もう一つのギルド   作:mshr

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第2章2話 報告2

問題が山積みだなと考えていたらアレクとステラ、スキュエル、ガンダルフィー…呼んでいない筈のフェンデルと皐月がやってきた。

 

「こんな時間に呼び出して悪かったな。

寝ていたなら起きてからでもよいのに」

 

「我々(しもべ)にもったいないお言葉。

シルト様のお心遣いに感謝いたします。

シルト様のお呼び出しには何時いかなる時であっても駆けつけるのが我らの務めであればお気になさりませんよう。」

 

NPCって基本ブラック体質なのだよな。

 

確か休暇を作ったらクレームが発生したのだっけ?

 

落ち着いたら何とかしよう。

 

「では、誰から報告する。」

 

「では私から」

 

ステラ・ケルト・エルティアか、ステータス的には強くはないのだが、ユグドラシル時代に彼女を突破したものはいないから階層守護者の中では唯一の戦闘経験者になる。

 

あのギミックは、多分、転移して使えないのだろうな…

 

彼女はいかにもサッキュバスな容姿なのに一途設定だったっけ?ズワースのやつが言うにはギャップ萌えらしい。

 

同じようなのは何処にもいるものだと思ったものだ。

 

執事長と名前が同じなのは偶然ではない。

 

やつが引退するときに世界樹の雫で自分のコピーを作って執事長にしてくれ、と言われたからだ。

 

ビバ、メイドハーレム、らしい。

 

設定文に『内心メイドハーレムを望んでいるが相手にされていない。』と書いておいた。

 

メイドに手を出している執事長などやめて欲しいのでこうした。

 

世界樹の雫を使って作りだしたNPC三体の内、ズワースだけ同じ名前のままでしかも唯一ワールド職も持っていないのだからそれで諦めて欲しい。

 

「昨日のシルト様のご活躍により市民一同が改めてシルト様への忠節を誓いました。

現在、地震による家財の破損が起きたものへの補償を行う予定となっております。

食糧問題がありますので都市周辺の開墾を行いたいのですがその御許可頂きたいのと開墾方法についての提案がございます。」

 

「いくつか聞きたいのだが、昨日の戦闘経緯を市民は知っているのか?」

 

「全市民がリアルタイムで見ておりましたので知らぬものは、赤子だけかと。」

 

「どうやって見ていたのだ?」

 

「ステラが使っていた遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)の画像を投影いたしました。」

 

そんなことができたのか?

 

「そう言えば、かなり早く避難誘導ができていたけど、どうやった?」

 

「伝達の魔法です。エルグリラ市民を含む千年王国(ミレニアム)の殆どの者に命令や指示を伝えることが可能ですので。」

 

伝達の魔法、伝言(メッセージ)と違い一方的な代わりに多数に声を届ける魔法だ。

 

レギオン編成でリーダーが指示を出すのに使っているのを見たことがあるが約42000人の市民全員、いや、千年王国の殆どって他のNPCや傭兵モンスター、POPモンスターまで含めて5万人以上に対して使えるのかあれ。

 

「確か、あれはグループ登録しておかなくてはいけなかったはずだが?」

 

「私の場合、第一階層の基本全員とグループが形成されています。

生まればかりの赤子は無意味ですので、5歳以上の住民は登録する事になっております。

後は、階層守護者、領域守護者、部下の(シモベ)と言う形でネットワークを形成しておりますので、それを利用する形にいなっております。」

 

殆どの例外は子供か。

 

しかし、何時の間にこんなシステムを構築したのだ?

 

「伝達の魔法を使えるものは殆どいないはずだが?」

 

「一回、スクロール等でグループを形成すれば、それを利用するだけですので」

 

確かにスクロールで使う場合、一回形成すれば次回は形成しなくても良かったのは確かだけれども…リレーができたのか。

 

NPCは勝手に知っていてプレイヤーが知らなかったアイテムや魔法の使い方あるってことはないよね。

 

「リレーは中間の者が伝達の魔法を全員使わなくてはいけないのか?」

 

「いえ、私だけで大丈夫です。

ただ、都市住民全員ですので、かなりの魔力を消費しますが。」

 

伝達の魔法なんてレギオンクラスの部隊の戦闘でないと殆ど意味がなかったから、覚えている人は殆どいなかったから知られていなかったのかね?

 

ユグドラシルの情報板に何もかもの情報が出ていた訳ではないからね。

 

そもそも、知っていてもユグドラシル時代には使い道はほとんどなかったよね。

 

「やはり、お前たちの方がよく知っていることも多いな、今後とも頼むよ。」

 

「少しでもお役に立ちましたら。」

 

「開墾の話だが開墾して問題が?」

 

「急な転移で、エルグリラが誰かの土地に現れた可能性がありましたが、今回の件で誰の土地でもなくなったと判断いたしました。

あえて言うなら、あの竜の縄張りで打ち破ったシルト様の者になったと判断すべきかと。

ですので、シルト様に開墾のご許可を頂きたく。」

 

「開墾は良いとして、何を育てるのかは決まっているのか?

季節や気候も分からないのだが?」

 

「それについてはアランと皐月の調査待ちになりますが、先に畑を作るのは進めておきたいと思いまして。」

 

「その通りだね。

事後承認になるが周辺の諸勢力とは領土を話し合わなくてはいけないだろうけれどもエルドラド周辺ならば問題ないだろう、進めてくれ。

で、開墾方法の提案とは?」

 

「開墾は住民やゴーレム、オートマトンも行いますが、アンデットも使えないかと。

多少離れておりますが、ヒト型のゾンビや馬型のゾンビも確認されています。

周辺はアンデットだらけですが、完全に排除するのではなく、ある程度は支配して労働力として活用できないかと?

昨日未明にオックスが支配できなかったのはあの竜の支配下であった為と考えられますので再度試してはどうかと?」

 

「オックスに確認させよう。

支配できるなら、追加で死霊系魔法を使えるものにもやらせよう。

足りなければ追加で傭兵モンスターを召喚する。」

 

「ご提案を受け入れて頂きありがとうございます。」

 

「次は某から」

 

フェンデルは竜人(ドラゴニュート)だ。

 

単騎戦闘力では全拠点NPCで最強である…と言うか他にガチ戦闘ビルドの拠点NPCが居ない。

 

闘技場は大人数不可で彼と戦うようになっていたのだが…その設定も使えなくなっているのではないかな?

 

設定上の性格は生産階層の第二階層守護者なのでただ戦うだけではなく生産にも見識がいるので領地経営をする武将のように文武両道となっていた筈だ。

 

「生産物の内訳の変更のご許可を頂きたく思います。」

 

第一階層が町作りゲームとしたら、第二階層は生産シュミレーションゲームのように遊べたのだよね。

現状転移前の最終設定のままだよな。

 

どちらもコンソールから消えていたから、これからは守護者に指示を出して運営することになるのか?

 

ある程度は各自の判断で運営できるようにしないと。

 

「どのようにするとよい」

 

「昨日の竜からドロップしないこと、及び、家畜(POPモンスター)からも出ない事を考えると、データクリスタルの入手のめどが立たないと考えます。

ですので、マジックアイテムの生産を中止すべきかと。

一方、昨日の戦いでかなりの金貨を消費したのではありませんか?

ですので、鉱山から発掘した各種鉱物は全てエクスチェンジボックスに回し、金貨に代えてはどうかと?」

 

「工場エリアは停止すると言う事か?》

 

「最低限の機器のメンテナンスは行います。また、稼働しているマジックアイテムのメンテナンスは必要ですのでそちらは行います。」

 

「確かに妥当だね。

この世界にマジックアイテムはあるのか、あるとしてどの程度が流通しているのか、どのように作られているのかは確認しなくてはいけないけれども、それが判明した場合、その研究を始めて欲しい。

次に、錬成賢者の釜で作れるアイテムの処理自体は続行してほしい。

世界樹の雫の材料生産は止めないように。

いつ使うか分かったものではないからね。

現状、後5回分はあるから余程大丈夫とは思うけれども、知らずにブレスを放つ者と戦闘になった場合、一気に消費する可能性があるからこちらは重視してほしい。

それ以外の件はフェンデルの判断を追認するから報告だけでよいよ。

 

あっ、政宗には私から言おうか?言う事を聞かないと言う事はないか?」

 

世界樹の雫の材料は熱素石(カロリックストーン)と比較すると集めるのは難しくないのだけども…普通はこんな材料をこんな数集めないだろう?と言うものだった。

 

ギルド内鉱山の生産物はオリハルコン止まりなのでユグドラシルではたいしたことはなかったのだが、この世界では完全にチートだよね。

 

ラスターが地形操作魔法を使えばファウンダーなしでも日産500万枚以上の金貨になる鉱石を発掘できるはずなのだよね。

発掘を行う、自動人形(オートマトン)やゴーレム次第だけど。

 

そう言えば、開墾で使うと取り合いになるからアンデットを提案してきたのか。

 

「お気遣いありがとうございます。

政宗様にはわたしからつたえます。」

 

「次は私から」

 

皐月は人属である。

 

正直、拠点NPCに人属は珍しい。

 

人間種でもエルフとかドワーフあたりはかなり見たけど。

 

プレイヤーに人属が多いからその反動なのだろうか?せっかくファンタジーな世界で好き勝手つくれるからか、人気が無いのかもしれない。

 

何で知っているのかって?ギルド拠点をいくつも落としているからだよ。

 

末期になると稼働していないギルドがごろごろしていたから、最後の方は空き巣だよ。

 

おかげでギルド資産(武器やアイテムを含めて)はかなり増えたよ。

 

メンバーが完全にINしていないのを確認して、その拠点位置を確認できても、拠点NPCを始めとした防衛機構は残っていたから簡単ではなかったよ。

 

真面目な話、せっかく拠点を作ったのに誰も挑んでくれないから引退前に挑んでくれませんか?なんて募集も結構あった。

 

モモンガさんも1500人侵攻の後は誰も挑んでくれない。って、寂しがっていたけど、そういう人は結構いた訳だ。

 

普通、(傭兵NPCと一緒でも)ソロで攻略なんてできないから、戦闘でごり押しできるファウンダー万歳だね。

 

それはさておき、彼女のコンセプトは忍者のお頭だから真正面から戦うとさほど強くはないし、そのような戦闘AIにもしていなかった。

 

彼女の第三階層は暗殺、奇襲用のモンスターを揃えて諜報担当となっていた。

 

アランも精霊で同じことをしているように見えるけど、精霊は物理的には何もできないから適材適所だと思う。

 

アランに聞いたらアランが大雑把に辺りをつけて、そこを細かく調べるのは皐月が行う、と言う形で調査を進めているとの事だった。

 

「現在までに確認できている事の報告になります。

 

北方のスレイン法国が周辺では最大の国家のようです。

人類至上主義らしく他を蔑視しているようです。

同じ人類ですが人属のみでエルフやドワーフも排除しているようです。

 

南東の南東にエナ多種同盟国ですが名前の通り小国家の集合体のようです。

 

エルグリラの転移した山岳地帯と北東の湖の間に平地が少なく殆ど住民もいない事及びスレイン法国が他に戦場を抱えている為、現在は下火のようですが、スレイン法国への対抗上、同盟を結んでいるようです。

 

スルターン小国は直接的にスレイン法国の脅威にさらされていないこと、及び砂漠に位置していて同盟と少し離れている為に同盟には属していないようです。

規模的にはエナ多種同盟国の構成国の一つ程度しか有りません。

 

南西はパ・ピグ・サグの大王国ですが正式な国名かどうか?

住人は単に大王国と言っています。

パ・ピグ・サグは蠍人の事で周辺国は大王国の前に付けているだけで。

領土は広いようですが住人の大半が蠍人で食料や水をさほど必要としないらしく実際の国力は不明です。

 

スレイン法国とは明確に敵対関係ですが、国土が砂漠の為、人類種には生存が難しく利用価値が無い為、食料として人属を狩りに来る蠍人を撃退する程度の関係のようです。

逆に蠍人は湿気に弱いらしくスレイン法国の領土自体には興味が無いようで食料として狩りに出る程度です。

 

スルターン小国とも敵対と言うより、幾つかのオアシスのスルターン小国は大王国に半ば囲われていると言うのが正しいかと。

 

現在判明しているのは以上です。」

 

よく一日で調べたよな。

 

何となくだけれども、皐月が褒めて褒めてと尻尾を振っている犬の面影に見える。

 

「短い時間で良くこれだけ調べたな、すごいぞ」

 

「ありがとうございます。」

 

「で、それぞれの国にどう対処すればよい?」

 

「ええと、それは…」

 

何となくだけれども、皐月は、情報収集や暗殺以外ではお馬鹿さんなのではないかと思うのだよね。

 

「宜しいでしょうか?」

 

声をかけてきたのはアレク・ストリア・メリアル、トゥースバンパイアである。

 

中立が多い千年王国(ミレニアム)のNPCとしては珍しいカルマ値-500の防衛部隊長である。

 

多分、拠点NPCの中で個人戦では2番目に強い。

 

彼とフェンデル以外は尖がった性能のNPCばかりでよくわからん。

 

ステラは悪魔系のサッキュバスにもかかわらず、カルマ値-100で中立だったりする。

 

彼女の場合、都市運営をしているのにカルマ値が低いのはどうかと悪魔系の限界までカルマ値を上げた結果であるのだが…これもギャップ萌えと言っていたやつがいた。

 

彼がエルドラドの防衛大臣か参謀本部長と設定を製作したガルトは言っていた。

 

ガルトが言うには軍の指揮官はカルマ値が低いのが正しいらしい。

 

「アレク、お前はどう考えているのだ?

我々は商業ギルドだったから、極力直接的な戦闘は避けたいが。」

 

「シルト様、お気持ちにはお答えたいのですが、使者を送るとして、スレイン法国と大王国とは戦争になる可能性がそれなりに高いと認識しています。

 

最も、大王国は砂漠からあまり出て来れないようですので、殆ど無視しても良いかと。地形操作で緑地化すれば勝手に自滅しそうですが。」

 

緑地化?確かににそうだけども。

 

「これは推測ですが、彼らの主張は砂漠=自分たちの領地でしょうから、今回の戦闘で大規模に荒れ地と砂漠が出来ましたので、領地を主張してくるものと思われます。

ので、境界線を緑地化する事で彼らの主張をはねのけます。

その後はスレイン法国の対応を真似ればと。」

 

「要するに小競り合いで済ますと言う訳か。」

 

「場合によっては全面戦争も有り得ますが。」

 

「どういう事だ?」

 

「スレイン法国です。

人属至上主義のようですので、交渉が難航するかと。

幸い、シルト様は人属ですので、同じ人属の使者を送り交渉を行うとして、彼らにこちらの存在を認めさせるのに人属側に付く姿勢を見せる必要があるかと考えます。

その為です。」

 

「つまり、スレイン法国と敵対している大王国をたたく必要があると言う訳か。」

 

「そういう事です。

つまり我々としてはスレイン法国か大王国を選択する必要に迫られると考えます。

であれば、交易が可能な方を選ぶべきであると考えます。

現在不足しているのは食料ですので。」

 

「だから、食料を得られるであろうスレイン法国側に付くと言う訳か。」

 

「情報が不足しておりますので、可能性の高い選択肢の一つとお考え下さい。」

 

「エナ多種同盟国ですが同盟の加入は要求してこないかと」

 

「むしろされるのではないか?」

 

「距離の関係です。

我々は彼らよりもはるかにスレイン法国の方が近いのです。

現状、我々は同盟国から見て盾のような形になります。

下手に同盟に加盟させてしまうと、我々に援軍を送らなくてはいけなくなる、と考えるでしょう。

従って、こちらから嘆願してくると考える可能性が高いかと。」

 

「地図から言って、援軍を送れるような位置関係には思えないのだが?」

 

「ですので加盟を嘆願しても拒否してくると考えています。

これを交渉材料として使うのが適当かと。

一番の懸念点は各国の戦力が不明な点です。

あの竜があのように存在して彼らの領地の内、有効範囲内の住民をゾンビに代えてしまったところから考えて、シルト様お一人よりも弱いように思うのですが。」

 

「戦力を確認できていないと?」

 

「軍隊らしき存在を、皐月に確認させたのですが。」

 

「実力があまりにも低く、自警団の類ではないかと。

傭兵団なる存在も確認しましたが、こちらもエルグリラの自警団よりも弱そうでしたので」

 

何となく想像がついた。

 

差がありすぎて戦力と認識できていないって奴だ。

 

しかも、いきなりの相手がキュアイーリムだったから、最低でもあれに対抗できる戦力が各国の何処かにある筈と思うよな。

 

数日前までは、LV100のプレイヤーが第一階層に普通に居た訳で余計と齟齬が発生している訳だ。

 

まだ一日だからね、しょうがない。

 

「アレク、お前の意見は解ったよ。参考にしよう。

他に報告があるのか?」

 

「はい、あのような存在がおりましたのでどのように戦力を増強しようかと相談をしたく思いまして。」

 

「現状の戦力では不足か?と言うより、あれに対抗しようとするとワールドアイテムを所有するしか手が無いが?」

 

「ですので、アランにおおよその捜索をお願いできればと。」

 

「無理やり奪うのではなく落ちているものに限定する。

ワールドアイテムを保有している勢力と戦争はしたくないので。」

 

「承知いたしました。」

 

「地図の作成状況を確認の上、判断するがそれでよいか?」

 

「ご配慮いただきありがとうございます。」

 

「スキュエル、ガンダルフィーと直接話しても良いか?」

 

「シルト様の身心のままに」

 

ヴィクティムは設定文であのような事になっていたのだろう。

 

うちの子は普通に話しているし。

 

見た目は所謂エンジェルマークのキューピットである。

 

あれらを使うための足止め要員兼スイッチなので特筆すべき点もない。

 

考えることは何処も一緒である。

 

1500人侵攻に上位ギルドは参加していなかったのだけれども、参加しなかったギルドの拠点には漏れなくあれらがあるのではないかと考えている。

 

攻略方法の想像は出来るけれども、実行すると自分の拠点のあれらの攻略方法をばらすことになるのでね。

 

因みに、千年王国(ミレニアム)からは傭兵屋のレンタル傭兵NPCが参加したけれども…レンタルされたら止められないのだよね、敵対した訳ではない。

 

借りた相手から死亡ペナルティーは頂きましたが、商売なので。

 

「ガンダルフィー、何か報告があるのか?」

 

ガンダルフィーは世界樹の雫で元メンバーをコピーしたNPCである。

 

世界樹の雫の効果は次の通りだった。

 

1.一切のデメリット無しでの蘇生(破壊された装備やドロップしたアイテムも戻ってくる)

2.ロンギヌスなどで抹消されたプレイヤーやNPCの完全復活。

3.引退した元ギルドメンバーと同じ拠点NPCを作れるが、ギルド最大人数が1減る。因みに、名前と行動AI、設定文しか変更できない。(これにより、本来NPCでは不可能な職やスキル、超位魔法を使うNPCを作れる。)

 

転移して、3の効果は失われたようだが、1も完全には無理だろうな。

 

何せ破壊された装備まで元通りだったし。

 

これで、3体のNPCを作った。

 

ガンダルフィー(元の名前はガンダルフ)、政宗(元の名前はヴァルカン)、ズワース(元の名前も一緒)の三体だ。

 

さてガンダルフィーは

 

クリエイトツールで見た目は普通に人間に見えるが実はローパーである。

 

何でも触手が良いらしい。

 

何故か魔法職を取り、私が言うのも如何なものかだが、一般的ではない魔法を所得していたら、ワールド・ガーディアンの職業権限をいつのまにか所得してワールド・ガーディアンになったと言う曰くつきの方だった。

 

要するに、お互いに馬鹿をやっていたら私はファウンダーを入手してガンダルフはワールド・ガーディアンになっていた。

 

これがきっかけで、クランが出来てギルド千年王国になったと言えば恐ろしいものである。

 

彼は、ギルドメンバーの中で唯一リアルでの知り合いだったりする。

 

2138年の段階では既にお亡くなりだった訳だが。

 

湿った話は置いておこう。

 

攻撃力は壊滅しているので、単独ではさほど強くないが、バランスブレイカーと称されただけあって、パーティーに居るとマジでシャレになら無かった

 

次元断切(ワールドブレイク)を完全に防ぐのは、同じワールドチャンピオンの次元断層かワールド・ガーディアンの次元障壁(ワールドシールド)くらいだったと思う。

 

パーティーどころかレギオン全体に世界の守りをつけて、次元障壁(ワールドシールド)を貼るから、効果時間内は一方的に攻撃できた。

 

と言えば分かってもらえると思う。

 

今回は、階層転移門に防御を貼ってもらっていた。

 

「シルト様、転移後ですが、スキルや魔法の効果が明らかにおかしいと感じまして。

 

確認しましたが、第一階層、都市部全体でも結界を貼れます。」

 

「ガンダルフィーもなのか、私も大災厄(グランドカタストロフ)の威力や射程、効果範囲が明らかにおかしいのを確認した。

 

ワールドに関するものだけか、それ以外もかの検証の必要があるな。」

 

「他にはあるか」

 

「私から。」

 

「アランからか何か?」

 

先に報告を聞いているよね?

 

「周辺国に我々の存在を認めさせるとして、国土はどのように要求しましょう。

私としては、あの竜の影響範囲、つまり最初の攻撃で生物がゾンビ化した範囲全てを認めさせるべきと考えますが。」

 

「そんなに巨大な国土を手に入れても管理しきれるのか?」

 

半径250KMってざっと20万㎢位だよね。

 

人口4万2千人の国の領土ではないよね。(日本が38万㎢、韓国が10万㎢と言えばどんな広さなのかがわかると思う)

 

「少なくとも通商路を整備して管理までであれば、我々ならゴーレムと自動人形(オートマトン)で可能ですので。

それに、シルト様が戦われて獲得した領地と考えますが?」

 

地図を見る限り、かつての廃墟があるから整備して人が住めるようにするのはさほど難しくはなさそうだけれども、人口が(中世の人口密度で考えてですら)下手したら二桁は足りないよね。

 

「領地はいったん保留しよう、通商路を作るのは賛成だから手配して。

開墾と鉱山でも使うが、現状ゴーレムと自動人形(オートマトン)は足りるのか?」

 

「ゴーレムと自動人形(オートマトン)は製造可能ですので必要であれば足りなければ生産しますが。」

 

「ゴーレムは…材料があれば可能か。

自動人形(オートマトン)のコアは用意できるのか?」

 

ゴーレムと自動人形(オートマトン)がどう違うかと言うと、ゴーレムは命令による単純作業で、自動人形(オートマトン)は自立行動用のAIが組み込んである、と考えれば大体あっている。

 

脳に当たる自立行動用のAIの部分がコアだ。

 

「錬成賢者の釜で基盤は用意できますので可能です。」

 

ワールドアイテムのチートね。

 

とんでもないな。

 

「錬成賢者の釜で用意できる各種の素材とのバランスを考慮して用意してほしい。

ゴーレムを作るなら先ほどの工場エリアの停止は無しだな。ゴーレムの生産は行ってくれ。

領地が拡大するなら国名を考えなくてはだな。

後、次回の集まりまでに考えて欲しい。

この件は何事も無ければ一週間後にしよう。

 

(多分、何かあるとは思うけど。)

 

他には。

 

 

無ければ朝ごはんにしよう。

忙しいかもしれないけれども出来れば皆と共に食べたい。」

 

「「「シルト様と一緒にですか‼」」」

 

「驚く事か?一人で食べるのは寂しいし、食べる必要はないものでもアラン以外は食べれるのだろう?

何ならアランも食べるか?

受肉化の魔法で食べれるようにならないか?」

 

「シルト様とご同席したいのはやまやまですが、現在、食料不足の懸念が出ておりますので、食事の必要のないものまで頂くのは。」

 

そうだったよ。

 

問題がまだまだ山積みだ。

 

「こんな堅苦しい報告ではなく、もう少しざっくばらんな話をしたかったのだけれどもね。

もう少し落ち着かないとダメか。

食事が必要なのは、フェンデルと皐月か。後はステラも良いか?」

 

「私もですか?」

 

「市民の現状を知りたいから、後で街に出たい。

打ち合わせをしておきたいので。」

 

「そういう事でしたら。」

 

少し残念そうだ。

 

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