモ料理は絶品なんだ!」
「バンくん、ダイくん、ごめん!」
双子の言葉を振り切り、ロウジは奥のドアを引き開ける。
このままここにいちゃダメだ。心のどこかがそう叫ぶ。
「マリコさん!
出ましょう、一度外、へ……?」
マリコといっしょに脱出を。
そう意気込むロウジの台詞が途中で立ち消える。
「どうしたの、ロウジくん?」
「ま、マリコさんこそ、どうしたんですか!?」
不思議そうなマリコの問いに、ロウジは愕然と首を振る。
動揺を口から全部吐き出す勢いで、ロウジは叫ぶ。
「背!
その格好!?」
「おかしなロウジくん。
おうちのお手伝いするの、そんなおかしいかしら?」
かわいらしいピンクのエプロンはおかしくない。
ただ、エプロンを身に着けたマリコの背丈がロウジよりも低い。
マリコさんの年恰好がどう見ても小学校高学年くらい!
明るく笑うマリコに、ロウジはあんぐり大口開けて見守る。
血の気どころか魂が全部抜け落ちちゃいそう!
「ママ、紹介するわ。
サイド3に引っ越してきたロウジくん。
地球育ちなんだって!」
てらいのない笑顔のマリコに、ロウジはぞっと後ずさりする。
マリコさん、おかしいのは姿だけじゃなく、記憶まで!?
「あら、はじめまして、ロウジくん。
メアリです。マリコのお友達なのね?」
やばい。絶対にここはやばい!
にっこり優しく微笑むメアリが、とても恐ろしく思える。
「ああ、そうだよママ。
ロウジくんはマリコにとても良くしてくれたんだ」
「うん、パパ。
ロウジくんは、わたしが困っている時にずっと助けてくれたの」
後ろの扉からマイケルが顔を覗かせ、穏やかに言う。
まずい、マリコさんを助けるどころじゃない。
表情をひきつらせ、ロウジが身を縮めた瞬間、激しい揺れがロウジを襲った。
口から胃が飛び出しそうになりながら、ロウジはその場でうずくまる。
その直後、もう一度大きな揺れと共に壁が吹き飛ぶ。
「今度は……何ぃ!?」
刻一刻と変わる状況に、ロウジは悲鳴を上げるしかなかった。
もっとも最初に異変へ気付いたのは、ハサウェイだった。
「まったくロウジめ。
今度、ドーナツでもおごってもらわないと!」
愛機のコクピットでモニターとレーダーを睨み、ハサウェイはぼやく。
ロウジとマリコが二人して家の中へ入り、一分ほどが経過していた。
愛機キャプテンZは一軒家のある丘のふもとで、透明エフェクトのまま身を潜めている。
「キミとマリコさんの命運はオレが握ってるんだぞ」
寂しく独り言をつぶやきながら、ハサウェイは生真面目に索敵を続行する。
MS形態のキャプテンZの頭部カメラを静かに左右にめぐらし、不審な機影や動きを警戒する。
サブモニターではマリコの台詞とトロンの実況と会話が小さく字幕で流れている。
その時だった。
「……っ!?」
三半規管にボディブローを喰らったように、ぐらりと視界が揺らぐ。
操縦桿を握りしめたまま、ハサウェイは鈍い悲鳴を上げた。
ガンプラのオートバランサーが自動的に働き、辛うじて転倒を防ぐ。
「今の……いったい。
ロウジ、そちらは無事?」
精神攻撃か何かでもあったのか?
ささくれだった神経を集中させ、モニターとレーダーにハサウェイは全神経を集中させる。
周囲に異変はない。だがサブモニターがおかしい。
動画と字幕が流れていた画面が何もない砂嵐とノイズに変わっている。
『ただいま、ミノフスキー粒子が散布されており、対象と通話出来ません』
そして、ロウジへの呼びかけに機械的なシステムメッセージが応えた。
フォース内通話が通じない。明らかな異変だった。
上ずった声でハサウェイはスタジオのトロンへと呼びかける。
「トロンさん、こちらハサウェイ!
状況に変化あり、ロウジ応答なし。
チャットサーバーはどうなってますか!?」
『ただいま、ミノフスキー粒子が散布……』
答えは同じ、通信途絶を意味するシステムメッセージが返って来る。
背筋を悪寒が駆け抜け、操縦桿を握る掌に汗がにじむ。
ヤバい。ガチの異変だ。敵がいる、どこかに!
ウェポントリガーに指をかけながら、ハサウェイは慎重に周囲を探る。
どこにもはっきりとした敵影はない。ロックオンアラートもない。
「泣き虫ポゥを笑えないぞ……!」
じっとりした冷や汗がハサウェイの背中を伝う。
どうする、どの敵を撃てばいい?
いや、敵なんてどこにいるんだ?
複葉機相手に大出力ビームを撃ったディアナカウンターの気持ちが今ならよくわかる。
自分の判断次第で、ロウジとマリコの運命が決まるのだ。
「そうだ、まずはロウジとマリコさん!」
透明エフェクトをかなぐり捨て、ハサウェイはブーストボタンを押し込む。
跳躍一飛び、丘の上の一軒家、庭先へと舞い降りる。
外部通信をオン、スピーカーモードでハサウェイは叫んだ。
「ロウジ!
そこ、何か変だ。
戻って、ガンプラへ!」
ざわりと、空気がねばつくような重さを持った気がした。
敵意、害意。何かがこちらへ視線を向けている。
気のせい? 被害妄想?
違う、ニュータイプじゃなくてもこれは判る。
おかしい、ロウジ、早く出て来て!
不気味な予感に震わせながら、中の動きを待つ。
「ロウジ!
どうしたの、ロウジ!?」
たっぷり100を数えても、全くロウジに動きはない。
家の中には人影のシルエットがいくつか見えた。
庭先に降りる縁側のついた居間、カーテンの向こう、はしゃぐ小柄な影が二つ。
人影!? おかしい、NPCなんていないはず!
マリコさんではなく、ロウジでもない小柄さだ。
まさかロウジ、何かに拘束でもされてるんじゃ!?
イヤな妄想が爆速で加速する。
ハサウェイは息を吸い込み、叫んだ。
「センサー切り替え、温度と振動!
フレンド識別でロウジとマリコさん!」
音声でセンサーが切り替わり、建物内部の人影がシルエットではっきり映る。
人影6、ロウジとマリコさん以外で4!?
緊急! ハサウェイはもう一度息を吸い込み、覚悟を決めた。
歩行モードで操縦桿を前へ!
おうちの庭の何かを踏み潰さぬよう、慎重にキャプテンZを一軒家に寄せる。
二階建てのおうちは、直立したキャプテンZの腰くらいの高さしかない。
膝立ち姿勢で高さを合わせ、慎重に位置関係を測る。
「ワイヤーフック、射出準備!
絶対に、当てるな、当てるなよ……!」
今だけオレはテロリストのマフティーだ。
呻くように叫び、ハサウェイはトリガーを引き絞る。
右腕ラックから射出されたワイヤーつきの?形状のフックが一軒家の壁をぶち破る。
ワイヤーフックを巻き上げながら壁の残骸をマニピュレータで手前に掻き出し、
大きくなった穴へとマニピュレータをそっと差し入れる。
「ロウジ、こっちだ!」
まず叫び、ハサウェイはセンサーとカメラを通常に戻す。
激しくぶっ壊されたおうちの中、おびえるように身を寄せ合う成人男女。
ロウジは……良かった、無事だ!
マリコさんが……いない!?
「ハサウェイ!?
なんて無茶を……」
こちらに駆け寄りながら、ロウジが青ざめた顔で叫ぶ。
中はどう見ても民家、そして人影も民間人だ。
いったい何が起きたのか。ハサウェイはロウジへ叫び返す。
「お説教は後!
マリコさんは?」
「ここから出ていけ、鬼畜連邦!」
まるでハサウェイに応えるように、少女の声がハサウェイを面罵した。
怯える女性をかばうように立つ壮年の男性のさらに前、
ピンクの髪の少女が両手を左右に広げ、家族を守ろうと立ちはだかる。
「危ないマリコ。、やめなさい!」
壮年の男性の呼びかけに、ハサウェイは愕然と目を見開く。
マリコさん!? あの少女がマリコさんだって言うの?
「わたし達がいったい何をしたの!?
平和に毎日暮らすコロニーを空襲するだなんて、
連邦の辞書に道徳心って文字はないの!?」
「マリコさん、違う!
このコロニーはどこかおかしい!」
マリコさん、オレだとわかってないのか?
コクピットの正面ハッチを全開、アバターの顔を覗かせ、ハサウェイはマリコへ叫ぶ。
洗脳? 強化人間処置? 異次元の事態だ。
「ハサウェイ……ダメだ!
……逃げよう!」
「マリコさんを置いてくの!?」
ロウジ、正気か!? 思わず怒鳴り返し、直後にハサウェイは息をのむ。
悔しさに唇を噛み締め、ロウジが小さく身を震わせていた。
「僕らがどうにかなったら、それこそ……!」
「了解、リーダー!」
そうだ、誰よりもロウジが悔しいに決まってる。
説得を諦め、家を壊さぬよう、ロウジを載せたマニピュレーターをそっと引き抜く。
「マリコさん、必ず迎えに来ます!」
「二度と来ないで!」
ロウジの叫びに、マリコが拒絶をあらわに怒鳴る。
自身もずきりと胸を痛めながら、ハサウェイは対話を諦め、愛機のコクピットハッチを閉じる。
「……ロウジ、しっかり掴まって!」
世界の終わりみたいな顔のロウジを叱咤し、ハサウェイはブーストボタンをそっと押し込む。
まずはガンプラのところまで!
空襲警報のサイレンが鳴り響く中、ハサウェイは必死に愛機を操るのだった。
●読み飛ばしても構わない巻末プチ解説
・ガードガンプラ
運営がトラブル対処のために出動させるCPU操作のガンプラ。
プロのガンプラビルダーが作った機体のデータを取り込み、頭部をサイレン状のパーツに交換したもの。
不正アクセスや悪質ダイバーなどに対処するため、ゲームマスター、サブマスター権限で出動する。
完成度の高いガンプラをボス補正で強化しているため、高い耐久性と火力を所持する。
基本がCPU操作となるため融通が利かず、指揮する人間の力量に左右される。
サーバーマシンのリソースを使用して運営用ガンプラハンガーに準備した機体を投入するため、無限に投入出来る訳ではない。
質と数で圧倒するのが主な戦術のため、圧倒的な個への対処は不向き。
そのため、”異邦人”事件のようにトラブルが頻発する場合は、
ガンプラバトルの得意なダイバーをサブマスターとして臨時雇用されるのである。