「ふぅ~暑い暑い~」
俺は今喜多さんと伊地知先輩と共に後藤さんの家に向かっていた。
なぜかというとバンドTシャツのデザインを考えるため結束バンド+メンバーではない俺まで集まることになった。
「あっつ~!もうすっかり夏だね~。」
「ですね~後藤さんの家、あと少しで着くみたいです」
「なんか新鮮だよね~ほら、あたし達STARRY以外で会うことほとんどないしさ。」
「ですね」
「ねぇ、喜多さん、伊地知先輩。部外者の俺まで来て良かったのかな?」
「全然!加門君の案も欲しいし!」
「私も!加門君なら素敵なデザイン考えてくれるわ!」
「は、はぁ・・・・・・・・・・・・・・」
なんかすごい期待されてる・・・・・・・・・・・
「後藤さんの家ってどんな感じなんでしょうね?」
「ああ、『前に段ボールが狭くて家の感じに似てるから落ち着く』的なことは言ってたなぁ・・・・・・・」
「え?段ボールに似てる家って・・・・・・・・?」
「もしかして後藤さんってホm」
「加門君、それ以上は言っちゃだめだよ」
「あっ、はい」
伊地知先輩に口止めさせられました。発言には気をつけないとね。
「リョウ先輩も来ればよかったのに~」
「誘ったんだけどね~おばあちゃんが今夜が峠なんだって」
「えっ!?大丈夫なんですか!?」
「大丈夫大丈夫。おばあちゃんの峠今年で10回目だから。」
「それって……。」
「サボり・・・・・・・・ですよね?」
「おばあちゃんは実在してるからまだいいよ。この前なんてクラスの子に放課後遊ぼうって誘われた時なんか『ごめん・・・・愛犬のベスが手術することになって・・・・』って、犬なんて一度も飼ったことないのに・・・・・・他にも生き別れの双子の妹から連絡が来たとかお父さんが事故で記憶喪失になったとかしょうもない言い訳をね?」
「そんなすらすらとバラエティ豊富な嘘が思いつくなんて・・・・・・・」
「あっ!着きました。ここです。」
喋りながら歩いていると後藤さんの家に着いたようだ。
後藤さんの家の方を見るとなぜか横断幕が有った
「え?ここ・・・だよね?・・・・・・・結束バンドって書いてあるもんね?」
横断幕には『歓迎!結束バンド御一行様 癒しのひと時を皆様に・・・・』と書かれていた。
なんか旅館とかでみるやつだこれ・・・・・・・・・・・・・・・・・
「後藤さんの家って旅館でしたっけ?」
「知らないけど・・・・・・・どっからどう見ても普通の一軒家だよね?」
「ですよね・・・・・・・・・」
「・・・・・・とりあえず!ぼっちちゃん来たよ~!」
「こんにちはー!」
「後藤さん来たよ!」
挨拶をして後藤さん家の玄関に上がらせてもらった。すると
「い…いええぇええい!ウ・・・ウェ、ウェルカ~~~~~ム!」
後藤さんは星型のヒゲ付きのグラサンをかけて『一日巡査部長』と書かれたタスキをかけクラッカーを鳴らした。
「・・・・・・ぼっちちゃん楽しそうだねぇ」
「あっ・・・・はい・・・・・・・」
「なんだか嬉しいですね。後藤さんも今日楽しみにしてくれてたって分かって」
「そうだね」
「ど・・・・・・どうぞ・・・・・・・」
家に上がり後藤さんに部屋に案内してもらう。
「後藤さん、これお土産。ご家族で召し上がってね。」
「あ、ありがとうございます・・・・・・・・・・!!」
喜多さんからお土産を貰った後藤さん。紙袋からキラキラオーラが出てきて眩しい・・・・・・・・・・・・・
「映画もありますよ?」
「だから~ライブのTシャツデザイン考えるんでしょ!?」
「ま、まあ、それはそうかもしれないですけど・・・・・・・」
「わかった?遊びに来たんじゃないんだからね!」
映画を見るのを諦め後藤さんの部屋に着き中へ入る。するとそこには・・・・・・・・・・・
「おおっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ナイトプールの光景が写っている写真、クルクルと回るミラーボール、沢山のハートの風船とPARTY PEOPLEといった英文字、『ようこそ!後藤家へ』という横断幕。
す、すごいなこれ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「す、すみません・・・・・・全部片づけますね・・・・・・・・・」
後藤さんはハート型の風船を針で刺して破壊していく。さっきの伊地知先輩が遊びにきたじゃないって言ってたのを思い出したのかそうしたのかな?
「や、やっぱりちょっとは遊ぼうかな!?ね?喜多ちゃん!?加門君!?」
「はい!賛成です!!」
「そ、そうですね!」
結局遊ぶこともすることにした。うん、せっかくツイスターゲームとか用意してもらってるしね。
「あっ・・・・・・飲み物取ってきます。ら、楽にしててください・・・・・・・・・」
「あ、ありがとう」
後藤さんは飲み物を取ってくると言って部屋から出ていって俺たち三人はミラーボールの明かりがチカチカした部屋に残された。
「それにしてもすごい飾りつけだね~」
「でも、ギターとかエフェクターとか何もありませんね。」
「そうだね。いつもどこでギター弾いてるんだろう?」
「私、勝手にもう少しロックな感じの部屋してるのかと思って・・・・・これはロックですね・・・・・・・」
喜多さんは後藤さんの部屋に三角すいに盛られた盛り塩と謎のお札が貼られているのを見つけてた。なにこれ!?この部屋呪われてるの!?
「う、うん!ロック!めちゃくちゃロックしてるね~!!」
伊地知先輩までロックと言い張るしこれがロックなのか!?わ、わからんな・・・・・・・・・・・・・・・
「ほ、他にはロックなとこあるかな~…って、痛ぁっ!?」
「大丈夫ですか先輩!?」
棚に足をぶつけてしまった伊地知先輩。すると上に積まれていた紙の束が崩れ落ちた。
「これはアー写? 」
なんでこんなにアー写が大量に?
<ゴトン!>
「「「!?」」」
襖の奥で大きな物音がし驚く俺たち。さらには襖に貼ってあった紙が取れ、その後ろから大量のお札が出てくる。
「な、何これ!?」
「お札がまだこんなに!?
「な、なんかめちゃくちゃロックしてるね!」
伊地知先輩だけまだロックって言ってるし!いやどう見ても違いますよ!
「デッカいのもあるよ?」
「うわあぁっ!?」
突然背後から聞こえたその声驚いた。
「この写真、部屋にいっぱい飾ってあったんだよ。あと、そっちのお札はお姉ちゃんがお化けに取り憑かれたから貼ってるんだ、以上、説明おしまい!」
「ワンワン!」
女の子と犬の説明を受けた俺たち。
あれ、なんかこの女の子なんか後藤さんに似ているな・・・・・・・・・
「もしかして、後藤さんの妹……?」
「初めまして、後藤ふたりです!こっちの犬はジミヘン」
「ワン!」
後藤さんの妹、ふたりちゃんとペットのジミヘンが自己紹介する。い、妹さんだったんだ~
「「か、可愛い〜!!」」
喜多さんと伊地知先輩はふたりちゃんとジミヘンの可愛さにすぐにメロメロになり交流していった。
「皆さんお待たせしまし・・・・・・」
「あ、ぼっちちゃん」
「後藤さん、おかえり」
麦茶の入った容器となぜかシャンパンとか飲むときに使うグラスを持ってきた後藤さん。
しかしなぜか固まったまま部屋に入ろうとしなかった。
「あ、お姉ちゃんまた固まってる!」
「ふ、ふたり、何でここに・・・・・? お母さんたちは?」
「お買い物」
「お姉ちゃん、今からみんなと大事な話するからジミヘンと遊んでてね~」
「え〜! つまんない!」
「別に私はふたりちゃんが居ても大丈夫よ」
「だ、ダメです、妹居たらはっちゃけられないので・・・・・・」
「ぼっちちゃん、私たちの前ではっちゃけてたんだ・・・・・・」
「お願いします! ジミヘンと遊んでいてください!!」
妹に頭下げてまで頼むの!?そこまでして!?
「え~やだ~!」
断るふたりちゃんに後藤さんはこそこそ耳打ちをすると、ふたりちゃんはジミヘンを連れて1階へ行ってしまった。
「後藤さん家、姉妹仲良しなのね〜」
「え? どこでそう感じた・・・・・・?」
なんやかんやありTシャツのデザインを考えることにした俺たち。
「というわけで、Tシャツのデザインを決めよう〜! 皆は自由に書いてね〜!」
スケッチブックとカラーペンを用意しデザインを書いていくことにする。
「はい、こんな感じのどうですか? コンセプトは友情、努力、勝利!!」
「体育祭で見るやつ!!」
喜多さんが考えたデザインは『皆でつかめ!勝利の華を 結束バンド』や『優勝』『ガンバレ!』など書かれた体育祭で着そうなデザインだった。
「えっと、喜多さん? この優勝ってのは?」
「ノリよ!」
「ノリ!?」
「こういうの着れば一致団結出来ると思うわよね? ね、後藤さ・・・・・・・・」
「あわわわ・・・・・・・クラス一致団結・・・・・・・」
「後藤さん!?顔が!!」
「体育祭に相当なトラウマが!?」
後藤さんが溶けかかってる!?後藤さんにとって体育祭ってどんなイメージなんだよ!?
「ぼっちちゃん、戻ってきて〜!!」
「加門君はどんなの?」
「えっ、俺のはこういうのなんだけど・・・・・・・・・・・」
俺が考えたデザインは黒のTシャツに『努力 未来 rockstar! 結束バンド』と書いたやつだ。
「なんかどこかで聞いたことあるフレーズ!?」
「少しパロディを入れてみたんですけど・・・・・・・」
「いや、さすがにこれは・・・・・・・・・・」
「すごいいいわ!さすが加門君ね!」
伊地知先輩はあまりいい反応してくれなかったけど喜多さんは褒めてくれた。
「伊地知先輩もうこれにしましょうよ!」
「い、いや~でもね~」
「ほら! 本当にいるでしょ?」
ふたりちゃんが戻ってきたかと思ったら後藤さんのご両親らしき二人がひょっこりと襖から顔を出した。
「あら、本当ね」
「しかも男の子もいるぞ」
「こんにちは!」
「お邪魔してます!」
後藤さんのご両親に挨拶してそこからお昼ご飯をごちそうになる流れになって行きTシャツデザインを考えるのは一旦止めて一階のリビングに向かう俺たち。
「はい、唐揚げ揚がったよ~奥のがにんにく醤油で手前が塩こうじだからね。レモンと七味はお好みでどうぞー」
「ありがとうございます! おいしそう!」
テーブルの真ん中にどんと置かれる揚げたての大盛りの唐揚げ。テーブルの上には宅配ピザやフライドポテト、手作りサラダなどなどが並べられていて紙皿や大きなペットボトルもありまるでパーティそのものだ。
「唐揚げ大好きなんですよ!いただきます!あちちっ」
「加門君大丈夫?はい飲み物」
「あ、ありがとう喜多さん」
喜多さんから冷えたジュースの入ったコップを受け取りそれを飲み口の中を冷やした。
「いや〜感動だよ、ひとりのお友達が来てくれたなんてね〜」
「たくさん食べてね!」
「ありがとうございます!」
「ひとりとバンド組んでくれてるんだよね?」
虹夏「くれてるって言うか、私がお願いしてメンバーになってもらったって言うか……」
「ほらな、音楽は人を繋ぐんだよ!」
「ひとりが迷惑かけてない?」
「いえいえ、全然迷惑なんて!」
「はい、面白いですよ!」
「バイトもバンド頑張ってますよ!」
「友達が来るって聞いた時、たぶん幻想なんじゃないかって思ったの」
「げ、幻想・・・・・・!?」
「今の時代は写真も加工できちゃうしね〜、あ、一応聞くけどレンタル友達的な人じゃ・・・・・・・」
「正真正銘のバンド仲間です!!」
後藤さんに友達が出来たのそんなに信じられなかったんだ。後藤さん家族にすら信じてもらえなくてかわいそう・・・・・・・・・・
「この子、何日も前から部屋の飾り付けの練習してたのよ?」
「あと、ツイスターのイメージトレーニングだっけ? あれもやってたよね。」
「お、お父さん、お母さん、そういうことは言わないでよ・・・・・・・」
「あらあら、ごめんなさいね~」
「よし、今日は我が家の記念日にしよう!」
「記念日〜!」
「ワワン!」
「や、やめてよ〜・・・・・・・」
雰囲気が良くて幸せそうな家族だ。後藤さん、良かったね。
「ところで加門君もひとりたちのバンド仲間なのかい?」
「いえ、僕はバイトとクラスが一緒でただの」
「友達です!それ以外特に無いわよね加門君!?」
「えっ、ああ、うん・・・・・・・」
なんか急に喜多さんが割って入ってきたけどなんでだろう?
「そうなんだ~まぁメンバーに一人だけ男の子だけってあまり聞かないしね」
「もしかしたらひとりと付き合ってると思ったわ~」
「ゔっ!?」
後藤さんが唐揚げ食べたまま石化した!?何事だよ!?
「それは絶対にないです!」
喜多さんはなぜか必死に否定してるしほんとなんなんだ?
「あら、そうなの?加門君って背高いし顔もいいからモテそうね~なんか若い頃のパパそっくりだわ」
「ありがとうママ!」
「お母さんとお父さん仲良し~!」
「ワンワン!」
後藤さんのご両親の仲いいところ見せられ石化した後藤さんの体にヒビが入った!このままだと崩れるよ!?
「ねえねえ喜多ちゃん、これなぁに?」
「それはおすすめの映画よ!」
「それ私も見たかったんだよね〜!」
「じゃあ皆で見ちゃう?」
「いいねぇ〜!」
「なんか後藤さん放置されてない?」
ご飯を食べ映画見ることになり本来の目的を忘れつつある俺達であった。
「いや~遊んだ~」
映画見た後もツイスターゲームをして遊んだ俺たち。
喜多さんと一緒にやったはいいがめっちゃ体密着させてくるし俺の体とくっ付く度に吐息が荒くなったんだけど大丈夫なのかな?
「そろそろバンドTシャツのデザイン考えないとね~」
<ピロン♪>
「あっ、リョウからもTシャツのデザイン届い・・・・・・うん?」
「どうかしましたか?」
「これ見てよ」
「えっ、どれどれ・・・・・・・・・・これは・・・・・」
カレーにお寿司の写真・・・・・・・?ナニコレ?
「『今日の晩飯どっちがいい?』ですって」
「知るか! 自分で考えろ!」
晩ご飯候補の写真かい!Tシャツのデザインを送ってきてくださいよ!
「あっ・・・・・・あの、私のデザインも見てください・・・・・・」
「ん-? どれどれ・・・・・・・こ、これは・・・・・・・!」
後藤さんの考えたデザインは赤いTシャツに多数のファスナーついていて謎の英語フォント、裾の辺りは破かれあとはなんか鎖がもついている厨二病の人が好きそうなデザインだった。
「ど、どうでしょう? おしゃれすぎますかね……?」
「ダッセェー・・・・・・・・・・・・」
あの伊地知先輩ですらダサいといっちゃうくらいのデザイン。おしゃれとかそういうのとちょっと違う気がするのだが・・・・・・・・・・・
「これだとライブ中、服の方に目が行っちゃいますよね……」
「うん、色んな意味で」
「その大量のファスナーと鎖は何に使うの?」
「あっファスナーはピック入れで、鎖はギターストラップにもなります」
「意外と実用的!」
ピック入れそんないらないんじゃない!?鎖も別になくても良くないか!?
「へへへっ~、じゃあこれが採用という事でよろしいでしょうかっ?」
「う~ん」
「それはどうかしら・・・・・・・?」
ウネウネした動きで自分のデザインの服採用しようと薦めてくる後藤さん。いやーさすがにこれを採用するのはねぇ・・・・・・・・・・・・・・・
「も、もしかして私服もこんな感じなの?」
「あっ、服はお母さんが買ってきてくれるから違います……」
「そうなの?」
「いっ一度しか、着た事ないですけど……好みじゃない、から……」
「え~! 見てみたい!」
「私もジャージ以外の後藤さん見た事ないです!」
「ね~、お願い! ちょっと着てみて~!」
「えっ……」
「加門君も見てみたいわよね!?」
「えっ?ま、まぁ、見てみたいかも・・・・・・・・・・・・」
少し興味あるな私服姿の後藤さん。
「「お願いお願いお願いお願いお願いおねが~い!」」
「わ、分かりました・・・・・・・・・・・・」
二人に押しに押されて折れてしまった後藤さん。
着替えるので俺は一度退室することにした。
しばらくすると
「加門君、入ってきていいわよ」
着替えが終わり部屋に入る。部屋の中に入って俺が見たものそれは
「こ、これは・・・・・・・!」
セーラー風のリボンタイ付きのホワイトトップスに紺のロングスカートを履いたまるで清楚なお嬢様のように見えた。
ただ顔が嫌そうにしてるけど・・・・・・・・・・・・
「か、かわいい~・・・・・・・・!」
いつもジャージ姿で猫背で変顔してるけど後藤さんって普通に顔いいしスタイルもいいんだよな~
<ゲシッ!>
「あだっ!?」
隣にいた喜多さんに脛を思いっきり蹴られた!な、なぜ!?
「後藤さん素敵~! こっち向いて! 一枚だけで良いから撮らせて~!」
後藤さんの写真を撮ろうとする喜多さん。わざとじゃない・・・・・・・・・・かも?
「そうだよ、ぼっちちゃんは可愛いんだよ……!」
「あっ・・・・・うっ・・・・・・」
「前髪も上げなよ!絶対そっちのほうがいいって!」
「伸ばしてるの?」
「あっ美容室行けないから伸びてるだけで・・・・・・・・・・・・・」
「私がセットしてあげるよ!」
「あっいや大丈夫です・・・・・・・!」
「いいからいいから!」
伊地知先輩が後藤さんの前髪を上げたその時
「ゔっ!」
「えっ!?ちょっ!?」
後藤さんがしおれていき徐々に霧散し始めた!
「顔を晒された事への急激なストレスに体がついていけなかったんだわ!」
「えっ、噓!?」
そんなことがあるのか!?いや、現に後藤さんの体が完全にしおれて人としての原型とどめてないや・・・・・・・・・
「ぼっちちゃん死んじゃった・・・・・・・・・・」
「新しいギタリスト探さないとですね・・・・・・・・・・」
「後藤さん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ウッ!?」
突然苦しみだす伊地知先輩。一体何が・・・・・・・・・・!?
「どうしました伊地知先輩・・・・・・・・ぐっ!?」
「加門君!?」
や、やばいなんか俺も急に目眩が・・・・・・・・・・・
「ち、力が抜けていく・・・・・・・・・」
「後藤さんの呪いだわ・・・・・・・・・・・・」
喜多さんも倒れてしまい俺達は非常にヤバい状態になった。
「いつも明るさだけで乗り越えようとしてすみません・・・・・・・」
「ギター上手くならなくてごめんなさい・・・・・・・・・可愛すぎてごめんなさい・・・・・・・」
「き、喜多さん・・・・・・・・・い、伊地知先輩・・・・・・・・・」
二人を助けたいが俺ももう限界寸前だ・・・・・・・・・・・・・
「うぅ・・・・・・・・・加門君・・・・・・・・・・・」
「き、喜多さん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「し、死ぬ前にお願いがあるの・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「な、なに・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
「き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「き・・・・・・・・・・・・?」
「き・・・・・・・・・・・て・・・・・・いい?」
「えっ・・・・・・・・?」
よく聞き取れなかったけどキムチでいい・・・・・・?どういうこと?
「も、もうだめ・・・・・・・・・・・・・・」
「お、俺も・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺たちは完全に意識を失った。
山田先輩、本番は一人で頑張ってください・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・んっ・・・・・・・・ここは・・・・・・?」
「あっ、目覚めた喜多さん?」
「加門君・・・・・・・・・ってええっ!?」
なんで私加門君におんぶされてるの!?どういう状況これ!?
「うわっ!急に動かないで!」
「あっ、ごめんなさい」
「喜多さんだけ全然目覚めないから俺がおぶっていくことにしたんだよ」
「そうだったのね・・・・・・・・・・・後藤さんと伊地知先輩はどうなったの?」
「伊地知先輩は復活して後藤さんもなんやかんやあって生き返ったよ」
「そう・・・・・・・・・・・・・・・・」
二人とも無事に復活したならいいわ。
「結局伊地知先輩の考えたデザインでTシャツ作ることにしたんだ」
「伊地知先輩のデザインか・・・・・・・・・・・・・・」
まぁシンプルで無難な感じで良かったけど私的には加門君のやつの方が良かったわ。
「Tシャツもできたしライブ楽しみだね」
「ええ、そうね・・・・・・・・・・・・・・・ねぇ、加門君?」
「なに?」
「私服姿の後藤さん可愛かったわよね?」
「えっ?まぁ、可愛かったね」
「私もあーいう感じの服持ってるから今度遊びに行く時着ていくからその時可愛いって言って欲しいわ・・・・・・・」
「えっ、どうゆうこと?」
「カワイイッテイッテネ?」
「あっ、はい。わかりました・・・・・・・」
私なら後藤さんよりも似合うはずよ・・・・・・・・・絶対加門君もメロメロになるくらい可愛いって言わせてやるんだから!!
「あっ、もうここまでいいわ」
「そう?じゃあ降ろすね」
自宅のあるマンションの前で降ろしてもらう。本当はもう少しおんぶしてもらいたかったけどしょうがないわ。
「じゃあまたね喜多さん」
「ええ、またね」
加門君と別れ私は自宅へと向かう。
結束バンドの初ライブ絶対成功させなきゃね。加門君も初めて観るしお客さんたくさん呼んで盛大に盛り上げなきゃね!!
私の歌ってギター弾いてるとこ目に焼き付けてあげるわ!
そしてライブ当日となった。
『非常に勢力の強い台風8号は関東方面に直撃する模様で・・・・・・・・・・』
馬鹿野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!台風ぅぅ!! どこに来ているのぉ!?ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
せっかく加門君の前で披露する初ライブが台無しじゃないの!!
予報で言ってたの違うじゃない!!このバカーーーー!!違うだろぉ!違うだろぉ~!
お前はどれだけ私や加門君の心を叩いている!わかってないわ!
私も▲×%〇■¥!!これ以上私や結束バンドの評判を下げるな!私や加門君の心を傷付けるな!
次回初ライブ回。
果たして成功なるか・・・・・・・・・・?