あれから、私はアランに
…どうしたらいいのだろう。
発見された
原作者様は竜帝はLV100OVERと言っていたけれども、
ツアーの、そもそもダメージが通るとも思えないが、のセリフを思い出した。
「シルト様、如何いたしましょう?」
「今日はとりあえず見るだけだよ。
竜帝に気付かれないようにするだけでも骨だからね。」
「畏まりました。」
私達はエルグリラに帰還した。
完全に勘違いしていた。
この世界とは別の次元の存在、そうとも言っていたな。
私はモモンガさんに連絡を取った。
「
『どうでしたか?』
「
『本当なのですか?』
「正確には、乗っ取られたと言うべきなのかもしれません。
もしくは変態したのか。
見た目が違いましたから。」
『では何故、九曜の世界喰いだと?』
「
『…
当たり前だけれども、
『乗っ取られたと判断した理由は何故ですか?』
「アウラの件を覚えていますか?
結果はアウラが九曜の世界喰いのセリフを話し始めた。」
『劣化でない召喚魔法を使用した結果、
「その通りです。
おそらく今は攻撃が通りません。
出現前または撤退時のように半ば透き通っていましたから。」
『では、やはり止められないのですか?』
「そうなりますね。
これは勘ですが、攻撃できるのは100年に一回ではないかと。」
『何故そう考えたのですか…ああ、我々と同じような存在の召喚時期なら攻撃できる、そう考えたのですか。』
「そうですよ、最も倒せるとも思っていませんが。」
モモンガさんはPVPに関する限りデミウルゴスよりも優秀では無いのだろうか。
最近そう思うようになってきた。
『この世界で倒せるようになっていると良いのですけれども。』
「仕様が同じなら何とか撃退なら可能でしょう。
最悪、暴れるようなことが有ったらどうにかします。」
『シルトさんに頼るようで申し訳ありません。
この情報は守護者達にも伝えておきます。』
「よろしくお願いいたします。」
私はモモンガさんとの
こちらも全ての配下に伝えておく必要があるな。
後、馬鹿な真似をしないようにしないと。
そう思うと、階層守護者を集めた。
「アンネとハサンと私でワールドエネミー、九曜の世界喰いの存在を確認した。
現状、休眠状態にあると同時にダメージを与えられる状態でもない。
正直、活動を再開した場合、倒せるとは思えないけれども、活動を停止させるまたは撤退させる必要はある。
その時の為に戦力の温存と拡充を行いたいが、馬鹿な真似は絶対にしないように。」
「馬鹿な真似ですか?」
皐月がそう聞いてきた。
自分が馬鹿だとでも思っているのだろうか?
正直アンネが一番やばい。
そう思っている。
「それは、下手に刺激をするな、そう言う意味でしょうか?」
ステラが言ってきた。
「
そちらの問題も確かに有るけれども、正確には活動を確認した場合だけれどもな。
アランは分かるか?」
「あのアイテムは使うな、と言う事でしょうか。」
「戦闘力が強化されるのは良いけれども、自我を失う可能性が高いからな。
それに元に戻れない。」
大罪の一体を倒した関係で、使用した者をレイドボス化するアイテムが有る。
ワールドチャンピオン・ムスペルヘイムがかつて使用した物と同じ、大罪の実だ。
はっきり言って、ワールドエネミー、強欲のマモンの弱化版になるだけだかな。
本来の使い方は敵に使用して再度、劣化版大罪のマモンと戦うのが正解だよ。
無茶苦茶ドロップアイテムが美味しかった上、大罪の実も再入手だったからね。
普通ならあまりにも強いのでこんな事もしない気がするけれども…弱体化したと言っても30名パーティーが普通に壊滅するからね。
傭兵モンスターに使用して、本当かどうかは知らないけれどもそのエリアを封鎖の上守護者にしたギルドもあると聞いているが、まあ、そう言う使い方も有ると思うよな。
因みにこの話には落ちが有って、その拠点は維持費が急増してユグドラシル金貨を消費しきって崩壊したそうだ。
対、ワールドエネミーの訓練には使えるのか?
最悪、私が撃破すれば良いだけだし…よく考えたら再度、大罪の実がドロップするかもわからないよな。
一応、現在二個あるから確認の為に使っても良いのか?
取り合えず、今いる全LV100の傭兵NPCを不老不死化した上で可能な限りの訓練と…出来る限り神人を増やした上で約100年後を待った。
神人の増やし方は…わかるよね。
私達は
100年かけて徐々に具現化してくる
この世界には
「いよいよですね。」
「どうなるのでしょうか?」
どうでも良いが、魔導国に傭兵モンスターではない黒髪のインキュバスとサッキュバスだけで50人以上いるのは気のせいだと思いたかった。
竜帝が言うには
「O, wonder, how many goodly creatures e there here! How beauteous mankind is! O brave new world, that has such people in'it!」(まあ、不思議!ここにはなんて多くのすてきな人たちがいることでしょう!人間ってなんて美しいのでしょう!ああ、すばらしき新世界、こんなに人がいるなんて》
)
間違いなく、九曜の世界喰いのセリフだった。
そのセリフと共に、何かしらの力を発生したのを感じた。
上空に向かってブレスのように何かを吐き出したような恰好をしたのだ。
ここには来ていないアランに
「
何をしたのかは分からないがお前は分かるのか?」
『世界の何か所かで具現化していない地形の変化及び転移者と思しき者を確認しました。』
「つまりは?」
『次のユグドラシルからの転移と考えられます。
おそらく具現化した段階で転移が完了するのだと思われます。』
「分かった。」
メッセージを切りモモンガさんに話しかけた。
「モモンガさん、次の転移が行われたようです。」
「シルトさん、つまり我々は九曜の世界喰いの力によって転移したのでしょうか?」
「一つの仮説を言って良いでしょうか?」
「何となくは私もわかりますが私が答えましょうか?」
「一斉に答え合わせと行きましょうか?」
「「
「シルトさん、吐き出すですか?」
「私の口が悪かったですね。」
私は苦笑しながら答えた。
「アインズ様、どうしてそのようにお考えなのでしょうか?」
「アルベド、ユグドラシルで九曜の世界喰いを撃退すると、ダメージ量に応じて世界が広がっていたのだ。」
「そんなことが有ったのですか。」
「今の現象はその時に似ているのだよ。」
「今はダメージを与えておりませんが?」
モモンガさんとアルベドの話を聞きながら、そうなのだよね、と同調してしまった。
ダメージを与えていないし、他のワールドエネミーを倒したわけでもない。
我々の拠点である、エルグリラも、建前上はワールドエネミーに食べられた世界にあった町なのだけれども、これも初のワールドエネミー撃破によって出現したのだよね。
まあ、そもそも、データ上のものに過ぎないものがこうして具現化するだけでも十分に可笑しいのだけれども。
ふと気になり、私は
位階上昇も最強化も抵抗難度強化も何もしていない
効くとは思っていなかった。
この場に居る誰に対しても効果がない筈のその魔法は無効化される事無く
「っは?何故当たる?」
「Yea, all which it inherit, shall dissolve, and, like this insubstantial pageant faded, leave not a rack behind. We are such stuff as dreams are made on; and our little life Is rounded with a sleep.」
(この大地にあるものはすべて、消え去るのだ。そして、今の実体のない見世物が消えたように、あとには雲ひとつ残らない。私たちは、夢を織り成す糸のようなものだ。そのささやかな人生は、眠りによって締めくくられる)
「すまない、多分戦闘だ。
ワールドアイテムを持たないものは後退。」
私は即座に命令を下した。
ナザリック陣営に私に命令権は無いが、彼らも転移魔法で後退を行った。
まあ、事前の打ち合わせ通りと言えばそれまでなのだけれども。
後退した者達は情報確認の者達で、九曜世界喰いと戦う事は前提ではないからだ。
それでも100名近くが残っている。
この100年間に双方ともに、どれだけのワールドアイテムを集めたのかが分かる光景だった。
全員がすごい勢いでバフをかけまくっていった。
動きを止めたい、そう思った私はこれでもか、と言う位に
「いったん離れろ。」
そう命令して範囲内に誰もいないことを確認すると、
ダメージを期待すると言うよりも、この魔法で発生する数多くのバッドステータスのどれかが効かないかの確認用と言って良い。
何せ、見た目は九曜の世界喰いとはまるで違うのだ。
効く可能性が無いとは言えない。
と同時に、ほぼ無効化されるだろうな、とも思っていた。
マーレがすかさず、
上から
大地系統は空を飛ぶと意味がないのだよね。
何発もの
こちらも普通にヒットした。
何というか、状態異常以外に無効化が無い?
このように、私達は攻撃を行い続けたが効いているのにダメージが出ているように感じられなかった。
と言うよりも、強烈なレベルで
埒が明かないな。
そう思った私はモモンガさんの基に近づき声をかけた。
「最終手段しかないと思います。
私以外の全員がスキルと魔力の7~8割を使用したのでは?」
「最初からその予定でしたし。
全員後退。」
理由、一つしかないでしょう。
課金アイテムでギルド武器、スタッフ・オブ・ミレニアムを呼び寄せるとキュアイーリム戦以来となる魔法を使用した。
極大の光の輝きに
文字通り、一心不乱に
ユグドラシル時代にこの勢いで使ったら、九曜の世界喰いのダメージスコアのトップは流石に私だったと思う。
一々数えていないが、軽く、1000発以上の
不思議な事に、
マジか?
その砂煙が収まると。
「But this rough magic I here abjure.」(だが、この荒々しい魔法の力を私は今日限り捨てよう)
そう言うと、
終わったのか?
と言ってもすぐそばでは無くて
現れたのは竜帝だった。
「この世界の浸食はこれで亡くなった。
と言っても、この世界からいなくなっただけのようだが。」
ユグドラシルの時と同じく時空の狭間に撤退しただけなのか?
よく見ると
この世界そのものと。
どういう事だ?
「伺いたいのですが、過去に何が有ったのか、本当の事を教えて頂けないのですか?
ツアーからは
と聞いていましたが。」
「あの息子はそんなことを言っていたのかい。
まあ、病原体を除去してくれたお礼に教えよう。
力なきものが文明と言う物を作る世界を。」
「文明?」
「だから弱きものに力を与える存在を召喚しようとした。
まあ、お前達だけれども。」
「それは表向きの理由、ツアーはそう言っていましたが。」
「事実そうだったのだよ。
だが、別の者もこの世界に呼び込んでしまった。
文字通り世界を亡ぼすもの。」
「九曜の世界喰いでしょうか。」
「お前たちがそう呼ぶものだな。
100年ほどしか持たないので、その都度再使用する事になったが。」
「その再使用の狭間が我々を召喚したと?」
「少し違うな、九曜の世界喰いが呑み込んでいて消化できなかった何かがこの世界に吐き出されていった。
そう私は考えているのだがね。
正しいのかどうかは分からないのだがね。」
「貴方はどうにかしようとしなかったのですか?」
「
どうにもならない。
それが食われきった時は、この世界が滅ぶ時だよ。」
常軌を逸した数の
この世界全体から言ったら、たかが知れているのだろうよ。
本来ならそれを喰らおうとする九曜から見てもたかが知れているのだろう。
だが、一定ダメージで次元の狭間に撤退するのが仕様だった。
そう言う事だ。
要するに私はこの世界の手術をしたようなものなのだろう。
しかし、ツアーもかなり間違えていたよな。
と言っても、レイドボスはすべて処理しないと、それを座標としてまた九曜の世界喰いがやって来かねないよな。
「何となく状況は理解できました。
ところであなたはユグドラシル由来の者を排除するつもりですか?」
「私からは何もする気はないよ。
私に牙をむくと言うのならそれ相応の覚悟をしてもらうけれども。」
「ありがとうございます。」
私は良い感じで閉めようとした。
「シルトさん、話は終わりですか?」
「モモンガさん、終わりましたが?」
「では言わせてもらいますが、何故、あの時は
「いや、何となく…本当に申し訳ない。」
「謝って済むような話ではないでしょう…」
この後、無茶苦茶モモンガさんに怒られた。
当たり前だけれども、エルグリラにもシャンドラド千年王国全体でも私を怒る人なんていない。
本当に貴重だよな、そう思った。
その後、レイドボスを倒して回り、100年後、新たに転移してくるものは無かった。
私とモモンガさんは人生に飽きが来るまでの悠久の時をこの世界で過ごした。
と言っても多分千年くらい。
他のプレイヤーたちと同じく、蘇生できる状態で私は眠りについた。
その後の歴史がどうなっていくのかについては私は知らない。
まあ、お互いの子孫がもめそうになったら起こされるのだろうな。
奇麗に完結させるって本当に難しい、書いてみて本当にそう思いました。
多分これが三つある最終回でこれがトゥルーエンドだと思う…少なくともアルベドにとっては。
本篇はこれで完結となります。
後、閑話が三話あります。
因みに、九曜のセリフは全てシェイクスピアの戯曲テンペストのものです。理由はオバマス。