ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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ロボ子さんに教えてもらい向かった先で出会った、最高戦力ラプラス・ダークネス。
なんとか説得?し、あなたはラプラス・ダークネスと共にアルランディスにリベンジを行うのであった。
そして、グランド・ガンナーと魔王との戦いが始まった。


第14話 暴走ガンナーと魔王の実力

ドガァ!

凄まじい音と共に、アルさんがラプ様にぶつかった。

その後、アルさんの怒涛のパンチとキックがまるでマシンガンのようにラプ様を襲う。

ドドドドド、ガガガガガ

まさに暴力の嵐。

俺がもしあの嵐に巻き込まれたら、一瞬でリスポーンしてしまうだろう。

しかし、その嵐の中、彼女は一歩も動いていなかった。

「ふ、ふ、ふふふ~ん」

なおかつ鼻歌を歌いながらチョコバナナの残りを平然な顔で食べていた。

アルさんの怒涛の攻撃は、ラプ様の足元から現れた手のような紫色のエネルギー体によって全て防がれている。

「はぁ、なるほどな」

チョコバナナを食べ終え、真っ赤な目をしてひたすら攻撃を繰り返すアルさんを見て、ラプ様はため息をつく。

「ロボ子さんが言っていたよな?」

ラプ様はこちらに顔を向けながら、俺に話しかける。

「え?」

「力を吸いとられるって」

「あ、はい、言ってました」

「なるほどな」

ラプ様はアルさんの方に向き直る。

「こいつの攻撃一つ一つに吸収能力がついてる」

「吸収?」

「ああ、それもHPやMPとかそういう次元じゃない。

データを奪っている」

「はい?」

ラプ様はつまらなさそうな顔をする。

「HPやMPなら休めば回復するが、データは文字通り、このゲーム世界なら存在そのものを構築するものだ。

それを奪うという事は、そのキャラを崩壊させるという事だな」

「なんでそんな能力が」

俺は暴走しているアルさんを見た。

「たぶん、魔集石の影響だろうよ。

しかし…」

ラプ様はアルさんを睨む。

「いい加減、飽きたぞ!」

ドガァ!

「!!!」

防御だけしていたエネルギー体の手がいきなり拳を握り、アルさんを下から打ち上げた。

そのまま頭から地面に落ちるアルさん。

それを見て、ラプ様はゆっくりとアルさんの方に向かって歩く。

アルさんを見下ろすラプ様。

ラプ様がチョコバナナの串をアルさんに向ける。

「おまえの力はその程度か?」

その言葉にアルさんは、どうにか立ち上がろうと力を込めている。

見下ろすラプ様の一言に、俺は記憶の中の何かが呼び起こされた。

(この展開は…)

俺の視線は自然にアイルちゃんを見ていた。

「おじちゃーん!」

アイルちゃんの悲痛な叫び。

その叫びに呼応するように!

「うぉぉぉ~!」

アルさんが立ち上がった!

「うぉ~!」

「なんで貴様も叫んでいるんだ」

俺の叫びにラプ様の冷ややかな目が痛い。

「ま、あの程度で終わってもらっても面白くないしな、しかし…」

起き上がったアルさんから赤黒い気が立ち上る。

「理性も何もない奴と戦っても面白くない」

ラプ様の言葉に、エネルギー体の手がアルさんの頭を掴む。

「う、がぁぁぁ」

どうにかその手を振りほどこうと、エネルギー体の手を掴むアルさん。

しかし、その手が離れることはない。

「暴れるな」

ガシッ

もう一方のエネルギー体の手が、アルさんの両足を掴む。

完全にホールドされるアルさん。

「ふむ、ここか?」

ラプ様が手を横に振った瞬間。

ビリビリっとアルさんの胸元の服が無惨にちぎれ飛ぶ。

「ちょ、ちょっとラプ様。

これ全年齢」

「な、何変な事考えてるんだ!」

俺の言葉にラプ様は慌てながら突っ込む。

「ほら、見てみろ」

ラプ様に言われて、アルさんの胸元を見る。

そこには赤黒く光る魔集石が埋まっていた。

「う、完全に同化してる…」

「この石がこいつのデータを吸収して入り込んだんだろうな、さて」

地面から新しいエネルギー体の手が現れた。

「どうするんですか?」

「もちろん、こうする」

俺の疑問に答えた瞬間、エネルギー体の手が魔集石がある場所に伸びた。

「が?

がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「ちょ、ちょっと!」

いきなり苦しそうに叫ぶアルさん。

「なんだ?

こんなもの無理やり取ればいいだろう?」

当たり前のようにむちゃくちゃ言うラプ様。

「うわぁぁ!」

ズグゥ

アルさんの胸元から魔集石が抜き取られ、アルさんはダランと動かなくなる。

「お、おじちゃん~」

ゆっくりとアルさんを地面に下ろすラプ様。

「だ、大丈夫なんですか?」

俺は慌ててアルさんの方に行く。

そして、胸元を見た。

胸元は、何事もなかったように傷1つなかった。

「吾輩のデータを改竄して補充した。

そのうち目を覚ますだろう」

ラプ様の手には取り出した魔集石が握られていた。

その石から赤黒いものが煙のように立ち上り消えた。

「やはりな、ほら」

ラプ様がこちらに石を投げてくる。

「わぁと」

俺はそれを受け取った。

「やはりとは?」

俺は魔集石をアイテムボックスに入れながらラプ様に聞いた。

「その石はデータを取り込むように作られている。

データと言ってバグを集めて吸収しているみたいだな。

それを意図的に誰かが細工したようだ」

「え?

そんな事まで分かるんですか?」

俺の言葉にラプ様は嫌な顔をしてこちらを見る。

「貴様、吾輩を只の買い食い大好きなお子さまとして見てるだろう」

「い、いえ、そんな」

目をそらしながらとぼけてみる。

「本気で潰してやろうか」

ラプ様が物騒な事を呟く。

「ははは」

「ま、その意図的にに、貴様は見当はついているんだろ?」

ラプ様に言われて俺は先代の世界の答えを思い浮かべた。

「おおよそだけど」

俺の答えにラプ様は頷いた。

「さ、そろそろか?」

ラプ様が倒れたままのアルさんを見た。

「ん?

あ、ここは?」

上半身を起こすアルさん。

「よかった、おじちゃん、元に戻って」

アルさんはアイルちゃんを見た後、自分の体を見る。

「アイル?

ってなんだぁ、この格好!」

「あ、それはラプ様が」

俺はアルさんに言う。

「え?

ラプラス?

って…もしかして、事後?」

「んな訳あるかぁ!!」

ドゴン!

ラプ様のエネルギー体の拳がアルさんの頭を殴打した。

 

「なるほどな。

それは迷惑をかけた」

「えっと、本当に年取ってたんですね」

さっきのヤングアルさんではなく、今はすっかりナイスミドルになっていた。

「ま、ヤングにもなれなくもないが、ここではこちらの方がデフォルトだ」

「アイルにも迷惑かけたな」

アルさんは立ち上がりながらアイルちゃんの頭を撫でる。

「本当だ。

幼女監禁なんて犯罪だぞ」

「う…」

ラプ様の言葉にアルさんは凍りつく。

「大丈夫、おじちゃんは私の事助けてくれようとしてただけだから」

「アイル…」

ちょっと涙目のアルさん。

「ちっ」

舌打ちのラプ様。

(性格の悪いとこ出てる)

「それじゃ、悪いな。

待たせたみたいで」

アルさんは、バシンと顔を叩いた。

「ふん、あのままだと不完全燃焼だからな」

ラプ様はそう答える。

2人は俺達から離れた。

そして、お互いに距離をとる。

「ラプ様?」

「おじちゃん?」

俺とアイルちゃんが声をかける。

「次は貴様だからな、よく見ておけ」

「大丈夫だ。

助けてもらった礼をするだけだ」

そう言って2人は睨みあった。

「今度は退屈しなくていいんだな?」

「もちろんだ」

そう言って、アルさんの姿が一瞬ぶれる。

いつの間にかアルさんの衣装が変わっていた。

「ガンナー…」

俺はその姿を見て呟く。

ガンマンのような姿に両腰に2丁拳銃。

「それが本気の姿か?」

「一応、グランド・ガンナーをやらせてもらってますのでね。

俺の無数にある存在の1つだよ」

「では」

「やろうか」

ダン!

合図と同時にアルさんがすごいスピードでラプ様の横軸に回り込む。

ラプ様はその場から動かない。

ダ、ダダダダダダダ

只の2丁拳銃からマシンガンのように弾が発射される。

「ふ」

ラプ様はエネルギー体でそれを防いだ。

「さっきと変わらないな。

!!」

バシッ

「え?」

ラプ様が何かを素手で受け止めた?

「ほぅ」

ラプ様が手を開く。

すると1発の弾丸が地面に落ちた。

「ちっ、見破ったか」

アルさんはそう言って笑った。

「貫通弾。

しかし、普通の弾じゃないな」

「ああ、別の場所で手に入れた、侵食貫通弾だよ。

一度だけ、当たった瞬間それを分析して、どんな壁だろうと貫く。

秘蔵の品なんだがな」

それを聞いてラプ様はニヤリと笑う。

アルさんも同じく笑った。

それから、攻防は続く。

アルさんからの射撃。

ラプ様はエネルギー体の手を伸ばしてアルさんへ攻撃をしている。

しかし、明らかにラプ様がおされているように見えた。

エネルギー体の手で弾を防いでいるが、明らかに避ける姿が目に映る。

「何が秘蔵の品だ!」

ラプ様が叫ぶ。

ラプ様が避けるのが多くなったのは貫通弾のせいか。

「秘蔵の品が1発なんて言ってないが?」

笑いながら撃ち続けるアルさん。

そして、アルさんからの1発が戦況を決める。

「!!」

(ラプ様の動きが止まった?)

「影縫いだと!?」

俺はラプ様の影を見た。

(確かに地面に穴が開いているが…

拳銃でも出きるのか、影縫い?)

「普通なら弓の技だか、俺はいろいろと渡り歩いてるのでね」

アルさんがラプ様に向かって拳銃を向ける。

「奥義・グラビティキャノン」

アルさんの持つ拳銃が巨大な銃口のバズーカに変わる。

「ほ、ほんきかぁ!」

ラプ様の焦る声。

「もちろん」

そうして、アルさんが持つバズーカから、ラプ様に光が照射された。

 

「と、まぁこんな感じだ」

ボーゼンな俺とアイルちゃんの前で、黒焦げになったアルさんが笑いながら言った。

横でむすっとしたラプ様が立っている。

ちなみに結果は、簡単に言うとラプ様が本気を出した。

ラプ様の力を封印している5つの枷の2つが外れて、左手から放たれたエネルギー波で奥義を相殺。

続いて右手から放たれたエネルギー波でアルさんを吹き飛ばした。

「なんで勝ったのに不機嫌なんですか?」

俺はラプ様に聞いてみる。

「あの枷を外すと、運営から送られてくるおこずかいがめちゃくちゃ減る」

そう言って頬を膨らます。

(はは、子どもみたい)

「で、次は俺の番って事ですね」

俺はアルさんを見た。

「ああ、キミの実力を見てないからな。

見せてくれ」

アルさんはそう言って手を振ると、黒こげからさっきの姿へと変わる。

「はい、全力を出します」

 

 

「それじゃ、また来いよ」

「おじちゃんと私を助けてくれてありがとう」

路地裏の入り口まで、アルさんとアイルちゃんに見送られながら、俺とラプ様は【近未来都市】の大通りへと出た。

ま、結果は惨敗だ。

なので、ガンナーの上限突破はできなかった。

ちなみにできなくても、メインストーリーは進む。

上限突破はまた、別に補習クエみたいなものがあるらしい。

(ま、普通はアルさんと戦うなんて事はないらしいから、補習クエ頑張ろう)

圧倒的な力を見せられ、少し意気消沈したが、アルさんもれっきとしたチートキャラ。

そうそう勝てるような相手じゃないよな。

「さて、吾輩もここから別行動だ」

大通りで立ち止まったラプ様が俺を見ながら言った。

「あ、今回はありがとうございました」

俺はラプ様にお礼を言った。

「別に構わない。

しかし、今回は貴様は1人で旅をしていたんだな」

「?」

ラプ様の言葉に俺は首を傾げる。

「確か、前に顔を出した時は、肩にのせてただろう。

異界のホロメンを」

「!」

そう言われて俺は肩を見る。

(いない。

セレスがいない?)

俺は焦った。

確かに姿を消す事はあったが、俺が認識した時はすぐに姿を見せてくれた。

「ん?

帰ったって訳じゃないのか?」

「は、はい。

確か繁華街まではいたんです」

俺の言葉にラプ様が考える。

「なら、ロボ子さんに聞いてみろ。

中央タワーなら、何か記録が残っているかも知れない」

「わ、分かりました」

ラプ様はそう助言してくれた後、人混みの中へと消えていった。

俺はすぐさまロボ子さんに連絡。

状況を説明した。

ロボ子さんは、すぐに記録を調べてくれた。

『お待たせ、記録にあったよ』

ロボ子さんからの通信。

「それで、セレスは?」

『キミ、繁華街で誰かとすれ違ったの覚えてる?』

ロボ子さんに言われて俺は思い出す。

(確か、凛とした綺麗な女性に)

『思い出したみたいだね。

キミがすれ違った女性。

実は最近、この【近未来都市】に急激にビルが立ち始めた原因を作った子だよ』

「急激にビルが?

それって運営の仕事じゃ」

『普通はね。

でも、彼女はその力を持っていた。

多分、セレスもすれ違いざまに捕まったんだと思う』

「場所はどこですか!?」

『…場所は【近未来都市】の開発区。

プレイヤーは入れないその区画の1部にビルが立ち並んでいるよ。

通称一条コーポレーション。

【新世代first】の1人、一条莉々華の城だね』




お待たせしました。
不定期で大変申し訳ありません。
今回はガンナー限界突破ならずでした。
しかし、目的の石をゲットしたみたいなので、あなたは任務達成?になるのかな。
さて、次回は【新世代first】の登場です。
一条莉々華ちゃんの実力はいかに?
そして、セレスは無事なのか?
では、また、次回に
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