ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか   作:薔薇餓鬼

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更新が遅れてすいません。ポケモンにハマってしまったもので……


それと今さらですがダンまち21巻とソード・オラトリア16巻、ファミリアクロニクルアスフィが発売されましたね。

特に本編とソード・オラトリアはとんでもないことになっていましたね。




標的(ターゲット)137 掟の番人(ヴィンディチェ)

 

 

 

 

 

 

 アルフィアとの戦いを制したツナ。

 

「終わったぞ」

 

 終わってフィン達の元へと戻るも、ツナの【XXBURNER(ダブルイクスバーナー)】の威力に圧倒され誰も返事をする者はいなかった。

 

「それで? どうだったツナ?」

 

「予想通りだ。やはり奴はラキアを拠点にしていたらしい。そして復活させたアルフィアの力を見る為にこの近くにいるらしい。今から手分けして探せば奴を見つけられるかもしれない」

 

 アルフィアから得た情報をリボーンに伝え、すぐにチェルアの捜索に乗り出そうとするツナ。

 

「その必要はないよ」

 

 するとこの場にいない第三者の声がツナ達の耳に入ると、前方に黒い炎が出現した。そして黒い炎の中から目元以外を包帯で隠し、その上から黒のコートに黒いシルクハットを被った長身の男と、宙に浮きシルクハットと全身を包帯を纏い胸に透明のおしゃぶりを携えた赤ん坊が現れる。

 

「バミューダ、イェーガー……!?」

 

 だがツナはこの2人の正体を知っていた。なぜなら自分達の世界で人間だったのだから。

 赤ん坊の名はバミューダ・フォン・ヴェッケンシュタイン。マフィア界の法と秩序を護る【復讐者(ヴィンディチェ)】の創始者にして歴代最強の虹の赤ん坊(アルコバレーノ)である。

 長身の男はイェーガー。元虹の赤ん坊(アルコバレーノ)であり、バミューダに次ぐ戦闘能力を持つ実力者である。

 

(な、何だこいつらは!?)

 

(あまりにも次元が違い過ぎる……!?)

 

 リヴェリアとガレスは一目見ただけでこの2人がアルフィア以上の存在だということを理解させられる。

 アルフィアという脅威が去ったというのにアルフィアを優に越える化け物が2人も現れ、他の者も武器を構え戦闘体勢を取るも、勝てる可能性が万に1つもないことは目にも明らかだった。

 

(寒気が……!?)

 

 強さを求めるオッタルでさえもこの2人とは戦いたいとは思えなかった。そして恐怖のあまり寒気が止まらないでいた。

 

(いや、それよりも驚くべきはそこじゃない!! こんな存在と沢田綱吉達と関係していること……!?)

 

 この2人の次元の違いにも驚いたが、一番驚いたのは明らかに異常な存在とツナ達と繋がりがあるということであった。

 

(に、人間……!?)

 

(あの精霊が可愛く見える……!?)

 

(怖い……!?)

 

 59階層で戦った穢れた精霊(デミ・スピリット)よりも目の前にいるこの2人に対してティオナ、ティオネ、アイズは恐怖を覚えていた。

 

「何でお前達がこの世界(こっち)に……!?」

 

「俺が呼んでおいたんだぞ」

 

「え……!?」

 

「チェルアの手がかりを見つけても、すぐに動かねぇと逃げられちまうからな。こいつらの力はまさにうってつけって訳だ」

 

「確かにな……」

 

 リボーンの言いたいことを理解したツナはこの2人を呼んだ理由に納得した。

 

「落ち着けお前ら。こいつらは味方じゃねぇが敵でもねぇ」

 

(落ち着けだと!? ふざけてんのか!?)

 

(こんな化け物共を前にてめぇらは何で落ち着いていられんだ!?)

 

 リボーンがこの2人に敵意がないことを伝えるも、アレンとベートはツナとリボーンがこんな平然としていられることが信じられなかった。

 

「本来だったら俺達がお前らに手がかりを掴んだ後にチェルアを捕縛させる手筈だったが、さっきの言葉から察するにもうすでにチェルアを捕えたんだろ」

 

「流石リボーン君。察しが良くて助かるよ」

 

「一体、君達は何者だい……!?」

 

「【復讐者(ヴィンディチェ)】。俺達の国の法の番人だ。奴らの定める法を犯した者は奴らに捕えられるんだ」

 

 フィンは勇気を振り絞り話しかけるとリボーンがバミューダの代わりに答えた。

 

「初めましてオラリオの冒険者諸君。僕の名はバミューダ・フォン・ヴェッケンシュタイン。急に現れて警戒するのは無理もないが、僕達は君達と争う気はない。今回の一連の騒動を起こしたチェルアの捕縛。そしてアルフィア君が復活した真実を伝えにきた」

 

「チェルア……?」

 

「チェルア・ラストルのことか……?」

 

 アルフリッグは何のことはわからず疑問符を浮かべる。ヘディンはフィンからチェルアのことは聞いていた。しかし他の団員言ったところで聞く耳を持たないこと知っているヘディンは自分の頭の片隅に置いていた。

 

「ああ。イェーガー君」

 

 バミューダはイェーガーに視線を移すと、イェーガーは出てきた炎の中に右腕を手に入れた。すると鎖に捕えられ、意識を失った短髪の白髪の女性が現れた。

 

「彼女は人間の肉体の一部からその人物を再現するスキル、【遺伝子再現(レメイク・ジェーネ)】を持っていてね。その力を使ってアルフィア君は復活させられたのさ」

 

「死者の再現……だがそんなことが何の代償もなく可能な訳はねぇな」

 

「その通りだ。このスキルでできるのは肉体を復活させるだけ。動かすには動力が必要なんだ。そこでチェルアはラキアを拠点を作り、兵士達がオラリオに侵攻している間に国民の約30万人の生命力を強制的に奪う装置を使って、奪った生命力をアルフィア君に与えることでアルフィア君を復活させたんだ」

 

「なっ!?」

 

「どうやら事態はとんでもねぇことになっているようだな……」

 

 バミューダの言う生命力が死ぬ気の炎だということをツナとリボーンだけは理解し驚愕する。

 

「ラキアは今はもうパニック状態。急に30万人の国民が倒れ、その対処に追われていて黒幕を見つけるどころの話じゃなくなっている。幸いチェルアはラキアの国益が失われ、自分の研究に必要な物資が手に入らなくなることが嫌だったのもあって誰も死んではいないけどね」

 

「不幸中の幸いだな」

 

 国中がパニックなったとはいえ誰も死者が出なかった以上、国家崩壊という最悪の事態は避けられたのだと知ってリボーンは少しだけ安堵する。

 

「以上がアルフィア君復活の真実さ。という訳で後のことは君達に任せたよ。ただチェルアの身柄は僕達が貰い受ける」

 

「何を言っている!! 下手をすればオラリオが壊滅していたのかもしれないんだぞ!! しかもチェルアを逃したのは貴様達の責任だ!! このまま手柄だけ持って帰るというのか!?」

 

「君の言う通りだ」

 

「っ!?」

 

 リヴェリアの言葉を聞いた後、バミューダは一瞬にしてリヴェリアの前に移動した。あまりのバミューダの移動速度に元々バミューダのいた場所にはバミューダの残像が残っていた。

 バミューダはかつてチェッカーフェイスによって捨てられた虹の赤ん坊(アルコバレーノ)の1人であり、チェッカーフェイスへの凄まじい怨みによって第8の属性である夜の炎という炎を作り出し、おしゃぶりに注ぐことで延命した。

 そして夜の炎の特徴は加速と空間移動。展開した炎のゲートを通り抜けると別の場所へと一瞬にして移動できるのである。

 

(は……!?)

 

 ヘグニはバミューダがどうやってリヴェリアの元に移動したのかわからず思考が停止しかけていた。

 

(速過ぎる……!?)

 

 バミューダの速さはオッタルの目ですら全く追うことのできない程の速さであった。

 

(この男……沢田綱吉の比じゃない……!?)

 

 フィンはバミューダがツナと比較にならないくらいの速さの持ち主であるということを理解させられた。

 ツナと違ってバミューダは空間から空間へと直接移動している為、動線が存在しない。つまり物理法則を完全に無視して移動しているのである。

 

(ば、化け物が……!!)

 

 ツナに速さで負けて屈辱を味わった矢先に、そんなツナをも遥かに超えるスピードを持つ存在が現れた為、アレンの心中は穏やかではいられなかった。

 

「しかしアルフィア君が復活したのは君達の責任でもある」

 

 バミューダが再びイェーガーの方に視線を移すと、イェーガーは右腕を夜の炎の中に入れる。すると炎の中から死体と化したゼアロを地面に放り投げた。

 

「彼の名はゼアロ・ラインド。チェルアの協力者にして7年前、オラリオを地獄に変えた闇派閥(イヴィルス)の生き残りだ」

 

「「「「「「っ!?」」」」」

 

 ここで闇派閥(イヴィルス)の名が出てきた為、一同は困惑と驚愕の感情に支配される。

 

「話が見えないな……ゼアロとアルフィアの復活がどう関係すんだ?」

 

「ゼアロはアルフィア君の狂信者だったのさ。アルフィア君の毛髪を収集(コレクション)する程のね。そして7年前にオラリオから逃げ出し、1年前にチェルアと出会い、アルフィア君の髪を提供して復活させた。そして【アパテー・ファミリア】という闇派閥(イヴィルス)が精霊の力を使って無理やり眷属を【ランクアップ】させたことを聞いたチェルアは、大精霊の肉体の一部から大精霊をチェルアのスキルで復活させ、アルフィア君に加護を与えて生前よりもパワーアップさせた」

 

 リボーンの疑問とアルフィアが生前より強化された原因をバミューダは語る。

 【アパテー・ファミリア】と精霊を使って眷属を強化した事実は暗黒期を生き抜いた者達は周知の事実。それ故に暗黒期を戦った者達は、バミューダの話が本当であるということを理解した。

 

「確かに……僕達の責任だね……」

 

「詰めが甘かったか……」

 

 敵の主力を殲滅することに集中し過ぎるあまり、ゼアロという異常者(イレギュラー)の存在を見逃し、今回の事態に至った。それは紛れもなく自分達の責任だとフィンとヘディンは理解させられた。

 

「理解してくれたようで助かるよ。チェルアの身柄は僕達が貰い受ける。ゼアロには用はないから君達が処分してくれ」

 

 自分達がチェルアを捕縛することを了承して貰えるとバミューダは夜の炎の力で元いた場所へ一瞬にして戻った。

 

「それと今回の1件は何もなかった事にしよう。その方が君達に取っても都合がいい筈だ」

 

「……了解した」

 

 暗黒期を知る者からすればアルフィアは大罪人。そんな存在が復活しオラリオの壊滅しようとしていたということが知られればオラリオは混乱する。そうなるくらいであれば何も起きなかったことにした方が得策だというバミューダの意図に気づいたフィンはバミューダの要求を呑んだ。

 

「それにしてもチェルアを捕えていたなら、アルフィアを倒すのも協力してくれても良かったんじゃねぇのか」

 

「ラキアにあるチェルアの拠点を潰していたのさ。それに綱吉君を成長させるという君の教育方針を尊重した方がいいと思ったしね。まぁ本当に窮地に陥っていたなら手伝うつもりだったけどね」

 

「白々しいな」

 

「本心さ」

 

「バミューダ。もう用は終わった。帰るぞ」

 

「そうだね。イェーガー君」

 

 伝えるべきことは全て伝えたのでイェーガーはバミューダにこの場から帰ることを促すと夜の炎の中に入る。そして夜の炎が消え2人は完全にいなくなる。

 

「これで一件落着だ。ようやく帰れるな」

 

「何が一件落着よ!! 何なのあいつら!! どう考えても普通じゃないわよ!!」

 

「な。やべーよな」

 

 何事もなかったかのように帰ろうとするリボーンに対してティオネは叫ばずにいられなかった。

 

「人間……なの……?」

 

「一応な」

 

 アイズがあの2人の本当に人間なのかどうか確認するが、数百年以上生きている人間を人間と言っていいのか分からない為、リボーンは曖昧な返事で答えた。

 

「あのチェルアって人……どうなっちゃうの……?」

 

「罪を裁かれ罰を受ける。だが軽くはねぇぞ。お前達の生きる冒険者の世界も甘くないかもしれねぇが、俺達の生きる世界も甘くはねぇからな」

 

 ティオネの疑問に答えるリボーン。リボーンの言う俺達の生きる世界という意味が一同は気になるも、尋ねる者はいなかった。

 

 




自分で考えた設定とはいえゼロからアルフィアが復活した理由を説明するのが面倒くさいです。

次の話でラキア進軍篇を終わらせます。その後は異端児(ゼノス)篇をやりたいと思います。

2025 11/9 内容を一部変更しました。

2026 5/16 時系列に誤りがあった為、修正しました。


X(旧Twitter)→https://twitter.com/husuikaduti

評価→https://syosetu.org/?mode=review&nid=340850


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