ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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あなたが、鏡見キラくんの結界に引き込まれた時、その外では3人のホロメンがそれぞれの戦いを行っていた。


第9話裏 結界外の3人

『やぁーーーーー!』

かなたとトワが巨人の体に穴を開ける。

2人は着地した後、前を見る。

「あれ?

キラくんがいない?」

かなたは目の前にいるはずの人物を探す。

トワは嫌な予感がして背後を見た。

巨人の胸に空いた大穴から、その向こうを見た。

「あいつもいない!」

トワが焦った声をあげる。

あなたの姿が見当たらなかったのだ。

「探すのは後だよ。

まだ、アレは消えてない」

かなたが巨人に向けて拳を構えた。

「あれでまだ?」

トワもかなたの横に並び構える。

「振り返った時に仕掛ける」

かなたの声にトワが頷く。

しかし、2人の思惑は外れる。

巨人は両腕を振りかぶった後、顔の部分が180度回ったのだ。

不気味に笑う巨人は振りかぶった右手を勢いよく振り下ろす。

「!!」

ドガ!

かなたがその手を受け止める。

そして、巨人はもう一方の手も振り下ろした。

「トワ!」

「!」

かなたの声にトワは、魔力を手の前に集めて盾を作り、その一撃を受け止めた。

「く」

トワの片膝が地面につく。

ピンチの2人。

その2人をある人物が学校の屋上から見ていた。

 

「何やってるのよ」

その女子学生は左手に魔力を集めて筒のようにして覗いていた。

「でも、あの2人ならいけるよね。

それより、あのバカ弟子がいない」

そう言って女子学生シオンが魔力を通して校庭全体を探る。

「やっぱり、結界で別次元に連れ去られてる。

でも、沙花叉が一緒に行ってるはず」

シオンは左手を耳に当てる。

『沙花叉、聞こえる』

『は、はい、聞こえます』

シオンの念話にウキウキで答えるクロヱ。

『今の状況』

『はい、キラ先輩がステッキに付いていた魔集石に乗っ取られて暴走。

今から反撃を開始します』

『…分かった。

どうにかステッキを持つ手の動きを止めて』

『分かりました!』

「アレを使うか…」

シオンがアイテムボックスから自分より長いメカメカしい銃を取り出す。

「ロボ子さんから送られてきた、シオン専用の魔導銃。

これなら」

シオンは屋上のへりに銃を乗せる。

そして、シオンは腹這いになってスコープを覗いた。

(魔力換装!)

シオンが銃に埋め込まれた弾に魔力を込める。

(さぁ、頼んだよ、沙花叉、バカ弟子)

 

「トワ、アレを倒すには核を潰すしかない」

「でしょうね」

かなたとトワは押し潰されそうになりながらも耐えていた。

「僕がアレの動きを止める。

体にたぶん核はないよ」

「なら、頭にありそうだね」

「じゃ、頼んだ」

「分かった!」

『うりゃーーーーー!』

2人は力を振り絞り巨人の腕を押し退けた。

トワはその場で跳躍する。

かなたは右拳を腰に力を溜める。

「最近なんか閃いた必殺技をくらえぇ!

コムプレッション・フィンガー!」

かなたの右手から放たれた光輝く巨大な気の掌が、巨人の上半身を掴む。

(あれってかなたが暴走した時の…)

トワは驚きながらも首を振る。

(今はそんな事考えてる場合じゃない)

トワは巨人の顔を見る。

(あった!)

巨人の額に魔力が集まる場所を感じる。

「そこ!

デビルトライデント!」

悪魔の三叉槍を召喚し、トワは核に向かって投げる。

突き刺さる槍。

「かなた!」

トワは逆立ちするように下にいるかなたに手を伸ばす。

「トワ!」

かなたも頭上に左手を伸ばした。

2人の手が繋がる。

「光」かなた。

「闇」トワ。

「白」かなた。

「黒」トワ。

「天使」

「悪魔」

『今、2つの力を1つに!

スパイラル・イレーザービーーーーム!!』

繋いだ手から白と黒の螺旋のビームが、核に突き刺さった槍に向かっていく。

そして、槍共々ビームは巨人の頭部を貫いた。

かなたは右手の力を抜く。

ゆっくりと倒れていく巨人。

その巨人の上にトワはくるっと回って着地した。

「やっぱ、技名ださい」

「ええ~!」

トワの一言にかなたが抗議の声をあげた。

 

(向こうはやったね)

シオンはスコープを覗きながら2人の勝利を認識した。

スコープの先では、あなたの前に大木の矢が現れてキラの方へ放たれたところだった。

クロヱがキラから離れると同時にナイフを投げる。

(うわ、相変わらずえげつない)

クロヱの投げたナイフに毒が塗られているのを、シオンは確認する。

その隙をついてあなたがキラの背後に回るのを確認するシオン。

それを見てシオンは少し微笑んでいた。

あなたがシオンの教えた雷を纏う魔法を使っていたからだ。

あなたの鬼切丸がキラの腕に防がれるのを確認。

そして、もう片方の腕をクロヱが攻撃した。

『シオン先輩!』

クロヱからの声。

(ナイス、沙花叉!

じゃ、気合いを入れますか)

『ほら、ぼ~としてないで、きちんとトドメしなさいよ。

シオンの弟子を名乗るなら!』

シオンはあなたに念話を飛ばす。

そして、銃の引き金を引く。

凄まじい魔力の塊が紫雷の弾丸となって放たれた。

弾丸は結界を破壊してあなた達をこちらの世界へと呼び戻す。

そして、弾丸はステッキを持つキラの手を撃ち抜いた。

手からこぼれ落ちるステッキ。

それを追うあなた。

(いけ!)

シオンは心の中で叫んだ。

あなたは鬼切丸を伸ばし魔集石を貫く。

ステッキから外れた魔集石は、その力を失いながら飛んでいった。

パシッ

それをかなたがキャッチ。

それを見たトワは笑顔で「これで任務終了かな?」と呟いた。

 

 

「ちょ、ちょっとトワ。

ごめんね、これ魔集石。

またね」

保健室にキラを運んだ後、あなたに魔集石を渡したかなたは、逃げるように去るトワを追いかけた。

「なんで逃げるの」

「恥ずかしいからに決まってるでしょ。

あんなのトワじゃない」

余程衣装が恥ずかしかったのか、トワはかなたにそう言いながら外に出た。

「はぁ~」

かなたはそんなトワを見ながらため息混じりだが、笑顔で追いかけた。

 

「ま、今回の件はなかった事にしてあげる」

保健室の外の木に座って中を覗きながら、シオンは笑った。

あなたの成長を見れた事が、シオンにとってとても嬉しい事だったのだ。

『沙花叉もありがとうね』

『いえいえ、シオン先輩の為なら』

シオンの念話にウキウキで答えるクロヱ。

『今回は頑張ってくれたし、何か1つお願い聞いてあげるよ』

『ほ、ほんとうですか!』

シオンの提案に、クロヱの念話の声が上がる。

『ま、無茶なお願いじゃなければ…』

『じゃ、じゃ、最近オープンしたカフェに付き合ってください』

『え?

そんな事でいいの?

別にいいけど』

『や、やったーーーーー!』

念話で喜ぶクロヱ。

実質デートを勝ち取ったのだ、クロヱは天に昇るような気持ちだった。

『それじゃ、弟子達が【ふぉーす】から旅立つまではフォローしてやって、カフェはそれからね』

『は、はい。

分かりました』

シオンはその返事に頷いた後、木から飛び降りた。

(また、会いましょ)

シオンはそう心の中で思いながら笑顔で校門の方へと歩いていった。




お待たせしました。
第9話の結界外の出来事を更新します。
ちなみにクロヱちゃんはあなたとの会話は最小限でしていましたが、裏ではめっちゃイキイキ話しておりました…推しと。
さて、次回はGWになると思いますが更新する予定です。
よろしくお願いします
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