ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか 作:薔薇餓鬼
ベルが都市外に出てから6日が経過した。
「ここに材料置いておきますね、ミアハ様」
「すまないなツナ」
時刻は昼。ツナは現在【ミアハ・ファミリア】の
「……そろそろ休憩していいよツナ」
「うん。わかった」
ナァーザから水の入ったコップを渡されたツナは、近くにあった椅子に座って休憩する。
(今日、ベルが帰って来るんだよなー)
ツナはリボーンから渡されたスマホから今日、ベルと共に帰って来るという連絡を受けていた。そのため、帰って来ることを知っているのだ。
また
(絶対に大丈夫じゃないだろうな……)
ベルが死んでいないということを知って安堵したツナであったが、確実にベルが無事では済まないだろうということは察していた。
その時だった
「た、ただいまー……」
「ぶっ!?」
青の薬舗の扉が開く。そこには木の枝を杖の代わりにし全身がボロボロに、干物のように干からびた顔をしたベルが入ってきた。そんなベルを見て、ツナは口に含んだ水を吹き出した。
するとベルは杖を持つ握力すら失い、そのままうつ伏せの状態で倒れる。
「た、助けて……」
「ベル!? 大丈夫!?」
「どうした!? 何があった!?」
今にも死にそうなベルを見て、ナァーザとミアハは慌ててベルの元へと駆け寄った。
「問題ねぇ。ちょっと修行して疲れただけだ」
(や、やっぱり……)
リボーンが少し遅れて青の薬舗へ入って来る。リボーンの言葉を聞いて、ツナはまたリボーンがとんでもない修行をつけたのだと理解した。
「俺が治療する」
リボーンに言いたいことは山ほどあったが、まずはベルを治療するのが先決と考えたツナは
「それが
ツナの属性は大空の炎。本来死ぬ気の炎は基本的に1系統、稀に複数の炎を使える者もいるが、メインの属性に比べると出力は弱くなる。だがツナが使う晴の炎は本来の属性である大空の炎と同じ出力を出している。以上のことからリボーンはこれが
「それより、ベルに一体どんな修行をさせたんだよ……?」
傷の治療を終えたツナは
「ん? 大したことはしてねぇぞ」
「俺の攻撃を躱して自力で這い上がってこい」
「ぶっ!?」
巨大な流砂に呑み込まれんと這い上がってくるベルを
リボーンは何度も何度も流砂に落とす。
「その渦潮から自力で這い上がってこい」
「あぁあああああ!?」
海に発生した巨大な渦潮にベルを落とし、渦潮の中で洗濯物のようにグルグルと回るベルにリボーンは湾岸から伝えた。
「あいつらをやっつけろ」
「無茶言わないで下さーい!!」
リボーンは縄で上半身を縛られた状態で
「耐久力を上げる修行だぞ」
「ぎゃあああああああ!!」
全身を縄で縛られた状態で滝行しているベルにリボーンが電流を流す。
「この森から脱出してみろ」
「あぁあああああああ!!」
火炎放射器で森林全体を燃やし退路を無くすリボーン、そしてそこから脱出せんと必死に退路を探すベル。
「こいつをナイフで全部斬ってみろ」
「へっ!?」
そう言うとリボーンは何かを超スピードで投げ飛ばす。投げ飛ばした何かはベルの横を通り過ぎ、ベルの後にあった大岩を粉々に砕いた。そこには刺がついたボールが転がっていた。
これはリボーンがかつて行った強化プログラムにおいて、ボンゴレ企画開発部に受注して作らせた投擲武器、その名もマイクロハンマー。岩石やコンクリートすら容易に砕く武器である。
「よしいくぞ」
「うぁぁあああああああ!!」
弾丸をも超えるスピードでマイクロハンマーを当たり前のように投げ飛ばすリボーン。ベルは絶叫を上げながらもなんとかナイフでマイクロハンマーを斬り裂いていく。
「その大岩を持ちながら俺の攻撃を避けろ。落とすなよ」
「ゴホッ!?」
ただでさえキツい状況に更に押し潰されそうな重さの大岩を持たされた状態のベルを、リボーンは容赦なく攻撃していく。
「と、まぁこんな感じだぞ。後はひたすら俺と戦っただけだ。温度差の激しい砂漠や標高が高くて空気の薄い山での特訓。1つ間違えば奈落の底に落ちるような岩山や、普通の場所よりも重力が重い標高の低い場所でな」
「あ……凄い綺麗なお花畑が見える……」
「「……」」
(き、聞くんじゃなかった……)
リボーンからの修行の内容を聞いてベルはトラウマになっているのか、見えてはいけないものまでが見えてしまっていた。
およそ修行とは呼べない修行方法やベルの絶叫を聞いた事によりミアハとナァーザは驚愕のあまり、開いた口が塞がらない状態になっている。ツナは正直聞かない方が良かったと後悔してしまっていた。
「よし傷も治って元気になったな」
「どこがだよ!! どう考えてもトラウマ植え付けてるだろ!!」
肉体的に元気にはなったものの、どう見ても精神がやられてしまっているベルに対して呑気なことを言うリボーンにツナはツッコミを入れる。
「明日は休んで3日後の
「おじいちゃん……久しぶり……僕もう疲れたんだ……これからはおじいちゃんとずっと穏やかに暮らすよ……」
(なんか見えちゃいけないものが見えてるんですけどー!?)