TS司祭とカス聖騎士 〜〜〜カスよ、龍に届いているか 作:マンコションベ
「はひゅ! うみぇ! ぱにぇ! とまんにぇ!」
「ケーキ美味しい! ケーキ美味しい!」
「マジで何なんだよこの食い方汚い馬鹿とメシ頼まずホールケーキ頼んだアホは」
あれから一旦別れてきっかり2時間後、酒場に集合したおれたちはフレッドのおごりでメシを食っていた。
ぐだぐだとくだらない事を話している内に話題はそれぞれの生い立ちに移り変わっていた。
「ええと……私はヒイズル国ってところの高位貴族の長女って事は話したっけ? あと私にはシズクっていう妹がいるんだけどそいつに家の当主になる権利を奪われて……」
おっこれ割とシリアスな展開がくるやつ?
「お姉ちゃんは公務中寝るな〜だとか民の血税を使って賭け事するな〜だとかそういういちゃもんばっかつけてくるんすよシズクは。あの野郎毎度毎度訳の分からない事ばっか言いやがって! 年上への敬意が足りねえんだよクソガキ!」
……
「……それで?」
「あまりにもムカつくから心の中であいつの事バカズクって呼んでました!」
いきなりフルスロットルじゃねえか
「一ヶ月前家の金庫から金パクって賭場でチンチロしてたら連れ戻しに来たバカズクが私の事を汚物とかほざきやがったんだよね、そんでいい機会だからこの機会に姉の偉大さを拳であのメスガキに
「お前喋るたびに最低を更新するよな」
「ごめん……ちょっと擁護できないよ……」
「チンカス共のお気持ちなんて聞いて無いんだよ! 黙ってユカリさんの演説と美声に酔いしれていろ! そしてヒイヅル国から一人でリルガミンに渡って来たんだけど」
「ちょっと待って、ユカリってたしか名家の出身だよな、遠い異国に送り出すのにお供とかもつけずに一人できたのか?」
「……実家には大量に召使いと下僕がいたから一緒にくるお供を募集して出発地点で待っていたのに……お供は誰一人ついて来ませんでした……ユカリさんが出国するって言ったときはみんな泣きながら満面の笑みを浮かべてたのにどうして……」
……多分厄介払いができたと思って心の底から安心したんだろうな……
「そんな苦難にもめげず屈さず! あのクソガキに正義の鉄拳を振り下ろすべくユカリさんはこの国に来たのです! よくわからないけど【ネームドレベル】とやらまで私を鍛えてくれるんでしょ! フレッドさん! あのメスガキをしばいた際には恩人として私の脳内に登録してあげるから精々頑張ってね!」
「これ俺間接的にお家取り潰しに協力している系? 分かった、分かったよユカリ、頼むからもう黙ってくれ。エフィ、お前他人にベタベタひっつく癖に自分の事は全然話さないだろ。生い立ち聞かせてくれよ」
さてさてどうしようか。まさか人殺しのための力を得るために来たとは言えんしな