こんな性格の悪い俺が奉仕部にいるのは間違って   作:失踪男

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 さて、これからどうするか。

 別に諸悪の根源たる平塚先生がいなくなったからとりあえず帰れはするが帰った場合明日からの学校生活が面倒なことになるかも知れない。

 というか絶対なるだろう。

 かといって、帰らなかったら今日はいまだに何をするかもわかってない部活動に参加しないといけないだろうし、一度参加するとなし崩し的に入部ということになるかも知れない。

 つまり今俺の前には今日は楽だけど明日以降先生からの過干渉と無理矢理入部、まぁもう俺の価値観的には過干渉されてるし無理矢理入部させられそうになってんだけど。

 あとは大人しく今日から入部するの二択がある。

 この二択なら大人しく入部した方がいいか?

 

 

 てか今時あんなに干渉してくる高校教師がいるんだな。

 俺なんかに構わず構ってほしいやつに構ってやればいいだろうに。

 探せば構ってほしいやつなんかいくらでもいるだろうに。

 

 

 なんせあの見た目だ。

 性格はともかく見てくれが良い女教師に構ってもらって嬉しくない男子高校生は少ないだろう。

 俺の勝手な価値観だがあながち間違ってないだろう。

 

「何もない虚空を見つめて気持ち悪い、座ったら?」

 

 

 すると顔を顰めながら雪ノ下が話しかけてきた。

 まぁ、目が腐ってるやつが虚空を眺めてぼーっと突っ立ってたらキモいよな。

 でもそれわざわざ言う必要ある?

 敵をわざわざ作る必要はないだろうに。

 罵倒すると気持ちがいい、とか?

 それぐらいしか思いつかないがだとしたら相当なSだな。

 

「では、ありがたく」

 

 

 無視するのは流石に感じが悪い(今更気にする?)のでとりあえず教室の後方に積まれている椅子をとり座る。

 しかしこっから何すればいいんだ?

 運動部って感じじゃないし美術室でもないから美術部でもないんだろう。

 

 雪ノ下の顔を伺えばそこには文庫本に目を戻し、まるでこちらを居ないものとして扱っているが如く自分の世界を展開する雪ノ下の姿があった。

 ページを捲る音だけが室内に木霊し、放課後の喧騒が遠くに聞こえる。

 そんな姿をぼーっと眺めるだけではここが何部かもわからないしまた何かの因縁をかけられる可能性もあるのでこの際直接聞いてみよう。

 

 

「まるで説明がないからよくわからないんだけどここって何部?」

 

 

俺がそう問いかけると煩わしげに俺を見た後本を閉じた。

 

「では、ゲームをしましょう」

「ゲーム?」

「そう、ゲーム。この部が何の部かを当てるゲーム。どう?」

 

 

 ふむ、ここの部活はなんでしょうクイズか。

 まぁ、暇っちゃ暇だし少し考えてみようか。

 教室の中に特にボールやバット、ラケット、シューズなどの運動部の道具などはないことから運動部ではないだろう。

 まぁ、そもそも運動部だったらとっくに何かしらの運動をしてるだろうし、こっちは勝手な偏見だがこいつは運動部に入って汗水垂らして頑張る青春!なんてことをする輩ではないだろう。

 この部屋にある使っていそうな物は紙コップや紙皿に幾つかの紅茶の缶の入った箱だろう。

 普通に考えて学校の教室の中に紅茶の缶が配備されていることはないだろうから雪ノ下の私物なのだだろう。

 

 

 お茶と言われると茶道部か?とも思うが茶道部は粉とおゆを茶呑みに入れてよくわからんやつでかき混ぜる部活だからな。

 そんな道具は見当たらないし緑茶?と紅茶は同じ茶といえど別ベクトルと言わざるおえないだろう。

 

 

 となると無難に文芸部粗利だろう。

 だが無難な答えは面白くない。

 何か突飛な、されど全くあり得ない訳ではない部活。普通じゃない、面白い答えを出したいな。

 多少こじつけでもいい。

 

 

 そういえば依頼だのなんだの言ってたな。

 あったな〜前世で人の悩みを聞いて解決する部活が出てくるアニメ。

 うろ覚えだけど覚えてる。

 あれを見たのは小学生ぐらいだったか?

 

 

 今も大概だが小学生の時は馬鹿でとんでもない自惚れ屋で夢みがちだったからな。

 俺もこのアニメみたいに人の悩みをかっこよく解決するようなことしたい!とか普通に思ってたからな。

 そんな部活が普通に存在していると勝手に思っていたしな。

 流石にファンタジーな何かしらが出てきたらフィクションだとはわかっていたがファンタジーが出てこないやつは普通に存在していると思っていた。

 

 

 ん?人の悩みを解決したいなんてこと思う訳ないだろって?

 それはそうだが俺もそういうかっこいいことや青春ってものに憧れ?希望?を見ていたやつだったからな。

 人助けがしたいんじゃなくて主人公みたいなかっこいいことをしたかったんだ。

 俺は大分価値観が世間一般とは外れている自覚はあるがかっこいいものとか、そう言う感じ方は結構同じだからな。

 今となっちゃ黒歴史だけど。

 

 あのアニメに出てきた部活の名前はなんだったか?

 もうすごい前のことだしタイトルはおろか物語の内容すらいとの悩みを解決する部活、ってことしか覚えてないな。

 まぁ、黒歴史の原因だからほんの少し覚えてる、って感じだからな。

 しょうがない、名前がわからないならわからないでいいか。

 

 

「人の悩みを解決する部活とか?」

 

 

 俺がそういうと雪ノ下は驚いた顔をした。

 そりゃ高校生にもなってそんな部活ある訳ないだろ?ってことをいかにも私真面目に言ってます、といった顔で言えば驚くだろう。

 

 

「なぜそう思ったの?」

「運動部って感じでもないし茶道部、美術部って感じでもない。

なら無難に行くなら文芸部だろう。でもそれだとつまらないからな。

突飛な、ぶっ飛んだ面白い答えを出してみたかったんだよ。

だからそんな部活ある訳ないだろ?って部活をいってみた。

一応平塚先生も依頼って言ってたしな」

 

 

 まぁ、といっても依頼云々は部活とは関係ない話だろう。

 そんな部活意味不明だし。

 別件で平塚先生にお世話になってそのお返しに何か頼み事を受けますよ、みたいなそんな感じだろう。

 

 

「驚いたわ」

でしょうね。

 

 

「少し違うけれど大体正解よ」

「は?」

 

 

 おっと思わず声に出してしまった。

 でもこんな答えが正解とは意外っていうかあり得ないだろ。

 え?この世界ってそんな部活が平然とさも当たり前のように存在してるの?

 

 

「持つものが持たないものに慈悲の心を持ってこれを与える人を人はボランティアというの。

困っている人に救いの手を差し伸べる。

それがこの部の活動よ。

ようこそ奉仕部へ、歓迎するわ。

頼まれた以上責任は果たすわ。

あなたの問題を矯正してあげる。感謝なさい」

 

「とりあえず言いたいことが沢山ある。

一つ目は俺がこの部に入部することがまるで決定事項かのように言ってること。(俺はもう諦めてるけど、難癖つけんとやってられん)

二つ目は問題は問題と思わないと問題ではないこと。

つまり外野がいくら俺の性格に問題があると判断しても俺が問題ないと判断すれば(あると思ってはいるけどね、別に直す必要性はないと思っている)俺の中では問題がないということになる。

そして問題だとしても他人様に矯正される謂れはないしあんたじゃ無理だと思うということ。

三つ目は何をもって持つもの持たないものとするかは知らんが多分俺はもっていない側だということ。

俺は慈悲の心なんざ持ち合わせていなければ救いの手なんかももってない。

俺の両手は俺の人生だけでいっぱいだからな。

つまり俺が他所様を助ける気なんてなければ助けることなんかできないってこと。

後お前歓迎って意味知ってる?知ってたとしてほんとに歓迎してる?

する訳なくね?ってこと。

歓迎云々は割とどうでもいいことではあるが言いたくなったんで言わせてもらった」

 

 

「そんなことを長々と自慢げに言えるだなんてある意味すごいわね。

それにしても話が長すぎてまるで頭に入ってこなかったわ。

そのせいでこの私が歓迎なんていう簡単な言葉を知っているかと聞いてくる幻聴にに襲われたわ」

「ちゃんと聞こえてんじゃねぇか」

「変な人、というか真生のクズね。気持ち悪いわ」

「変な人に関してはお前も同類だろ?残りの二つは俺もそう思う」

 

「私がみたところによるとどうやらあなたがひとりぼっちなのってその腐った根性や捻くれた感性が問題見たいね。

それと容姿に関してだけれど美的感覚なんて主観でしかないのよ。

つまりこの場においては私のいうことだけが正しいの」

「めちゃくちゃな理論を展開してるところ悪いが別に主観でいいだろ。

俺が醜いと思ったら醜い。綺麗と思ったら綺麗。

俺の人生の中心は俺。俺の世界の中心も俺。

外野が何を言おうと何を思おうと俺が何をいうか、何を思うかが俺にとっては重要だ。

だから別にお前が自分の言うこと正しいと思うなら正しいと思っておけばいい。

この場、が何を指すのかは知らんがこの場をお前中心のお前の世界、と考えるならお前の中ではきっと正しいのだろう。

長々と話しているが何が言いたいかというと俺の人生では俺の言葉が正しい。お前が間違っている。

つまりそう言うことだ。

すまんね、話が長くて。おしゃべりだからな」

 

「はぁ〜。これは重症ね。

私のような女の子と話ができれば大抵の人間とも会話ができると思ったけれどこれはまだ無理そうね。

はっきり言わせてもらうとあなたは変わらないと社会的にまずいレベルだと思うのだけれど」

「いや、それに関しては大丈夫だ。

別に俺だってこんなことをあけすけに言うことは少ない。

今回はたまたまこんなことをいうきっかけがあったってだけ。

きっかけもないのに自分からこんなことを言うことはないだろうし、そもそもこんな俺の話なんてせず大体の時は事務的な会話だけ、必要な時は自分のことも話すがこれは言わないほうがいいな、と判断したときは言わないしな。

今回こんなに色々本音を言ってる理由色々あるがまずわざわざ言葉を、内容を取り繕うのは面倒だし、必要性を感じないから。

話していいなら俺も本音を言ったほうがスッキリするし、言った結果引かれても嫌われても割とどうでもいいからな。

二つ目は問題児アピールをしたら放っておいてくれるかな?と言う願望による行動だ。

あ〜、でも別に今までのがそのための嘘って訳じゃなく普通に本音だからな。

主に言うならこの二つだな」

 

 

 前世でもこんな性格だったが素を出さず取り繕ってたらうまく回ってたからな。

 まぁ、素を曝け出してべちゃくちゃ喋れる相手も雰囲気もなかったからな。

 まぁでも前うまくいったから今回もうまくいく、ってのは希望的観測かもしれないがうまくいかなかったらうまくいかなかった時考えればいいだろう。

 転職するなり態度を改めるなりな。

 一応働いたことはあるんだ。

 態度はともかく仕事はできるし案外うまく行くんじゃないだろうかと勝手に思っている。

 

 

「何をもってだいじょ「雪ノ下〜、邪魔するぞ〜」ノックを」

「ワリワリ〜。

そうやら比企谷の構成に手こずっているようだな。

「本人が問題を自覚していないせいです」

 

 

 失礼な、別に他の人からして、俺が思う世間一般的な常識というものからして、俺の性格が問題と言われてもしょうがないものだということは自覚している。

 別に直す必要性を感じていないだけで。

 そもそも自分の生き方にケチつけて生きていくのは大変なのだ。

 ふとした拍子に自己嫌悪に陥ったりする。

 まぁ、それはともかく、だ。

 

 

「そうじゃねえよ。

 変わるだの変われだの他人に俺の生き方をあーだこーだ言われたくないんだよ」

「あなたのそれは逃げでしょ」

「変わるってのも現状からの逃げだろ。

 まぁ、そもそも逃げに関して物にもよるが俺は特に悪いこととは思ってないがお前の逃げを悪いと思っていそうな価値観からすると変わるってのも悪いことなんじゃないか?

 それにどうして自分の今までの生き方を続けちゃダメなんだ?

 何も変わることがダメって訳じゃない。

 変わりたい時に変わればいいし時には変わりたくなくても勝手に変わっていくものだ。

 だが変わりたくないやつを他人が無理やり変えさせてやろうとしなくてもいいじゃないか?」

 

「それじゃ、それじゃぁ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない」

「いーや、当人が変わらなくても周りが勝手に変わって解決するかもしれないし、周りが救ってくれるかも「二人とも落ち着きたまえ。

うん。

古来より互いの正義がぶつかった時は勝負で雌雄を決するのが少年漫画の習わしだ」

「何を言ってるんですか?

この世界は少年漫画じゃなくて現実だと思うんですけど」

「つまりこの部でどちらが人に奉仕できるか勝負だ」

 

 

 都合が悪い言葉は華麗にスルー。

 素晴らしいね。

 な?

 変わってって変わって、その結果こんな大人になる人もいるんだぞ?

 必ずしも変化がいい訳じゃない、まぁ停滞がいいってわけでもないが。

 うーん、相変わらず優柔不断ではっきりしないな。

 

 

「勝った方が負けた方になんでも命令できる、というのはどうだ?」

 

 

 なんでもってのはあんま良くない言葉だよな。

 そんな約束しても死ねって言われて本当に死ねる奴は少ないだろうし、所謂性的なことを命令しよう物なら社会的に死ぬだろう。

 まぁ、それは死ね云々も一緒だろうが。

 

 

 さて現実逃避も長時間するのはあまり良くないな。

 この先生は一体何を言っているんだ?

 教師が生徒にそんな勝負提示しちゃダメだろう。

 

 

「お断りします。

この男が相手だと身の危険を感じます」

「ひどい話だ。

別に俺は勝っても身の危険を感じることを命令するつもりはない。

別に死ねっていうほど嫌っているわけでもないし、性的なことでも命令しよう物なら俺は自己嫌悪に陥って心が死ぬことだろう。

命令するとしたら金ぐらいか?

でも高校生がもっている金なんてたかが知れてるし俺もそんなもののためにそんな危険な賭けはしたくありません」

 

 

「さしもの雪ノ下雪乃といえど、恐れるものがあるか。

そんなに勝つ自信がないのかね?」

「いいでしょう。

その安い挑発に乗るのは少しばかり癪ですが。

受けて立ちます」

「決まりだな」

 

 

 どうやら俺の意見はどうでもいいらしい。

 ところで雪ノ下。

 こんな大人に変わっていく、変えていくのを目指してる(言ってない)ってマ?

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