嘘吐きは勇者の始まり   作:柴猫侍

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第百三十八話:偽物は強欲の始まり

 

 

 

「く、来るぞ!」

 

 

 

 迷宮の中、切羽詰まった少年の声が響き渡る。

 隣には壮年の男剣士が一人。後方には魔法使いと弓使いの少女が、それぞれ一人ずつ各々の武器を構えている。

 

(こ、この魔物が()の!)

 

 〈金字塔〉内部は誰が設置したのか、通路の各地に光源がある。

 だからこそ、迷宮に潜り込んだ冒険者は否応なしに“その姿”を目に焼き付けることとなる。

 

「人型の土人形(ゴーレム)……!」

「皆、人型だからと躊躇するなッ!」

 

 たたらを踏みそうになる少年を見通すかのように、隣の男剣士が叫ぶ。

 洞窟中にワンワンと響き渡る大音声に鼓膜をやられそうになるが、おかげで冷静さは取り戻せた。

 

「やってやるぞ……!」

 

 今日、彼らはとある依頼の為に〈金字塔〉を訪れていた。

 アヴァリー教国聖堂騎士団〈鬼の涙(ラクリマ・ラルウァ)〉が直々に張り出した金の採掘依頼。

 報酬金は貴金属の採掘量に比例して支払われる歩合制だった。これが中々割りも良く、ベテラン冒険者から駆け出しに至るまで、こぞって集ってきた。

 

 それが、今やどうだ。

 迷宮内部より溢れ出してくる魔物が居るからと、採掘依頼は大侵攻(スタンピード)の対処という緊急依頼に発展したではないか。

 

 だが、これを少年は好機だと捉えていた。

 

 少年は、つい最近銅等級に上がったばかりの新人である。

 後方から援護してくれる魔法使いの少女も同郷の新人だ。

 

 冒険者とは実力の世界。取り分け魔物の討伐をメインに請け負う冒険者なら猶の事だ。

 銅等級とは、駆け出しの鉄等級からある程度依頼をこなし、経験を積んだならほぼほぼ自動的に昇格できる階級である。

 

 だからこそ、そこから先は“経験”以上を要求される世界と化す。

 

 鉄等級と銅等級の差は“経験”。

 銅等級と銀等級の差は“練度”。

 銀等級と金等級の差は“才能”。

 

 兎も角、階級が一つ違えば生きている世界と見えている世界がまるっきり異なってくる。

 

 成り上がりを夢見て田舎を飛び出たこの少年も。

 幼馴染の誼で追いかけてきた魔法使いの少女も。

 襲われていたところを救われた弓使いの少女も。

 少年に触発されて一念発起したこの中年の男も。

 

 誰も彼もが“上”を──黄金に光り輝く冒険者の頂点を目指し、この迷宮に踏み込んだ。

 

 

 

 が、しかし。

 

 

 

「が、あッ?!」

「ルース!」

 

 少年は吹き飛ばされた先で、肺の中の肺胞より空気という空気を絞り出される衝撃に見舞われる。ぐらりと地面に落ちた後、少年は立ち上がることすらできなかった。

 それどころか視界が狭まる。駆け寄ってきた幼馴染の魔法使いが何かを叫んでいるが、上手く聞き取ることができない。

 

(嘘、だろ……?)

 

 朦朧とする意識の中、魔物と対峙していた男剣士も無慈悲に殴り飛ばされた。

 彼が『再起の証』と口にし、新品同然に磨き上げていた得物の剣は、見るも無残に叩き折られている。それを見た弓使いが、文字通り弓折れ矢尽きるまで魔物に向かうも、針の筵と化した魔物には毛ほども効いた素振りが窺えない。

 

(おれ、死ぬ、の、か?)

 

 幼馴染の魔法使いは泣き喚いている。

 中年の男剣士はピクリとも動かない。

 弓使いの女は何か叫び特攻していく。

 

 既にパーティーは崩壊していた。

 依頼を受ける前、『目指せ金等級!』と杯を交わしていた筈のパーティーが。

 

(このザマ、で……)

 

 とうとう幻覚が見え始めてきた。

 弓使いの女がナイフで魔物に立ち向かう間にも、通路の奥から再び人影が近づいてきている。

 

 パーティーを半壊させた魔物と同じ人型のゴーレム。

 が。

 五体。

 

 忠告はあった。

 迷宮に踏み入る前、副団長なる女騎士より『腕に自信のない者は採掘優先。魔物と遭遇したら逃げろ』と。

 

 だが想像以上だ。

 まさか四人掛かりでも手も足も出ないとは思わなかった。いや、思いたくなかったのかもしれない。

 

(おれ、こんな、とこで)

 

 狭窄していく視界の奥で、とうとう弓使いの女が倒された。

 幼馴染は必死に自分を引き摺っているようだが、明らかに魔物がこちらに歩み寄る速度の方が速い。一心不乱に繰り出す魔法も毛ほども食らっていない様子だ。

 

「に、げ……──」

 

 お前だけでも逃げろ。

 そう告げるつもりで血の気が失せた唇を開きかけた。

 

「ぬ゛ぅ゛う゛ん゛!」

 

 刹那、薄暗い視界に鮮烈な紫電が閃いた。

 あれほど騒がれても聞こえてこなかった耳に届くド派手な破砕音。きっと迷宮中に鳴り響いているであろう轟音に、僅かながら意識が回復した。

 

「大丈夫ですか!? 今、治療致します!」

 

 否──それだけではなかった。

 自分の真横に駆け寄る修道女。桃色の髪が鮮やかで、非常に美しい容貌だった。最期に迎えに来てくれる天使が彼女ならば悔いは残らないであろう……そのような思考をしている間にも、全身がみるみるうちにポカポカと温まっていく。これは生命力が取り戻されていく感覚だ。

 

 幼馴染の少女も〈回復魔法〉を覚えているが、ここまでの速度は出ない。

 聖堂騎士団神癒隊(メディック)の中でも、高位騎士が扱う〈大回復魔法(ラーティオ)〉、あるいは〈超回復魔法(フォラーティオ)〉と呼ばれる魔法があるが、それを彷彿とさせる治癒効果だった。

 

「奥から増援だ!」

 

 一方、剣神の如き剣技を披露していた偉丈夫が声を上げる。

 明瞭になった視界に映ったのは、さらに数体、通路の奥より現れる無数の人型ゴーレムの姿であった。

 

 一体でも銅等級パーティーが崩壊する強さだ。それが何体も迫っているなど、たった今敗北を喫した身からしたら悪夢以外の何物でもない。

 トラウマを大いに刺激され、少年は全身が強張り、息をすることさえままならなくなった──しかし。

 

「任せて!」

 

 飛び出す人影より、蛇影が伸びる。

 

「──〈極大水魔鞭(アルス・マグナ・オーラゲルム)〉!」

 

 振るった杖の先から爬行する極太の水鞭が、迫りくる魔物の上半身と下半身を泣き別れにしてみせた。それも全員。

 

「は、はは……」

 

 ここまでものの数十秒。

 少年は、最早乾いた笑い声を漏らすしかなかった。

 

 この短時間だけでも、彼我の差──才能の差を嫌という程見せつけられた。

 

「待って! 一体抜けた!」

「奴だけ硬いぞ、気を付けろ!」

 

 ただ、それ以上に少年は強く感じた。

 

「ライアーさん!」

「──あいよ」

 

 自身を治療するシスターが呼べば、鉄仮面を被った剣士がどこからともなく現れる。

 その間にも、先の魔法を潜り抜けた人型ゴーレムが迫ってくる。全身を淡い緑色で幻想的に彩る異様な個体──すなわち特異個体(イレギュラー)だった。

 あの魔法を生き残ったのだ。肉体を形成する素材が強靭な魔法耐性を有していることは火を見るよりも明らかである。

 

「罪器解放──ヴァニタス」

 

 だが、一閃。

 鉄仮面の剣士が刀を抜き放ち、イレギュラーの正中線を真紅の刃でなぞる。

 

 次の瞬間、人型が左右に分かたれる。左右、どちらも片手片足。バランスを取ることも、その思考すらもままならず、人型ゴーレムは地に崩れ落ちた。

 

──次元

 

 脳裏を過る二文字が、それだった。

 再び、あの言葉が蘇ってくる。

 

 鉄等級と銅等級の差は“経験”。

 銅等級と銀等級の差は“練度”。

 銀等級と金等級の差は“才能”。

 

 ただ、あの言葉には続きがある。

 

──金等級と白金等級の差は“次元”。

 

 生きている世界が、文字通り違うのだ。

 白金等級とは(れっき)とした冒険者の位階であるものの、現在、その位階を持つ者は存在しない。

 

 それでも、彼らを見ていると強く想ってしまう。

 不変の栄光を手にする者とは、ああいう輝きを放っているのだと。

 

「ん? こいつ……もしかして真銀(ミスリル)製だったか?」

「ミスリルって?」

「魔力に強い耐性を持つ鉱物だ。道理でさっきは──」

 

 戦いを終え、魔物を一蹴した冒険者がゴーレムの残骸──ミスリルをまじまじと観察していた。

 ミスリルと言えば、それこそ金等級冒険者や高位騎士クラスでなければ手に出来ない貴重な代物。銀の如き輝きと鋼を凌ぐ硬さを持ち、武具を作る上でオリハルコンやヒヒイロカネに次ぐ極上の素材とされている。

 

「ミスリルって採掘対象だったか?」

「ううん。たしか入ってなかったよ」

「ヤダ。無駄な殺生しちゃった感じ?」

「ゴーレムが生き物の括りなら……」

「南無南無」

 

 それを。

 それを、あの冒険者たちは何の苦もなく倒してみせた。

 

 少年の心の真ん中を通っていたナニカが、バキバキと折れていく。

 故郷の貧しい農作業が嫌で飛び出してきた。ギルドでは筋がいいと褒められ、あっという間に昇級を遂げた。

 天狗になっていたことは否定しない。ただこうも鼻っ面へし折られるとは思ってもみなかっただけだ。

 

(──大き、過ぎる)

 

 差が、超そうなどとも思えぬほどに。

 壁が、超すなど烏滸がましいほどに。

 

「……向いて、なかったかな……」

「お~い、あんたら! これ持って帰れ、ほれっ」

「……え?」

 

 突拍子もなく、鉄仮面の剣士がミスリルを放り投げてきた。

 反射的に受け取るも、少年は目玉が飛び出んばかりに大きく見開く。

 

「えっ、帰、えっ、ミスリ……えっ、えっ、えっ!?」

「俺達は先に行くぜ! そいつを土産に帰還しな!」

「譲゜るッッッ!? ミスリルを゜ッッッ!?」

「うおっ、すっごい発声」

 

 ついさっきまで死に体だったことも忘れて素っ頓狂な声を上げる。

 

 だってミスリルだ。

 だってだってミスリルだ。

 

 一生掛けても喉から出た手が届かない鉱物を土産に渡すなど、正気の沙汰ではない。言ってしまえば狂人だ。見るからに怪しい鉄仮面を被っている、そうに違いない。

 一方、納得した仲間の一人が巻物(スクロール)を広げた。騎士団から緊急帰還用にと渡された道具だ。これで迷宮の出入り口までの移動は一瞬で済む。

 

 だがしかし、

 

「な、なんでっ」

「命あっての物種だぜ! 礼なら……〈悲嘆のエル〉でも助けてやってくれ!」

「〈悲嘆のエル〉……って、その人──!?」

「冒険者らしく俺からの依頼ってことで! 報酬はそいつ(ミスリル)だぜ!」

 

 巻物から放たれる光が、自分と仲間達を覆う。

 どうやら拒否する時間はないようだ。

 

「わ……分かりました! 必ず!」

「頼んだぞー!」

 

 黒いマントを翻し、鉄仮面の剣士とその仲間達は迷宮のさらなる深みを目指す。

 今は大侵攻の最中。一刻でも早く、魔物の発生源をどうにかしなければ、この混乱が終わることはない。

 

 しかし、少年には確信があった。

 

(きっと、あの人達が)

 

 先程出た名前には憶えがある。

 〈悲嘆のエル〉。今やアヴァリー教国の冒険者では知らぬ者の居ない勇名の士。英雄だ。

 

 その名を口にし、あまつさえ『助けてやってくれ』と頼んだ。

 これが意味するところを、少年は部外者なりに思索を巡らせる。

 

 本命は関係者。

 次点で親族だろうか。

 

 どちらにせよ、英雄と並々ならぬ関係であることに違いはない。

 

「……」

 

 いつの間にか、目の前の景色は変わっていた。

 迷宮の目の前。傷ついた冒険者を治療する騎士と、突入の準備を整える冒険者達の姿が、そこにはあった。

 

「……なってやるぞ」

「え……」

「俺は、〈悲嘆のエル〉を助けてやれるくらい強い冒険者になる!」

 

 少年は、握りしめた真銀の輝きに誓った。

 

 やがて、アヴァリー教国では一つのパーティーが雷名を轟かせる。

 〈真銀の誓い〉を名乗る彼らは、文字通りミスリルの武具を手に、数多もの魔物や悪魔との戦で手柄を打ち立てるようになるのだが──これはまだ先の話だ。

 

 

 

「……ねえ、ライアー」

「どしたんアータン」

「さっきの……『〈悲嘆のエル〉を助けてくれ』って、なんでそんなこと言ったの?」

「俺がファンだから」

「怖いよ!? エルさんからしたら!」

 

 

 

 本当の本当に、別の話。

 

 

 

 ***

 

 

 

 行きずりの人間を助ける以上の快楽はそうそう無いぜ。

 

 

 

 どうも。座右の銘は『人生はサブクエストだらけ』、ライアーです。

 

 金鉱採掘依頼が始まると思ったら、大侵攻に出くわしちゃった!

 これからアタシ、どうなっちゃうの~!?

 

 そんな感じの状況だが、やることは別に普段と変わりはない。

 

「気分はさながら無双系!」

 

 鬼エンカウントする魔物を一刀両断。

 入口まで現在地に至るまで、大体この流れだ。今日も今日とて名工フェルム作・金時の贋作(ヴァニタス)の切れ味は冴えている。石なり金属でできたゴーレムを豆腐みたいにスパスパよ。

 

「これで百体目……ってとこか」

「嘘吐かないの」

「サバ~ン」

 

 倒した魔物の数のサバを読んだが、あえなく窘められた。

 

「だが少なくとも五十は倒したぞ?」

 

 けれどもそこへ助け船・ベルゴ丸がやって来る。

 家計簿をつけるタイプのマメな主夫たる彼にとって、道中倒した魔物の数を数えるなど造作もない。

 

「そう? ベルゴさんが言うならそっか」

「アータン。俺が言ったら?」

「ベルゴさんが言うなら信じるしかないね」

「アータン? アータン?? アーてゃん??」

「ベルゴさんの言葉なら信じるよ」

 

 『信』という漢字は『人』と『言』が合わさっている。即ち誰が言うのかが重要なのだ。

 

 俺は? はい。

 

 信用の積み重ねに涙しつつ、俺達は再び迷宮の深部を目指して走り出す。

 現在、迷宮には複数の騎士と冒険者の舞台が突入している。入口の見た目からは想像できないが、〈金字塔〉はそれなりに複雑な構造だ。最深部まで辿り着くにも普通なら長時間掛かる……筈なのだが。

 

「随分奥まで進んできたように思える。魔物も増える一方だ」

「この先に繁殖地(コロニー)があるんですかね……?」

「コロニー……ってことは、この先に大侵攻(スタンピード)の原因が?」

 

 俺の後ろで話し合うアータン、ベルゴ、アスの三人。

 彼らの言う通り、迷宮を発生源とする大侵攻の群れは、大概迷宮内部のどこかにコロニーを形成している可能性が高い。

 

 裏を返せば、コロニーさえ叩けばそれ以上魔物は増えなくなる。

 迷宮に突入した舞台も、一刻も早くコロニーの場所を特定する為、複数隊に分けているのである。

 

「へへっ、この分だと俺達が一番乗りだな」

「ねえライアー」

「ん?」

「なんか……やけに足取りに迷いがなくない」

「そそそそそそそんなことないぞっ」

「目が溺れてるっ!?」

 

 泳ぎを通り越し、俺の瞳は溺れていた。

 

「……まあ、訊かないであげるけど」

「あとでアータンにはたい焼きをたくさん奢ってあげよう」

「やったぁ」

 

 買収成功。

 斯くして裁判官の追及から逃れることができた。

 

 いやまあ白状すると、ゲーム本編を周回して遊んでいるから、内部構造大体知っているだけだ。記憶力ってすごいね。二十年ぶりのダンジョンでも割とマップを覚えている。

 

「発生源とご対面までそう時間は掛からねェ。全員、気ィ引き締めろよ!」

「ライアー、前から魔物が!」

 

 ただ、エンカウント率は本編の比ではない。

 角を曲がる度に遭遇する魔物──ここではもう嫌と言うほど顔を合わせた人型ゴーレムが、こちらを見つけるや重厚そうな足音を打ち鳴らして迫ってくる。

 

「私の魔法でっ!」

「いえ。ここはワタシが」

「マイン!?」

 

 アータンが(ウェルテクス)を構えた直後、大きな影が彼女の横を通り過ぎる。

 

「──〈No-26(Fe-研がれた鉄)〉」

 

 薄暗い迷宮に、銀の糸のような軌跡が描かれた。

 魔物を一刀に伏す鮮烈な一閃だった。しかも、的確に核も破壊したのだろう。本来自己修復機能を持つゴーレムだが、斬られてから間もなくただの土くれと鉱物の塊と化す。

 

 獄卒島でも相まみえたが期待通りだ。

 マインは強い。少なくとも鉄等級や銅等級の冒険者は目でもないくらいに。

 

「……これも、違う」

 

 見てごらんなさいよ、あの立派な背中を。

 倒した魔物の残骸を見下ろしても尚、頭頂部が天井に届きそうな巨躯。全身に金属塊をくっ付けた姿は鎧そのもの。

 

 さながら、最上位種のゴーレムかのような──。

 

「……」

「──すみません。魔物の撃破を完了致しました。先を急ぎましょう」

「あの、マインさん?」

「はい?」

「なんか……デカくね?」

 

 デカすぎる。説明不要なくらいに。

 一言で言えば巨大ゴーレムの着ぐるみだ。身体の中央にポツンとマインの顔があるせいで、余計着ぐるみ感が増している。

 

「成長期? もしくはアーマー体?」

「仰っている意味が理解できませんが、ワタシがこの姿になるよう命令を出したのはライアーです」

「そうだね。そうだったわ!」

 

 そう言えば道中、ゴーレムを倒してドロップする鉱物がもったいないと思って、〈錬金魔法〉が使えるマインに取り込ませていたんだった。

 

 結果、マインは鉄人マインへと進化した。

 あるいは聖闘士マインとでも呼ぶべきか。

 

 あの宇宙を感じそうな黄金の輝きは、他ならぬ俺の見通しの甘さの産物以外の何者でもなかった。

 

「ごめん、俺が間違っていた。俺の考えが浅はかだった」

「魔物が寄ってくる理由、絶対マインの足音だよね。ガッシャンガッシャン鳴ってたもん」

「そうでなくともギラギラしているしな。存在感抜群だ」

「ここだけ真昼間みたいですよ」

 

 黄金の煌めきを纏うマインに輝かない場所などない。

 これがステージの上だったなら良かったのだが、生憎ここは魔物犇めく迷宮だ。良くて警光灯。悪く言うなら誘虫灯、あるいは漁火だ。

 

「あのぉ~、マインさん? 真に恐縮ではございますが~、もう少しサイズダウンしていただくことって可能でしょうかぁ~?」

「体格を小さくしろ、と?」

「はい~」

 

 天井から見下ろすマインに自然とこちらも腰を低くしてお願いする。

 親しき中にも礼儀あり、だ。けしてマインの威圧感にやられた訳ではない。

 

「かしこまりました。では」

「フゥ。これで一安心……」

「──変身」

 

 ガッシャーン! と。

 ド派手な金属音が鳴り響いた直後、巨大ゴーレムはものの数秒でフルプレートアーマーの鎧騎士と化す。

 

 いや……それは鎧騎士と呼ぶには余りにも機械的な外見だった。言い換えればメカメカしい。もっと言及するならばバリっていた。バリバリだ。なんだったらどこからともなく生やした剣を手に勇者立ちを決めていた。

 

「「「お、おおお~!?」」」

 

「これなら如何ですか?」

 

「いいぞマイン! カッコいいぞォ!」

「ムゥ……見事な立ち姿だ。様になっているな」

「すみません! 今の! 今の変身、もう一回見せてください!」

 

 これには野郎共大歓喜であった。

 アータンだけが置いてけぼりを喰らっている様子だが……仕方ない。これは少年の心を持った者達にしか感動できない光景なんだからな!

 

「──変身」

 

──ガッシャーン!

 

「ハァ……ハァ……! ヤベェよ……! 装甲が段階的に展開されていくの、カッコよすぎるだろ……!」

「剣は手に持つか、手から直接生やすか選べます」

刃の錬金術師(君の手で切り裂く)!?」

 

 ふざけんなよオイ!

 ギルシンにこんな厨二心を擽られる設定のキャラが居ただなんて……こんなの、俺のデータにはなかったぞ!?

 

「ムゥ……金色の鎧はどうかと思ったが、ここまで見事なものを見せられるとな」

「装甲の性質上、魔力を通すと装甲の合間が光ります」

「な、なんと神々しい光だ……!?」

 

 ベルゴへ説明するついでに魔力を流してみたのだろう。

 次の瞬間、重なり合ったマインの装甲の合間から、黄金の魔力の粒子が綺羅星の如く噴出する。

 

 おいおい。ロボものはロボものでもそういう演出があるタイプかぁ? 大好物です。

 

「あ、あの、マイン!」

「はい?」

「武器とかなんですけれど、剣以外に出せたりとかって……?」

「ご要望があれば腕を砲塔に変形させ、魔力を放射することも可能です」

「魔力を……放射!?」

 

 それってつまり……ビームってこと!?

 

 ガッション! と左腕を砲塔に変形させるマインに、ああ見えて男の子のアスも大興奮していた。ロボアニメという概念が存在しない世界であっても、変形機構を有する存在への憧れを持つ辺り、どの世界でも男児ってのは変わらない生き物らしい。

 

「こんなもん鷲掴みだろ……!」

「何をですか?」

「男心」

「男心」

 

 そりゃあもうガッチリとね。

 

「ちなみに、余った金属の体積で背中から腕を生やせます」

「多腕!?」

「こうやって武器や盾を構えれば……実戦形態に変身完了です」

補助機械腕(サブアーム)!?」

 

 男心どころか童心までガッチリ掴まれそうな勢いだ。ってか、掴まれた。

 

「おいおい──後ろに持たせる武器、何にする? 俺は全部剣がいい」

「いや、盾にするべきだ。何たって格好いいからな」

「ハァ~……どんな状況にも対応できるよう、色んな武具を装備させるべきです」

 

 野郎三人でマインのサブアームに何を装備させるか議論を交わす。

 攻撃面を尖らせるか、防御面を固めるか。あるいはバランスを重視するか……議論は白熱の一途を辿った。男に浪漫を語らせるんだ。夜明けまで時間が掛かることは覚悟してほしい。

 

 

 

「……男の子って……」

 

 

 

 男心を理解できない少女が溜め息を零す。

 ごめんね、野郎共だけ盛り上がって……あっ、いいこと思いついた。

 

「なあマイン。それ、ドレスみたいにも変形できる?」

「可能です。──変身」

「わあっ!? カワイイ~!」

 

 鎧騎士のような威容が一変、今度は姫騎士のように可憐な姿形へと変わるマインに、アータンも思わず黄色い声を上げる。

 

「すごい! カワイイよ、マイン!」

「掴みましたか? 心」

「ああ。女心をな」

「女心」

 

 いや、正確には乙女心というか幼心と言うべきか。

 とにかく、ハートキャッチが出来たことだけは確かだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

 それからも特別苦戦はなかった。

 一度ミスリル製のゴーレムと遭遇したように、現れるゴーレムにも多少材質の差異はある。材質が違えば硬度も変わる。その為、相手によっては戦法を変える必要がある──普通のパーティーならな。

 

 俺達には武器がある。

 

 俺はヴァニタス。

 アータンは魔法。

 ベルゴはパワー。

 アスもパワー。

 マインもパワー。

 

 これが──俺達の武器だ!

 

「誰か脳筋つったか?」

「幻聴だよ、ライアー」

 

 そう言ってアータンが魔法でゴーレムを撃破する。複数体まとめて、だ。

 これを脳筋と呼ばずして何と呼ぶのだろうか? 思わずライアーさんは訝しんでしまった。

 

「まあ、世の中大概力押しか」

「その悟りは良くないものだと思うよ?」

「いいや、これがこの世の真理! 見ろ! あそこにあるいかにもそれっぽい大扉だって、力押しでなんとか肩があああァーッ!?」

「ショルダー!?」

「そこは『ライアー!』って心配してッ……」

 

 肩じゃなくて本体の方を。

 と、力押しを試みるも開かなかった扉が、今目の前に聳え立っている。かなり巨大、そして頑強そうだ。王都の正門だってここまでのサイズではない。

 

 そして、ハッキリしたことが一つ。

 

「この扉は……鋼鉄製だ!」

「ライアーの肩がそう言ってるんだね」

「ソウダヨ」

 

「肩の声が聞こえましたね」

 

 とても痛かった。

 俺の肩もそう言っている。

 

 流石に鋼鉄製の扉にはストロングアサシン奥義の『ぬ゛ぅ゛う゛ん゛!』も通用しない。通用してしまったら、それは最早ストロングデストロイヤーだ。

 

「どうしよう……鍵穴も何もないよ?」

「この扉を破壊するのは流石のオレでも骨が折れるな……」

「罪派の根城みたいに仕掛けがある訳でもなさそうですし……ライアーさんのヴァニタスはどうですか?」

「う~ん……できないこたぁないが」

 

 多分、一番無難そうな策がそれだ。

 叩いただけでも極厚の扉だと確信できる以上、アータンの魔法でもベルゴの腕力でも強引に突破するとなると体力の消耗が激しい。

 しかし、ヴァニタスであれば金時を再現して、どんな硬い物体でも刃を通すことはできる。理論上はね。消費するのも俺の体力と魔力だけだ。

 

「待ってください」

「マイン? ……いや、そうか!」

 

 手を上げたマインに振り返るベルゴは、すぐさま察した。

 

「〈錬金魔法(アルケミア)〉か!」

「なるほど。言われてみればそっちの方が楽そうですね」

「それじゃあマインの出番だねっ!」

 

 マインだけが扱える〈錬金魔法〉。

 あれならヴァニタスでチマチマ斬り削るよりも時間が掛からずに済むだろう。

 

 言っている傍から、マインは大扉に両の掌を当てる。

 そこから広がる光の線──魔力の軌跡は、みるみるうちに扉全体へと広がっていく。

 

「……あれ?」

 

 扉が脈動を打つ。

 その時マインが漏らした困惑の声は、大扉が動き出す轟音にほとんど掻き消されていた。

 

 間もなく、あれほど堅牢で頑丈、そして頑固であった大扉は開いていく。

 開かずの扉が開かれて歓声が起こるも、終始、マインの様子はどこか呆気に取られていた。

 

「どうした?」

「扉が……()()()……」

「……そうか」

 

 マインの申告に、俺は納得した。

 

「皆、油断するなよ」

 

 全員の視線が集まる。

 それを見計らって武器に手をかければ、全員が全員、目の色を変えた。

 

()()()

 

 既に誰もが武器を取り、開かれた扉の先を覗いていた。

 

「どうやら()()()()してくれたみたいだな」

 

 通り道を作るだけなら人一人が通れる穴を作るだけでいい。

 だのに、大扉は全体が動いた。

 マインの魔力に反応してすぐに、だ。

 

「……」

 

 未だ状況を飲み込めていないマインを四人で囲む──守るような陣形を取りつつ、門の内側へと足を踏み入れる。

 迷宮の内部は基本的には薄暗い。

 先述の通り、迷宮には自然に形成されたものと人工的に作られたものがある。前者には当然灯かりはなく、手持ちのランタンなり松明なりで光源を確保しなければならない。逆に後者の場合は製作者の意図にもよるが、何かしらの光源が用意されているケースが多いのだ。

 

 この迷宮──〈金字塔〉は後者だ。

 ()()()()()()()()()()()()()、この迷宮を作り出した。

 

「……ここ、は」

 

 故に、この空間全体を照らす眩い黄金の輝きもまた製作者の意図なのだろう。

 マインでさえ唖然としている。

 当然、アータンやベルゴ、アスに至るまで、言葉を失って周囲を見渡していた。

 

「何……この……?」

「全て黄金、なのか……?」

「待ってください。壁に模様が」

 

 いち早く壁に刻まれた模様に気付いたアスが、目を凝らして観察を始める。スーリア教国の大聖堂でもあったが、この世界にはあらかじめ描いた魔法陣で発動する〈聖域〉が存在する。

 

 その為、何かしらの〈聖域(ワナ)〉が張られていると警戒したアスであったが、

 

「これは……タリー?」

 

 タリー。言い換えれば画線法。分かりやすい例を挙げれば正の字だ。

 縦に四本引いた線に、斜線を一本加えた数え方。

 それが壁一面──いや、広大な床の隅々に。あまつさえ常識的に考えて手の届かぬ天井にまで描かれている。

 

 全てのタリーを数えたら何千どころか何万という数に届くだろう。

 

「一体何を数えたら、こんなに……」

「っ……」

「……マイン? どうかしたの?」

 

 尋常ならざるものを感じ取って慄くアスの傍で、ぶるりとマインが震えた。

 目敏いアータンがそれに気がつき心配の声を掛けるも、どうもマインの様子が普通ではない。

 

 玻璃を埋め込んだみたいな双眸には、明らかな動揺の色が浮かんでいた。

 

「ワタシは……ワタシは、()()を知っています」

「えっ!? そ、それじゃあ何か思い出して──」

 

 

 

 

 

『お外遊びは楽しかったか? 不良品(ミスフィッツ)

 

 

 

 

 

『!』

 

 突然の()()()()()()に、困惑しつつも全員が身構える。

 

「……どういうことだ」

「今の声、マインにそっくりでした」

「マインが喋った訳じゃ……ないもんね?」

 

 全員で周囲を見渡すも、誰も居ない。

 アータンでさえ未だ見つけられぬ辺り、声の主は魔力探知にも引っかからない相手のようだ。もしくは、

 

「どうしよう、ライアー……」

「ああ」

()()()()()()()()()()()()()……!」

 

 それが意味するところは、すなわち。

 

 

 

 

 

『一先ず……()()()()

 

 

 

 

 

「な、あ゛っ!?」

 

 刹那、足元より生える黄金の槍が俺達を貫いた。

 奇襲であり急襲。警戒の外側から僅かな隙間に糸を通すかのような攻撃だった。避ける間も、そもそも理解する間も与えられていなかった。

 

 骨を、その奥に佇む臓腑を貫かれれば人は死ぬ。

 故に俺達は死ぬはずだった──普通ならな。

 

「──っぶねえええ!! 警戒しといてよかったぁー!!」

『──!』

「ハイ残念(じゃ~んねん)。そっちも幻影」

 

 最初に貫かれた幻影が霧散し、次に現れた幻影も黄金の槍に貫かれる。

 しかし、どちらも致命傷には至らない。

 だって俺達はそこに居ないのだから。

 

「おいおい、随分なご挨拶だ!! ここの主は“おもてなし”がなってねえな!! 俺の故郷の作法教えてやろうか~!? 『ぶぶ漬けいかがどすか?』って時計に叩きつけてやるんだよ!!」

『オマエ……』

「そもそも主が顔を出さないたぁどういう了見だ!? 客人を外に締めだすのと同じぐらい非常識だぞ!!」

 

「え?」

 

 何か言いたげなアータンをよそ目に、

 

「──そこだ」

 

 数度幻影が槍に貫かれたのを見計らい、俺はハンドサインを出す。

 

「──〈堕淫魔剣(ダインスレイブ)〉!」

 

 合図に従い、アスが種子を天井に飛ばす。

 黄金の壁に植え付けられる硬い種子。瞬間、魔力を吸い上げた種子は急速に成長。巨大な根が周囲の黄金を圧壊させる。

 

「──チッ」

「ようやくご対面だな♡」

 

 黄金の亀裂より覗く双眸と目が合う。

 さながらそこは生命の産まれる秘所のようだった。中に潜んでいた生命は、這い出るようにずるりと中より生まれ落ちてくる。

 自由落下に従って墜落する人影は床に叩きつけられ、バシャリ、と黄金の血液を辺りに撒き散らした。

 

「……どうやって」

 

 しかし人影は何事もなかったかの如く立ち上がる。

 そこでようやく相手の濁った黄金の双眸がはっきりと窺えた。

 

「ハッ、鎌を掛けただけさ。俺ってば幻術のプロフェッショナルなんでな。見える角度と見えない角度がある幻影を映し出すくらい、ワケないんだよ」

「……まんまと位置を割り出されたか」

「正直者が見ちゃったなァ?」

 

 ビキッ、と。

 生身の人間であれば血管の一つや二つ浮かび上がる激情を宿したのだろう。しかし、その白磁器のような肌は文字通り陶器のように罅割れ、周囲に破片を撒き散らした。

 

「……いい勉強になりました」

「授業料はお安くしとくぜ? そうだな……この部屋全部の黄金でどうだ?」

「……ここに、オマエ達にくれてやる物はありません」

 

 底冷えする声色を紡ぎ、相手が面を上げる。

 

『……え』

 

 誰の声だったろう。

 ハッキリとしていたのは、それが困惑や混乱に類する感情が乗っていたこと。

 

「──マイン?」

 

 ポツリとアータンが呟いた。

 俺達が目撃した人型は、マインと瓜二つの容貌をしていた。けれどもマインは俺達の傍に居る。同じ人間が二人。まるで双子でも見ているような感覚に陥ることだろう。

 

 しかし、冷静に見て見れば違いは歴然だ。

 まずは肌の色。マインが黒であるのに対してあちらは白。髪色こそ一緒だが、肌の色が違うだけでも相当印象は変わってくる。

 

 だが、それを差し引いても一瞬見間違えるほど顔が似ていたというのも事実。

 

「ど、どういうことなの……!?」

「知らない? 教えられていないのですか?」

「貴方、マインの知り合い? マインとどういう関係なのッ!?」

「マイン……? ……その不良品(ミスフィッツ)のことですか」

「っ、マインのこと悪く言わないで!」

 

 すでに何度も攻撃を加えられている手前、アータンも敵意を剥き出しにして吼える。

 

「不良品不良品って……私達からすれば、貴方の方がマインの偽物だよ!」

 

 

 

 

 

「──偽物?」

 

 

 

 

 

 

 ただ一つ、誤算があるとすれば。

 

 

 

 

 

「ボクが偽物だと?」

 

 

 

 

 

 無機質な瞳に“心”が宿った。

 心が宿る──それだけ聞けばいい言葉だ。

 

 

 

 

 

「ボクは──()()なんかじゃなああああああああああああああああああああああああああああああああいっっっ!!」

 

 

 

 

 

 されど、宿る心は必ずしも良い感情とは限らない。

 激昂に染まる裂帛の叫びが空間を揺らす。さらに今度は全身より邪悪な魔力が溢れてきた。

 

 常人ではまずありえない量の魔力量。

 これを叶える為の方法と言えば、あれしかない。

 

 

 

「──告解する!!」

 

 

 

 濁った黄金よりもさらに濁ったヘドロが、白目を黒く染め上げる。

 

 

 

「我が〈(シン)〉は〈強欲(ごうよく)〉!!」

 

 

 

 堕ちた〈罪〉は〈大罪〉が一柱。

 

 

 

「ボクは──〈強欲のアイ〉!!」

 

 

 

 ()()()を欲する、強き欲望だった。

 

 

 

 

 




Tips:ミスリル
 別名『真銀』。
 銀のような輝きと鋼鉄の硬さを持ちながら、そのどちらよりも軽いという不思議な性質を持った鉱物。
 魔力に対して非常に強い耐性を示し、防具に加工すれば魔法に対して極めて有効な防御力を発揮し、武器に使えば魔法をも切り裂く切れ味を発揮する。

 その素材としての優秀さより、太古より多くの人々が追い求めてきた鉱物ではあるが、非常に希少な為、採取地も極めて限られた極一部のみ。市場に流通する量は極々僅かであり、基本的には国が厳格に管理している。

 ただし、今や伝説に等しいオリハルコンやヒヒイロカネ、アダマンタイトに比べれば現実的に入手できる素材である為、金等級冒険者や聖堂騎士団の高位騎士の多くがミスリルの武具を手に入れることを夢見て、あの手この手を使っている。

 一説には通常の銀と鉄が、濃密な魔素にあてられることで魔法反応を起こし、ミスリルへと変化するとされている。その為かミスリルが採掘できる場所のほとんどが魔素の濃い迷宮や地下となっている。

 ギルティ・シンシリーズにおいて、ミスリルは初代より登場する馴染みのある素材。
 中盤~終盤にかけて使える武具の素材として登場。その優秀な耐性と攻撃力で、多くのプレイヤーを支えてきた。
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