ミリしらアーカイブ   作:こまごめピペット

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息継ぎNG・円周率暗唱部

私がミレニアムに居た合間にホシノが生徒を拾ったとモモトークに送られてきた。

 

"拾ったって……"

「あら、先生。なにかありましたか?」

"うん、アビドス自治区の砂漠の端で生徒が一人で遭難していたらしくて……"

 

ヒマリに話していると写真も添付されていた。

 

深い紫色の長い髪にチラリと見える赤いメッシュ。そして少し気の強そうな目付きの顔が整った女性が映っていた。何処か既視感のある顔だなとマジマジ見ていると、それを見てヒマリが話し掛けてきた。

 

「先生?この方が先程の?」

"うん。一応アビドスの子たち全員で保護するみたい"

「砂漠の端ですか……」

 

少し考え込む様に顎に手を置いて暫く。

 

「アビドス砂漠はウトナピシュティムの本船やシェマタが発掘された場所です。もしかしたら彼女にも何かあるかも知れません……アリスさんの様な……」

"まぁ、挨拶がてらアビドスに行ってみるよ"

 

「……私もついていってもよろしいですか?機材を持って行って向こうで彼女の身体検査をしてみましょう」

 

そんなに警戒しなくても……と思うが、急に現れた謎の女性がどんな人物なのかは気になるか。

 

「それに彼女の情報も少しでも多く欲しいですから」

"分かった。じゃあ明日、アビドス高校で待ち合わせしよっか"

「はい。では明日」

"うん、また明日"

 

私はヒマリと別れた後、タブレットをつついて話し掛けた。

 

"アロナ、プラナ。写真を元に所属校を探してくれる?私は見た覚えなくて……"

『はい!分かりました先生!』

『写真を元に探ってみます』

"ごめんね、頼むよ"

 

エスプレッソロボからエスプレッソを貰って、明日の予定をもう一度組み直し始めた。

 

 

◇◇◇

 

学校にお泊まりとなったので必要なモノを買い出しに出かけた私達。

 

前と同じ様に揉みくちゃにされ下着やら服やらをお人形さんみたいにフィッティング、着せ替えさせられてヘトヘトになった。

 

一旦1人にさせてくれと頼み込み、どうにか裏路地に駆け込んだ。

 

「ふぅ……ライターは……」

 

フリントがヤスリに削られ、星が散るとガスに引火し炎が現れた。

 

煙草の先から火が移って燃える煙を肺に入れると、まろやかななんとも言えないフレーバーが口の中に拡がった。

 

「……お、ネコ……」

 

こちらを警戒する様に見つめる茶トラの猫が、ニャァと鳴いた。

 

「ふっ……可愛いな」

 

徐に屈んで目を逸らしつつ、そっと近づいていく。

手で触れる距離……優しく頭を撫でると、ゴロゴロと喉を鳴らす。

 

「人馴れはしてるみたいだな……」

 

耳は切ってあるな……去勢済みって事は野良ってより町猫って奴だろうか。

 

「あぁ……オキシトシンが分泌されるなぁ……」

 

もう1度頭を撫でてやるとニャァ〜ンと満足そうに鳴き立ち上がると歩いていった。

 

「さてとっ……」

 

立ち上がり振り返ると黒いスーツに革靴、手袋。そして黒いモヤを発する顔の男?が立っていた。

 

「クックック……路上喫煙とは感心しませんね。然し繋ぎ止める為には仕方の無いことです。」

 

今までのどんな人よりも異質な存在感。

きちんと人型をしているのに、そのスーツから見える肌や頭は異形そのもの。

 

「……誰」

 

咥えていタバコを地面に捨て踏み消し、何時でも逃げれる様に少し重心を後ろに。

 

「まぁそう警戒為さらずとも……私の事は黒服とでもお呼び下さい。薪ホムラさん」

 

私の名前を知っているらしい。

ん?黒服って……

 

「あぁ、銀貨の人……」

 

見た目かっこいいな……。

スーツが似合う人は何したっていいからな……。

 

「おや、説明する手間が省けましたね……どうぞコチラを」

 

前に先生に貰ったあの銀貨袋。

おずおずと受け取り中を確認すると確かに中に入っていた。

 

改めて銀貨1枚1枚をよく見ると表面の特徴的な模様……紋様?が綺麗に掘られていた。

本当に全部銀貨ならかなりの価値は有りそうだが……。

 

「なんで……?」

 

前は先生からの手渡しで警戒なんてしなかったが、対面で異形の本人に貴重な物を渡されるとなると訝しんでしまうのは人の性なのではないだろうか?

 

「クックック……変な事を言いますね。それは元々あなたのモノですよ。」

 

 

……私のモノ……?

 

じっと銀貨を見つめるが……普通にピンと来ない。

どういう事だろうか。

 

「それって……あれ?」

 

顔を上げればあの目立つ黒服は忽然と消えていた。

 

「……マジック?」

 

不思議な人だったな……あのモヤモヤと言いあの黒さといい、なんかシェルターにあるあのプリンターを彷彿とさせるちゃんと人型の人だった……。

 

 

しかし、スーツが似合うのは羨ましいな。

そのうち着てみようかな……。

 

 

ボーッと裏路地に突っ立っていると入口の方からセリカさんが走ってきた。

 

「ちょっと!ホムラ先輩!こんな所で突っ立って無いで早く戻りますよ!みんな探してるんですから!」

 

腰に手を当てて怒るセリカさん……そんな怒らなくても……。

 

「はい、今行きますから……」

 

あぁ、引っ張んないで……。

 

 

 

 




〜銭湯にて〜

「いてっ!」
「どうしたの〜?」
「頭洗ってたら指を切ってしまった……」
「ん……なんだろうこれ……ガラス?角?」
「怪我しないようにゆっくり洗います……」

銃何使うか決めてねぇや……

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