ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)155 集結(アドゥナータ)

 

 

 

 

 

 

 突如として現れた青年にベル達は困惑する。

 そして青年は刀を薙ぎ払うと、アイズは飛び引いて斬撃を躱した。

 

「大丈夫か?」

 

「え……? う、うん……」

 

「そっか」

 

 すると青年の持っていた刀が竹刀になる。そしてウィーネの方を振り返ると、青年はしゃがみ、右手をウィーネの頭に乗せ、爽やか笑みを浮かべた。

 

「助っ人登場」

 

 青年が再び立ち上がると、ベルの方を向いて竹刀となった刀を右肩に乗せながら告げた。

 

「ベルとウィーネで良かったか?」

 

「な、何で僕達の名前……あなたは一体……?」

 

 賞金目当ての冒険者かと思われたが、ウィーネに理性がある事を最初から知っていたのをわかっていた口振り、一部の者しか知らない筈のウィーネの名前を知っていた為、ベルは困惑しながら青年の正体を尋ねた。

 

「俺は山本武。ツナの友達(ダチ)だ」

 

「え……それって!?」

 

 ベルは山本がツナの世界の仲間だと仲間だという事を知って、驚愕する。

 

「ツナに助けてくれって頼まれてさ。だからやって来たんだ」

 

「そ、そんな話、ツナからは聞いてません!!」

 

(ベルも知らない……!?)

 

 ベルだけでなく、味方にすら援軍の存在が伝わっていないという事にアイズが驚きを隠せないでいた。

 

「相手のボスが凄い頭がいい奴らしくってさ。だから悟られない為に、ツナは伝えてなかったんだ」

 

 【ヘスティア・ファミリア】は現在、悪い意味で注目され、【ロキ・ファミリア】を始めとした多くの冒険者から動向を監視されている。

 ベル達と共にいる者の謎の存在が露見すれば、フィンに報告され、対策を打たれる。故に伏兵の存在を悟られないよう、ツナは援軍の事を話せなかったのである。

 

「ここまでよく頑張ったな。後は俺に任せて、その()を連れて先に行け」

 

「で、でも!!」

 

「心配すんな。助っ人に来たのは俺だけじゃないぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───春姫、アイシャサイド

 

「はぁ……はぁ……」

 

「アイシャさん!!」

 

 ベートを相手にしていたアイシャと春姫であったが、【階位昇華(レベルブースト)】を使ってアイシャをLv.5にしてもなお、ベートに一太刀も浴びせる事すら叶わなかった。

 

「相変わらず口先だけかテメェは」

 

「ナメんじゃないよ狼人(ウェアウルフ)……まだ終わちゃいないよ……」

 

 大朴刀を地面に突き刺し、左膝をついた状態でベートの事をアイシャを睨みつけていた。すでに体はボロボロ、【階位昇華(レベルブースト)】の効力もすでに

消えていたが、アイシャは無理やり立ち上がり、大朴刀をベートに向けた。

 

「そうかよ」

 

 諦める様子のないアイシャを見て、ベートはアイシャの意識を完全に断つ為に、歩を進めた。

 その時だった

 

「待ちな」

 

 すると第3者の声が響き渡り、ベートの横から円柱形の包が、ベートの横から飛んで来る。ベートはそれを右手で弾き飛ばそうとした。

 

「っ!?」

 

 だが弾き飛ばそうとした矢先、包が爆発しベートは爆炎に包まれた。

 

「ちっ!!」

 

 だがベートは無傷で爆炎の中から飛び出した。すると今度は上空から16本の包が降り注ぐも、ベートは蹴りの風圧で包を吹き飛ばすと、包は再び爆発する。

 

「誰だ!?」

 

 包が飛んで来た方に視線を移すとベート。そして爆煙が晴れると、そこにはタバコを口に咥え、右手の指の全ての間に、ダイナマイトを挟んでいる銀髪の青年が立っていた。

 

「10代目が戦ってんだ。この戦いで余計な雑音は立てさせねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───ヴェルフ、命、椿サイド

 

「なんという強さ……」

 

「ふざけろ……!!」

 

「化け物め……」

 

 黒霧(ブラックミスト)で視界を塞ぎ、魔剣を駆使して戦っていた命、ヴェルフ、椿。しかし魔剣は全て砕かれ、時間が経過し過ぎた為、霧も吹き飛んでしまっていた。また命の重圧魔法、【フツノミタマ】もすでに使用した。残っているのは通常の武器しかなかった。

 

(予想以上に消耗されられたのう……)

 

 しかし怒涛の魔剣の攻撃によって、ガレスもかなり消耗させられていた。

 

「けどあいつらの為に諦める訳にはいかねぇ……」

 

「同感です……」

 

「魔剣の試し切りができぬのであれば、通常の刀の試し切りをするまでよ……」

 

 消耗しているとはいえ、ガレスはまだ余力を残している。Lv.6であるガレスだけはここで抑えておかなければ、またリド達に危険が及ぶ。今のヴェルフ達にできるのは1秒でも多く時間を稼ぐ事であった。

 その時だった

 

「【重傑(エルガルム)】だ!!」

 

「消耗してる今が好機だ!!」

 

「殺れぇえええ!!」

 

 すると白装束を身に纏った者達と共に、一つ目の蜘蛛の様な外見をした、新種の怪物(モンスター)が大量に現れる。

 

「何だあいつら……!?」

 

(闇派閥(イヴィルス)の援軍……!! こんな時に!!)

 

 突如とした現れた謎の存在にヴェルフは困惑。この白装束達が闇派閥(イヴィルス)だと知りガレスは苦虫を潰したかのような表情を浮かべる。

 実は黒霧(ブラックミスト)が展開されている間、ヴェルフ達は知らなかったが、闇派閥(イヴィルス)がヴェルフ達の攻撃に便乗してガレスを攻撃していたのである。

 今回、【ロキ・ファミリア】は武装した怪物(モンスター)だけでなく、闇派閥(イヴィルス)とも同時に戦っていたのである。

 闇派閥(イヴィルス)との戦いは自分達の問題である為、ヴェルフ達を巻き込む訳にはいかない。ガレスは1人で闇派閥(イヴィルス)を相手にしようとする。

 その時だった

 

「【極限太陽(マキシマムキャノン)】!!」

 

 すると凄まじい轟音が発生し、同時に大量の石片が飛び散り、闇派閥(イヴィルス)怪物(モンスター)が宙を舞った。

 凄まじい衝撃波にヴェルフ達も巻き込まれかけたが、闇派閥(イヴィルス)達が吹き飛ぶ光景を目にした事で即座に緊急回避した。

 

「な、何だ!? 何が起きた!?」

 

 突如として発生した、とてつもない衝撃波を回避できのは良かったが、あまりの威力によって混乱状態に陥っていた。

 

(あれは……)

 

 煙幕が晴れるとガレスの視界に逆立った刈り上げた灰色の髪に、左のこめかみに一本の古傷が刻まれ、両腕の拳に白いバンテージが固く巻き付けている男が堂々と立っていた。

 

笹川(ささがわ)了平(りょうへい)、推参!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───フィンサイド

 

(親指がさらに疼き始めた……沢田綱吉か!?)

 

 今までも疼いていた親指の疼きがさらに疼き始めた。フィンはツナが指揮官である自分を潰す為に、ここにやって来ているのだと推測し、槍を手にし戦闘体勢を取る。

 

「団長!!」

 

 すると拠点に、右手で左腕を抑え、満身創痍になっているラウルが戻って来た。フィンはツナがラウルに化けている可能性がある為にすぐにジェスチャーを行い、ラウルもそれに応えた。

 

「何があったラウル? 闇派閥(イヴィルス)か?」

 

「正体不明の男にやられました!! 今はみんなが……ガハッ!?」

 

「ラウル!?」

 

 フィンへの報告の最中、背後からラウルの体が殴り飛ばされた。

 

「身長、100cmの金髪碧眼の槍使い……君がフィン・ディムナか」

 

 すると学生服に身に纏い、右肩に風紀と書かれた腕章をつけ、両手に血が付着したトンファーを持った黒髪の青年が現れた。

 

「君、天才なんだって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───リリサイド

 

「はぁ……はぁ……」

 

 変身魔法を連続使用し、冒険者を撹乱し続けていたリリ。ポーションで精神力マインドを回復していたとはいえ、かなりの疲労がリリを襲っていた。

 

(休んでいる暇などありません……)

 

 こうしている間にもベルは戦っている。リリは再び魔法を発動する為に、詠唱を始めようとする。

 その時だった

 

「っ!?」

 

 リリはいつの間にかうつ伏せの状態に倒されていた。そして視線の先には、自身に覆い被さり、首元に突き付けているアキがいた。

 冒険者達が撹乱されているという報告を聞いて、フィンはアキをみ向かわせたのである。

 

「何で……?」

 

「貴方1人だけ匂いがしないわ。消臭の匂い袋アイテム……よね? 隠密中ならまだしも集団の中にいると酷く浮く」

 

 この場で匂いを消す意味などない。それがメリットになるのは、自分達と敵対している者のみ。故に匂いの存在は逆に目立ってしまったのである。

 

(不味い!! このまま捕まったら……!?)

 

 自分が捕まったと皆に知られれば、皆に動揺が生まれし、作戦に支障が出てしまう。リリはなんとか逃げ出す方法はないかと頭をフル回転させるも、打開策が思いつく事はなかった。

 

「え……!?」

 

 するとアキの体が宙に浮き始める。アキは自身の身に何が起きたのか理解する間もなく、アキはそのまま吹き飛んでいった。

 

「良かった。間に合って」

 

 すると男の声がリリとアキの耳に入り、2人は声のする方に視線を移した。

 

「なっ……!?」

 

「嘘……!?」

 

 リリとアキの視線の先には、額と両腕に装備したグローブに、澄色が混じった朱色の炎を灯した赤い髪の青年が立っていた。

 違いこそあれ、ツナと似た存在がいる事に2人は驚愕を禁じ得なかった。

 

「リリルカさんで良かったよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───ティオネ&ティオナサイド

 

「あー!! うざったいわねこの霧!!」

 

 ただでさえ武装した怪物(モンスター)が見つからない上に、霧で周囲が見にくくなっているこの状況にティオネは苛立ちを覚えていた。

 

「霧に怒っても意味ないよーティオネ」

 

「うっさいわね!! というか怪物(モンスター)を逃がしたんだから、もっと必死に探しなさいよ!!」

 

 ウィーネがはぐれ、ベルと春姫と再会する前にティオナはウィーネと出会っている。その際にウィーネは崩壊した建物に押し潰されそうになっている子供を助け、その一部始終をティオナは見ていた。そしてウィーネが自らの意思で子供を助けたと知って、ティオナはウィーネを見逃した。怪物(モンスター)を見逃したとは流石に言えなかった為、ティオナは逃げられたと言って誤魔化したのである。

 

「ティオネ、ティオナ!!」

 

 すると自分達の名を呼ぶ声がし、振り向くとそこにはフィンがいた。

 

「黒いミノタウロスが現れた!! すぐに……「ざっけんじゃないわよ!!」」

 

 フィンの事を誰よりも想っているティオネが、なぜかフィンに対して敬語を止め激怒した。

 

「よくも団長に化けて騙そうとしやがったな!! 死ぬ覚悟はできてんだろうなツナ!!」

 

 幻術で味方を騙す事を想定し、フィンはあらかじめ決めていたジェスチャーを徹底するように団員達に命じていた。しかしフィンの事を愛しているティオネは目の前にいるのが、フィンではない事を見抜いていた。

 

Lo() nego(ネーゴ)(否)」

 

 返ってきたのは聞き慣れない言葉と女性の声音であった。

 

Il(イル) mio(ミオ) nome(ノーメ) è ()Crome(クローム)(我が名はクローム)」

 

 すると偽物のフィンの全身を藍色の炎が包んでいく。

 

Chrome(クローム)髑髏」

 

 炎が晴れるとそこには右目を髑髏の顔面で覆い、右肩にフクロウを乗せ、三叉槍(三叉槍)を持った紫色の髪の少女がいた。

 

「え!? ツナじゃない!?」

 

 てっきりツナだと思っていた為、ティオナは驚きの隠せずにいた。

 

「誰だろうと、どうでもいい!! 団長を騙る奴はぶっ殺す!!」

 

「お前の相手は俺だ」

 

 少女に対して殺意を募らせているティオネ。すると上空からやって来たツナが、ゆっくりと少女の隣に降り立った。

 

「俺との戦いに集中しろ」

 

 

 

 

 

 

 




という訳で守護者集結です。
本当は戦争遊戯(ウォーゲーム)の際の助っ人枠にリューではなく、獄寺を出す予定でしたが、この章で出す事にしました。

という訳でここからはボンゴレ守護者vsロキ・ファミリア幹部です。

一応、対戦カード載せときます。

不良(獄寺)vs不良(ベート)
天然剣士(山本)vs天然剣士(アイズ)
熱血漢(了平)vs熱血漢(ガレス)
戦闘の天才(雲雀)vs知略の天才(フィン)
幻術使い(クローム)vs体術使い(ティオナ)
冷静な戦士(ツナ)vs怒りの戦士(ティオネ)

X(旧Twitter)→https://twitter.com/husuikaduti

評価→https://syosetu.org/?mode=review&nid=340850
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