ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか 作:薔薇餓鬼
メンバー達との話し合いから次の日。
「え!? 会えた!?」
命から春姫に会うことができたということを聞き、ツナは驚きの声を上げる。
昨日夕食を食べ終えた後、命は春姫を捜す為再び歓楽街に足を運んだ。そしてついに春姫に再会することができたのだという。
「はい……ですがあなたのような人物は知らないと言われ、取り合ってもらえず……」
「な、何で……?」
「わかりません……」
ようやく会えたにも関わらず、理由もわからぬままただ拒絶されたのが堪えたのか、命は昨日よりもかなり参ってしまっていた。
(まさか、
ツナは春姫が【イシュタル・ファミリア】が
しかし
その後、命はベルと共に春姫を救う方法を考える為ギルドに向かった。ツナはオラリオに来た際にウラノスと直々に会ったことがある為、ギルドの職員からは注目されてしまっている。なのでいざという時でない限りは極力ギルドに行くことはしないようにし、【竈の館】に残る事にした。
その後はリボーンとの修行の為、地下の修行部屋に降りて行く。そして1時間経過したところ修行を終了し、再びリビングへ戻る。
「……どうしたの?」
「何かあったのか?」
2人が戻って来るとギルドへ行っていたベルと命が戻っており、先にリビングに来ていたヘスティア、リリ、ヴェルフと共に1枚の紙を覗いていた。剣呑な雰囲気の中ツナとリボーンが話しかけると、全員が2人の方を向く。
「実はアルベラ商会っていう商会から、
「アルベラ商会?」
ヘスティアの口から聞いたことのない単語が出て、ツナは首を傾げる。
「オラリオの都市経済の一端を支える巨大商会です。どうやら先日の
「どういうこと?」
「オラリオのダンジョンで取れる戦利品はとても貴重で、大陸中の商人からすれば喉から手が出る程に欲しい代物ばかりです。だから商人は名のある【ファミリア】と繋がりを得ようと必死なんです。そこで
「ギブ&テイクって訳か」
「それで、一体どんな
「14階層にある
アルベラ商会から出されたという
「
59階層に遠征に行った際、ツナはフィンたちからダンジョンのことについて粗方教えてもらっており、
ダンジョンの
「その通りです。ちなみに報酬は100万ヴァリスです」
「100万!? そんなに!?」
「これからご
100万という大きな金額にツナは驚きの声を上げるも、こういったことは珍しくもないということを知っているリリは淡々と答える。
「それで受けんのか? その
「勿論です!! お金はいくらあっても困りませんから」
「はい!! 僕もそう思います!!」
リボーンが
「……なぜか知らないけど、2人はこの通りやる気でね。僕としては利益絡みの繋がりは持ちたくないんだけど、勝手に借金を作って迷惑をかけたし、あくまで
あまり乗り気でないヘスティアだったが、それでも借金の件で眷属たちに迷惑をかけてしまった後ろめたさがあった事から、
そして2日後。アルベラ商会の依頼を完遂する為、ツナたちはダンジョンに訪れた。
「まさか金で解決できるとはな……」
あれからツナはベルと命が何故この
2日前、ベルと命はギルドに向かおうとした矢先、ヘルメスと遭遇した。その際ヘルメスは春姫のことについての相談に乗ってくれたのだが、彼から大金と引き換えに、娼婦を引き取ることができる身請けという制度があることを教えてもらったのである。身請けをするには相場で200万ヴァリスから300万ヴァリスという大金が必要だということを知ったベルと命は、早急にお金を稼ぐことを決意した。この
その後二人はこのことをみんなに報告し、全員協力することを決めた。勿論ツナに悪影響を及ぼさない為娼婦などの単語を出さず説明した。
一方でヘスティアは身請けの話も知っており、ベルが身請けしようとしている事を知って嫌そうな顔をしたものの、命の過去を知った事で承諾。そして春姫のことを報告する為【タケミカヅチ・ファミリア】の元にも足を運んでくれた。
お金で人を買うということに対し、馴染みのない時代から来たツナは未だ抵抗を覚えてはいるが、穏便に物事を収めるに越したことと思い、お金を稼ぐことを協力したのである。
「……ねぇツナ、殺生石って知ってる?」
「殺生石?」
「やっぱり知らないよね……」
「どうしたんだ急に?」
「実はヘルメス様は運び屋としての仕事もやっているらしいのですが、その際殺生石という
「その殺生石がどうかしたのか?」
「いえ、何故かそのことだけを一方的に伝えてきたんです。ですが誰に聞いても殺生石が何のことかわからなくって……」
「そうか……」
命の言葉を聞いて、ヘルメスがなぜそのようなことを言ったのかツナは考えるも、答えが出る事はなかった。考えても無駄だと悟ったツナは気持ちを切り替え、
「……止まれ」
「どうしました、綱吉様?」
「
一本道に差し掛かった所で、ツナは前方から迫って来る気配をいち早く察知する。
するとツナの言う通り、前方から黒いローブを被った数名のパーティが
「
「分かれ道まで引き返そう!!」
一本道という狭い場所で戦うより、引き返した先にある広めの分かれ道で戦うのが得策だとベルは咄嗟にっ判断し、一同は分かれ道まで引き返す。
が、
「2方向!?」
分かれ道に辿り着いた瞬間、左右から
そして瞬く間に
「みんな、飛べ!!」
「「「「「っ!?」」」」
そんな状況の中でツナは即座に命令する。ベルたちは動揺するも、すぐ地を蹴って上空へ飛んだ。リリだけはベルによって腕を引っ張られ、共に上空に飛ぶ。
「ナッツ」
ベルたちと共に上空を飛んだツナはリングからナッツを呼び出す。そして炎の属性を大空から嵐属性に切り替える。
「GURURU……GAOOOOO!!」
直後、ナッツの雄叫びが響き渡り、広範囲に渡って嵐属性の炎が地上にいる
その光景を見た者たちは全員言葉を失っていた。
「……どうやら、俺たちは嵌められたみたいだな」