おっさんと祝杯をあげた翌日、俺はおっさんと別れて個人の冒険者として行動していた。
おっさんも、お前なら大丈夫だろと快く送り出して自分の冒険に出かけた。
依頼は今の俺でも討伐出来そうなモノを手当り次第に受けることにした、先の一件でも受けた“ジャイアントトード”の討伐、他にも“ゴブリン”や“ブルータルアリゲーター”など、1週間も経てば俺のLvは20にもなり安定した生活も送れるようになっていた。
あと友人ができた、その者の名は【ダクネス】と【クリス】。
2人も冒険者でとあるモンスターに攻撃されているところを救けた・・・つもりだったんだがダクネスの方が何やら救ける前から何故か恍惚の表情をしており、一方クリスはそんなダクネスを見て頬を掻きながら苦笑いしてた・・・というのがファーストコンタクトである。
引いた・・・ホントに冗談抜きで心の底から引いた、関わりあいたくはなくその場から無言で離れようとしたがクリスから捕縛され逃げ場を失ってしまった。
その後アクセルの街に戻り酒場で自己紹介を済ませ、何度か一緒にクエストに行ったりして今の関係に落ち着いた。
恋愛感情?初対面が衝撃的すぎてクリスはともかくダクネスには絶対無い。
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「ヒノ!今日はこの依頼を受けよう!!」
朝早くに呼び出され手渡されたのは高ランククエストの依頼書、依頼内容は《殺戮兎の討伐》というものだった。
“殺戮兎”とは気性が荒く攻撃的なウサギ型のモンスターで個体数は少ないもののたった数体の群れでとある国の騎士団を壊滅させたり、自分より体格の大きいモンスターを狩る恐ろしいモンスターである。
体毛の色が白とは異なる色になっていた場合、血などが沈着する程に多くの獲物を狩ってきた何よりの証拠であり、レベルも高く討伐報酬も高くなる。
「死にたいの?」
“殺戮兎”はすばしっこいが基本脳筋で割とスタミナと耐久力がない、正しく対処すればアクセルの街の冒険者といえど討伐することは一応可能だ。
だがこの依頼書を持ってきたのはダクネスだ、このドM絶対正面から奴の突進を受けるつもりだ。
「私は止めたんだけど・・・」
「押し切られたって?」
こいつはこいつでダクネスに割と甘いからな、まぁ期待はしていない。
「却下だ馬鹿」
「うっ・・・///な、何故だ・・・?」
今興奮したな?この野郎・・・。
いやしかし俺が断るとは思わなかったのか、こちらに詰め寄ってくる。
「ダクネスは素のフィジカルとスキルも合わさって耐久力は高いけど、だからといって“殺戮兎”の攻撃を受けさせられるか。向こうの方が強かったら洒落でもなく死ぬんだぞ?」
「しかし・・・」
「お前の性癖にもうあれこれ言ったりはしないけど、せめてもう少し自重して、頼むから。お前がちゃんと討伐する気があるなら受けてもいいけど、十中八九突っ込むだろ」
「うっ・・・」
「というわけでこれは返してきてくれ、クリス」
そう言って依頼書をクリスに手渡す。
しかしクリスは動こうとしない。
「?どうしたクリス」
「依頼自体は受けてもいいんじゃないかな?あたしたちなら十分討伐出来るでしょ」
こいつ・・・今の話聞いてなかったのか?
「討伐の可否じゃない、この変態クルセイダーの性癖について」
「変態・・・だと!!・・・///」
「流石にこの変態が死んだら寝覚めが悪くなる、確かに討伐は可能だと思うがお前にこの筋肉ダルマが突撃しないよう御しきれる自信ある?」
「おい、筋肉ダルマはよせ。一応私も乙女だぞ」
「うるさい筋肉ゴリラ」
ダクネスは俺からの筋肉呼びが許せなかったのか掴みかかってくるが、レベルはこちらの方が上なのだ、捕まるわけが無い。
「確かに私じゃダクネスは止めれないけど、先に討伐しちゃえば問題ないでしょ?私なら・・・ヒノなら特に大丈夫だよね?」
「いや・・・・・・ハァ・・・。まぁそうか、クリスがそこまで言うなら受けよう」
その後、依頼は問題なく達成。
今回体毛が真っ白でそこまで強くない個体だった為か、案の定辛抱効かず突撃したダクネスの耐久力が殺戮兎の攻撃力に勝った。
フフン・・・どうだ!と言わんばかりの勝ち誇ったような顔をしているダクネスは無視してそのまま帰路に着いたのだった。
てことで主人公の転生特典は【大神】アマテラスの能力でした。
概要としては【アマテラス】というスキル。
これは大きく分けて3つの効果がある。
1つ目は自身の《形態変化》で人型と白い毛並みの犬のような姿に変化できる、人型は“攻撃力”と“器用”の値が大きく上昇する、犬型は“敏捷性”が上がり五感が鋭くなる(但し人語が喋れなくなる)。
2つ目は《筆しらべ》、以前“ジャイアントトード”戦で見せた世界に一筆加えて、様々な現象を起こすことが出来る、また最初こそ相手を墨で染めることしか出来なかったがスキルポイントにより十三もの“筆しらべ”を使えるようになる。
3つ目は武器となる《三種の神器》“鏡”・“勾玉”・“剣”の解放および強化、手荷物にならず何時でも出し入れ可能な武器をスキルポイントにより使用できるようになる。
一応オリ主は他のスキルを覚えず、全て大神関係のスキルしか取得できない予定。