ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか 作:薔薇餓鬼
仮面の人物と戦った次の日。ポイズン・ウェルミスの毒によってやられた団員たちも、完全に回復し地上へと帰還する日となる。
「悪いね綱吉君。このようなことを頼んでしまって」
「それはいいんだけど。俺だけ先に地上に帰って本当に良かったの?」
時刻は早朝。現在、ツナだけが地上に帰る準備が整っている状態であった。
今回、行方不明となったベルを救出する為にヘスティアはエイナを通してクエストを依頼した。故にエイナは今だにベルたちがどうなっているかを知らず心配している状態。エイナが今も心配しているという話をしているとフィンがツナであれば1人で帰り、誰よりも早く地上に戻ることができるということを提案。フィンのお墨付きもあり、ツナが1人で先に地上に帰って伝えるのが一番効率的だという話になったのである。
「問題ないさ。【ロキ・ファミリア】の人たちと頼れる助っ人もいるからね」
今回の遠征は【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】という大部隊である為、ダンジョンに入る際は部隊を2つに分け、18階層にて合流するという方法を取った。今回はその逆で部隊を前半と後半の部隊に分けて、地上を目指すということになっている。ベルたちは後半の部隊と共に地上に戻るという手筈になっている。
「それじゃあまた地上で会おう」
「うん。じゃあまた後で」
ツナはヘスティアと別れ、ツナは地上に戻る為に18階層の入り口に向かって行く。
「沢田綱吉」
18階層の入り口付近に辿り着くと、入り口の付近に右手に1枚の用紙を持ったフィンがやって来た。
「これを君に渡しておこうと思ってね」
「何これ?」
「18階層から地上までの地図さ。必要ないかもしれないが持っていて損はないはずだ」
「ありがとう」
「それとこの先の入り口の所にゴライアスと呼ばれる階層主がいるから気をつけてくれ。といっても君なら大丈夫だと思うが」
「うん。わかった」
「それと今回の遠征の報酬を渡したいんだ。悪いんだが後日、僕たちの
「わかった」
ギルドの換金所でツナがドロップアイテムを換金してしまうとツナが深層に行ったことがバレてしまう為、フィンは報酬を渡すことと、仮面の人物の話をする為にツナを【ロキ・ファミリア】の本拠地へ招待することを決める。
「それじゃまた会おう」
伝えるべきことを伝えるとフィンはキャンプ地へと戻って行く。そしてフィンの姿が見えなくなると、ツナは
『オオオオオオオオオオオオオ!!』
連絡路に入ると全長7
「これがゴライアスか……」
ゴライアスが咆哮を上げたことによって
するとゴライアスはしゃがみ込み、両手で地面を殴り付け破壊しながらツナに向かって接近して来る。ツナはそのままゴライアスの乱打の雨に呑み込まれる。
『ッ!?』
だがゴライアスは自身の拳がツナに当たった感触が無かった為、乱打を止め、周囲を見渡しどこかに消えたツナを探し始める。
『オォオオオオオオオオオ!!』
ツナが見つからないことに苛立ちを覚えたゴライアスは周囲の地面を次々に叩きつけていく。ゴライアスの連続の乱打によって次々にクレーターが発生し、17階層に轟音と振動が発生する。
(これが階層主か……)
乱打によって次々に破壊が執行される中、ゴライアスの背後の天井からツナはゴライアスの強さを見ていた。
(なら……)
何か思い付いたのかツナの額の炎がオレンジから黄色へと変化する。
するとゴライアスは背後にいるツナの存在に気づいた。
「【
ツナは炎を逆噴射させゴライアスの胸の前に移動。そして晴の炎を纏った右手で掌底を放った。だがゴライアスの体に傷をつけることは叶わなかった。
『ガッ……!?』
外傷を与えた訳でもないにも関わらず、ゴライアスは苦しみ、ゆっくりと前方に倒れていきうつ伏せの状態で倒れる。そしてゴライアスの体は完全に消滅する。
「流石に少し無理があったか……」
ツナは右腕に痛みを感じていた。掌底は外部ではなく衝撃で内臓にダメージを与える技術。晴の活性によって強化された掌底の衝撃が内部にある魔石を破壊したのである。右腕を強化したのは一瞬だけであったが、それでも晴の活性による肉体の強化は流石のツナでもノーリスクとはいかなかった。
ゴライアスを倒してから20分後。ツナはついに地上に辿り着いた。
「地上だ……」
ついに地上へと戻ったツナ。ずっと日の届かないダンジョンにいたせいで眩しかった日差しを右腕で顔を覆った。
「本当に帰って来たんだ……」
地上に帰ってきたことを実感すると同時に、今回の遠征で起きたことがツナの脳裏に次々と浮かんでいた。
「ギルドに行かないと」
思い出に浸っていたツナであったが、エイナの元に訪れてベルを安心させてあげないといけない為、ツナはギルドへ足を運んだ。
ギルドに足を運んだツナは真っ先にエイナのいる窓口へと向かい、ベルの安否を伝えた。ツナの言葉を聞いたエイナは脱力し、心の底から安堵していた。
「うーん……」
エイナに報告を終えたツナはバベル内にあるシャワー施設を利用しギルドを後にした。
現在、ツナは背伸びをしながら自身の【ファミリア】の
「あ。すいません」
人混みの中を歩いていたツナであったが、自身の右肩が誰かの右肩にぶつかりツナは謝罪の言葉を述べる。
「こちらこそ……お前は!?」
「え?」
ぶつかった相手は黒髪ロングヘアーのエルフであった。そのエルフはツナの顔を見た途端、顔色を変えた。ツナはエルフの反応を見て困惑していた。
「す、すまない……人違いだった……」
エルフは申し訳なさそうな顔をしながら謝罪すると、人混みの中へと消えて行った。
(何だったんだろう?)
自分の顔を見て妙な反応をしたエルフに、ツナは違和感を覚えるも自分を誰かと間違えたのだと思い、
だがツナは知らなかった。ダンジョンに残ったベルたちに危険が迫っていたことを。
黒いゴライアスとの戦いはやりません。ツナばかりが活躍するとベルが
という訳で次回からアポロン・ファミリア篇です。
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