4度目の人生は悪魔学校で   作:恋音

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第24話 三個目の戦略

 

「おはようござります…」

「おはよう、寝れた?」

「すっかりです」

 

 バッチリ寝れました。

 

 収穫祭2日目。

 独自でポイントを稼ぐならこのタイミングがベストのタイミング。

 

「朝食出来てるよ。ポイント低めのやつ使ってるから美味しさは二の次だけど」

「良きです良きです。食べれたら良き」

 

 サバイバル経験してるから美味しいなんて贅沢求めてないよ。食べれるだけで本当にありがたい。

 

 ……私が作ると毒物になっちゃうからさ。

 私だけだと絶望的だよ。ソイくんや兄貴が居てくれて本当に良かった。

 

 おかげで大体のゲテモノや毒物は消化出来るようになったんだけどね。

 

「……さて、リィンちゃん。2日目の予定だけど」

「はい。2日目は──他の生徒と関わるしません」

 

 しかも、どちらかといえば人の少ない場所に向かっていくつもりだ。

 

「皆の初日の得点ってどれくらいかは分からないけど、僕らはここからスパートを掛けていく方針だよね」

「もちろん」

 

 私たちの作戦の方針は主に三つ。

 一つ目は人から奪うこと。アイテムボックスで奪いソイくんで目隠しするからバレやしないのだ。

 二つ目は部分的な討伐。大物を真っ向から倒すことは不可能に近いので、ソイくんの力で気付かれないようにして私の料理で攻撃することだ。

 

 

 そして三つ目。

 

「うん、ここなら人は居なさそうだね」

 

 私とソイくんが行うのは──強制植物採取。

 

「それではリィン様、よろしくお願いいたします」

「うむ、良きにはからえぞり。さぁ、カメラをご覧のせんせー? あくまでも、『先生』のみにすてくださいね」

 

 私は真っ赤な液体が入った試験管を手にした。

 ソイくんの手には、希少性が高く、ポイントも高い、そんな選りすぐりの植物達。

 

「昨日手に入れた収穫物の中でも都合のいいものを選んだから」

「ありがとうです」

 

 私はその植物の……種を地面に撒く。

 

「ソイくん鼻よろしく」

「おっけー」

 

 ソイくんが花をつまんだのを確認して、私は試験管の蓋を開けた。

 ツンと鼻につく血液の匂い。

 

 え?この液体?

 

「花咲かじいさんは灰をまぶすけど、私は液体なのですぞり」

 

 もちろん、血液ですとも。

 

 

 

 

 ──その三、植物を強制的に咲かせる。

 

 私の……つまりは人間の血を吸った種は、まるで意思を持ったみたいに震え、次の瞬間、地面を割って芽を出した。

 

 ぐん、ぐん、ぐん。

 音が聞こえそうな勢いで、茎が伸び、葉が開き、蕾が膨らんでいく。芽が出て膨らんで花が咲いて萎んで。

 

「うっっわ…………これは想像以上の勢いで育っていってるけど。液体の量が多すぎるかな?もう少し減らした方が収穫がしやすいかもしれない。けど、育ちが遅ければ意味がないし」

 

 我々は収穫の祭りをするんだ。

 ちまちまと探して採取するんじゃあない。

 

 

「おら、農家になるだっぺ!!」

「そうだそうだー!よっし、収穫していこう!」

「アイテム、ボーックス!」

 

 自分で育てた植物を収穫してこそ、収穫と言えるのだ!最高効率で!我々は!農家になります!!

 

「ふっふっふっふっ、初日なんぞ小手調べと種集めよ!」

 

 狙っていたのは人間社会で言うところのアブラナ科や瓜科。種が多く繁殖が簡単なのと、特に胡麻みたいな植物はポイントとなる種が多いからね。

 あとは収穫の難易度が高いもの。成長に時間のかかるものなどは一瞬で育てられる私がいるからこそ簡単に手に入る。大体そういう植物は得点が高いし。

 

 量産や収穫が多いもの、得点が高いもの。この二種類をバンバン育てまくる。

 

「肉体酷使ぞり!」

「おおー!!」

 

 こういう時こそマンパワーが欲しい物だけど、まぁそこまで高望みは出来ない。

 というかこれだと一時間で3000ポイントは一人で確保出出来る。人海戦術で30分2000ポイントのところを一人で30分1500ポイントなのだから、破格の勢いだ。

 

 休憩時間やインターバルを含めると。……まぁ3日目に入るまでやればで大体二人で4万ポイントとちょっとってところかな?

 

「順調すぎて怖いよ」

「正直飽きるですけど」

 

 効率はそこそこいいけど、やはり感想としては『つまらない』の一言にすぎる。

 

「あのさリィンちゃん。明日の午後までこれやる予定だったじゃん?」

「はいです」

「ちょっと切り上げてさ、他の陣営見て回らない?盗めるものあったらガッツリ盗もう」

 

 私はそれに対して少し悩んだ。

 

 このペースだと、目標の十一万に届くだろう。

 でも大物を──奪って敵のポイントを減らし、私たちの糧にする方が、面白いことは面白い。

 

「ここからは奇策が必要ですぞね」

 

 私たちの手は未だに止まっていない。話しながらも最高効率で収穫をしている。

 

 8時間労働時間で三万ポイント。うーん、どうしよう。

 

「…………行くですか、溜め込み具合によりけりですけど、もしかすると大きくゲットできる、かも?」

 

 そう、今までは順調に行き過ぎていた。

 

 

 

 

「──ソイくん!!!」

 

 生徒狩りの被害に遭うまでは。

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