ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか   作:薔薇餓鬼

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毎度ながらリボーンとのクロスオーバーです。よろしくお願いしまーす。

時系列は3巻。リリがヘスティアと初めて会った日の夜です。


異世界襲来篇
標的(ターゲット)1 消失(ロスト)


 

 

 

 

 

 

 虹の代理戦争が終結して2年後。

 

「つ、疲れた……」

 

 並盛にあるとある山。茶髪のツンツン頭の少年が全身ボロボロの状態でうつぶせの状態で倒れていた。

 この少年の名は沢田綱吉。周囲の人間からはツナと呼ばれていることが多い。並盛高校に通う高校1年である。

 見た目は普通の少年だがツナにはある秘密がある。それは世界最強のマフィア、【ボンゴレファミリー】の次期ボス候補と呼ばれている男だということである。ボンゴレファミリーのボスにはボスの血が流れている者しかその座につくことが許されない。そして現在、【ボンゴレファミリー】のボスの座につくことができるのは【ボンゴレファミリー】の創始者、ボンゴレⅠ世(プリーモ)の血を引くツナだけなのである。

 

「この程度で音を上げてんじゃねぇ」

 

「グフッ!?」

 

 疲れきっているツナに向かって黒い帽子にカメレオンを乗せ、胸元に黄色いおしゃぶりを携えた赤ん坊がツナの顔面に容赦なく蹴りを喰らわせた。

 この男の名はリボーン。ツナの家庭教師(かてきょー)にして世界最強の殺しの腕を持つ殺し屋である。

 リボーンは【ボンゴレファミリー】の現ボスである9代目、ボンゴレⅨ世(ノーノ)の指令でツナを立派なマフィアにする為にやって来たのである。

 リボーンの教育は超が何個ついても足りないくらいのスパルタ。リボーンがやって来てからのツナは常に死と隣り合わせであり、何度も死にかけている。教育方法は滅茶苦茶ではあるものの、リボーンは神の采配と呼ばれている9代目が最も信頼する殺し屋であり、ツナ自身もリボーンと出会ったことによって大きな成長を遂げている。

 

「そんな体たらくで【ボンゴレ】のボスになれると思ってんのか」

 

「だ・か・ら! 俺はマフィアのボスになるつもりはないって言ってるだろ!」

 

 ツナ自身は【ボンゴレ】を継ぐつもりはなく普通の人生を望んでいる。だがそんなツナの意思を知ってもなおリボーンは使命を貫き、ツナを立派なマフィアのボスにしようと日々教育をしている。

 

「ごちゃごちゃ言ってねぇでとっとと立て。修行の続きだ」

 

「はぁ!? まだやるのかよ!?」

 

 全身ボロボロにされたのにも関わらず、まだ修行を続けることを平然と言ってのけるリボーンに、ツナは驚きの声を上げる。

 

「当然だろ。こんなのまだ序の口……」

 

グゥー

 

 学校が終わってから修行しすでに日が暮れている。リボーンはまだまだやる気満々であったが、体は正直でありリボーンの腹の虫が鳴る。

 

「夕飯に帰るぞ」

 

「お前の腹基準かよ!!」

 

「緊急事態だ」

 

 ツナのツッコミを軽く流すとリボーンの上に乗っていたカメレオンがハンググライダーへと形を変えていく。

 このカメレオンはリボーンの相棒のレオンである。レオンは一度見たものなら何でも変形することができる形状記憶カメレオンなのである。

 

「先に行ってるぞ。んじゃあな」

 

「ちょっ!? 待てって!! リボーン!!」

 

 リボーンはツナの制止も聞かずハンググライダーで大空を飛んで先に家に戻って行った。

 リボーンが先に帰ってしまった為、ツナは学校の鞄を持って1人で山から降りて行く。

 

「ったく……リボーンの奴……」

 

 ぶつくさ文句を言いながら下山するツナ。リボーンが身勝手なのは今に始まったことではないが、それでも文句が言いたくなるのは当然であった。

 

「いでっ!!」

 

 ツナの頭に固い物が落ちてくる。ツナはその場でしゃがみこみ、両手で痛みが発生した部分を押さえる。

 

「何だよ……ん?」

 

 ツナが両目を開けると、目の前に立方体の黒い機械が落ちていた。

 

「何これ?」

 

 目の前のある謎の機械が気になり、ツナは機械に向かって手を伸ばしていく。

 その時だった

 

「え……!?」

 

 ツナが機械に手を触れた瞬間、機械が光輝き始める。

 

「な、何!?」

 

 何もしていないのにも関わらず、機械が光輝き始めたことにツナは戸惑いを隠せないでいた。

 

(か、体が動かない……!?)

 

 機械を手放そうと考えたツナであったが、体が金縛りにあったかのように、動かしたくとも動かせず機械を手放すことができないでいた。

 すると光はどんどん強くなっていき、ツナを包んでいく。

 少しすると機械から発せられた光は消える。消えたのは光だけではなくツナの姿はそこになかった。その場に残ったのは謎の機械のみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オラリオ。『迷宮都市』『英雄の都』『世界の中心』とも呼ばれている都市である。オラリオには世界で唯一、ダンジョンと呼ばれる地下迷宮が存在する都市である。

 ダンジョンには多くのモンスターが存在し、地上に進行しようとしている。そんな中でダンジョンに潜ってモンスターと戦い、そこから得た収入で生計を立てる者が多くいる。そのような存在をオラリオでは冒険者と呼ばれている。

 

「疲れた……」

 

 オラリオの街中を鎧を装備した茶色い袋を持った白髪の1人の少年が歩いていた。

 この少年の名はベル・クラネル。迷宮都市に運命的な出会いを求めて田舎からやって来た少年である。現在は駆け出しの冒険者として日々、ダンジョン攻略に勤しんでいる。

 

(でもこれもこれもあの人に追いつく為……)

 

 ベルは憧れの冒険者がいる。その人物の為に追いつきたいという目標がある。だからきつくとも目標の為に奮闘しているのである。

 ヘトヘトになりながら自分の帰るべき場所へと向かって行く。

 歩くこと15分。自分の住んでいる家が見えてくる。現在はベルは廃墟と化した教会にて2人暮らしをしている。

 

「え?」

 

 教会が見えた途端、ベルはその場で固まってしまっていた。なぜなら教会の入り口の前に茶髪のツンツン頭の少年がうつ伏せの状態で倒れていたのだから。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

 ベルは慌ててツナの元に駆け寄っていき、ツナの状態を調べる。

 

(よかった……生きてる……)

 

 ベルはツナを仰向けの状態にすると心臓の位置に耳を当て心臓がちゃんと動いているかどうか確認する。幸いにも心臓は動いており、気絶しているだけだということがわかり安堵する。

 

(とにかく運び出さないと……)

 

 このままここに放置する訳にはいかないので、ベルはツナを教会内に運んでいくのだった。

 

 

 

 




次回はヘスティアの登場です。


4/6 内容一部変更しました。


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