ミリしらアーカイブ   作:こまごめピペット

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California Gurls

 燦燦と輝く太陽。

 その光線は悉くを焼き、その熱気は悉くを焦がす。

 

 

 何が言いたいのかと言うとだ……目が痛い。眩しすぎる。

 久々に外に出れば、出迎えてくれるはずの太陽は俺に牙をむいて来た。

 

「やはり外は早かったか……」

 

 光を避ける吸血鬼の様にシャーレのオフィスに逃げようとした時、ふとエンジェル24が目に入る。

 

「……先生に出掛けると言ったからな……少し覗いておくか……」

 

 別にエンジェル24に用があるわけではない。

 ただ、先生に外出すると言った手前直ぐに戻っては迷惑だろうな……先生も1人の時間が欲しいに違いない。

 

 私は理解があるから……! 

 それに、ほぼニートだからな……少しでも先生に役立たねば……。

 

 エンジェル24に足を踏み入れると完全に油断していた店員がこちらを見てびっくりしていた。

 

「わ、わぁ、いらっしゃいませ……! 確か先生と一緒に来てた……」

「……ホムラと申します」

 

 すぐ様猫を被り対応する。

 金髪のロングストレートで大きくおでこをだしている可愛らしい店員。

 名札を見るとソラというらしい。

 

「今日はお1人ですか……?」

「えぇ、はい。たまには外へ出るのも良いと思いまして……」

「そ、そうなんですね!」

 

 ソラは不器用に笑う。

 

 今更だがこの話し方、自分のルックスとのギャップが凄そうだ……次会う人にはちょっとラフに行こうかな……。

 

 しかし……うん……ソラちゃんはとても初々しくて可愛い……おでこ丸出しだし……っと、買うものを探そう……コーヒー……いや紅茶か……。

 

 銃器や火器類の商品棚を一旦スルーし、コールド類の商品棚まで足を運び、適当な紅茶を手に、この店で陳列されている商品を物色する。

 

「……」

 

 お、サングラス……丸眼鏡のサングラスか……まぁこれで目が焼ける問題は解決出来るからこれでいいか。

 

「ん……」

 

 銃ラックが目に着く。

 

 銃……まさに男のロマン。でかくてもいい。小さくてもいい。その快音と技術力の詰まった機構。ロマンの塊と言っていいだろう。

 

 かっこいいなぁ……。でも怖いし……。

 

 じっと安めの火器と睨めっこしつつ冷静に俯瞰してみる。

 ある面から見れば自分を護衛する物、ある面から見れば軽く一発で人の命を奪う物。そんな品物をここで雑に買うべきか。

 

 

 自分の中で他人と自分の護衛手段を天秤にかけてみる……。

 

 

 傾いたのは人の命。

 

 

 たかだか社会に呑まれ腐って死んだ俺よりか、まだ初心な子達の方が生きる権利がある。理由がある。

 そう思い、俺はラックから離れた。

 紅茶とサングラスをレジに通し、先生に貰ったお小遣いで支払いを済ませソラちゃんに手を振りながらエンジェル24を出た。

 

「ふふ……これで太陽光も敵無し……」

 

 サングラスをして意気揚々と二度目の外へ。空は雲一つない晴天。大きな大きなヘイローが綺麗に見え、その上にある日光が輝いている。

 

「とりあえず駅に向かおう……えっと確か……」

 

 スマホを開きMAPで検索。アビドス行きの駅は。

 

「アビドス……は、こっちか……」

 

 スマホを見ながらその方向へのんびりと歩いて行く。

 モモトークでみんなに今から向かうとだけ送っておいた。

 

 


 

 

「はぁ……遠いな……」

 

 電車に揺られ、乗り換えて、気づけば1時間、通勤ラッシュでスーツで二足歩行する犬猫やロボット、ヘイローを持った子達に揉みくちゃにされ、着いたのはアビドス都内から少し離れた場所。

 

 ……いや、しかし驚いた……動物が二足歩行していた……。

 ロボットもスーツを着ていた。あれが大人なのか……? 

 まぁ仕事しに行くのだから社会人で間違いはないだろう。

 ……ほんとに不思議な世界だ。人の形を保っているのが生徒と先生位しか居ない。

 

 どう言った経緯でそうなったのか……いや、動物が人然としていたほうが不思議だ。どういう進化を遂げた……気になる……。

 

 メモに書き残しておこう。

 

 

 

 さて、ここから徒歩。

 駅に置いてあったゴミ箱に飲みきった紅茶のペットボトルを捨て、スマホを持ち再びマップで確認する。

 

 方向は……あっちだな。

 そう思いながら歩いていると女の子の声が聞こえた。

 

「あれ〜? そこのサングラスちゃん。もしかしてアビドスの転入生?」

 

 俺の事だろうか? 周りを見てもサングラスをかけた人は俺しかいないので、声がかかった方へ振り向く。

 

 そこにはシロコちゃんの銀の髪より真っ白な髪をした 女の子が立っていた。

 サイドテールに髪色に映える黒と赤のオシャレな制服……制服? 

 ……女の子みんな可愛いけど緊張するな……

 

「やっぱり〜、その服アビドスの子だよねぇ?」

「え? あ、いえ、この服は頂いて……」

「へぇ~そうなんだ……今からとこか行くの?」

「あ、はい。今からアビドスの方へ」

「じゃぁ、ちょっとだけ道案内しよっか? さっきマップ開いてたでしょ〜」

「そんな、申し訳ないですよ」

「クフフ……もし電波の届かない砂嵐に巻き込まれたらどうやって行くのかなぁ〜?」

 

 彼女はイタズラっぽく笑った。

 

 確かにそうだ……砂漠には砂嵐がある……電波もなしにどうやって行けばいいか分からない。

 知らない人に着いていくなとは言われるが、彼女は信頼できるに違いない。

 というかそう思っておこう。

 

「じゃぁ、お言葉に甘えて……」

 

 そう言うと女の子はにっこり笑った。

 

「うんうん、だよねぇ〜」

「あ、いた……もう急にどっか行かないでよ……」

 

 

 どこからか走って来て合流してきた白と黒の髪をした女の子。バチバチのロック系。これまた綺麗な子だ……かっこいい系、凛々しい感じの雰囲気を醸し出している。

 

 ……? 髪留めかと思ったがあの黒いのは角か? 角なのか……? 

 鬼……? 悪魔? ひとでなし……は流石に違うな。

 

「あはは! メガネっ娘ちゃんの知り合いが迷子になってたから助けてただけだよ〜」

「ふーん……?」

 

 品定めをするように頭の端からつま先までをじっくりと眺められる。

 

「アビドスの……誰?」

「えっと……薪ホムラと申します」

「そう……」

「クフフ〜私、浅黄ムツキ! ほらカヨコっちも」

「えぇ……? ……鬼方カヨコ」

 

 ……鬼で良かったのかな……? 

 いや苗字だし断定するのは違うか……。

 白白ガールズの名前を忘れない様にメモへ書き留めた。

 

「自己紹介も済んだし、お散歩しながらアビドス行こっか!」

 

 おー、と気の抜けた私とカヨコちゃんの返事で街を歩き始めた。

銃何使うか決めてねぇや……

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