日々の未来の青春譚 -メビウスアーカイブ-   作:逃げるレッド五号 5式

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悪質外星人
メフィラス星人


登場





12.【メフィラスの“やり方”】

 

 

 

“アビドス高等学校”自治区

 中央市街地“アビドス本町”

  ラーメン屋 “柴関ラーメン”

 

 

 

 数十年前より尋常ならざる速度で進んでいる領内の砂漠化、それに伴う居住可能地域と人口の減少によって衰退具合が著しいアビドス自治区。

 その中央街…アビドス本町はまだ辛うじて人の往来は途絶えておらず、地元の老舗店のいくつかが何とか市民に活気を与えていた。

 

「――塩ラーメン大盛り、お待ちぃ!!」

 

 柴関ラーメンもそんな数少ない店の一つであった。

 

「柴大将! こっち餃子五個、頼むわ!」

「あいよお! ちょいと待っとくれ!」

 

「シバっちゃん、替え玉一つ! ハリガネで!」

「分かったあ! すぐに渡すぜ!」

 

「柴関の旦那、ラーメン代ここに置いとくぞ。ごっつぉさん!」

「おう、また来てくれよな!」

 

 常連客、地元客がカウンター席、テーブル席で肩を寄せ合い、大いに賑わう昼の柴関。

 

 アビドス都市部の飲食店がここ数年のうちに、無期限休業、閉店、引退等でその数を急激に減らしている中で、人情溢れる隻眼の柴犬系獣人族の店主…(シバ)大将が切り盛りするラーメン屋は、アビドスから離れることのできない残留市民たちにとって精神的支柱であり、もう一つの家であり、希望の星だった。

 

「タイショー、ごちそーさあん!」

 

「あいよぉお粗末さん!」

 

――ガラガラッ!

 

 昼時のラッシュ客最後の一人、コーギーの獣人族男性が退店の挨拶をし、店玄関の横開きの木製扉を開け、外へ出ようとしていたところだった。

 

「――おや、これはこれは…廃品回収の山越さん、お疲れ様です」

 

「おお黒部(クロベ)さんじゃねえか!」

 

 彼、山越は玄関先で、顔見知りの…最近常連の仲間入りをした客とバッタリ会った。

 その常連客の男…黒部(クロベ)はキヴォトスではあまり見ない、純ヒューマノイド姿の“大人”。

 黒で統一されたスーツ、ネクタイ、ズボンを着、やり手の営業マンのような当たり障りの無い笑みを常に浮かべている…どことなく胡散臭さ漂う長身の男であった。

 

 が、その笑みを消して沈痛な面持ちで常連コーギー…山越に突然深々と頭を下げる黒部。

 どうやら彼は山越に謝らねばならないことがあったようだ。

 

「山越さん、昨日は早朝の町内クリーンアップ活動に参加できず…申し訳ありませんでした……」

 

 黒部が頭を下げた理由…それは、これまで欠かすことなく参加していた山越主催の有志清掃活動に、仕事の都合で行けなかったから、だった。

 彼のその姿勢から、とても悔いていることが分かる。

 黒部はアビドスの人々との繋がりを大事にしているらしい。

 

「おー気にすんな、ありゃボランティアだからな。謝らなくていい。ちゃんと不参加の連絡も事前にしてくれたじゃねえか」

 

 そう言うと山越は彼に頭を上げるよう、肩をポンポン叩き促す。彼も黒部の清掃活動での貢献ぶりはその目で何度も見ており、会話もしていた。知り合いの市民たちからの評判も良い。

 彼の人柄の良さを知っている故に、山越の胸の中に怒りは微塵もなかった。

 

 山越の優しい促しを受け、黒部は「お心遣い、痛み入ります」と言ってようやく頭を上げた。

 

「時間ある時に顔見せてくれや。清掃活動もまた一週間後にあるからよ」

 

「……はい。必ず。『一諾千金』、私が大切にしている言葉です」

 

 店玄関でのやりとりをそこそこに、山越は笑顔で「またな」と彼に言って今度こそ退店。

 これの入れ替わりで黒部がのれんを潜って入店した。

 

「よお黒部さん、らっしゃい!」

 

 彼の来店に気づいた柴大将が、犬系獣人族特有の人懐っこい笑みと一緒に厨房から顔を出した。

 …この笑顔を前にする毎に、なぜだか無性に撫で回したくなるのだが、それを理性で叩き伏せているのは内緒だ。

 

「どうも、大将。本日も盛況なご様子で」

 

 黒部が合わせて小さく会釈し、店内を見回す。

 テーブルやカウンター席には大小様々な皿や丼…先の昼飯時間のラッシュの名残りが残っていた。

 繁盛の証である。

 

 柴関ラーメンは、柴大将と地元(アビドス)高校出身の学生バイトの総勢二名体制で商売している。

 

 ……とは言え、その貴重なたった一人のバイトも、平日昼間は本業たる学業に励まなくてはならず、柴大将一人で店を回している時間が多い。

 そのため、繁忙の時間帯になると席の後始末や使用済み食器の洗浄等の裏方作業にリソースが必然的に圧迫されるのだ。

 難儀なことだ、頭が下がる…と黒部は常々思う。

 

「おう。そっちも元気そうで何よりだ! 席はいつものとこ空いてるから、先に座っててくれ!」

 

 そう言いながら柴大将は疲れた様子を一切見せず、テキパキとテーブルやカウンターの食器を下げ、水で湿らせた台ふきんで拭き掃除を行なう。

 相変わらず、大将の手際は良い。見ていて不快となったりもどかしいと思う無駄な動きが一つも無い。清々しいほど洗練された作業動作だ。

 

「分かりました」

 

 柴大将から着席の許しを貰ったので、黒部は「いつもの席」である、レジ横の席__店内を一望でき、客の出入りも簡単に確認できるカウンター席の一番端__へと座る。

 

 片手でネクタイをやや緩め、一息つきテーブルとその上に割り箸入れとセットで置かれている調味料群に目を向ける。

 年季の入ったテーブルや備え付きのメニュー表には頑固な油ヨゴレや水垢は見当たらない。調味料容器の中身も全て補充され、綺麗に並べられている。

 

 人手が無く、限られた時間の中で…よくやっている。

 

 黒部が柴大将を好ましい人物だとしている理由の一つが、この…己の職に対する実直さと勤勉さであった。

 彼の仕事に取り組む姿勢は自身も見習い改めるべき点があると認めているぐらいだ。

 

(――『見賢思齊(けんけんしせい)』…いやはや、脱帽の思いに堪えませんね)

 

 心内で柴大将をベタ褒めしている黒部。

 その横に、空きテーブルの片付けを終わらせ、彼用のお冷とおしぼりを持った柴大将がやってきた。

 

「横から失礼。水と手拭いだ。随分待たせちまったな黒部さん、申し訳ねえ」

 

「いえいえ、お気になさらず。大将は今の時間はお一人でこの店を切り盛りしているのです。それを考えれば、貴方が謝る必要は無い。本当に…よく頑張っていらっしゃる」

 

 これは本心です。全て額面通りの意味で受け取ってもらって構いません…と付け加える。

 彼一人の労働量は計算などしなくとも自治区平均を大幅に飽和していると見ればすぐに分かる。それさえ慮らずにただ罵声を浴びせるのは下賎の者がやることだ。

 

「ありがとよ、そう言って貰えて嬉しい限りだ」

 

 へへっと鼻をこすりながら嬉しそうに笑う大将。

 そんな彼を見て黒部も微笑む。

 

「……それではそろそろ、注文を」

 

 実のところ、先ほどから腹の虫が鳴き止まないのだ。

 大将との会話も有意義なモノだが、食欲には抗えなかった。メニュー表を開き、前回来店した際に「次はこれにしよう」と決めていた品を頼む。

 

「――味噌チャーシュー麺に、追加具材で柚子胡椒ネギとバター、硬さはカタ麺でお願いします」

 

 今回頼む味噌チャーシューは、彼にとって初めての品では無かったが、トッピングと硬さは以前とは違うものをチョイスした。

 

 黒部の“食”に対するスタンスは、噂になっているモノ、他者から勧められるモノ、それら全てを実際に自ら口にして確かめねば気が済まない“探検家”であり、通うと決めた飲食店のメニュー制覇にも貪欲で意欲的だった。

 

「あいよ!」

 

 それは、どのような物事であれ、“未知”を前にすると居ても立っても居られなくなる彼の()()()()()故だ。

 

 注文を読み上げて確認した柴大将が厨房に消えていった。

 

(…チャーシュー麺。嗚呼、なんと贅沢な響きだろうか)

 

 その名称を眼にする、耳にする、口にする度にそう思う。

 各種ラーメンには通常、スライスされた豚肉の煮込み(チャーシュー)は二、三枚ほど乗せられている…のだが、チャーシュー麺は違う。乗せられるそれは肉厚で、枚数は二桁に上り、麺と共に堂々主役を張っているのだ。

 

 スライスチャーシューは、単品で頼んでも美味である。それがおまけとして各種ラーメンに二、三枚トッピングされるだけでも至福と言えるのに、これが数倍の数となるラーメンとなれば……素晴らしいことこの上ない。

 故に彼はチャーシュー麺を「贅沢なラーメン」と密かに呼んでいる。

 

 さて、チャーシュー麺が出来上がるまで、今暫くの時間が掛かる。

 店内の本棚に置かれた情報誌や娯楽誌を手に取ってゆったり読むのも悪くない時間の使い方だが、今日は違った。

 

(……ふむ。()()は同じ麺類とはいえ、主力のラーメンは言わずもがな、そばやうどん等よりも、一部の製法はパスタのそれに近く、使用素材も少々特殊で、別種の料理と言って差し支えない。……しかもこの『100%自家製麺』の記述…! 費やされる労力も決して少なくはないだろうに。なんと思い切った…チャレンジ精神溢れるキャンペーン……!)

 

 箸箱の横にあるメニュースタンドに置かれていた見慣れぬメニュー表に興味が湧いていた。

 

(…“冷麺”…!)

 

 カッ! っと黒部は目を見開く。

 

 視覚効果で涼しさを与える水色と白色をメインに彩られた件の品書きには、ポップな書体の『期間限定!冷麺はじめました』の見出しで始まる季節限定の冷麺なる冷たくもアツい料理の情報が載っていた。

 

(私が把握している冷製麺料理は大別して、()()()で本場と名高い朝鮮半島の“平壌冷麺”と、大陸へ渡来した朝鮮民族によって伝来・定着した“中国冷麺”、そしてお隣りの島嶼国家でそれらの影響を受けて誕生した“盛岡冷麺”の三種類…)

 

 冷麺…黒部はその料理をラーメン同様よく知っていた。

 何せ()()()()()()…“地球”で食べ損なったグルメの一つだったからだ。

 …彼もまた、キヴォトスの外から迷い込んだ外界人であった。

 

(この世界で提供される冷麺はどの様なモノか。先の三大地球固有種に似たものも良し、それらとも全く違うキヴォトス独自体系のものでも良し、です。……これは下調べ無しの一発勝負で頂くことにしましょう。大将の料理に、ハズレは無い)

 

 まだ見ぬ柴関製冷麺に期待大とする黒部。彼の胸はらしくもなく踊っていた。

 

「―――味噌チャーシュー柚子胡椒ネギバタートッピング、お待ちぃ!」

 

 不意打ち気味に、目の前へドンッ! と置かれたのは、巨大な器に盛られた湯気が立つ味噌チャーシュー麺。

 

 彼はハッとしてすぐに現実に引き戻された。

 

「…ありがとうございます。大将。『延頸挙踵(えんけいきょしょう)』、私の好きな言葉です」

 

 感謝の意を含めた笑みと待ち侘びた旨の言葉を柴大将に返す。

 

(……『取らぬ狸の皮算用』…不覚だ。気がつけば注文の品…味噌チャーシュー麺が届いていたではないか。冷麺のことは後からいくらでも考察を巡らすことができる。私が今日食すのは、チャーシュー麺。浮気はいけない…いま振る舞われる料理に対する態度としてはあまりに失礼かつ粗末で不躾だった…猛省しなければ…)

 

 そのような内心とは裏腹に、淀みない手つきで手元の割り箸を二つに割り、両手の親指と人差し指の間にそれを挟んで目を閉じ合掌する。

 

「――いただきます」

 

 食前の挨拶を済ませ、黒部は食事を開始した。

 

 

 

「……やはり、大将が作るラーメンは格別ですね。麺、スープ、具材、すべての調和が取れている」

 

 味噌とバターがマイルドに絡み合った麺を啜り、ほう…と息を吐く黒部。

 

「そうかい。そこまで言ってもらえると、こっちも良い気分だ」

 

 休憩がてらに味噌ベースのスープとチャーシューの旨味を吸った容器中央のモヤシと縁側の柚子胡椒が効いた長ネギの山を丁寧に食い進める。

 シャキシャキとした食感、味噌と柚子胡椒が混じった風味、野菜特有のボリューム…まったく飽きない。

 

「………なあ黒部さんよ、前にちょいと話してくれたアビドスでの仕事ってのは順調かい」

 

 厨房で洗い物をしていた柴大将が彼に尋ねる。

 一ヶ月程前より、黒部は()()()()()の関係で、今の上司と共にアビドス自治区に通っている。

 

 柴大将は黒部から自身が外界人(漂流者)であることを何度目かの来店の際に打ち明けられている。

 そういったこともあって、内容はあまり聞かせてもらえていないが、黒部のキヴォトスでの仕事を応援していた。その初の仕事場所が、地元のアビドスと知れば尚更であった。

 

「ええ、おかげさまで。上司との付き合いも上々、取引先への初めてのプレゼンテーションもウケが好評でして…正直に言いますと怖いぐらいに上手くいってます」

 

「良いことじゃあねえか」

 

 充実感を滲ませ笑顔で近況報告をする黒部の様子から、大将は心底安心していた。

 彼も、この“学園都市(キヴォトス)”に馴染めつつあるのだと。

 

「これも、大将のラーメンから日々活力を貰っているからと言うもの…」

 

 食事動作の一切を止め、柴大将に顔と体を向け、着座したまま膝に両手を付け、目礼する。

 実際、柴関ラーメンは彼にとって仕事のモチベーション維持の面で不可欠な要素になりつつあった。

 上の言葉に嘘偽りは、無い。

 

「アンタはいつも嬉しいことばっかり言ってくれるなぁ。そんな常連のお客さんにはしっかりサービスしねえとな!!」

 

 ―――ドンッ!

 

 すっかり気をよくした柴大将が、厨房から黒部の座るカウンター席へ一本の密封型のガラス製保存容器__俗に言う、漬物(ヘイ)というヤツである__を置いた。

 ガラス容器故、その中身は一目瞭然。見間違える筈もなかった。

 

「――――ッ!! 大将、これは……!」

 

 ガラス瓶の中には、発酵食品(味噌)と思われるペースト状のものに漬けられている黒部の()()がはち切れんばかりに詰められていた。

 あまりに唐突なそれの登場に、黒部はらしくもなく目を白黒させた。彼の視線は、厨房で腕を組んで「してやったり」と得意げにニッと笑う柴大将と、テーブルに鎮座するガラス瓶を何度も忙しなく行き来している。

 

「おう、前々から仕入れと仕込みをやってた夜の居酒屋メニューの一つ、“らっきょうの味噌漬け”よぉ! 正式メニュー追加の前に、良かったら味見してくれねえか?」

 

 ラッキョウ…黒部がこよなく愛する(さかな)だ。

 

「なんと有難い心遣い。恐縮です。勿論、味見させていただきます」

 

 黒部は感激で打ち震えていた。心の中で、天を仰ぎ大袈裟なほどのガッツポーズをしていたと言っていい。

 よもや、店主からこのような粋な計らいをされるとは思いも寄らなかったからだ。

 

「それでは、まず一口…」

 

 微塵も期待してなかったわけじゃないが、やはりこの御人の懐の深さには毎度驚かされる…まだまだ底が見えない。

 

 あまりの美味さに思わず唸る。

 

「……っ! 正に絶品。クセになる味だ。アルコール…熱燗が欲しくなってきますね」

(……敵わない、と言うやつでしょうかね。やはり―――)

 

「はっはっはっ! そうだろうそうだろう!」

 

(―――短くない期間粘ってきたつもりだが、案の定と言うべきか、彼に私の()()は全く効いていないようだ。僅かな侵蝕も見られない。…これもキヴォトス固有の概念的エネルギー、“神秘”が一種の免疫機構として作用しているからか)

 

 黒部はどのような人物に対しても物腰柔らかで、非常に饒舌。聞き上手にして話し上手だ。

 話題の引き出しに富み、あらゆるジャンルの最新情報を網羅している。

 ……会話を交わせば相手は気づかぬ間に主導権を奪われる。だがそれでいて不快さは感じず、逆に気をよくして最後まで自然と聴き入ってしまう…類稀な話術の持ち主でもあった。

 

「いやはや、今が昼時なのが悔やまれる。居酒屋メニューは18時以降…でしたか」

(この学園都市にも我々の世界同様、“生徒”という知的実体を含め、ある種の道理を跳ね返す若しくは超越する存在が個体差はあれど多々いる…ということだろう)

 

 思考と行動を分けて行なうことなど、彼にとって造作も無いことだ。それを苦もなく実行できるだけの十分な能力がある。

 

「だな。酒の提供は夕方からになる」

 

「キヴォトスは青少年が主役の都市。彼ら彼女らに健康かつ健全な生活を送る権利があることを鑑みれば、連邦生徒会が酒類の取り扱い規則を厳格にしているのは当然のことと言えるでしょう」

 

 ――だがそれは彼自身の秀でた才だけでなく、彼が帰属する()()()()()能力と超技術によって底上げされ、()()()()()()()モノである。

 知る人ならばソレを「精神操作(マインドコントロール)」と言うだろう。

 

「なあに、私も大人の端くれ…不遇を託つような真似は致しません。弁えていますとも」

(………だが、不思議だ。悪い気はしない。

 『不撓不屈(ふとうふくつ)』、俄然…興味が湧いてきた)

 

 ……彼は外界人で、地球の知見に明るい。だが黒部は地球人では無かった。

 その正体は、キヴォトス人にも通用する地球人の姿に擬態した、先述の両人類文明を遥かに凌駕する超高度な科学文明を有した上位の知的生命体。

 その識別呼称(レジストコード)をメフィラス星人と言う。

 

(―――大将に干渉が効かないと確定したのは寧ろ好都合だったと捉えよう。彼とは()()()()()のままでいたい。私の思い描くキヴォトスに、彼の人情溢れるラーメン屋は必要だ)

 

 加えて黒部()…メフィラスは「地球(惑星)侵略」を画策した所謂、“敵性異星人”にカテゴライズされる個体だった。

 

(それにしても話題に事欠かないな、この学園都市は。実に驚くことばかりで満ちている。まるで――太陽系第三番惑星(ちきゅう)と、同惑星内地域国家…“日本”の生き写しだ。

 このキヴォトス超大陸内で交わされている言語は第一から第四まである“キヴォトス共通言語”のみと少ない。更にはそれらの言語体系はどれも私が知っている地球人類が使用していた地域言語…それぞれ“日本語”、“韓国語”、“北京語”、“アメリカ英語”に酷似している……

 私の万国翻訳機(トランスレーター)も、キヴォトスの諸言語が地球言語と『同一である』と解を出した。世界線を跨げば呼び名等が変わるのは当たり前と言われればそれまで、だが――)

 

 だが、紆余曲折あり黒部は地球の掌握に失敗、目論見は叶わず仕舞いとなった。

 そこから母星への帰還を目指していたが、気づけばキヴォトス・ウトナピシュテム特別区(D.U.)のアスファルトの大地に、地球人擬態時の姿で立っていた。これが二ヶ月前の出来事だ。

 

 あの時の…己の惚け具合を思い出すと、今でも笑みが溢れてしまう。滑稽さで言えば過去イチだったろう。

 

(――実際はどうだ? この星は太陽系と瓜二つの星系に属しているだけでなく、衛星“月”さえ有している。更には日本風の社会・文化・風習が定着しているのは元より、貨幣制度には“円”が使われ、左側通行を含む交通規則とその基準も日本式、医療体制や学校制度も同様…市民の大半は日本姓……加えて、先日には懐かしささえ感じる戦術級星間侵略兵器(ゴメス)までもが出現した。

 最初こそ我々と同等かそれ以上の文明を持つ何者かが用意した、地球を模造(コピー)した実験惑星の仮説やその他様々な推測が過ぎったが、ここまで()()()()()()()と何か、形容できぬ途方も無い力が働いているような気がしてならない)

 

 思考により熱を帯びてきた頭を冷却するべく、器横のお冷を手に取る。

 

(……やはり()()()が最も可能性として有り得るのか? 否、今の段階で答えを確定させるのは早急に過ぎるというものだろう……)

 

 喉を潤した黒部は残しておいたチャーシューに手をつける。

 口内へ運んだチャーシューは、噛む度にほろほろと崩れトロけていく。嫌な脂っぽさもなく、箸を持つ手が止まらない。

 このチャーシューを味わえば、如何に大将が手間暇掛けて作っているのかがよく分かる。

 

 ちなみにらっきょうの味噌漬けがたんまり残っている瓶は、サービスでなんと一本丸ごと譲ってくれるとのこと。

 残りは“アトリエ(アジト)”で先輩方と食すことにしよう。大層喜んでくれるに違いない。

 

「―――ご馳走様でした」

(―――ああ…そうだ。D.U.外郭区でゴメスと交戦した未知のウルトラマン、メビウス。彼とのパイプ作りも考えねば……“黒服”(上司)やその他の先輩方曰く、私の知る“ウルトラマン”とはどうも()()()にやや違いがあるらしい)

 

「黒部さん、アンタ、ホント綺麗にメシ食うねえ」

 

 チャーシュー麺を完食した黒部は、おしぼりで口元を拭き食前と同様合掌し礼を伝える。

 彼が身につけている衣服に汚れは見当たらなかった。

 

「フフッ、ありがとうございます」

(……ふむ。こうして考えてみると、やらねばならぬことがなんと多いことか………だが、それもまた一興…としよう)

 

 ネクタイを正してすっと立ち上がり会計に入る。

 スーツの懐から艶やかな黒い革財布を取り出し、会計皿に代金を置いた。

 

「…代金は丁度だな、ありがとさん!」

 

「明日も来ます。明日は…ああ、高校の自由登校日でしたか。また黒見(クロミ)さんから面白いお話を聞けますね」

 

「午後の仕事、頑張ってくれ」

 

「ええ。では、失礼致します。らっきょうのお返しは近いうちに必ず…」

 

 最後に会釈といつもの微笑を添えて黒部は柴関ラーメンを出た。

 

――ガラガラッ、ピシャッ

 

 

 

 昼の灼熱太陽が照りつけている、人も疎らなアビドス本町を歩く黒部。その顔に汗は伝っておらず、涼しい表情をしている。

 

「…さて、腹ごしらえもしたことですし、時間も時間なので――」

 

 持っていたらっきょうの瓶を、虚空に極小サイズで発生させた()()()()へと繋がるゲートに入れると、手元のスマホを起動。

 液晶画面に映った通話アプリをタップし、既存の連絡先一覧から【黒服】…彼の上司にあたる人物の番号を選択してコールを開始させた。

 

「もしもし…黒部です。――ええ、そちらもお疲れ様です。昼前にも一度お話ししましたが、“D.U.タカマガハラ区”の………――そうです、連邦生徒会役員の方々との協議に参加するため、合流時刻が……――はい、そのようになりますので、よろしくお願いします。失礼致します」ピッ

 

 上司への連絡を終えた黒部は周囲を見回した。

 それは自分を認識している存在がいないかの確認だった。

 

「…『念には念を入れる』、私の好きな言葉です」

 

 ……周りに人影は無く、監視カメラ等も見当たらなかったが、より人気のない路地を目指して足早に移動。

 数分もかからず路地奥に辿り着いた。

 

「此処でいいでしょう。()()は記録済みだ。()()()()にも人はいないとなれば―――」

 

 

 

 彼は自身の右腕のみ、擬態を解く。

 すると徐々に本来の形状…鋭角的な黒い異形の細腕へと変化していった。

 

 

 

「―――“転移”」

 

――――ヴン…!

 

 

 

 黒部が一言そう呟いた刹那、彼の姿は路地から綺麗さっぱり消え去った。

 

 

 

――――――

―――――

――――

―――

――

 

 

 

 ―――同時刻

 

 

 

D.U.タカマガハラ区

 連邦生徒会本部“サンクトゥムタワー”特別区域

  路地某所

 

 

 

「―――甲乙間の座標誤差は…無し。大変結構。上出来です」

 

 特別区域内の住民でさえ滅多に立ち寄らない、中層建築物に囲まれた狭く薄暗い路地。

 

 そこに黒部が突然現出した。

 “瞬間転移(テレポート)”である。

 黒部…メフィラス星人をはじめとする、星外進出を成功させた種族の多くが会得している技術若しくは能力だ。

 

 なお、メフィラス星人が扱うテレポートシステムに()()()()()()()()()()()()()()

 転送直前に「転移」などと発する必要性は全く無かったのだが、これは黒部の遊び心だろう。

 

「あとは『勇往邁進(ゆうおうまいしん)』。いざ、連邦生徒会へ」

 

 目的地である連邦生徒会の本部が置かれているサンクトゥムタワーは今いる路地を一、二度曲がれば目前にある。

 黒部は今一度身だしなみを整え、スーツの胸ポケットから市販の口臭改善錠剤(マウスウォッシュ・タブレット)ケースを取り出し、緑色の粒を数個、口の中に放り込む。

 そして最後に再度収納空間を開き、そこからビジネスバッグを取り寄せると路地から通りへ歩き出した。

 

(――タカマガハラ。日本神話にて度々登場する、神々が住まう地“高天ヶ原”を彷彿とさせる同音の区名。…やはり、この都市の起源・歴史に関する調査も再開せねばなるまい)

 

 D.U.タカマガハラ区は、連邦生徒会、ひいてはキヴォトスの最重要施設たるサンクトゥムタワーが所在しており、連邦生徒会とその関連学園や各業界・産業の都市企業らの拠点等が多数置かれている…学園都市における心臓部(都心)である。

 これの蛇足だが、連邦生徒会長失踪、サンクトゥムタワーの制御権喪失から始まった先のD.U.での広範囲に及ぶ同時多発的暴動を受け、連邦生徒会議会ではタカマガハラ区の連邦都心部機能の一極集中解消を唱える者も増えてきているが、これの実質的な上層部組織である行政委員会はそれらの諸意見を黙殺している。

 

 色々と思案している黒部だが、その歩行速度は常に一定。一度も立ち止まることなく歩き続け、遂に路地を抜けた。

 

 視界が一気に開く。

 

 古代エジプトにて建造されたオブジェクト…“オベリスク”を想起させる、雲を突き破り成層圏にまで到達するほどの高さを誇る巨大な白妙の塔――サンクトゥムタワーが目の前に現れる。

 更にそれの上、蒼空を見上げれば、タワーを中心として生徒達の“天輪(ヘイロー)”に酷似した青く輝く超巨大な光輪が浮かんでいた。

 

 キヴォトスのシンボルとも言われるこの神秘的な建造物は、既存物理法則を真っ向から否定している。地上に接面している塔の真上に、それをひっくり返したかのように同じ意匠の塔が中空に__その原理は不明であるが__浮遊しているのだ。

 空の塔と地上の塔は繋がってはおらず、地上側の塔の現所有者である連邦生徒会も上空の塔の内部に立ち入ったことはこれまで一度も無く、それの構造は未だ謎に包まれている。

 

「―――おや、あの制服は」

 

 そのサンクトゥムタワーへと黒部は足を運ばんとしているのだが、タワーの一階正面出入り口(ゲート)の周囲に水色の制服と制帽、円形のライオットシールドを身につけた生徒がちらほらと立っているのが目に入った。

 彼女たちはタワーへ入ろうとする来訪者に必ず話しかけに行っている。

 

 ヴァルキューレ警察学校生である。

 恐らくはサンクトゥムタワーの警備に割かれている人員なのだろう。

 事前に仕入れていた情報では屋外には歩哨役が二名のみと聞いていたが、どうやら先の事件もあってか警備体制が変わったようである。

 

「―――あっ、そこの黒スーツの方、少しよろしいでしょうか?」

 

 そうこうしていると、こちらにも数人ほどの警官が歩み寄ってきた。申し訳なさそうに、或いは媚びへつらうように何度も頭を下げ、へらへらとした笑顔を見せて近づく公務員の少女達。

 だが、相手側(黒部)に見せている態度とは裏腹に、彼女らの瞳に灯る光はナイフのように鋭い。

 

「ええ、勿論」

 

 黒部は知っている。その目は、相当の()()を重ねてきた者がする特有の目である。

 只者ではない、と肌で感じた。このレベルになると、精神操作による誤魔化しも一切通じない。

 

 半袖シャツにショートスカート、一見するとその軽装具合で生活安全局の人員かとも思うが、こうした連邦生徒会関連施設に常駐・警備を行なうヴァルキューレ生は原則、警備局員…即ち「戦闘のプロ」であると決まっている。

 

「本日はサンクトゥムタワーにご用でしょうか?」

 

 胸と袖にある部隊章と、背負っている無骨な__フルカスタム済みの“P90”系__個人防護火器(PDW)から、やはりここにいる警官の子らが、警備局所属…それも練度の高い、施設防衛に特化した部隊の者であると記憶の中から彼は解を導き出した。

 

 ここは連邦生徒会のお膝元、超巨大学園都市の要所も要所だ。選りすぐりの精兵を置くのは当然と言える。

 

 警備体制が緩いと錯覚した襲撃者が現れれば、警備局の偽装警官がその技量を以って瞬時に制圧する――――

 

(――確認できるだけでも、周囲のビル群に狙撃手が四人。カモフラージュを施された建物間の窪地には遊撃車が待機し、あちらの立体駐車場の二階部には無人機射出システムを備えた車両が……不測の事態に対する策の用意も万全、というワケですか。成る程、恐れ入る)

 

 ――――という算段らしい。

 

「はい。連邦生徒会役員の方々との打ち合わせで」

 

「そうですか。……申し訳ありませんが、入場の前に所持品検査をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

 

 口調は丁寧だが、この手の問い掛けを受ける被質問者側に拒否権は基本無い。

 抵抗をせず、大人しく且つ従順な態度で指示に従うのが吉である。

 

「いいですよ。手荷物はこちらのバッグと、携帯に財布、名刺入れ、あとはこの口臭タブレットになります。ああ、各種身分証はすべて財布の中に。どうぞ、ご確認を」

 

 黒部はいつものビジネススマイルを保ちながら、己の荷物とスーツの上着を少女達に預ける。

 

「ありがとうございます。……よし、始めろ」

「「はッ!」」

 

 徹底的…されども速い。とても速い。ものの十数秒で黒部の持ち物チェックは終わり、判定はクリア。

 その次に探知機も動員しての容赦無いボディチェックが行われ、これも同様にクリアした。

 

 無論、黒部は最低限の持ち物しか()()()()()()()()ため、どれほど念入りにやられようが異常は見つからない。

 

「―――お手数をお掛けしてしまい、申し訳ありませんでした。検査へのご協力、ありがとうございました」

 

「いえいえ、お気になさらず。最近は何処も物騒ですからね…お勤めご苦労様です」

 

 結局、異常な点は無いとして、黒部は荷物と上着を返却されサンクトゥムタワーへの入場を許可されるに至る。

 

「“ゴスペル建設”の黒部様、サンクトゥムタワーへようこそ」

 

 警官の少女たちはザッと左右に分かれ道を開け、こちらへ敬礼する。

 スーツを着直し、小さなお巡りさん達に笑顔で会釈を返して黒部はサンクトゥムタワー正面出入り口の、自動開閉式のゲートを潜って中へと踏み込んだ。

 

「…爽やかで、それでいて落ち着きのある内装。美しい。今月のアトリエ改善提案の参考にするとしよう」

 

 青色、空色…優しい寒色と白色で統一された広大なロビー空間。

 

 ある所へ目を向ければ、白色の生地に青の線が入った制服に袖を通す連邦生徒会下級役員だろう二名の少女が、バインダーやプリントの束を胸に抱えて仲睦まじく談笑しながら歩いている。

 

 またある所へ目を向ければ、何処かの会社の重役だろう高級スーツ姿の獣人市民と他校自治区の生徒、それの仲介役だろう連邦生徒会役員の三者が応接ソファに座り、机上に置かれた書類を揃って難しい顔をして睨みつけている。

 

 またまたある所へ目を向けてみれば、外部のインフラ業者と思われる、作業帽を被ったツナギ姿のロボット市民が工具箱を片手に、先導・説明役だろう連邦生徒会の生徒が見せるタブレットを熱心に覗き込んでいる。

 

 ―――見渡す限り人、人、人で溢れかえっていた。

 

「受付は…あそこか」

 

 ロビー最奥のエリアに、「総合窓口」と記されたパネルと数人の係員が立つカウンターを見つけ、ゆったりとした足取りでそこへ向かう。

 

 真っ直ぐ向かってくる黒部に気づいた受付係員の生徒が微笑みを浮かべ「こちらにどうぞ」と促した。

 

「連邦生徒会・サンクトゥムタワーへようこそ。本日はどのようなご用件でいらっしゃいますか?」

 

「私、ゴスペル総合建設株式会社の黒部…と言うものです。15時から、七神連邦生徒会長代行と岩櫃(イワビツ)調停室長の御二方とのアポイントメントを取っている筈なのですが…」

 

 名刺を係員へ渡し、用件の内容を伝えた。

 係員が名刺と手元のモニターを確認しながら、キーボードを操作し、生徒会全体から室長以上の役員生徒にソートを掛け、該当人物の予定表を確認しているようだった。

 

 ……ふむ。こうして()()みると、七神リン代行のスケジュールが如何に過密でキツイものとなっているかが良く分かる。これでは睡眠時間もマトモに確保できていないのではなかろうか。

 

「――ああ!ゴスペル総建の黒部様ですね! お待ちしておりました。予定の照合が出来ましたので、会長代行、調停室長へ連絡のために少々お時間を頂きます」

 

 そんな黒部の思案を他所に、係員が確認できた旨を満面の笑みと共に伝えてくる。

 

「ええ、構いませんよ」

 

 彼の返答へ、失礼します…と断って塔内の固定電話に手を伸ばす係員。

 ここまでは極めて順調。あとは重役の子供達と会って話をし、彼女達自身の意思で此方の案を呑んでもらうだけだ。

 

「――黒部様、お待たせ致しました。只今両名共にこちらへ向かっておりますので、恐れ入りますがまた少々お時間を……」

 

「いえ、お気になさらず」

 

「それでは受付前の待合席の方でお待ちください」

 

 ありがとうございます、と微笑みを返して黒部は最寄りの席に座ることにした。

 

 着席してから程なくして、受付台横のエレベーターの一つが、ポーンと音を鳴らして扉を開けた。

 そこから出てきたのは、重装備のヴァルキューレ警備局員数名の護衛に囲まれた連邦生徒会の重役生徒…リンとアユムだった。

 

 黒部はスッと立ち上がり、あちら側へ向き直って一礼する。

 彼と同じタイミングで二人も気づいたようで、黒部の一礼に対して返礼をし、足早に向かってきた。

 

「ゴスペル建設の黒部さんですね。連邦生徒会長代行を務めております、七神リンと申します。本日は宜しくお願いします」

「れ、連邦生徒会調停室室長を務めてます…岩櫃アユムと申します。よ…よろしくお願い致します」

 

「ご丁寧に有難うございます。改めて…ゴスペル総合建設の黒部です。本日はお忙しい中、このような場を設けてくださり感謝の念に堪えません」

 

「お恥ずかしながら…現在、連邦生徒会の行政能力は完全に回復しきっていません。素直に言いますと、外部の方からのご助力も喉から手が出るほど欲しい状況なのです。あのような()()を貰えば、尚更です」

 

「子どもが困っていれば、それに手を差し伸ばすのもまた大人の役目と言うもの。…この学園都市の長たる連邦生徒会が倒れてしまう事態になるのは、我が社としても望ましくありません。我が社の力が、ほんの少しでもキヴォトスの力になれるのであれば…と。『同心協力』、私の好きな言葉です」

 

「早速ですが…協議のために予め上階の会議室を確保しています。“ゴメス遺骸の早期撤去”についてのお話を進めましょう。さあ、どうぞこちらへ」

 

 リンとアユムの後ろを随行する黒部。護衛のヴァルキューレ生が陣形を組み直し、三人の前後左右を固め、同様に追従する。

 

(まず目の前のことからコツコツと…『継続は力なり』、『塵も積もれば山となる』。この精神が大事だ)

 

 いよいよ自分の計画が本格的に始動する。

 改めて黒部は身を引き締めて事にあたることを心中で決心した。

 

 

 

(――私は、私の“やり方”でこの箱庭をより良いモノに変えていく)

 

 

 





 あと
 がき

 皆様、わっぴ〜!(気さくな挨拶)
 一番の推しラーは鶏骨ラーメンの投稿者(逃げるレッド)です。
 トマト漬け鶏チャーシューはいいぞ…こってり系ラーメンと併せて食べるとトびます。

 本当に今更ですが、どちらの原作にもない見知らぬ単語や設定が出たら大体『独自設定』タグの産物となりますので、よろしくお願いします。
 
 シンメフィラスと飯テロの親和性を最初に見つけた方に1級ジオン十字勲章を送りたい。これで二次創作界隈はあと百年戦える…
 本作の柚鳥ナツ姉貴と山本メフィラスさん、なんだか『おいしい給食』シリーズの甘利田先生因子が混ざってる気がするんですよね。
 
 
※毎度お馴染みピックアップ解説コーナー
 (独自設定独自解釈共にもりもり)

◯アビドス高等学校
 色々と(財政とか)干からびそうなくらい虫の息となっている元Tier0の学園自治区。昔はブイブイ言わせていた。
 
 細かな強火独自設定や解釈などは対策委員会編で触れます。

◯柴関ラーメン
 漢気溢れる人情家の柴犬獣人族男性…柴大将が営むアビドスの人気大衆ラーメン店。
 現役JKの、紅一点な可愛い猫耳アルバイトがいる。マーオ!
 
 本作世界線では某動画本社よろしく爆破されてしまうのだろうか?

外星人第0号(悪質外星人) メフィラス
 空想特撮映画『シン・ウルトラマン』にて登場した、地球へ来訪した初の異星人を自称するヒューマノイド型地球外超高度知的生命体。別称は原典シリーズを参考。
 メフィラス超科学と種族固有能力を組み合わせることで、凡ゆるハイテク電子媒体並びに有機存在へ干渉・制御することが可能。

 M78ワールド系世界線に存在する類似生命体にしてシリーズ屈指の強豪異星人である“悪質()()()メフィラス星人”ファミリーとの関係は一切不明。
 
 同時空の地球人類が築いた文明を高く評価しており、それらの()()を彼なりに正しく理解していた。
 “恒久的な保護”を名目として穏当で平和的に己の手中に収めるべく行動していたが、「宇宙の裁定者」とも言われる光の星からの使者…外星人第1号こと“ウルトラマン(リピアー)”による実力での阻止活動と他の外的事象(イレギュラー)が重なり、最終的には地球確保を諦め太陽系より撤収した――ハズだった。

 本作のシン版メフィラスは、原作終了後…ウルトラマンと地球人類による対“天体制圧用最終兵器(ゼットン)”戦を終えたあたりの時系列からキヴォトスに人間体の状態で迷い込んだ。“黒服”と出会い、流れで秘密探究結社“ゲマトリア”に加入。彼の部下としてアビドスの一件に関わっている。
 メフィラスの“崇高”到達目標は「学園都市(箱庭)の平和的統治と恒久的繁栄の実現」。
 休日は、テレポートを用い様々な学園自治区を巡っての実地調査(観光)をしている。それ故、各自治区に知り合いは必ず数人いる。
 
 因みにキヴォトスでのフルネームは“黒部(クロベ)メフィラス”である。
 実は所持しているSNSアカウントで美食研の公式垢をフォローしている。

◯キヴォトス共通言語群
 キヴォトスで使われている「世界標準語」。
 黒部メフィラスの調査によれば、第一から第四まで、全ての言語が21世紀時点の地球で使われている地域言語群と瓜二つとのこと。
 なお、異なる共通言語間での会話は不思議なことに齟齬なく自然と成立する。キヴォトスでは()()()()程度の違いになっているらしい。
 
 日本語、英語、中国語、韓国語のチョイスは、()()()()()()です。

〇D.U.タカマガハラ区
 本作世界のキヴォトスにおける、連邦生徒会本部(サンクトゥムタワー)が所在しているD.U.の中枢地区。単に「中央区」と呼ばれることも。
 又、全D.U.地区を統べる「連邦都心部」とも定められている最も栄えた場所。
 ヴァルキューレ警察学校の本校舎(本部)、閉鎖されたSRT特殊学園の校舎もここに構えられている。

 本作のD.U.の区域名は原作と同様(?)に【〇〇(カタカナ)区】で統一してます。

◯ゴスペル総合建設株式会社
 黒部メフィラスがゲマトリアでの活動を円滑にすべく用意した土木建築企業。
 愛称は「ゴスペル総建」、「ゴスペル建設」。
 キャッチフレーズは【市民の皆様に寄り添うまちづくり。『アフターケアも万全です。』】。

 社員はゼロ。無人重機やドローンを用いた高速作業を得意とする…とされている。
 ………株式相場への介入等を駆使して短期間で上場企業へと上り詰め、市民の認知度も上昇傾向にある。



 お気に入り登録、しおり、感想、評価、誤字修正、いつもありがとうございます。
 次はようやくミライ先生サイドのお話で物語が進みます。アビドス編、未だ遠く…っ!!

 

 次回、【フトモモのユウカ/ノアの微笑】
 お楽しみに。

 
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