最弱の転生者   作:ファイネス1

1 / 31
始めて投稿します
拙いですがよろしくお願いします


プロローグ きらきら星

そんなオプションでいいのかい

では、存分に<遊戯王>世界を楽しみたまえ

「神のご加護多からんことを」は、<神>である私には相応しからぬな

君の行く道とその末が、よきものたらんことを

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

Twinkle, Twinkle, littlestar.(きらきら光る、お空の星よ)

How I wonder what you are.(あなたは一体、何者なの?)

 

 ペガサス城、正確にはその居所がある島へと向けて闇夜の中を出港している豪華客船。

 船の中ではVIP待遇に酔いしれているもの、その格差に不満を持っているもの、

そしてむしろその境遇を活かしてトレードや情報交換によって来たる戦いへの準備を進めているものと、デュエルモンスターズの大会に向けた様々な思いを抱く者達がひしめき合っているのだろう。

 その甲板に寝転がっている少年は、真夜中ではあるものの全体的に赤を基調とした服を着ていることが分かる。

 赤い帽子を目深に被っているために髪形などは不明ではあるがはみ出ている所からしてみたら髪の色は黒らしい。

 所々見える瞳の色も同色で、日本人としては当たり前なのではあるが髪や瞳の色に自由度が高く、平均的には茶色じみたものが多いこの世界においては逆に物珍しいといえる。

 服の方も黒を基調としたシャツの上に赤いジャンバーを着ていて、恐らくセットであろうズボン、スニーカーまでもが赤だ。

彼もこの船によって導かれる大会参加者の一人、即ちこの世界の言葉でいう「決闘者(デュエリスト)」であるならば、例えば前世からの因縁やら神や魔物との繋がりとか、デュエルモンスターズの精霊の可視不可視といったオカルトの素質のあるなしに関わらず、例え甲板越しにでも船の中からの闘志や殺気といったものが伝わって来ているはずだ。

にも関わらず、両手を頭の後ろで組み、流暢な英語で「きらきら星」を歌う少年には些かの緊張も見受けられず、楽しみにしている遠足にでも行くような感じを受ける。

或いは船内で豪華な個室を与えられ、暇を持て余したVIP枠だろうか。

 

「こうすればよかったんだ!」

「ああっ!僕のカードが!」

 

階下の手すり近く、伸ばした手を離したらうっかり海に物を落としてしまいそうな手すりあたりで何か喧噪が聞こえるが、少年の様子に変化は見られない。

 彼の目に映るのは、雲一つない夜空に浮かぶ、星々。

 夏とはいえ恐らく下の船からの明かりと目が慣れない影響で天の川こそ見えないものの赤いアンタレスが特徴的な蠍座が中心となった夜空をその瞳に移した少年は感嘆の声を漏らした。

 

「今日も………星が綺麗だなあ………」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。