「むふー!」
「くすぐったいからやめて」
「やぁ~でぇ~……スゥーーーーーー!!」
「んッ……!? ――――はぁ……」
ため息をつくなんてヒナちゃん酷いっ! ただちょーっとお布団の中でだっこして吸ってるだけじゃないのさぁ。しゃーないやん、ヒナちゃんからしか得られない栄養があるんだよ!?
ヒナミンとかヒナリンとかヒナニウムとか!! あてくしのげんきのみなもと!!!
これを摂取すれば飲まず食わずでも三日は戦える! でもすぐに欠乏症出ちゃうから毎日でも摂取したい!!
ダカラ ワタシ モット スウ!!!
「そんでね、ヒナちゃん。今日から暇になるよね?」
「その言い方をするって事は、暇じゃないって言っても聞かないでしょう」
「んふ~! 流石はヒナちゃん。あてくしの事をよく分かってくれていらっしゃる!」
「何年幼馴染をやってると思ってるの。――――で、何をするつもり?」
「デート!」
「へぇ、デート。…………でーと?」
こないだ久々のB級グルメ食べ歩きをしてた時、ま~~~た
おのれ美食研究会、ゆるさんッ!! 今度会ったらジュンコちゃんの口の中一杯にお団子詰め込んでくれるわっ! ……その他三人はまぁその場のノリで何かしよう。ハルナの美人顔をもにゅもにゅして変顔にしてみたり、イズミのご立派なお腹でぽんぽこドラムしてみたり、アカリをぬいぐるみ抱っこで連れまわして尊厳破壊してみたり。
それでも何だかんだで皆面白がりそうな辺り、流石はゲヘナが誇るおバカの精鋭共。適応力の悪魔どもめっ!
「デートって言っても、いつも一緒に出掛けてるのと何が違うの?」
「気分?」
「言うと思ったわ」
さすがヒナちゃん、またまたあてくしの事をよーく分かっていらっしゃる。
でもその『まったくもう、しょうがない子ね』って視線はやめよう? ちょっと何か溢れちゃいけないものが溢れちゃうから。
具体的に言うなら、何もかもを委ねる勢いでそのちっちゃなぽんぽんに飛び込んで抱きしめながら『わんわんお!!!』って叫んで尻尾振り回したくなる。
そこにヒナちゃんにしかできない、わしゃわしゃ雑に撫でくりまわすご褒美まで加わった暁には、もうこの世の春!
――――想像したら拙者滾って参った。今夜にでも実行に移そう。
「とりあえず百鬼夜行まで旅行して和食を堪能しようじゃないの!」
「どう考えても『とりあえず』の距離じゃないわ。いくら何でも急すぎると思うんだけど」
「だって食べたくなっちゃったんだもん」
別に今から一緒に家を出れば日帰りできる時間で行けるんだからいいじゃん? 日帰りする気なんてサラサラ無いけどさ。
ブラックマーケットで良いの見つけちゃって衝動買いしたブツも準備できたからね! ちょこちょこ整備と改造してたのがようやく実を結ぶわけでごぜぇますよ!! あのブツなら改造の甲斐あって、フルスロットルで飛ばせば時間的には余裕じゃいっ!!!
そして何よりも、ふとした瞬間に湧いてくる『ちゃんとした和食が食べたくなる欲』が高まってきちゃったからね、仕方ないね。
白米にお味噌汁と焼き魚と小鉢って感じの『これぞ和食じゃい!!』ってヤツ。一見素朴だけど恐ろしく手間暇かけて作られた系のちゃんとした和食が食べたい! あと餡子も!!
またワカモにオススメのお店聞いておかなきゃいけないわ。最近だと先生のシャーレでの愛用済み小物だとかで手を打ってくれるから助かる~!
でも精神的に満たされてきたからだろうけど、私への当たりの強さがやんわりしてきた今日この頃。イヌ科フレンズが幸せそうで喜ばしくもあり、喧嘩友達が減った寂しさもあり。ちょっとシアちゃん複雑ですわよ?
「せっかく連休なんだし、たまにはちょっとくらい遠出しようじゃあないか、ヒナちゃんッ!」
「風紀委員会の仕事があるし、私が離れてる間に何か問題が起こったら面倒じゃない」
「面倒くさがり故のワーカホリックはやめようね。そろそろ後輩に無茶振りして鍛えていかないと、ヒナちゃん自主留年して風紀委員長しなきゃいけなくなるよ?」
そんな事させないけど。
ゲヘナなんていう当たり前のように頭ゲヘナな輩どもが闊歩してる地で『風紀』なんて名乗りを上げるんだから、この程度は無茶振りにすらなんないっての。
ヤっちゃえ、ヒナちゃん!!
「それは、分かってるけど……」
「分かってませーん! なので私が分からせてあげようと思いまーっす!」
「――シア」
「ダメ! 今日はもう
とりあえずとっかかりとして、まずはイオリちゃんに突然何もかも全部ぶん投げるところから始めようか。ヒナちゃんのワンマン脱却のためってゴリ押しすんべ。そう、次は君だっ。
でもあの子中々のポテンシャルはあるのに、何であんな残念な事になるんじゃろ。とりあえず落とし穴があったら落ちる癖は治してもろて。
その辺の矯正は……チナっちゃんに頑張って貰おう。あの子が叱ればイオリちゃんもちょっとは反省するでしょ、多分。
しなかったら来年以降、ゲヘナは不良天国になるね。いや、今でも不良天国ではあるけど。
頭ゲヘナだから仕方ないねぇ、ウン。でもあてくしそんな母校が大好きです。おバカで分かりやすくて。トリニティとは違うのだよ、トリニティとはッ!!
ただし、トリニティにもおバカワイイ面々がそこそこ居るのでそれはヨシ!! あと青春甘酸っぱいにゃんことか見守り甲斐のある子なんかが居る点も加点項目ですわよ。
何よりも大聖母マリーちゃん様が居る時点でもう、ねぇ。ついでにぽんかわサクラコ。
「もう。――で、どうやって行くつもりなの?」
「んふ、んふふふふ~!」
「…………シア。なにで、行くつもりなの?」
「ば・い・く♡」
「……………………タンデムで百鬼夜行まで?」
「私もヒナちゃんも、それでどうにかなる程ヤワなお尻じゃないから大丈夫!」
「…………はぁ」
「んじゃあまずは髪を結おうか! 貴重なモフモフみつあみヒナちゃんのお時間よっ!!」
◆
いやはや、素敵なバイク旅でしたこと。まさか高速道路って新しいフィールドがこれ程楽しいものだとは思いもしなかったわ。
今まで私が開拓してなかったフィールドなもんだから、私に対する警戒心が薄くて、まぁ絡んでくれる事! 新鮮すぎて笑いが止まりませんわまったく!!
「いやぁ楽しい道のりだったねぇ! 適度に
「あっちは絡んだ相手が誰か分かった瞬間にターンして逆走してでも逃げようとしてたけどね」
「無防備になった瞬間を引っこ抜いて遠投してやるのは大変楽しゅうございました!」
AK〇RAばりにズザろうとした瞬間を引っこ抜けた時はテンション上がって思わず叫んじゃったもん。
後はラリアットで引っこ抜いてみたり、キーの辺りを物理的に引っこ抜いてみたりとか。
キーの辺り引っこ抜いたヤツのSAN値減ってそうな顔は素敵でございました。引っこ抜いた部品投げつけて、バイクから叩き落して正気に戻してあげたあてくし、ちょー優しい!
いや~ほんとに楽しいタンデムの旅でしたわ。バイクって本当にいい乗り物だねぇ! 買って整備と改造した甲斐があるってもんだよ!! どっかに自爆装置つけられてないかは不安だけど。
見た目に惚れちゃって思わず買っちゃったツェンダップ君、これからも仲良くしていこうじゃないか。サイドカー付きの方も見つけたら買っちゃおう。
そっちはヒナちゃんの
「なにはともあれ、和食! 甘味! そして旅館に温泉、お祭りに花火に高いけど雰囲気で異様に美味い屋台グルメ!!」
「まぁ素敵ですわね! 美食には雰囲気も大事ですもの。それにしてもヒナさん、本日は三つ編みなんですね。よくお似合いですわ」
「…………はい捕まえたァ!!! でもちゃんとヒナちゃんを褒めたから加減はしてやろう!」
「捕まってしまいましたわね。しかし本日はまだ、どこも爆破していませんわよ?」
「余罪ならいくらでもあるでしょう」
「そもそも『まだ』なんて言い放った時点で、ハルナなら問答無用で推定有罪が通るでしょ。てか良く私らが揃ってる所に顔出せたね?」
しれっと隣で手を合わせて美食に思いを馳せてたハルナ確保。襟首をにゃんこ持ちでぷらんぷらんされてるのに余裕の微笑みとは、出来るようになったじゃないの君。
てか何で居るんだろ。ここゲヘナちゃうよ?
「先日、シアさんが去り際に『焼き魚……味噌汁……輝く白米……行くか!』だなんて呟いてくれたものですから、和食の口になってしまったんですもの。これはもう責任を取って頂かなければ、と」
「理解はしたけど、何でピンポイントに場所まで分かるのさ?」
「キヴォトス災害情報を見れば、シアさんのルートは大体割り出せるではありませんか。後はゲヘナ淑女の勘ですわ。『何やらこちらから危険な香りがしますわね』、と。大体その辺りに居るのですから、割と簡単ですわよ?」
「盲点すぎるわその割り出し方!?」
「ゲヘナにおいては嗜みの一つとして広く知られておりますが……暴れ始めるまでの情報が薄い点は少々いただけませんね」
「前に『位置情報公開しろよバカー!』って叫んでた不良共が居たのソレかぁ……」
「さて、どうされます? 今ここでわたくしを捕まえていてもお荷物が増えるばかり。ならば共に美食の道を歩むのも悪くはないのでは!?」
「ええい無駄にドヤるんじゃない、この美人さんめッ!!」
「むぁッ!?
くそう面白可愛いツラにしかならん! これだから美人さんはさぁ!!
サクラコとは違った方面で面白おかしい美人さんだからほんと扱いに困るわ。
しっかし、なるほど。災害情報。いや『なるほど』じゃないが。
何、あてくしキヴォトスでは災害扱いなの? しばらく放っておかれて、準備万端で暴れだしたカイテンジャーやらと同じ扱いされてる?
クロノスめ、今度カチコミかけてやろ。シノンはあの
「でも今日のあてくしはヒナちゃんとおデート中ですの。お邪魔虫は犬に噛まれてサンズリバーで川流れと相場が決まっておりましてよ!!」
「あ、あら……?」
「ハルナ、今日のシアは駄々っ子風味よ」
「いつもでは?」
「…………それもそうね」
「ヒナちゃん!?」
裏切られた! あてくしヒナちゃんをそんな子に育てた覚えはありませんよ!?
そしてハルナ、そんなお手々を口元に当ててお上品にくすくす笑ってるんじゃありません。それでも誇り高きゲヘナの
でもトリニティみたいな黒さは一切感じないからやっぱりゲヘナか? いや待て、毒されるなあてくし。ちゃんと黒くないお上品なお嬢様なんてどこの学区でもおるわ。
「まぁしゃーない。美味しい物情報を寄こすなら見逃そう」
「交渉成立ですわね」
「……! ――――テロリストと交渉はせん!!」
「…………はい?」
「あぁ、昨日の夜一緒に見てたロボットアニメのセリフね。ハルナ、気にしなくていいわ」
「はぁ、アニメ、ですか。――昨日の夜?」
「あのお茶目な艦長良かったよねぇ! というかアレは味方サイドのオッサン達が良いキャラすぎたわ」
紅茶好きな辺りでトリニティが頭をよぎったけど。
あとユニコーンってそんな神聖なモンじゃないはずなんだけどなぁ。確かカテゴリー的には悪魔でしょアレ。処女しか乗せないとか、獰猛だったりとか、マイナスポイント山積みじゃん。
「私はあの敵兵を道具扱いできなかったオジサンが良いと思ったわ。不器用なお父さんっぽいあの人」
「あーねー! ちなみにあのオジサンの声優さん、別シリーズだと主人公の少年やってるよ」
「……あの声で?」
「あの声で。これがまたいい味出してるんだよねぇ」
「…………見るわ」
「じゃあ次はソレね!」
あとヒロインの女の子が可愛い。アクの強いヒロインズの中でも屈指の良い子すぎて『これ本当にあのシリーズか?』ってなったもん。
大体ヤベーからなぁ、ヒロイン……。あんまり言うと戦争起こるけど。
「さらっと流されましたけど、お泊りされていたのですね」
「むしろ週の半分くらいウチに居るよ?」
「ええと……それは、どういう……」
「…………だって楽だもの。ご飯作ってくれるし、髪の手入れもしてくれるし、抱き枕にもなるし……」
「このものぐさヒナちゃんめっ! ――――むしろ一緒に住もう?」
「そうするとどこまでも堕落しそうだから駄目」
あてくしったらヒナちゃん相手だとどこまでも甘やかす自信しかないからね! そりゃあもう仕方ないね!!
おはようからおやすみまで、何だったら悔しいけど別だった揺り籠から墓場まで。お傍で安心シアちゃん印のお付き添いをご提供させて頂きます。
なお返品は不可。無論そんな事はされない自信しかないけども!!
「あの、ヒナさん? シアさんって意外と『ダメな子製造機』だったりしますの?」
「するわよ。ただこれでもかと甘やかした分、大型犬的に甘えてもくるけど。抱きしめて吸われたり、甘噛みされたり」
「……あまがみ?」
「狼系キヴォトス民の嗜みだって、良くしてくるわ。前に美味しいのか聞いたら輝かんばかりの笑顔で『至福ぅ!』って叫んでたから、まぁいいかなって……色々してくれてるし……」
「――――ほぅ? ではわたくしもひと「やったら全身の関節砕いてバスタブの中に放置するぞ。注ぐ水量は慈悲で控え目にしておいてやる」……慈悲と言いつつむしろ惨い処刑ではありませんか!?」
「ちなみにシアの犬種傾向は、イロハ曰く『身内には胸やけする程に甘く、外様にはキヴォトスリーパーより辛い』らしいわよ」
「のっとわんこ! あいむうるふ!!」
「結局イヌ科ではありませんか。それよりも、落差が酷すぎますわ!」
「うっさいテロリスト! ヒナちゃんに悪さしたら覚悟せぇよ貴様!!」
「そもそもできませんわよ、そんな命知らずな真似!?」
「ならばヨシ!!」
まぁハルナ相手なら
これがむちゅきサンだったら、その辺の見極めを間違えないから安心して翻弄されるんだけどなぁ。どこまで許せるかっていうの、雰囲気による所が大きいし。やっぱりむちゅきサンしか勝たん! 素敵ッ!! アルちゃんもっと弄って!!!
「さて、とりあえず旅館に荷物置きに行こうか。ハルナは宿どうすんの?」
「わたくしでしたら、そちらの旅館にチェックイン済みですので、お気遣いなく」
「って同じトコじゃん。さては食事が美味しいって口コミ見たね? 期待通りじゃないって爆破して、私らの邪魔したら、逆向きに折り畳んでゲヘナに宅配で送るからそのつもりで」
「先ほどからどうしてそうまでバイオレンスなんですの!?」
「何となく! こないだサクラコ……ハルナから服借りた子をいじって遊んでた時に思ったんだ。『流石に無体な真似は可哀そうだよね、この子なんも悪さはしてないんだし』って」
どう考えてもゲヘナ生みたいな『いい度胸だ、お前を処すのは最後にしてやる』とかノリで言い放ってきゃーきゃー笑いあうタイプじゃないじゃんね。オジョーサマの遊びって範疇を逸脱するのは何か違うなーって思っちゃうんだもの。
「あの、わたくしも
「デートに横入とか許されざる大罪認定されても仕方がないよ?」
「それなのですが、こちらもとある方にデートのお相手をお願いしておりますので、ここはダブルデートという事でおひとつ」
「もしその『お相手』が無茶振り呼び出し上等のてんてーなら、残念ながら今トリニティでお手伝い中よ」
なんかあからさまにキナ臭い事に巻き込まれてそうな気配だけど。まぁ何とかしてくるでしょ、先生だし。何ともなりそうになければモモトークで一報入れるように言ってあるから大丈夫だと思いたい。
「いえいえ、そちらの旅館でくつろいでいらっしゃるフウカさんですので、ご心配なく」
「……拉致って来てるでしょ、ソレ」
「そんなまさか。フウカさんでしたら快くご同行いただけましたわ」
「んなバカな……」
この屈託のない笑顔からして、嘘を言ってるようには見えないけど……ハルナとフウカちゃんでしょ? 拉致ってなけりゃ何だってのよマジで。
…………んんん? 今連休だし、給食部もお休みだよね。もしかしてもしかする? 嘘やろ?
「ほ~…………? いつもみたいにグルグル巻き?」
「一切縛ってなどおりませんが」
「輸送方法」
「ゆそ……ちゃんと一緒に鉄道を使いました!」
「うそやん……」
「普段の行いで疑われるのは仕方の無い事ですが、今回は素直にお願いをして付いてきて頂いたのです!」
「ヒナちゃん、判定」
「フウカに確認すればいいじゃない。フウカのモモトークも知ってるんじゃないの、シアなら」
「いやいやいやいやそんなまさか……!?」
てるんだから、気にしないの!
から、てっきり……
「うそやん、マジやん。てかハルナ、フウカちゃん『デートじゃありません』って素で言うてんで?」
「…………デートですわ、とお誘い申し上げたのですが」
「日頃の行いね。反省なさい」
「…………少しばかり考えさせて頂きますわ」
おー、真面目にへこんでるハルナとか初めて見たわ。
そうか……トリニティの青春にゃんこにばかり目を向けるべきでは無かった。こんなにも身近に、そう、あの魑魅魍魎の跋扈するゲヘナにも、甘酸っぱい青春はあったのだ。見抜けなかった……このシアの目をもってしても!
「とりあえずコレならあてくし超納得。一緒に回るの大歓迎、むしろ一緒じゃなきゃとっ捕まえるよ?」
「……何ですの、その勝ち誇った笑みは!?」
「意思疎通的な意味での勝者の余裕」
おーおー悔しいのう、悔しいのう、ハルナクゥン!!
でも大丈夫、まだ巻き返しは効く!! フウカちゃんもちゃんと誘われれば付いてきてくれるんだし、無理筋じゃあないさ!
でもそっかぁ、そっかぁ!!
「シア、
「あてくしがそんなヘマした事があった?」
「…………そういえば無い、わね?」
「ふっふーんっ!」
「そうね、これは素直に誇っていいわ。えらいえらい」
「――――!!!!!!」
ハルナ、今日の狼藉は許す。超許す。ヒナちゃんが『えらいえらい』してくれた!
してくれた後に『往来でやっちゃった……』ってちょっと恥ずかしがってるのもポイント高いよ! 激アツよ!!
いやぁ、良い一日になりそうだわー!!
「あ、これ美味しい……うーん、何だろう、この味……?」
「柚子ですわね。ゲヘナの方ではあまり馴染みはありませんが、風味豊かな柑橘類ですのでお菓子類にも合いますわよ」
「へー、良く知ってるわねハルナ」
「日頃から美食を追い求めているのは伊達ではありませんもの」
「追い求めすぎて被害を出すのはやめて欲しいんだけど……」
ふむふむ。
「何か良い感じに落ち着いてるのが凄い不思議なのに、割としっくりきてるあの距離感、なんじゃろなぁ……」
「そもそもフウカが優しい子なんだし、ハルナが無体を働かなければあんなものでしょう」
「いや、それはそうなんだけど。ハルナが美味しい物シェアでごく自然にフウカちゃんの口に運ぶもんだから、食べた後で気づいて慌てるとか、甘酸っぱすぎてもう!」
「言いながら私の口に放り込み続けてるのは誰かしら」
「あてくし!」
くろだて はるな(いち)
たべあるき:まんぞく ついていったおみせすべてがごうかくてんだった
おみせ:ばくはしなかった
でーと:の、つもりだった
あーん:いしきはしていない
あいきよ ふうか(いち)
たべあるき:まんぞく あらたなはっけんたすう
ちょうみりょう:こじんてきにかいこんだ きゅうしょくには……おねだんが
でーと:の、つもりはなかった
あーん:いしきさせられた