ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)14 嫉妬(ジェラシー)

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイズとの修行が始まって5日目が始める。今日はリリの都合が悪い為、ダンジョン攻略は中止。その代わり今日は1日中アイズの特訓することとなった。

 

「はぁああああ!!」

 

 アイズの神速の斬撃が襲いかかる。ツナは物ともせず全ての斬撃を両手で防いでいく。

 ベルはアイズと限界まで戦ったことによってベル自身の修行は終了。現在はアイズの修行が行われており、ベルはツナとアイズの戦いを見ていた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 昨日と同じくあらゆる戦法を駆使して攻め続けるアイズであったが、すでに疲れを見せておりアイズは肩で息をしていた。

 逆にツナはアイズの戦法を余裕を打ち砕いていくも、顔色1つ変えず余裕の表情を見せていた。

 

(昨日よりも反応速度が速くなってる……昨日より明らかに強くなってる……!?)

 

 アイズはツナが昨日よりも強くなっていることに気づく。たった1日で飛躍的な成長を遂げていることにアイズは驚きを隠せないでいた。

 

(ベルの成長速度も速かった……)

 

 アイズがベルに特訓をつけようと考えたのは、ベルに迷惑をかけてしまったこともあるが、もう1つはベルの成長速度の速さに興味をもったからなのである。

 ベルは冒険者になって1ヵ月も満たない。にも関わらずダンジョンの10階層に辿り着いていた。これは普通の冒険者では考えられないことである。故にアイズがベルの成長速度の速さに興味を持っていた。そして師事する中でアイズはベルの成長速度に驚いていた。

 実はベルは憧憬一途(リアリス・フレーゼ)というスキルを持っている。ベルの憧れの人間であるアイズへの強い想いが続く限り成長速度が速くなるというスキルである。

 

(けどツナはそれ以上……!!)

 

 アイズはツナの成長速度がベルの成長速度よりも上だということを気づいていた。

 ツナのスキルであるボンゴレの血(ブラッド・オブ・ボンゴレ)は戦う度に成長する。つまり圧倒的な速さで成長するスキルである。しかしこのスキルがなくともツナは今まで戦う度に強くなっていき、飛躍的な成長を遂げていた。つまりこのスキルはツナが元々、持っていた成長速度の速さをさらに加速させるスキルなのである。

 

(昨日も感じてたけど……まるで心を読まれているみたい……)

 

 アイズはツナの反応速度の速さの秘密が単にツナの戦闘力だけではないということに気づいていた。ただしそれが何なのかまではわからなかった。

 

「戦いの中であらゆる戦略を次々に思いつくとは。流石だな」

 

「それでもあなたには届かない……」

 

「どうだろうな。お前が対人戦に秀でいてればもう少し結果は変わっていたかもな」

 

「えっ……!?」

 

「ん?」

 

 アイズはツナの言っている意味がわからない様子であった。逆にアイズの反応を見てツナも意味がわからないといった様子だった。

 

「成る程な。どうやら自覚がないようだな」

 

「どういうこと?」

 

「お前の剣は明らかに対人戦向きじゃない。おそらく怪物(モンスター)を倒す為の剣だ」

 

「っ!?」

 

 ツナの言葉を聞いて何か心当たりがあるのかアイズは動揺を隠せないでいた。

 

「どうしてわかるの……!?」

 

「かつて俺が戦った剣士とは違ったからだ」

 

 ツナは思い出す。かつて未来の世界で白蘭が率いていた【ミルフィオーレファミリー】。その白蘭の配下である六弔花。幻騎士のことを。

 

「お前はそいつと同じく、研ぎ澄まされた感覚とそれを無駄のない動きに変える、冷静で抑制のきいた判断力の持ち主だ。だがそいつとは剣の重みが全然違った。だから気づいた」

 

「その人はそんなに強いの?」

 

「剣士と呼べる相手とはお前やそいつくらいしか戦かったことはないが、それでも強かった。剣は重く、それでいて繊細さもあった。しかも剣術だけじゃなくて体術と幻術にも秀でていた。途中から戦いに集中できなくなって冷静さを失っていたが、そいつが冷静さを失ってなかったら負けたかもな」

 

「「っ!?」」

 

 これだけの強さを持っているツナが負けていたかもしれないという事実にアイズとベルは驚きを隠せないでいた。

 

「そいつの剣は確実に人を仕留める為の剣。お前からはその感じがなかった。つまり考えられるのは怪物(モンスター)しかいない。だからお前の剣は怪物(モンスター)に絶大な効果を発揮するが、人相手には弱い。といっても並大抵の相手では勝てないだろうがな」

 

「……」

 

 ツナの言い分に間違いがないのかアイズは何も言い返せずにいた。

 

「ま。どういう風に強くなりたいかは人それぞれだ。だからお前が怪物(モンスター)を倒す為に強くなろうとしたことは別に間違いじゃない。対人戦が弱くて克服したいと思うなら修行するだけのことだ。違うか?」

 

「そうだね……」

 

 ツナの言葉を聞いたアイズは再び、ツナとの修行を開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時刻は昼を迎える。3人は腹ごしらえをする為に市壁から降りて、商店街へと向かう。

 

「あの今はどこに向かっているんですか?」

 

「北のメインストリート。ジャガ丸くんのお店があるってティオナに教えてもらったから」

 

「ジャガ丸くん?」

 

「ツナは最近、オラリオに来たんだったね。ジャガ丸くんはじゃがいもを揚げた食べ物のこと」

 

「ああ。コロッケのことか」

 

「ころっけ?」

 

「あ、いや!! 何でもない!! 忘れて!!」

 

 コロッケという単語を聞いてアイズは疑問符を浮かべる。この世界ではコロッケのことをコロッケと呼ばないということを知って、ツナは慌てて誤魔化す。

 するとアイズはとある露店の前に止まる。どうやら目的のお店に到着したようである。

 

「いらっしゃいまぁ……せ、ぇ?」

 

「え……!?」

 

 客に対応する為に店員が出て来るが、その店員は驚きのあまり固まってしまっていた。一方でツナも店員を見て驚きを隠せないでいた。なぜなら店員がヘスティアだったからである。

 一方でベルはヘスティアがこの店で働いていることを知っていたのか、視線をヘスティアから外していた。

 

「ジャガ丸くんの小豆クリーム味を3つ下さい」

 

 事情を知らないアイズは普通に注文する。ヘスティアは情報を処理仕切れず放心しながらアイズからお金を受け取り、ジャガ丸くんを袋に詰めて手渡した。

 

(本当にバイトしてる……)

 

 ヘスティアがバイトをしていることを信じてはいなかったが実際に見た訳ではなかった。だが今この目で見て本当に神様(ヘスティア)がバイトしている光景を見て何とも言えない気持ちになってしまっていた。

 

「何をやっているんだぁあああああ!! 君たちはぁあああ!!」

 

「ご、ごめんなささいいぃっっっ!?」

 

 放心状態になっていたヘスティアであったが、急に怒りが爆発する。怒り心頭のヘスティアを前にベルは泣き叫ぶように謝る。

 ベルとツナはアイズと関わっていることを周囲に知られない為に、ヘスティアにも黙っていたのである。

 ちなみにヘスティアが怒り心頭なのはアイズの所属している【ロキ・ファミリア】の主神であるロキと仲が悪いというのが1つ。そして一番の要因はベルがアイズのことを異性として意識していることである。

 ヘスティアにとってベルは貧乏【ファミリア】である自分の【ファミリア】に初めて入団してくれた人物。故にヘスティアはベルに恋愛感情を抱いている。その為、ヘスティアにとってアイズは恋敵以外の何者でもないのである。ちなみにリリも恋敵である。

 ベルがヘスティアの怒りを収めようとするもヘスティアの怒りは収まることはなかった。

 

「あの……私が戦い方を教えてます。後、ツナに修行をさせてもらってます」

 

 アイズが正直にヘスティアに修行のことを話す。だがヘスティアの嫉妬はさらにヒートアップする。

 

「僕のベル君に唾をつけようたってそうはいかないぞ!! 何てったって僕の方が先だからな!!」

 

「神様、何言ってるんですか!?」

 

 ベルは自分のものだとヘスティアが主張する。好きな人の前でヘスティアがとんでもないことを言い出した為、ベルは動揺を隠せないでいた。

 

「ヘスティアちゃーん。お店の邪魔だから痴話喧嘩なら余所でやっておくれよ」

 

「すまない、おばちゃん! ベル君とヴァレン某君! こっちに来てくれ! 綱吉君は僕の代わりに店番しててくれ!」

 

「はい!?」

 

 急に自分だけ店番させられるという展開にツナは驚きを隠せないでいた。ヘスティアは慌てるツナの制止を聞かずにどこかに行ってしまう。

 数分後。ヘスティアたちが話に戻って来る。どうやら話がついたらしい。

 最初はベルとアイズを引き剥がそうとしたヘスティアであったが、修行の様子をヘスティアにも見物させてもらう代わりに、後2日だけ修行を受けさせてもらうことをヘスティアから許可された。ヘスティアはアイズへ嫉妬しつつも、ベルの強くなりたいという気持ちを無下にしなかったのである。勿論、ベルとアイズが良い雰囲気になるのを防ぐ為に監視するという私情も含まれているのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場面は再び市壁。ヘスティアはバイトを切り上げてアイズとの修行を見学することとなった。

 修行を見ていたヘスティア。ベルがほとんど一方的に気絶させられる光景を見てアイズに抗議するもそれでもベルの意志を尊重し、修行を止めることはしなかった。

 そしてツナとアイズとの修行を見たヘスティア。あまりの戦いだったことと、ツナがアイズよりも強いという事実を知ってドン引きしていた。

 日が暮れた為、3人は修行を終えて帰ることとなった。

 

「また勝てなかった……」

 

 修行終わりの帰り道。アイズは疲れた顔でそう呟いた。今日もまたツナに勝てなかったことが悔しい様子であった。

 

「明日こそは……!!」

 

「あ、あのさ……もういいんじゃないかな……?」

 

「まだ負けてない……戦いは心が折れてない限りは負けじゃない……」

 

(ダメだーー!? まだ諦めてないーー!!)

 

 何度も何度もアイズを負かせているのにも関わらず、アイズは諦めていなかった。

 

「まさかあのヴァレン某君よりも強いとは……」

 

「しかも今までアイズさんの攻撃を1回も喰らったことがないんですよ……」

 

「綱吉君……君はどんだけ強いんだい……」

 

 強いことはわかっていたがオラリオ内でも数少ないLv.6の冒険者よりも強いとは思っていなかったので、ヘスティアは驚きを通り越して逆に落ち着いてしまっていた。そしてアイズに目をつけられたツナに同情してしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とあるオラリオの建物の上。

 

「予定通り来やがった手筈通りに行くぞ」

 

「お前が言うな」

 

「偉そうにするな」

 

「野蛮な猫人(キャットピープル)が」

 

「我らに命令していいのはあの方(・・・)だけだ」

 

 

 

 

 

 

 




中身がなくてすいません。後、ベルをもっと喋らせたいのにベルが空気になってすいません。僕のストーリーを考える才能がなくてすいません。


次回はあいつらとの戦いです。


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