やっぱり一日空きました_(_^_)_
今更機能に気が付きましたが、誤字報告ありがとうございますm(_ _)m
第2章1話 被害状況
拠点に帰還した私を皆が出迎えてくれた。
それは嬉しいのだが、疲労がすごい。
人間はそもそも空を飛ぶようにはできていないので飛行(フライ)で自由に飛べるようになるだけでも一苦労だ。
その上、上級敏捷力増大(グレーター・デクスタリティ)と超加速(アクセラレーター)を併用して回避するなんて真似をしているプレイヤーは中々にいないと思う。
当たらなければどうと言う事はない、と言う名言を信じて練習したのだが当初は振り回されて中々うまくできなかった。
普通に時間系や転移系のスキルや魔法の方がよほど使いやすかったから、普通は下級敏捷力増大(レッサー・デクスタリティ)や加速(ヘイスト)で十分だと思う…NPCなら振り回されないから意味があるのかもしれないが…魔法の習得数の縛りから考えて、その為に覚える人も少なかっただろう。
私はその二つを封じた状態で戦うのが基本になっているから習熟しただけで一般的ではないのは重々承知している。
時間の方は周辺で使用できなくなるアイテムを装備して対応しているので私の周囲では常時使用できない。
このようにユグドラシル時代には高速飛翔に慣れていたのだが、ゲームと違い命がけの実戦でとなると精神的にかなり疲弊していた。
転移した興奮からか睡眠時間が浅くて短かったのもあるのかもしれない。
「ただいま、出迎えありがとう。
私は自室で休ませてほしい。」
そう言って自室に戻ると、食事もお風呂もなしでそのまま眠ってしまった。
目が覚めるとまだ暗い時間だった。
夕飯を食べずに寝たためだろう、おなかが空いていた。
朝食時間まで我慢するかと思ったら、サイドテーブルには水筒とおにぎりが置かれており、ありがたく頂いた。
露天風呂に入りたい気分だったので、個室の風呂ではなく、冬エリアにある風呂の脱衣所に転移した。
流石にこんな時間に誰かが入っているという事は無かった。
体をお湯で流し風呂につかると、誰かが入ってきた。
「お背中をお流しします。」
アンネだった。
「ちょっとまったーーー!ここは男風呂だぞ。」
「入浴禁止の立札を置いてまいりましたので。」
「いやいや、そういう問題ではないだろう。」
「他の者が宜しかったのでしょうか?」
悲しそうな顔でアンネは言った…ってそうじゃないよ。
「アンネが嫌と言う訳ではなくてだな、そもそも女性が男風呂に入るべきではないのでは?間違いがあってもいけないし。」
「どのような間違いですか?
ここにはシルト様しかおりませんが?
それに、装備品もお外しですし、確かにシルト様の身に何かありましたら問題ですのでそのような間違いでしょうか?
でしたら、私が一緒の方が宜しいかと。」
「私にも性欲と言うものがあってだな、押し倒さないとは言い切れない訳で。」
「それの何が問題でしょうか?
あえて言うなら、他の女性陣から抜け駆けした、と言われるのは問題でしょうが、シルト様がお求めになられたと言えば済むようなお話ですし?」
「天使っていうのは清らかな状態でないとまずくはないの?」
「創造主であり神であるシルト様にこの身を捧げるのは神聖な行為ですので問題ないかと?」
これは話が永遠に平行線だな。
ナザリックでも、モモンガさんが求めたら全員OKのようだったし…せいぜいあまりにも恐れ多いので一回は断る、と言ったくらいで。
「この話は後日にしよう。
体が冷えているだろう、隣の女子風呂で温まってきてくれ。
女子風呂からでもアンネのスキルの効果範囲にはいるのだろう?
私一人で入るのが問題なら男性陣でお願いしたい。」
「承知いたしました。」
何というか無茶苦茶に残念そうである。
この後、脱衣所に体を拭くために執事が控えていて、何だか落ち付かないお風呂になってしまった。
庶民が他人に体を洗われたり体を拭かりする生活には違和感しかないのだよ。
アンネがお風呂から出てくるのを待って、
「ごめんなさい、お待たせしました。」「いや、私も今出たところだよ。」みたいな恋人ごっこができると思ったら、既にお風呂の出口で待機していたのには驚いた。
「ちゃんと入ったのか?」
「お待たせする訳にはまいりませんので」
と返事が返ってきた。
髪が湿っていたので体を洗ったとは思うけれども、多分シャワーだけで済ませたよね?
この辺りも改善しなくてはいけないな。
アンネを連れて玉座の間に入ると、睡眠不要、食事不要、24時間365日警戒を行っている安心のホームセキュリティ、守護者統括、混沌の精霊王のアランが居た。
精霊種の特徴として物理攻撃完全無効の代わりに物理攻撃力も0である。
最も、第六層に来る敵が魔法武器を持っていない筈もなく無意味だが。
アランだが、索敵、探知、それらの妨害に全振りなので攻撃用のスキルや魔法は全く持っていない。
あえて言うならスクロールを使って対探知系魔法の攻性防壁で攻撃できるが…戦闘では完全に攻撃手段が無い。
おかげで、情報戦ではワールド無しでアランを上回るのはちょっと想像ができない。
地図の作製は現在なお進行形で、夜の為か遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)には闇の精霊が付いていた。
アランは配下の精霊の見聞きしたものは全て認識できると言う恐るべき設定の上、エルグリラの異変を認識できると言うこれまた壊れた設定がある。
エルグリラで起こる事の殆どを知っていると言うのはこの為だ。
通常、その階層に配備されている傭兵モンスターやPOPモンスターはその階層や領域守護者の管轄になるのだけれども、精霊種はどの階層だろうともアレンの管轄の上であの設定なのでエルグリラは彼によって秘密警察が運営されていると言って良い。
色々な意味でブラックだよな。
これもどうにかした方が良いのだろうか?
おかげでキュアイーリムの魂の強奪もここで精霊を通して魔法を使って即座に認識できたのだよね。
「アラン、あれからどうなった?」
「あの竜の死体は回収しました。
北方から遠視による監視が入りましたが竜の死体の回収作業は恐らくは隠蔽出来ましたのでわかってはいない筈ですが、流石に戦闘の跡を隠蔽するのは無理があるかと思いましたのでそこまでは隠蔽しておりません。
これは皐月からの報告です
周辺の知的生命体の国の名前がいくつか判明いたしました。
北西から北にかけてあるのがスレイン法国、南東にエナ多種同盟国、山を越えて南にあるのがスルターン小国となっています。同じく山を越えて南西にも国があるようですが国名は現在不明です。
以上が山の周辺にあった国ですが、すべての国であの竜の最初の攻撃による被害が出ています。
また、あの竜とシルト様の戦闘が確認できたそうです。」
「本当に?」
「大災厄(グランドカタストロフ)は少なくとも半径500KMで確認できた筈ですので。
更に地震も発生いたしました。
あの黒いブレスも放たれた方向限定ですが、それ以上の距離でも確認できていた筈です」
「戦場跡はどのような状態だ?」
「
また、ブレスが放たれたのは北東と北西ですが、山の高さが半分程度になっています。」
「あのブレス、首を振っていたから北側の殆どにならないか?
うちの第一階層は無事だったのか?
言う事はあの辺りの山の南西以外は消滅したと言う事か?
「ブレスに関しては、第一発目の端は第一階層の上空付近を通過しましたが、エルグリラ自体に損害は殆どありませんでした。
南西の山も反動で山体崩壊を起こしましたが崩壊方向は戦場方向ですので周辺諸国への損害は軽微でしょう。」
じゃないと自分自身も攻撃範囲に入ってしまう為だ。
モモンガさんは|The goal of all life is death《あらゆる生あるものの目指すところは死である》と
標高の高い山での戦闘で空中を中心に発動したから正確では無いけど、中心点の地下1000M近くまで効果範囲だったと言えばどんな状態だったかが分かってもらえると思う。
「殆どと言う事は損害が有ったのか?」
「地震による室内の家具が倒れたりと言ったようなものです。
建物の損害は金貨により復旧済みです。
第二陣で出した傭兵モンスターの天使が5体。
残りは魔法やスキルによる召喚天使ですので損害にはカウントしていません。
後は、偵察監視用に出していた私の配下の精霊が数体消滅しました。
損害と言ってよいのか分かりませんが、住民の避難の際に
指輪を渡しても転移できるようになるだけで、転移の魔法やアイテムが無ければ転移できないからな、スクロールは仕方がない。
また用意すればよいだけだ。
この辺りは錬成賢者の釜があって良かったよ。
「天使の内訳は?」
私はコンソールからPOPモンスターの一覧を確認しながら聞いた。
「80~85レベルの智天使です。
地震の建物の復旧費と合計で損害は金貨4億4000万枚相当です。
天使召喚をサポートするために至高天の
こちらが、3体で15億枚です。」
「合計20億枚近く使った訳だ。
あれを同じようなのが居る可能性を考えれば無駄ではないか。
確かにPOPモンスターの最大数が5体減少しているな
戻しておく。」
金貨を消費してPOPモンスターの最大数を戻した。
POPモンスターに当たるとこうなるのだな。
金貨で戻せるから被害は最小限だけど。
至高天の織天使は無駄にはなるまい。
実際、大陸中央には吸血鬼の竜王がいたはずだ。
ナザリックが転移していたら、モモンガさんに対する牽制にもなるし。
金貨のストックの1%にも満たないし、金貨を手に入れる算段はあるから良いけど。
「アンネ、転移前の
NPCとは見えていたものが違うかもしれないと思い、常に私と同行していたアンネに確認した。
「あのように何もかもではありませんでしたし、あれほど広大な範囲ではありませんでした。
転移したことでシルト様のお力が更に強大になられたと言う事ですね。
流石はシルト様です」
フレンドリーファイヤーもなかったし、地形が変わるなどと言う事も無かったわけで、流石にNPCから見ても違うらしいな。
「私だけとは限らないだろう?
皆のスキルや魔法を検証しなおす必要もあるな。」
確か、恐怖のオーラⅤの効果半径は十数メートルしかなかったから、効果半径が広がってないと、ソウルイーター三体で都市の95%の住民を殺すなんてできないと思うのだよね。
後、スレイン法国が一番近い国になるのか、人類至上主義だったよな。
いきなり戦争って事にはならないようにしないと。
他の国は原作には無かったからどんな国か分からないし。
問題は山積みだな。
「全階層守護者がシルト様にお目通りを願っておりますが?」
「こんな時間に起きているのか?」
「アレクとステラ、スキュエルに睡眠は必要ありません。
フェンデルと皐月は起こすように言われておりますので」
「緊急性のある報告が無いなら起きてからでよいよ。
体調は整えて欲しいし。
と言うか、スキュエルも報告があるのか?」
スキュエルはナザリックのヴィクティムと同じく足止め天使なので、現状、報告事項があるとは思えない。
「スキュエルの配下になるガンダルフィー様の報告になります。」
企業でも、課長が部長を飛び越えて役員に報告とか提案をするのはないから組織運営上は当然か。
「ではアレクとステラ、スキュエルと共にガンダルフィーも呼んでくれ。」
「かしこまりました。」
コンソールで金貨消費数の確認をした。
ユグドラシル時代ならLV100の傭兵モンスターを三体も召喚しようものなら維持コストがかなり変わったからだ。
拠点の防衛力がアリアドネに抵触する基準として
尚、この防衛力にギルドメンバーの戦闘力(傭兵NPCも含む)は無視される。
と言うか計算できないのだろう。
INしていなかったり、冒険に出ていて拠点に居なかったりするので。
モモンガさんもナザリックが30名くらいなら撃破できるとしていたが、正解ルートで確実に撃破できるラインとして、30名5パーティなのは、それなりのギルド拠点なら変わらなかったと言って良い。
NPCポイントが少ない拠点(拠点用のデーター容量も少ない)で強力な拠点防衛NPCや凝ったギミックが用意できないと言ったケースも考えられるが…課金をしなくても、金貨を集めれば傭兵モンスターで対処可能なのだよね。
例外は、ギルドメンバーの趣味に走りすぎた場合があるが…ギルドメンバーは最大100名なのでギルドメンバーで迎撃すればよいと言う考えなのだろう。
メンバーがIN出来なかったらどうするのだと思った事は有る。
他のギルドの話なのだけど、私の予想では、六大神のギルドも防衛力の低い趣味拠点なのだよね。
闇の神の名前からして私の予想はほぼ確実だと思う。
それはさておき、ユグドラシル時代なら確実に変化したはずの維持費もほとんど変わらないのだから、この辺りの設定も変化しているのだろう。
モモンガさんも転移後に色々なモンスターを金貨召喚している様子だったから、傭兵モンスターの戦力増大は維持費から殆ど関係なくなっているのだろう。
関係なくなった理由として拠点NPCや拠点モンスターが拠点の外で活動できるようになった為ではないかと推測できる。
つまり拠点の防衛力としてカウントされなくなった為ではないかと。
恐らく食事を必要とするモンスターなら食費は別だろうが、これも食料調達できれば関係ないだろうが。
従って、アリアドネとは別の計算で金貨消費量が決定しているのは間違いない。
モモンガさんもテストを色々していたけれども、確かにこれも確認が必要だろう。
転移して、不確定要素や未確認要素が多すぎる。
私の設定では、シルトの防御力とHPはキュアイーリムの始原の魔法を使って強化をした物理攻撃一撃で瀕死又は蘇生アイテムの発動になります。