クリッター 制限
スキルドレイン 制限
メタモルポット 制限
バトル·フェーダー 準制限
数時間前
武藤遊戯の凄惨極まる謎の死に場所であり、後に『チェーンソービル』と呼ばれるデュエリストにとって不吉の象徴であり、最恐の心霊スポットとなるビル。
その歴史の始まりたる地下の惨劇にて、イシズは闇のアイテムとそこに込められた魂に向き合う覚悟を決めた獏良了に告げた。
「参加資格であるデュエルディスクとチップは用意してあります。私のツテを使えば特例の飛び入り参加も認められるでしょう。
貴方に課せられし最初の使命、それは神のカードの所有者となることです。
勿論、不法な強奪などではなく、正当に試練に打ち勝って手に入れるのです。」
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1時間後
人形 LP 0
裏路地にて、獏良は先程海馬と戦ったパントマイマーに戦い、勝利を収めた。
アンティである神のカードを手にし、獏良はやや呆れたように、誰かと話しかけていた。
その相手は少なくとも目の前の人形ではなさそうだった。
「改めてみるとさ。
君、デュエルが雑なんだよ。
いくらネクロフィアを出すためだからってモンスターもライフもああも惜しげもなく投げ捨てるなんて。」
直後、のけぞって気絶していたパントマイマーがむくりと起き上がり、意識があるのかさえ分からない虚ろな様子にはまるで似つかわしくないはっきりとした口調でしゃべった。
『お前。何者だ。
千年アイテムの使い手か。』
「君が、いや、今しゃべっている相手がマリクか。
僕は千年アイテムに封印された真実を知るために、神のカードの所有者としてバトルシティで戦うことをイシズさんから課されている。
今の戦いでチップも満たして決勝進出を決めた。」
『真実、か。
僕にとっては忌まわしく逃れたい軛が、君が求める物とは。
その神のカードをこちらに渡しさえすれば、千年杖も千年アイテムの封印を解く手掛かりも、渡してやってもいいのだがどうだ?』
「例え君が言うことに嘘が無かったとしても、交渉もデュエルも他人を介するような君よりはイシズさんの方について試練を乗り越えて突きとめてみせる。」
『やっと王を倒して後は海馬瀬人から神のカードを奪えば、と思ったが···姉さんも厄介なことを。
いいだろう。
君が僕の「敵」になるというのなら決闘者として、最上級神、ラーの翼神竜で叩き潰してやろう。』
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「神」の召喚を目の当たりにして、モニター室に広がる空気は、緊迫や切迫といったものではなく、むしろ張り詰めていた緊張感が抜けた安堵さえ拡がっていた。
「やれやれ、やっとオシリスの使い手が判明したか。」
「『縛り』が解けてこれでようやっと、No.2も本気を出せるというものでしょう。
これからが勝負といったところですか。」
「クリッターの効果と、ダーク·オカルティズムの墓地効果で、デッキボトムに戻したウィジャ盤及び死のメッセージカードの合計3枚分、これで計4枚ドローでオシリスの攻撃力は4000。」
「前のターン、ABCを場に出せ、更にAtoZにまで繋げたなら、手札を1枚残してもはや獏良の戦法は完全に封じれていた。
オシリスを出せたしても、ダーク·オカルティズムを打ち消されて攻撃力0の最弱での棒立ちにされることを考えたら、何とか召喚に次ぐ闘志を持続させなければならない。」
「この大勝負で確実な勝利を取らず、敢えて相手に強力モンスターと手札を渡すとは···何という胆力。
お前の見込んだ通りだな、イシズ。」
「···········ふふ。」
それまで無表情でデュエルを眺めていたイシズの口許に笑みが浮かび、やがてその表情は出来のいい子供を褒める柔和な笑みとなった。
「よく出来ました。」
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本戦直前
「No.2。聞こえますか?
イシズです。
現在、私は観客席に向かう車の中から連絡しています。
決勝戦に向けて少しお願いがありまして。
これから先貴方は第一回戦で神のカードの使い手と当たります。
無論、勝ちに行くことは構いません。
ですがなるたけなら神のカードを攻略して欲しいのです。
相手も神に選ばれた身。
少し隙をみせれば神を呼び出すに至れるでしょう。
神を駆使し、或いは乗り越えることこそが、貴方と彼、決闘者としての両者の道にとって不可欠となるのです。
···ええ、分かっております。
決闘に対して、このような不当な介入や指示を行う不敬は。
無論、タダでとは言いません。
······特例として、この指令を果たしてくれた上ででしたら、私の予見視を一回だけ、何でも貴方の望むように使ってみせましょう。
競馬でも宝くじでも、一生分の大金を得るくらいなら容易いでしょう。
あくまでこちらからの懇願でして、神のカードを出させずに勝ったからとて、罰ゲームなど科す気はありません。
ですが···私は貴方の、決闘者としての本能と、力量を信じます。
はい、よろしく。」
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「行け!オシリス!
超電導波 サンダー·フォース!!」
Gyaoooooooo!!
ズガーン!!
オシリス ATK4000
オシリスの天空竜の下の方の大きな口から出た雷が、XYZに向けて飛来する。
『装備されている<<C-クラッシュ·ワイバーン>>を、<<XYZ-ドラゴン·キャノン>>破壊の代わりにリリース。』
「再び<<ダーク·サンクチュアリ>>発動!
ターンエンド!」
『エンドフェイズ
リバースカード<<スクランブル·ユニオン>>発動。
除外されている<<Z-メタル·キャタピラー>><<Y-ドラゴン·イアヘッド>>を特殊召喚。』
「オシリスの効果!
招来弾!」
オシリスの天空竜 神属性 幻神獣属
ATK? DEF?
このモンスターを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならず、特殊召喚されたターンのエンドフェイズに墓地に送られる。
①このカードの召喚は無効化されない。
②このカードの召喚成功時にお互いはカードの効果を発動することができない。
③このモンスターは罠カードの効果を受けず、魔法カードの効果を発動ターンしか受けない。
④このカードの攻撃力·防御力は自分の手札の数×1000アップする。
⑤相手フィールドにモンスターが召喚、特殊召喚された時、そのモンスターが攻撃表示の場合はその攻撃力を、守備表示の場合はその守備力を2000ダウンさせ、その数値が0になった場合、そのモンスターを破壊する。
『オシリスの効果にチェーンして<<ユニオン格納庫>><<Y-ドラゴン·イアヘッド>>の効果を発動。
<<Y-ドラゴン·イアヘッド>>に墓地から<<A-アサルト·コア>>を装備。
<<ユニオン格納庫>>の効果で<<Z-メタル·キャタピラー>>にデッキから<<B-バスター·ドレイク>>を装備。
<<A-アサルト·コア>>を装備した<<Y-ドラゴン·イアヘッド>>は<<オシリスの天空竜>>の効果を受けない。
<<Z-メタル·キャタピラー>>が破壊される代わりに<<B-バスター·ドレイク>>を墓地に送る。
墓地に送られた<<B-バスター·ドレイク>>の効果。
デッキから<<ユニオン·ドライバー>>をサーチ。』
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モニタールームにて、転生者は呟いた。
「原作版のルールで、三幻神で一番優遇されたのはオシリスだ。
効果が守備表示モンスターにも及ぶバンアップが成されていて耐性も付与されている。
だが、この効果は正面から打ち破られるよりも原作でもあったように逆手に取られやすい。
何故ならこの効果は強制発動であるためむしろうかつに破壊すべきでないモンスターにも働くし
チェーンを重ねやすい。
これで次のターンのXYZで除去出来るとして、残るはダーク·サンクチュアリと、クリッターで持ってきた2枚目のバトル·フェーダーと手札2枚、か。」
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獏良 了 LP 7000 手札3枚 ダーク·サンクチュアリ
オシリスの天空竜 ATK 3000
No.2 LP7000 手札1枚 ユニオン格納庫
XYZ-ドラゴン·キャノン
Y-ドラゴン·イアヘッド←A-アサルト·コア
Z-メタル·キャタピラー
セットモンスター(B-バスター·ドレイク)
ユニオン·コントローラー
『ドロー。』
「·········!」
画面のドローカードを見た瞬間、それまで専らユニゾン製ディスクの音声案内に専ら進行を任せていたNo.2の沈黙が何かの衝撃を受けた様子をみせた。
「お、おい、どうしたんだ、あいつ。」
「·······ック。」
「?」
「クックックックック···」
「笑ってやがる···?」
城之内達の困惑を他所に、No.2は腹を抱えて笑いをかみ殺していた。
「こんな···こんなカードを使うことになるとはな···
<<XYZ-ドラゴン·キャノン>>の効果を発動して<<オシリスの天空竜>>を破壊。
コストはこのターンドローした···
<<おジャマジック>>!!」
同時期、モニタールームが、BIG5、ノーフェイス、イシズ·イシュタール、そして転生者の笑い声で満たされた。
転生者は腹を抱えながら言った。
「た、確かに、<<オベリスク>>は愚か<<セリオンズ>>すら入れられない現状では、ユニオンのシナジーとして妥当とはいえ···ヒッヒッヒ···こんなカードで、<<神>>を突破するなんて···クックック···」
虚を突かれた表情で目の前のオシリスの撃破を眺めた獏良は、やがてハッと気を取り直して手札に手を掛けた。
「···っ!相手が効果を発動した時、手札の<<怨念の邪悪霊>>の効果発動!
墓地から<<カース·ネクロフィア>>を特殊召喚!」
それまでの機械音声頼りのとはうってかわって、No.2自身の声で高らかにデュエルが進行されていった。
「墓地に送られた<<おジャマジック>>の効果でデッキから<<おジャマ·イエロー>><<おジャマ·グリーン>><<おジャマ·ブラック>>をサーチ!
更に<<XYZ-ドラゴン·キャノン>>の効果。
手札の<<おジャマ·イエロー>>をコストに、<<ダーク·サンクチュアリ>>を破壊!!」
ドカーン!!
「フィールドの<<Y-ドラゴン·イアヘッド>>と<<Z-メタル·キャタピラー>>を除外して<<ユニオン·コントローラー>>を特殊召喚!
この時<<Y-ドラゴン·イアヘッド>>の装備カードとして墓地に送られた<<A-アサルト·コア>>の効果で墓地の<<Z-ジリオン·キャタピラー>>を手札に加え、<<ユニオン·コントローラー>>により<<前線基地>>をサーチ!
墓地の<<A-アサルト·コア>><<B-バスター·ドレイク>><<C-クラッシュ·ワイバーン>>を除外し、<<ABC-ドラゴン·バスター>>を特殊召喚!
<<ABC>>の効果で手札の<<おジャマ·ブラック>>をコストに<<カース·ネクロフィア>>を除外!
フィールドの<<ABC-ドラゴン·バスター>>と<<XYZ-ドラゴン·キャノン>>を除外し、<<AtoZ-ドラゴン・バスターキャノン>>を特殊召喚!」
「何っ!AtoZだと!」
双首機械ドラゴン戦車と3段重ね戦車が組み合わさり現れた巨大ロボに、思わず海馬瀬人は声を荒げた。
「海馬、知ってんのかこれ?」
「ユニオンは融合を使わないで融合するレアテーマ。
その中でも究極とされるAtoZは、エクゾディア同様、デュエル·モンスターズの歴史に於いて未だ誰も召喚した者がいないという幻のモンスター。」
「兄さまもユニオンは使うけど、結局青眼やオベリスクの召喚リソースに使うくらい。
本来サブのはずのテーマをこんなに使いこなす何て···何者なんだあいつは!?」
「·········」
「流石にこの凡骨も、この男との格の差は理解して沈黙せざるを得ないようだな。」
「·········」(あのロボ、ゴチャゴチャし過ぎて逆に悪趣味だな。
合体ロボ好きとしても冷めるぜ。)
「<<B-バスター·ドレイク>>を反転召喚。
バトル!
<<AtoZ-ドラゴン・バスターキャノン>>で攻撃!」
「手札の<<バトル·フェーダー>>の効果。」
「<<AtoZ-ドラゴン・バスターキャノン>の効果で手札から<<おジャマ·グリーン>>をコストに<<バトル·フェーダー>>の発動を無効にして破壊!」
獏良 了 LP7000→3000
「···残る手札は1枚。
<<抹殺の邪悪霊>>。
ネクロフィアを除外された僕には、もう、出来ることはない。
幻のモンスターに出会えたハイレベルのデュエルに、感謝するよ。
No.2。」
「<<ユニオン·コントローラー>>と<<B-バスター·ドレイク>>で、ダイレクトアタック!!」
獏良 了 LP3000→0
「決闘終了!
勝者!No.2!
勝者には指定した敗者のレアカード、<<オシリスの天空竜>>が進呈される!」
「ふぅん、早速神のカードの使い手を打ち破ったか。
ここで正体を明かすに至らなかったのは無念だが···中々やる奴らのようだ。
面白くなってきたな。」