稼ぎの少ないオカルト事務所所長、VTuberになる   作:酉柄レイム

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第46話 プールに行ってきたぞ!

「我が名はミッドナイト・サイコナイト! またの名をニコ! 深夜の狂騎士だ」

「こんばんはー! 満です!」

「月宮優姫です」

「アザミ・フレンジー」

 

待ってたぞ

プールの報告をしてくれ

本当に行ってきたのか?

ニコが女の子とプールに……?

 

 クイズの景品、プールの無料利用券。ギリギリまで帝斗に「頼む! ついてきてくれ! 女性に囲まれてプールなど、俺にはハードルが高すぎる!」と言って縋り付いていたが、「俺が行くってなったら、透華も行くってなるだろ。そうなったら俺が一番気まずいだろうが」と一蹴された。いや、透華は別世界で俺と結婚したと聞いて最近様子がおかしいだけで、帝斗が考えているような色恋云々はない! と言っても聞く耳を持たず。

 なんだかんだ心配になってついてきてくれてるかな、と思っていたが、結局ついてきてくれていなかった。あんなに薄情なやつだとは思わなかった。まぁ、今までお世話になりすぎなくらいお世話になっていたから、一度くらい裏切られても許容するべきだろう。よく考えれば裏切りでもないし。

 

「お前たちの期待通り、プールに行ってきたぞ」

「楽しかった! また行きたいね!」

「そうね。ニコも大はしゃぎだったし」

「しっ、仕方がないだろう。お前たちと遊ぶのは初めてと言ってもいいからな。つい舞い上がってしまった」

 

ほんと時々可愛いこと言うよな、ニコ

ニコは水着褒めたりしたんですか?

遊びに行くだけなのに、変なマナー覚えてきて実践してそう

 

 水着、水着、か……。なんだ、そういう関係性ではないとしても、女性が着飾っているのであれば褒めるべきだと思って。月宮さんとアザミは褒められなくても気にしないだろうがな? むしろ、気を遣わなくてもいい間柄だからこそそういうのは褒めるべきだと思ったんだ。

 

「水着? 褒めてくれたわよ」

「あぁ。随分私の体に興奮していた」

「でたらめを言うな!! あっ、今のはアザミの体が魅力的ではないということではなく、俺は決していやらしい目を向けていたわけではないということであって、アザミの体は」

「説明しなくていい! 説明しなくていいから!! 落ち着いて、ニコさん!」

 

ちょっと突かれただけでポンコツになりすぎだろ

ただでさえ元からポンコツなのに……

満ちゃんストップ、ナイス

でも聞きたかった気もする

 

 あ、危ない。満が止めてくれて助かった。透華の腰つきに言及した時と似たようなことを言いそうになった。

 一言で言うと、意外だった。アザミは研究職で家もあんな感じだったから、どちらかと言えば不健康寄りだと思っていたが、しっかり女性らしい体をしていたというか、ダメだダメだ!! 何を考えているんだ俺は!! 俺によくしてくれている女性に対して女性らしいなどと性犯罪者のようなことを考えるなど言語道断! 

 

 こういうときは聖麗のことを思い出そう。よし、ムカついた。

 

 あ、あと月宮さんは予想通りというか、かなり健康的でめちゃくちゃスタイルがよかった。満が「ほわー……ね、佐藤さん。私、あんな風になりたい」と言われ、もうこれ以上成長しないことが分かっている満がそれを言ってきたという事実に涙し、「俺がオカルトパワーを鍛えて、お前を成長させてやる……」と返せば、にっこり笑顔。俺はあの笑顔を守るために生きていると言っても過言ではない。

 

「でも、興奮すること自体は別にいいんじゃない? 一応ニコは男で私たちは女なんだし、動物的には正しい反応なんだから」

「私は別に気にしないしな。むしろ、揺すれる要素が増えるからウェルカムだ」

「確かに女性を意識しなくもないが、二人は友人だからな。俺がそういう目で見たくないんだ」

「ニコさん、彼女さんいたことないし女の人とお話も全然したことないのに、ガードめちゃくちゃ堅いよね」

 

童貞ならすぐつられそうなもんだけどな

ガードが堅いっていうより、武器を持ってないんだろ

でも、絶対に手を出さないっていう信頼はある

流石に二人で寝るとかは抵抗あるだろうけど

 

 二人で寝るとか言うのやめろ。奇紀怪解のアレを思い出すだろうが。アレは状況的にも仕方がないことだったから、普段の月宮さんなら俺と一緒に寝るなどごめんだろうが、だからこそあまり思い出したくない。申し訳なさすぎる。そういえば、最後のマリーオリジナルシナリオがなければ、月宮さんは俺と寝たという事実を知らないままでいられたのに。何を余計なことをしているんだ!

 

 ただまぁ、俺のガードが堅く、更に武器を持っていないというのも間違いではない。もし万が一、女性とそういう雰囲気になっても俺は固まる自信がある。数年生殖機能を使っていないし、臨戦態勢にならない可能性すらある。あと、いつも隣に満がいることを思い出して、妙な罪悪感を覚えそうだ。

 

「プールの詳細言うとちょっと色々アレだから伏せるけど、そうね……ニコと満ちゃんが微笑ましかったわ」

「最初の方は私たちを楽しませてくれようと頑張ってくれたが、結局二人ではしゃぎまわっていたな」

「ニコさんが子どもに人気な理由わかったもん」

「俺のことを子どもだと思っているのか?」

 

めちゃくちゃ微笑ましそう

このプール、流れるぞ!?

サーフィンとかあるところだったら、できるまでやってそう

どっちが先にできるか勝負だ! って満ちゃんに仕掛けてそう

 

 なぜわかった……。いや、流石に流れるプールの存在は知っていたから驚かなかったが、サーフィンの方は正解だ。機械によって波を作り上げ、安全性を確保したサーフボードに乗ってサーフィンを体験できるアトラクションがあり、俺と満はどちらが先に波を乗りこなせるか勝負をしていた。ちなみに負けた。

 満、運動能力高いんだよ……。俺が低いのもあるが、それにしたって満の運動能力は同年代と比べて頭二つ抜けている気がする。生前、遅刻しそうなときはパルクールして登校していたらしいからな。

 

「満ちゃん、三回目くらいでちゃんと乗れてたわよね」

「体動かすの好きだし、得意なの! 水は慣れないから難しかったけど」

「ニコは期待通り運動音痴だったな」

「うるさい! 体を動かす遊びなんてしたことがなかったんだ、仕方がないだろう!」

「そうよね。でもそれを考えたら上手だったわ」

「おい、まさか俺を子ども扱いしてるのか……?」

 

優姫ちゃんに子ども扱いされたい

いいママになりそう

流石にキモいから自重しろ

ニコにも言ってやれ

そういえば、ナンパとか大丈夫だった?

 

 俺を遠回しにキモいと言ったやつ、覚えていろ。

 

 ナンパ、ナンパか……あったか? え、あったのか? 少なくとも俺は知らないぞ。もしナンパがあったとしたら、俺は守れていないということになる。月宮さんとアザミのことだから撃退は容易いだろうが、男として立つ瀬がない。立つサーフボードはあったのに。立てなかったけど。

 

「なかったわね。ニコと満ちゃんが極力離れないようにしてくれてたし」

「離れないようにという意識はなかったのだろうがな。友だちといるのが楽しくて離れたくない、みたいな……ふふ」

「私は意識して近くにいたよ! 子どもが一緒にいるとナンパされないだろうなーって」

「俺、聞けば聞くほど子どもじゃないか……?」

 

めっちゃ聖母みたいに笑ったしな、アザミん

可愛いのを思い出したか、嬉しくて笑ったか

どっちにしろ可愛い

過程はどうであれ、偉いぞニコ

 

 ……まぁ、最初はナンパされていたら助けるぞ、と息巻いていたが、途中から忘れていたのは事実だ。あまりにも楽しすぎた。はしゃぎすぎて、月宮さんとアザミが楽しめていなかったんじゃないかと反省するくらいだったが、聞いた限りだと楽しめていなかったわけではなさそうだな。楽しんでいたというより、子どもの面倒を見ていた、みたいな感覚が強いが。

 

 でも実際、ナンパされなくてよかった。俺は人に強く出ようというとき、うっかり「俺はミッドナイト・サイコナイト、深夜の狂騎士だ!」と言ってしまいかねない。ナンパを助けて身バレはそれはそれでカッコいい気もするが、俺だけが身バレするわけじゃないからな。身バレするなら俺だけでいい。元々ガワも中身もそんなに変わらんしな。

 

「ていうかむしろ、あのお兄さんかわいいーみたいなこと言われてたわよ」

「なにっ!? 俺が!?」

「ニコは見た目がいいからな。満とはしゃいでいたこともあって好印象だったようだ」

「妹と遊んでるお兄ちゃんみたいな?」

 

満ちゃんがお兄ちゃんって言ったぞ!

可愛い

ニコのキャラ知らないと、イケメンが妹と遊んでるように見えるのか

確かにキュンってするかも

 

 俺が、肯定的に見られているだと……? 身バレ防止のために髪を切って、外に出る時は眼帯を外すようにしたからか? 帝斗も透華も、俺は見た目がいいと言ってくれるから、二人が言うならそうなんだろうと思ってはいたが……。

 いや、満がいい子だから俺もいい風に見てもらえたのかもしれない。年下の子と仲良しというのは印象がいいからな。俺単体だと「え、何あの人。なんかよくわかんないけどキモい」と思われていたに違いない。

 

「ニコさんいい人だし、ちゃんとすればモテそうだと思うんだけどなぁ」

「うーん、どうだろ。ニコって男性よりも前に友だち感がかなり強いのよね」

「存在が面白いからな。深く関わらなければ、ニコが男だということすら思い出せないだろう」

「多分貶されているのか……?」

「褒めてるわよ。ずっと友だちでいたいってこと」

「そういうことだ」

「ん? そうか、そういうことか! まったく、ハハハ!」

「よかったねぇ、ニコさん」

「もちろん満ちゃんともね」

「他人事じゃないんだぞ」

「! うん!」

 

よかったな、ニコ、満ちゃん

ニッコリ探偵団が可愛すぎる

一生仲良しでいてくれ

ニコ、俺嬉しいよ

 

 本当に、俺も嬉しいよ。

 

 

 

 

 

ニッコリ探偵団 視聴者支部 part12

 

713:このライバーがすごい! ID:wzd24+UXC

流石に可愛すぎるか

 

714:このライバーがすごい! ID:ur2v2VWxC

満ちゃんとはしゃぐニコ、解釈一致

 

715:このライバーがすごい! ID:SHijcnJKY

でも、ニコが「あのお兄さんかわいいー」って言われてたんだろ?

 

716:このライバーがすごい! ID:MyLQ/GfxZ

俺たちのニコがバレ始めてる

 

717:このライバーがすごい! ID:qDNJwDqKL

運営か誰かが動き出して、不意にニコの男を意識してしまうボイス出そう

 

718:このライバーがすごい! ID:j22g80vfx

>>717

その演技をニコができなくてお蔵入りになりそう

 

719:このライバーがすごい! ID:Gm7kDy/9m

まさか、ガチ恋需要が出てしまうのか……?

 

720:このライバーがすごい! ID:4jzI94Grw

ニコのスペック

・26歳

・依頼がないオカルト事務所所長

・すさまじい童貞

・大卒

・存在が面白い

・見た目がいい

・子どもみたいにはしゃぐ

・満ちゃんを何としてでも守る

・友人は大切にするし、大好き

・面倒を見てくれる友だちが二人いる

・オカルト能力がかなり高い

・その他諸々

 

721:このライバーがすごい! ID:FFMBVRqT0

>>720

並べるとピンとこないな……

 

722:このライバーがすごい! ID:UYNLmp6Hv

存在が面白い~友人は大切にする、ってところがキュンポイント

 

723:このライバーがすごい! ID:aSAR8jzvb

最初は面白すぎて友だちとしか思えないけど、関わりすぎると好きになるパターン

 

724:このライバーがすごい! ID:ubuaz2Ahe

じゃ、じゃあいつか優姫ちゃんとアザミんも……?

 

725:このライバーがすごい! ID:bheO43g44

>>724

絶対にない

 

726:このライバーがすごい! ID:rwuKaF487

>>724

あの三人は男女間の友情が成立してるからいいんだろうが

 

727:このライバーがすごい! ID:JCDGUcP/a

>>724

そういう妄想は二次創作だけにしとけ、バカハゲ

 

728:このライバーがすごい! ID:t63Fob2XD

袋叩きで草

 

729:このライバーがすごい! ID:0vJ0w4gEx

星菜ちゃんが「私も遊びに行きたいです!」って言い出さないかが心配

 

730:このライバーがすごい! ID:3p+XwhGp/

流石の星菜ちゃんでもそれはないだろ

 

731:このライバーがすごい! ID:95yEdPipO

>>730

流石の星菜ちゃんだからあるんだろうが

 

732:このライバーがすごい! ID:6JQa/RujV

パーソナルスペースバグってるからなぁ

 

733:このライバーがすごい! ID:MvS/2mKIq

姉御がどうにかしてくれるはず

 

734:このライバーがすごい! ID:fGFqGQsmQ

なんか、オフで遊んだ報告っていいよな

 

735:このライバーがすごい! ID:EUuftr93S

仲良しなところを見ると安心するしほっこりするし、いい

 

736:このライバーがすごい! ID:nlrj3faUs

もうそれだけやり続けて幸せになってくれ

俺たちもそれを聞いて幸せになれるから

 

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