みんなの太陽ダイタクヘリオス   作:ねえ、あなた今ヘリオスの事見てたでしょ?

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※今回閲覧注意です。エログロ系では無いですが、万が一の保険に。
また、この作品はいかなる国家・団体・宗教や民族などを攻撃・差別する意図を含みません。


あと、作者の独自解釈とウマ娘の例外のケースが含まれます。詳細はまだ判明しません。



以上が大丈夫だ!おk!という方のみ、先へお進み下さい。





最悪な朝

 

 

 

 

 

 

 

あれ・・・・・

 

 

 

 

私、今まで何してたんだろ・・・・

 

 

 

 

 

 

確か、疲れて帰って来て・・・・

 

 

 

 

それでベットまで行く気力がなくてその場で眠っちゃって・・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・あ・・・・れ・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

カランカラン

 

 

 

 

 

 

 

ここ・・・・どこ・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・缶?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・あぁ.........そうだった。

 

 

 

 

 

 

 

私は、ここに住んでたんだ。住んでいるとも言い難いけれど。

 

 

 

 

 

 

 

なんで忘れてたんだろう・・・・

 

 

 

 

 

 

あぁ.....早く行かなくちゃ.....

 

 

 

 

 

 

食料探さないと・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冷たい風が吹き抜ける。人をなんとも思っていないような。酷く冷たい風が。

 

 

 

 

汚らしい路地裏の壁と、今にも崩れそうなひび割れた建物の間から吹き付けてくる風は、皮肉にも何も運んでくることは無く、ただその内側に居るもの達を殴り尽くす。

 

 

 

 

 

酷い感覚に襲われながらも目を覚ます。こちらを見ていた毛がボサボサの猫は私が起きたことに気づくと何処かへと去ってしまった。

 

 

 

 

 

中の綿が飛び出してビリビリになっている座布団2枚を押しのけ、なんとかフラフラした足取りながらも立ち上がる。衛生的に良くないのは分かっていたが、致し方ない。

そもそも住んでいる環境自体が酷いのだから、これぐらい大した差ではない。

 

 

 

 

私はあんまり運が無いようで、本来ならボロボロでも捨てられたベットくらいは見つけられるはずなのだが、どうにも出会えなかった。

 

 

 

 

おかげでいつも寝つきは最悪だ。

 

 

・・・・今日だって、平和な学園で何不自由無い暮らしが出来てしまう幸せな夢を見た。まあ、ベッドがあったからといって寝つきが良くなるとは思えないけれど。

 

 

 

 

 

ゴソゴソ・・・・・・

 

 

 

 

みっともなく、打ち捨てられた袋やゴミ箱を漁る。余りにも触れそうもない物以外は、基本全部見て回る。

 

 

 

 

・・・・ダメか。

最近は一段と食料が少ない。何か流通面であったのだろうか。それとも単に、ここら辺に余り人が来なくなったのか。

 

 

 

 

その後、このままでもしょうがないので一度自分のねぐらに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・はぁ.....今日も大した収穫は無い。

 

 

 

でも、唯一ラッキーだったのはハッカ飴の缶があったことだ。

 

 

恐らく誰かが捨てて行ったのだろう。旅行客だろうか。海外にもハッカ飴があるかどうかは分からないから全部推測だが。

 

 

 

 

 

 

・・・・・中身を見て、絶句した。

 

 

 

 

なんだこれは、嫌がらせか?

 

 

 

中身はドロドロに溶けきっていて、とても食べれるようなものでは無かった。

 

 

 

・・・・・とは言っても、実際食べれるかどうかは口に入れてみないと分からない。ちょっとやばい臭いはしているがものは試しだ。

背に腹はかえられない。案外、溶けただけの飴なだけかもしれないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・うぉえっ.........

 

 

 

 

 

 

 

や、やめよう。うん。

これ以上は胃酸が何か変なものへ変化してしまいそうだ。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・はぁ.........結局、大した収穫は無し・・・か。

 

 

 

 

今日もわざわざ貴重な体力を消耗して食料を満足に手に入れられなかった。

 

 

 

「・・・・・おなかへった」

 

 

 

 

 

 

最初はウマ娘だから働き口なんていくらでもあると思っていた。

 

 

でも、世界は案外厳しいようで。浮浪児みたいに汚い子は、ウマ娘でも必要じゃないらしい。

 

 

そうだよね。見るからに周りはそれなりにお金持ちの街って感じで、ここみたいな地獄とは雲泥の差だ。

かと言って希望がありそうなところには、言葉が通じないから雇って欲しいという意志を伝えることも出来ない。

 

 

 

私は頭の出来が悪い上に、他の子とは()()がちょっと違うみたいだから、周囲の浮浪児の子とも馴染めなかった。

最初が肝心らしく、以後どんなにお願いしても媚びへつらっても仲間には入れて貰えなかった。

 

 

 

 

・・・・環境すら、私に牙を剥くのか。

 

 

 

物乞いをしても、誰も見向きもしてくれないし、しまいには通報されて警備員らしき人に地獄へ追い返される始末。

 

 

 

まだ一文も稼げてないから、流石に不味いと思って本当にやりたくもない水商売にも手を出そうとした。

・・・別に馬鹿にしてるわけじゃないし、現代でもそういう事が出来る人達ってすごい技術と精神力やコミュ力だと思う。

私にはできないと思ってるくらいだし。

 

 

 

でも、一応元男の自意識的なものも若干あって、男を相手にするのは凄い嫌だった。しかしつべこべ言ってられる状況では無いから、仕方なくもそれらしき店を片っ端から当たった。

一応私はこんなナリだがウマ娘だし、意外といけると思っていた節もあった。

 

 

 

 

・・・・けど──────

 

 

 

 

「アンタみたいな子は要らないよ。同じ年齢でもっと扱いやすくて言葉も分かって、身綺麗な子は既にいっぱい居るんだ。これ以上手は回せないよ、病気も持ってそうだしね。

・・・・第一、ウマ娘の癖にあんまり可愛くないねぇアンタ。尚更イヤだよ」

 

 

 

多分、こんな感じの内容だった気がする。あまりにもショックが大きすぎて、その日の記憶全部がうろ覚えなくらい覚束無い足取りで帰った時だから、よく覚えてないけど。

 

 

唯一、ウマ娘を雇っていて、なおかつ日本語が通じるところだった。 しかし、そこにもこうして断られてしまった。

何度か行ったが、回数を重ねたことで完全出禁になってしまった。

 

 

 

ウマ娘なのに顔すらダメなんて・・・もうどうしようもなかった。

 

 

 

私と話したその人は、仕事上外国の言葉を話せる必要があって、辛うじて日本語が分かったらしい。

でもこっちの言葉はたどたどしくて、向こうも完全にマスターしてる訳じゃないからまともな会話にならなかったけど。

 

 

 

・・・日本語を話す必要があるってことは、日本人が客として来るってことだ。だからあの人には悪いけど店の前で待ち伏せして、同情的な日本人に助けて貰おうと思ってた。自分でも卑しい考えだと分かってたが、もうなんでもいいから縋り付くしか無かった。

 

 

 

 

ただ、私は本当に運が無いんだなって実感したのは、その時だった。

 

 

 

丁度その時期は冬で、中々日本人の客は来なかった。私は震える身体をなんとか拾ったボロボロの毛布で包みながら、まだかまだかと誰かが来るのを待った。

闇雲に日本人以外に突撃しても良いが、それを店に報告されて、追い払われて二度と近づけなくなったらもっと終わりだ。せっかく見つけた希望を潰したく無かった。

 

 

 

 

・・・・元々の客足が少なくなっていたのもあって、全然成果は出なかった。

 

 

 

 

仕方なくねぐらに戻ると、しばらく居なかったせいか嫌なものが湧いていた。思い出すのもはばかられるのでここでは省略する。

あれらのせいで、しばらくはその周辺でまともに寝られなかった。

 

 

 

 

 

・・・・冬が終わって、様子を見に行ったら、店は無くなっていた。

 

 

 

 

 

・・・・その瞬間、私の希望がまた一つ潰えた。

唯一残されていた痕跡として、建物に張り紙が貼ってあった。そこにはご丁寧に日本語でも書かれていて──────

 

 

 

【今月を持ちまして、この店は中央○○区へ移転となりました。今までご愛顧して頂いた皆様には大変申し訳ありませんが、御来店の皆様はそちらのお店までお越しください。その他の御用の方はお電話か、ホームページをご覧下さい。今まで誠にありがとうございました。】

 

 

 

──────思わず、その場にへたりこんでしまった。

 

 

どこの区なのか知らないから追いかけようが無いし、第一あの人がまた居るとも考えずらい。ネットなんか使えないし、電話なんてある訳ない。万が一色んな所を漁って小銭があっても、この国の金銭価値すら知らないのだから、どのくらいが必要かも、何処で使えば良いのかも分からない。

どうしようも無い。

 

 

 

日本語で書かれたそれは、私にとってはただ絶望的な事実を叩きつけるものにしかならなかった。

 

 

 

結局。ウマ娘特有の怪力を活かして、力づくでなんとかしようにも空腹で力が出ない。

万が一に危険視されて銃にでも撃たれたら、屈強なウマ娘はともかく、こんな貧弱そうな体つきの子供のウマ娘じゃ無理だとも思った。

故に、下手に暴れることは避けたかった。

 

 

 

・・・きっとお腹に風穴が空いて死にかけるのは餓死より辛いから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・端的に言うとこの状況は、()()だった。

 

 

 

 

奇跡でも起きない限りは、どうしようも無い八方塞がり。かと言って、誰かを殺せる程でも無い意気地無しな私。

 

 

 

もう、諦めてしまおうかと思っていた。

 

 

 

 

・・・・だから、今もこうして無駄に生き延びているのは、ただの足掻きだ。

 

 

 

どうせそのうち、立ち上がる気力すらなくなって、自然と死ぬ。

 

 

 

そうでなくとも、何らかの病にかかって命を落とすだろう。治療なんて出来るはずもなく。

 

 

 

 

 

どのルートだろうが、どの道私は苦しんで死ぬのだ。

 

 

 

 

 

 

・・・・あぁ.........やだなぁ.........苦しいのは、辛いなぁ.........

 

 

 

 

 

 

・・・いいか。

生きてたって、どうせ辛いことしかないし。

 

 

 

 

多少苦しくても、それだけでこの地獄から解放されるのなら。

 

 

 

 

生きるよりは・・・・マシ.....だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから・・・・・・・・・ちょっとだけ眠ってしまっても、許されるよね・・・・・・

 

 

 

 

 

 

きっと・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ.........はぁ.........はぁ.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待って.........!ねえ待ってよ!」

 

 

 

 

うっ.........ぐっ.........

 

 

 

 

「置いていかないで.....!一人にしないで.....!」

 

 

 

 

はぁ.........はぁ.........はぁ.........

 

 

 

 

「いや、いやだよ.........もうこんなところでひとりぼっちは嫌だよ.....」

 

 

 

 

「もう、こんなのいやだよ.........誰か助けてよ.........」

 

 

 

 

 

がぁ.........ふぅ.........ふぅ.........

 

 

 

 

 

「.............ねえ!聞いてるんでしょ.........!?」

 

 

 

 

「誰か.........!誰か.........!!!」

 

 

 

 

 

「私を助けてよ.........!!!!」

 

 

 

 

 

はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........はぁ.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方がいけないんだよ!!!貴方が助けてくれれば良かったのに!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ぁぁああああああああああ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バサッ.........!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ.........はぁ.........はぁ.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────っ、夢?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ.........はぁ........

 

 

 

 

落ち着いて、呼吸を整える。

・・・・・・手をみても、お風呂に入ったから綺麗なままだ。布団も破けていたりしていない。辺りの壁は綺麗で、隙間風一つ無い。

 

 

 

・・・・お風呂、入れてたんだ。頑張ったな、私。

 

 

 

自分の今の置かれている状況で、隣のベッドで寝ている子の寝息で、だんだんと正気に戻される。現実の身体であると実感を取り戻していく。

 

 

 

 

「______________ッ、やけに、リアルな.....夢だったわね.....」

 

 

 

 

いや・・・・・・あれは、過去か・・・私の。

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌なことを思い出してしまったわ、忘れましょう。

 

 

 

 

 

 

もう、私には関係の無い事なんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファサァ・・・・・・

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

 

「んぅ〜.............メイゼスちゃん〜.........起きてるの〜.....?」

 

 

 

 

 

・・・・なんだ、びっくりした。

 

 

 

 

「ごめんなさい.....起こしちゃった?ちょっと起きちゃっただけだから大丈夫よ。夜中だし早く寝ましょう。明日起きれなくなっちゃうわ」

 

 

 

「んぅ.........そうだねぇ〜.........おやすみぃ〜zzz」

 

 

 

「相変わらず寝つきがいいわね.........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・そう、もう私には関係ない事なんだから。

思い出す必要なんか無い。さっさと寝ましょう、明日も早いのだし。

 

 

 

 

 

時計を見る限り夜中だ。同室のこの子には悪い事をしてしまったわね。

 

 

・・・こんな時間に起きるなんて何時ぶりかしら・・・・・・・・・最近は、見なくて済んでいたのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・ああ、もう!早く寝ましょう。

それで、明日も学園へ向かう。今の私はそれだけで良いのだから。

 

 

 

 

 

 

 

また寝るのは怖いけど、さっきよりはまともな夢が見れるはずだ。きっと・・・・・・

 

 

 

 

じゃないと、あまりにも酷い話だと思わない?

 

 

 

・・・・・・そうよね。

 

 

 

余りにも、酷い話だものね・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中々寝付けない夜。

 

 

 

 

 

 

シンと静まり返り、同室の子の寝息と時計の針の音以外、何も聞こえない暗い部屋に安堵を覚える。

 

 

 

 

窓から見える、夜闇に光る輝かしい月を見つめながら、羨ましいなんて感想を抱いて、私は再び眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

二度と昔の事を思い出してしまわないように、深く深く。何も考えずに済むように、目に光を入れないように・・・・・・。

無理やり目をつぶって意識を曇らせ、沈み込むように眠りに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 






ほんとはムカデとかなんだとか色々出てくるんですけど・・・・・・作者もスーぴょんも苦手なので描写しませんでした。


特に運が悪い日はそいつらが湧くので、メイゼスちゃんはその度に悲鳴を上げてました。可愛いね。


因みにトラウマ級に苦手なので、草むらに入る時は何故かいつも近くに居るフラワーさんの後ろに隠れて、おっかなびっくり進みます。
必要なくなったのはそれこそ最近ですが、やっぱりたまに必要になります。

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