責任も負えない異端者共(リメイク) 作:you are not
……そうして。光が収まると同時に私は目が覚める。重苦しい瞼を上げると私の視界に光が差し込み、一つの光景が眼球に映し出される。そこは公園で犬や猫の市民やロボ市民、そして、生徒達が楽しそうにしている光景だった。
「あぁ……無事に戻ってこれたのか」
そう確信し、静かに滲む視界を拭う。ふと、気になり自身の周りをキョロキョロと見渡す。私はベンチに腰かけていた。素材は木で、手すりや足が鋳鉄の金具で作られている普通のよくある公園のベンチだ。生徒達を見ると、おおよそどこの学園か何となくわかる。基本的に全員それぞれが個性豊かな改造済みな制服だが、基本の色は一緒でみんな白と青を基調とした服を着込んでいる……恐らくミレミアムサイエンススクールだろうと思われる。
「そっか、私が最後にいたのはここだったのか……」
ふと、自分がどうなったのか気になった。自分の体を見れば先ほどとは違う服装で、あるで魔術師のような黄色いダボダボなローブを着込んでいて、手を見ると包帯に包まれ今にも折れてしまいそうになるほどに細かった。肉付きを感じられなかった。
「私の一体どうなってしまったんだ?」
考えうることとしては私もゲマトリアの面々と同じように異形化してしまったのかもしれない、実際大人のカードですべての寿命を使い切っている。冷静を取り戻す意味も込めて持ち物はないか確認するためにローブのポケットをまさぐると二つの物が出てきた。
「これは……『大人のカード』……?」
正確には大人のカードだったなにかなのだろう。そのカードは所々塗装が剥げていた。そして、今にも砕けそうなほどのヒビがカード全身に広がっていた。まるで黒服のように……
「そういえばあいつもこの時代に戻ってこれたんだろうか?」
私自身はこうして無事に過去のキヴォトスに戻ってこれたが黒服も記憶を持ってこられたのか分からない。まぁ、覚えていたらいたで約束通り仲良くゲマトリア入りするだけである。
「そして、もう一つ持ってたのがこれか」
私はボロボロの大人のカードと一緒に入っていた拳銃を取り出す。中には色とりどりな八発の弾丸が込められていた。弾丸の匂いを嗅ぐと火薬ではなく別の匂いがした――瞬間、ひどい懐かしさを覚えた。
「あぁ、これ管理人が使ってた弾丸だ」
その匂いとはあの場所でよく嗅いだものエンケファリンだった。私もよく打たれたものである。主に鎮圧の時とかに……
「なんでこれが今、私が持ってるんだろう?」
考えてもわからない。だが、持っていて便利であることには変わりないだろう。
「さて、これからどうしたものかな……」
持っていたものをしまい込みベンチから立ち上がる。行く当てなどないがこのままここでボッーとしているよりはましである……はずである。