どうかご了承ください
勇者になって俺は気づいたことが一つある。この勇者の装束を身に纏っていると、身体能力が極めて高くなると言うことだ。実際に今も一回飛んで移動するだけで、数メートルは余裕で移動で来た。
(景色もなんか異様にゆっくりに感じる、動体視力も上がっているのか?)
そんなこと考えてると、あっという間に目的地の瀬戸大橋にいるバーテックスの前に辿りつくことがで来た。
「うおお...でっか」
「本当に大っきいな」
三ノ輪さんと俺がバーテックスを見てそんな感想をもらした。無理もない遠くから見ると分からなかったが、近くで見ると自分達の何倍もの大きさの生物が目の前にいるんだから。
「これが...」
「向こう側から来た物...バーテックス」
「今からあれと戦うのか俺達」
今からあのデカいのと戦うその事を改めて俺は認識た。そんなことを考えていると、俺たちはバーテックスの通った所から根っこが黒く腐っていくのが見えた。
「あれは...侵食!撃退するのに時間がかかるほど元の世界に悪影響がでる」
「だったら!」
「あ、待ってー!」
鷲尾さんが説明してくれたのと同時に三ノ輪さんと乃木さんがバーテックスに突撃して行った。
「はあぁぁぁ!!」
三ノ輪さんが敵に近づくのと同時バーテックスはその触覚から大量の数球を三ノ輪さんに向けて発射した。
「わ!ちょ...!」
三ノ輪さんに向けて発射さられた水球は、三ノ輪さんの体くっつきそのせいで空中でバランスが取れなくなった三ノ輪さんは回転しながら落下していった。
一緒に飛び出した乃木さんはなんとか水球を回避出来たようだが、着地した所をバーテックスが先程とは違い光線のように水をいきよいよく発射し、それに掠った乃木さんはバランスを崩しながら、数十メートルの高さから落下した。
「三ノ輪さん!乃木さん!」
俺が二人の名前を叫んだのと同時に鷲尾さんがバーテックスの標的を動けない二人にならないように持っている弓で攻撃した。
「やあぁぁぁ!!」
その攻撃はバーテックスに見事命中し、その巨大な体に傷をつけた。
「やった!」
そう喜んだつかの間は、驚くべき事にバーテックスは傷つけた箇所から即座に直っていった。そしてすぐ先程の三ノ輪さんに向けた攻撃のように、無数の水球が俺と鷲尾さんに襲いかかった。
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(須美視点)
「日々野くん避けて!」
私は、バーテックスの無数の水球が迫る中後ろの日々野くんに避けるよう指示をした。
しかし、
「え?」
日々野くんは私の声が聞こえてないのか動けずにいた。
(なんで?)
そう思いながらよく彼を見て見ると、彼の体が震えているように見えた。
(ああ...失念していたわ。私達三人は元々、お役目の事が分かっていてそれに対する訓練を受けて来た。でも、彼は?)
そう彼はまだ、さっきまでただの小学生だったのだ。そんな彼に、いきなりバーテックスと戦えと言っても無理があったのだ。そう思ったら、私は咄嗟に彼に向かって走り出して彼を突き飛ばした。
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(零視点)
動けない俺を突き飛ばした鷲尾さんは、こっちに向かっていた水球をくらい数メートル離れた場所まで飛ばされていった。
「鷲尾さん!」
「やばい!」
くっつい水球を取った三ノ輪さんは鷲尾さんの元に寄って行った。
(俺のせいだ...俺が動かなかったから)
俺は、途中怖くなったのだ、血が出て倒れている、三ノ輪さんや乃木さんを見て、俺にもっと勇気が有れば、お役目の本当に分かっていれば、戦う覚悟をしていれば、そんな後悔をしていてもバーテックスは攻撃を止めてはくれなかった。
バーテックスは、またもや乃木さんに向けて光線のような水を発射した。体制を崩していた乃木さんに、バーテックスの攻撃は直撃した。
「乃木さん!」
そう俺が叫ぶのと同時に、放たれているを水を傘の様な物で必死に耐えている乃木さんが見えた。
「そう、だった!この槍傘になるんよ!」
その言葉に安堵した俺は、その拳を痛いくらいに握り締めた。
(もしあとちょっとで防げていなかったら?もし槍の変形の事を忘れていたら?)
その先を考えるだけで吐き気や眩暈がした。その時バーテックスはまたもや三ノ輪さんや鷲尾さんのいる所に容赦ないほどの無数の水球を飛ばした。
(うだうだ考えてる場合じゃないだろ俺!、動け!無い覚悟は今決めろ!俺のせいで鷲尾さんや乃木さん、三ノ輪さんが死ぬのは絶対にそれだけは嫌だ!)
そう思った俺は、バーテックスの攻撃に気づかない三ノ輪さんや鷲尾さんの方に走り出し、水球が当たろうとしていた二人を突き飛ばし変わりに俺の顔に水球がくっついた。
「ふぐぅっ!」
「「日々野(さん)!」」
俺の顔に纏わり付いた水球は何をやっても離れず、俺の顔に着いたままだった。
(苦しい、辛い、逃げ出したい!、でも!俺は覚悟を決めたんだ!今更こんなの!)
そう思った俺は、自分の顔に纏わり付いた水球をゴクッゴクッと飲み干し、目を開けて見て見たら、鷲尾さんが困惑しながら俺を見ていて、三ノ輪さんは驚いて手をぱちぱち叩いていた。
「おお〜!」
「だ、大丈夫?」
「大丈夫...うえっぷ」
心配した鷲尾さんが俺を気遣うように声をかけてくれたが、俺は水を一気に飲んだため吐きそうになりながら俺は答えた。そしたら三ノ輪さんが俺に、
「なぁなぁ!どんな味だったんだ?」
「え...最初はサイダーみたい味だったけど、途中から麦茶に変わった」
「うわ〜、まずそ〜う」
そんな呑気に話していると、
「みんな〜!大丈夫〜?」
いつのまにか乃木さんが近くに来ていた。
「ああ...大丈夫だ、それとみんなごめん!」
そう言って俺は深々と頭をだけた。急に頭を下げた俺に三人は驚きの声を上げた。
「え?」
「ちょっ...どうしたんだよ、そんな改まって」
「そうだよ、どうしたの?」
「最初動けなくて鷲尾さんや乃木さん、三ノ輪さんを危険に晒して迷惑をかけちゃったから」
俺の心のうちを話すと三人は
「何だ、そんな事ですか」
「そんなのいいよ〜」
「ああ、誰だって最初は怖いもんさ」
俺は三人の言葉を聞いて少し泣きそうになりながら
「うん、ありがとう。三人とも、でも俺もう戦うって決めたから、だからあいつを倒して四人全員で元の世界に帰ろう!」
俺が覚悟を固めて言うと
「ええ!」
「うん!」
「おう!」
みんなが俺に答えるように力一杯返事をしてくた。そして、俺たちの前をゆっくり移動しているバーテックスに目を向けた。
初めて戦闘シーンを書きました。不安ですが暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。