適当に生きたいだけなのに俺の個性がそうさせてくれない 作:論 外之助
大学生活に慣れたり色々忙しくって…ね?
あと今回、戦闘描写がほぼない!
次回は多分まともな戦闘描写書くと思うから許されるよね!
…許されるよね?(確認)
上鳴との試合が終わり、俺は自分の席へと戻った。
隣の席ではまだ星がポップコーンを貪り食ってる。
「オツカーレ」
「俺はマッハでもチェイサーでもねぇんだわ」
「…ナイスドラーイブ」
「ドライブでもない」
なんで労り方が全て仮面ライダーなんだとツッコミたくなったが、これ以上してしまうと収集がつかなくなってしまうのでやめにした。
……あれ?
「お前、ポップコーン試合前に比べて…減ってなくね?どうした?腹一杯になったのか?」
「……」
「なぜ黙る………まぁいい、一つ食べるぞ」
違和感を覚え、星が持っているポップコーンをひとつ食べる。
……待て……この味は…塩?
あれ?あいつが買ったのって……。
「おい、俺が試合に行く前にお前ポップコーン食ってたよな?」
「…うん」
「あれキャラメル味だったよな?」
「……うん」
「お前が今持ってるのは?」
「………塩味だけど?」
「お前また買ったんか?」
ふざけんな。
お前俺の金で昼飯も食っただろーが!
腹の中どうなってんだよ、ミニブラックホールか!ドラえもんか!
「違うよ」
「は?何が?」
「買ったんじゃないの。買って
「誰に?」
「あんたの友達」
瞬間、嫌な予感か背中をよぎる。
…そんなわけが無い。そう信じながら席を立ち、トイレに行った帰りであろうクラスの仲のいい男子たちに声をかけてみた。
「おー!星穹!試合おつかれさん!」
「ちゃんと見てたぞ!お前の勇姿!」
「そりゃどーも…と言っても頑張ったのは俺じゃなく丹恒だからな?…ところでお前ら、ひとつ聞いていいか?」
「「なんだ?」」
「お前ら…星にポップコーン奢ったのか?」
本題を尋ねると、二人は顔を見合せて「あ〜!!」と声を上げる。
「なんだ、そんなことか!」
「星穹さぁ…いくら自分の個性だからと言ってもよぉ!もうちょっとこう…丁重にもてなしたらどうだ?」
「ホントホント!」
嫌な予感、急加速。
「…お前ら…星に…なんか言われたか?」
「え?…あーそういやなんか言ってたな」
「えーと確か…すごい悲しそうな顔しながら…」
「私…実はここ最近何も食べてないの…黎流からは『食費がかさむから我慢しろ』って言われてて…でも…お腹がすいてて…!今にも…死んじゃいそうで…!!」*1
「って言ってたぞ」
「そうか、ありがとう」
そう友人たちに告げ、素早く星の隣へと戻る。
「お前やったな?」
「何が?」
「『何が?』じゃねぇよ!!完全に物乞いじゃねぇか!!」
こいつマジなんてこと言ってくれたんだよ!!
俺の学校での立ち位置を潰す気か!?
いやそれ以上の問題だよ!下手すりゃ虐待みたいに捉えられかねん!!
あとそれ以前に!何こいつナチュラルに物乞いしてんだ!!
「あっ、ホラ。もう次の試合始まるよ」
「話逸らすな!!……って…うん?」
星が指さす方向を見てみると…第四試合の飯田VS発目さんが行われようとしていた…のだが…。
「…なんだアイツのフル装備?飯田って確かヒーロー科だよな?」
「騎馬戦の動きから考えるに…アイテム使わなきゃ生活できないくらい虚弱体質ってわけでも無さそうだし…」
その後、審判のミッドナイトから注意が言い渡されたのだが…。
飯田の言い分としては試合前に発目さんが『正々堂々と公平に勝負がしたいから自分が用意したサポートアイテムを装備して戦って欲しい』と懇願されたらしい。
そして彼女のスポーツマンシップに感銘を受けた飯田はその要求を承諾した…との事。
それを聞いた運営側は、
「青くっさ!!許可します!」
『良いのかよ!?』
『まあ双方合意の上なら…問題は無いか…』
なんだかんだで認可した。
だけど……正々堂々ゥ…?スポーツマンシップゥ…?発目さんってそんな大層なもん掲げる性格かぁ?
今までロクでもない性格の奴らと関わってきた俺には『人の性格を見抜く』っていうちょっとした特技がある。
だから分かるのだ。
発目さんは…絶対に正々堂々とかスポーツマンシップだとか…そういう綺麗事を心情にしているタイプの人間ではないと。
『ま!これはこれで面白くなりそーだからイイか!そんじゃあ行くぞ!レディ……』
『START!!』
「先手必勝で行かせてもらうぞ!発目君!」
「フフフ…」
試合が開始するとすぐさま飯田が自慢のスピードで接近。
やっぱ速いな。
「素晴らしい機動力ですよ!飯田くん!」
『は?』
『マイク?』
お?なんか急に始まったぞ?
「それもそのはず!あなたの足に装着しているレッグパーツが着用者の動きをフォローしているのです!」
あ〜…これあれだ。
飯田、良いように利用されまくってるやつだ。
「そして私は『油圧式アタッチメントバー』で回避もラクラク!」
「ねぇ黎流…これってさ…」
「あぁ…発目さん、思いっきり自分の作ったサポートアイテムのプレゼンしてるな。しかもご丁寧にマイクつけて会場全体にわかるように解説してるし。できるだけでっかい企業の目を引くようにしてるんだろうな…」
確かにこの体育祭はサポート科にとっては自分たちが作り上げたサポートアイテムをテレビ等を通して世間に広く知らしめることが出来る絶好の機会。
特にこういった観客の目を引ける競技ならば、自分はこんな凄いアイテムを作れるんですよ!とアピールし放題のボーナスタイムなのだ。
しかしまぁ…ここまでやるのは予想してなかったな。
アッパレ、としか言いようがない。
『何コレ…?』
『商売魂逞しいな…』
これには解説陣も混乱している様子。
結局発目さんと飯田のサポートアイテムをフル活用した鬼ごっこは十分ほど続き、全てのアイテムを解説し終えた発目さんが自ら場外に出ることで飯田の勝利という形に終わった。
飯田本人は納得いってない様子だったがな。
あれは可愛そう。
その後も試合は続く。
第五試合、芦戸さんVS塩崎さん。
芦戸さんが個性の酸で塩崎さんのツルを溶かしまくって顎を一発KO。
「あの酸の個性…一歩間違えれば人一人くらい簡単に殺せるよな…」
「だよね…濃度調整さえすれば服だけ溶かすことも可能だよね…」
「そうだな……うん?」
第六試合、常闇VS八百万さん。
八百万さんが作ったものが意味をなさないレベルでの常闇の圧勝。
「やっぱ八百万さんの個性って自分の体から物を作るって感じのやつか」
「やれることが多い分、考えることも多いね」
「俺なら絶対無理だわ」
「黎流、基本的に戦闘は私たち任せで自分はニートだもんね」
「おい言い方」
第七試合、切島VS鉄哲。
お互いに『体を硬くする個性』という共通した特徴を持つ者同士の試合。
シンプルな殴り合いの勝負が続いたが、両者が倒れたことにより引き分け。
その後に行われた腕相撲で切島が勝利した結果に終わった。
「まーなんつーか…シンプルイズベストって感じの勝負だったな」
「見てる分には結構ハラハラしたけどね」
『………!!』
「…あとさっきからなんか…ルカがめちゃくちゃ興奮してるんだけど…」
「シンパシーでも感じたんじゃない?それに真正面からのガチンコ勝負なんてルカの大好物じゃん」
「あぁ、なるほど」
『なぁなぁ黎流!オレ!アイツらと勝負してみてーんだけど!』
「また機会があればな」
まぁそんな機会、滅多にないんだろうけど…。
…そして今目の前で行われているのが一回戦最後の試合。
爆豪VS麗日さんのヒーロー科同士の勝負。
序盤から麗日さんは爆豪に触れようと接近戦に持ち込もうとするも、爆豪は自慢の爆破でそれを許さない。
諦めずに何度も何度も近づこうとしても爆破で地面を転がる始末。
このやり取りが何回も続いてる状況だ。
「あまりにも分が悪いね。接近戦なんて爆豪の十八番だろうし…そもそも反応速度が桁違いに速い。触れることはまず不可能にも近いね」
「だよなぁ…それに…仮に触れたとてだよな。断定は出来ないが騎馬戦の時のことを考えると…麗日さんは『触れたものを浮かす個性』*2か?それしても掌からの爆破で空中を自由自在に移動できるわけだし…まぁ移動の妨害ってだけでもありがたいんだろうけど…」
これは何か策を講じないと麗日さんが勝てるビジョンが見えないな。
とそんなことを思っていた矢先、ちょうど俺の向かい側で観戦していたプロヒーローたちがブーイングを始めた。
「おい!もういいだろ!!」
「女の子甚振って楽しいかぁ!!」
「早く場外に出せばいいだろー!!」
その熱はやがてヒーロー以外の一般人にも伝播していき、会場の大半の人間が爆豪を批判している。
「ムゥ…」
「正直…感じ悪いね」
「だな。爆豪だってやりたくてやってる訳じゃないしな。むしろ麗日さんに戦う意思を見出しているからこそって気がする」
その後、解説席にいるミイラマンがブーイングを止めた。
てかミイラマンほんとに誰?
『今ブーイングしてる奴プロか?何年目だ?』
その声からは怒りの意思が込められていることが分かる。
『もしお前らの目に今の状況が甚振って楽しんでる程度にうつっているのならとっとと帰れ。んで転職サイトでも眺めてろ…。
このミイラマンの言葉にヒーローたちは押し黙るしか無かった。
あとそろそろミイラマンの存在明かしてくんない?
「そろそろ…かな…」
「…ア?」
「ありがとね…爆豪くん……
麗日さんが呟き、五指をあわせて個性を解除した。
その瞬間、
「え?え?え?ナニコレナニコレ?」
空から流星群が降ってきた。
パッと見大きさは大小様々。
隕石…と言うよりは何らかの破片だ。
「あれ?黎流気づいてなかったの?彼女、爆発の影響で飛び散ったステージの破片を次々に浮かしてたんだよ?」
「え?そうなん?じゃあ今降ってきてんのは…」
「そ、彼女が地道に浮かしてきたコンクリートの破片だね」
まじかァ…ぜんっぜん気づかなかったァ…。
…おいやめろ星、そのドヤ顔を。
お前何、「え?この程度のこと気づいてなかったんですか?あの星穹黎流さんが?」って言いたそうなドヤ顔してんだ。
そのドヤ顔のままボップコーン食うんじゃねぇ!!
『流星群ーーーーーーー!!』
『気づけよ』
良かった!俺以外にも気づいてない人いた!
てか会場の大半がザワついてるから気づいてる方が少数派だ!!
良かったァァァァ〜。
『ちなみにウチは気づいてたよ!』
「は?」
『もちろん。このサンポも気づいていましたよ』
「いやあの…」
『え〜!?何〜!?まさか白毛ちゃん気づいてなかったの〜!?』
「待ってホント」
『アンタはたまに視野が狭くなる時があるのよね…もっと注意しなさい!』
「やめて!ゼーレやめて!」
ホント待って!お願いやめて!
なんでこんなボロクソに言われなきゃならん!?
ヒーロー科だったらいざ知らず!俺ただの普通科よ!?
戦闘経験なんてないに等しいんだからさぁ!
気づかなくたって仕方がないと思うんだけど!?
「黎流、フルボッコだね」
「…! あのな…!」
まだ煽ってくる星に怒りから小言をいくつか言おうと思ったその瞬間、観戦席に凄まじい爆発音が轟いた。
そして、その原因はすぐにわかった。
爆豪が上空に向け、これまでとは比べ物にならない威力の爆破を放出したからだ。
爆風の中から先程まで流星群だった小さな破片がパラパラと雨のように降り注いでくる。
これには驚きを隠せないのか、麗日さんも尻もちをついて唖然とした様子。
「マジか……爆破一発で?あの量を?」
「これは…凄まじいの一言だね」
これには麗日さんだけではなく、俺や星含めた観客全員がザワついていた。
さすがの爆豪でもあの量を捌き切ろうが、避け切ろうが、何かしら隙くらいはできると思っていた。
だが爆豪はそんなものをひとつも見せることなく、麗日さんの秘策を打ち破って見せたのだった。
その後、麗日さんはまだ戦う意思を見せるが…突然体がぐらつき、地面に膝をつけた。
ガクガクと尋常じゃないほどに身体を震わせた様を見た審判のミッドナイトは戦闘の続行は不可能だと判断。
よって第一回戦最終戦は爆豪の勝利という形に終わった。
「…」
「…まだ驚いてるって感じ?」
「そりゃそうだろ…あんなもん見せつけられたら…」
正直な所、あそこまでやるだなんて思ってなかった。
会場の方も少しばかり落ち着きを見せてはいるが、所々ではまだざわつきが起こっている。
どうやら俺は心のどこかで爆豪勝己という人間を過小評価していたのかもしれない。
「こりゃ…優勝難しそうだな」
「だね。それに爆豪以外にも強い人なんてわんさかいるからね。気合い入れないと無理っぽそうだよ」
優勝する、そう豪語した手前今更引く訳にも行かない。
引いたら最後、仲間内から数週間は煽られまくるに決まっている。
もうこれ以上精神的ストレスを増やしたくない。
分かっていたとはいえ…優勝は一筋縄ではいかなそうだ。
「はぁ…」
割と厳しめな現実を受けいれた末に出たのは…ただの深い溜息だけだった。
ついに来たなぁ!キャストリスがよォ!
200連近く引いて2凸餅引けたのはでかい。
…でも次ヒアンシーとサフェルなんだよなぁ…。
クソっ!運営はいつもこうだ!
プレイヤーを喜ばせることしか考えてねぇ!
ほんといつもありがとうございます!!
スシローコラボも楽しみだね!