ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~ 作:天野空
しかし、【議会】の助力を得て【ホロライブワールドEN】から【ホロライブワールド】へとワープする事が出来た。
【ホロライブワールド】を消滅させようとする、このはや野望をあなたは阻止する事ができるのか?
俺の目の前にあるのは、始めて【ホロライブワールド】を始めた時に来た場所のはずだった。
しかし、あの時とはまったく違う。
「なんだ、この空…」
このゲームしていてこんな真っ黒な空を見るのは始めてだ。
それに森の木も枯れてる。
(五世代ハウスは?
それに始まりの町は?)
俺はまずは始まりの町へと向かった。
(五世代ハウスはラミィちゃん達がいる。
たぶん大丈夫だ)
そう俺はそう思いたかった。
俺はアイテムボックスから鬼切丸を取り出す。
【議会】のいう通り、俺のキャラはそのままだ。
(ありがとう)
俺はそう【議会】にお礼を心の中で言って、【ファンタジー】の始まりの町へと向かった。
「くそ」
始まりの町に着いた俺はその光景を見た。
プレイヤーは誰もいない。
NPCもいなくなっていた。
そして、町は破壊されていた。
かろうじて建物の跡はあるが、全て瓦礫と化している。
(世界の崩壊が始まってるのか?
どうしたらいい、俺はこれから…)
瓦礫の町の中で俺はたたずむ。
そんな時、俺は声が聞こえた気がした。
『…くん
…くん
聞こえますか?』
「え?」
(いや、幻聴じゃない)
「は、はい。
聞こえてます。
Aちゃん!」
『よかった、戻ってこれたんですね』
俺の声に嬉しそうにその声は答える。
「今、どこですか?」
『私はGM本部にいます。
ただ、世界中でホロメンの影やモンスターが暴走していて、そちらに向かうことが出来ません。
ホロメン達も同じです。
各担当場所の守護に手がいっぱいになってます』
「この町はどうしてこんなに荒れてるんですか?」
(この町には守護するホロメンはいなかったのか?)
俺はこの光景を見ながら疑問をぶつける。
『今、キミがいるのは始まりの町ですね…
そこにいたホロメンは守りきれませんでした』
「!!
ホロメンが負ける?」
『はい、キミに今、この世界の状況を話さないといけないですね。
時間はあまりありませんが、出来るだけ説明します』
そして、Aちゃんは現在の『ホロライブワールド』の状況を教えてくれた。
まずはプレイヤーの事。
俺が強制ログアウトされて間もなく、この世界全てのプレイヤーが同じく強制ログアウトされた事。
そして、全プレイヤーのキャラデータが削除された事。
また、ログインも制御され正規ルートでは入ってこれない。
「それじゃ、俺のキャラデータも?」
『はい、でも、【議会】がその力を使ってキミのデータだけは復元してくれました』
次にホロメンの事。
彼女達は確かにチート級の力を持っているが、相手は無数のモンスターとホロメンの影。
ふだんなら、【大召喚】を使い迎え撃てるが、現在、【ホロライブワールド】にはプレイヤーがいない。
そう、彼女達の推しがいない状況だった。
それにホロメン達は各々守護する場所が多数ある。
1人で戦うには相手が多すぎた。
「それじゃ、ここを守っていたホロメンは?」
『…悔しい選択でしたが、私の選択でその場所を守護していたホロメンには、別のホロメンに合流してもらいました』
(確かに、1人より複数の方がまだ危なくない)
「それで、俺はどうしたらいいですか?」
『…』
俺の質問にAちゃんが黙った。
そして、申し訳なさそうな声がかえってきた。
『無茶な事は分かっています。
ですが、お願いします。
魔集石をもう一度集めてください。
あの石にはこの世界のバックアップが秘匿として保存されています。
いくら、このはでもそのプロテクトは外せません。
ですから、お願いします』
(魔集石の回収。
すなわちそれはホロメンDEを倒す事。
それもホロメンの救援は見込めない…)
俺は黙って考える。
そして、もう一度目の前の景色を見た。
ふだんはたくさんのプレイヤーやNPCが歩いていた町。
でも、今は見るも無惨だった。
「分かりました。
やってみます」
『ごめんなさい。
世界の答えじゃないキミに無理難題を言って』
「いえ、俺にはみんなとの絆がありますから」
『ありがとうございます』
俺は元気にそうAちゃんに伝えた。
音声だけでのやり取りだけど、Aちゃんの声に少し元気が出たような気がした。
『それでは、こちらから少しですが補助を』
Aちゃんがそう言った後、鬼切丸が淡く光った。
「これは?」
『キミの武器に魔集石を取り込む力を付与しました。
魔集石を手に入れたら、その刀にかざしてください。
そうすれば、その力を全てではないですが使えるようになります』
「ありがとうございます」
『いえ、こちらからの補助はこれが精一杯です。
それとこのはの場所ですが、あの場所から変わっていません』
「【ホロライブ城】…」
『はい、その通りです。
ただ、そのまま【ファンタジー】内で進めなくなっています。
他の世界を巡りながら【ホロライブ城】に向かってください』
「分かりました」
『ますは、そこから【世界の壁】を超えて【ゲーマーズ】へ
これからは連絡できません。
無茶なお願いですが、どうかキミの道に光がありますように』
「ありがとうございます、Aちゃんも無事で」
『はい』
「また、あの青空の下で会いましょう」
『はい…』
そして俺はAちゃんとの通信を終わる。
自分の成すべき事は分かった。
なら、進むだけだ。
少し軽くなった肩に目をやる。
そこにいるはずの彼女はもういない。
だけど、立ち止まれない。
俺はぎゅっと鬼切丸を握り、【世界の壁】へと向かった。
【世界の壁】まで、何匹かのモンスターに出会った。
全て星持ちだった。
こんなに星持ちモンスターはいないはずなのに、やはりこの世界はおかしくなっている。
俺はどうにかホロメンの絆の力を使い、その障害を超えて進んだ。
【世界の壁】にある【ゲート】は生きていた。
しかし、【ゲート】を守るガーディアンはいない。
【ゲート】は開きっぱなしだった。
俺は迷わずその【ゲート】へ飛び込んだ。
着いた先は【ゲーマーズ】
確かここから1番近いのは、【ゲーマーズ】の始まりの町。
(前回はここであいつらと合流したんだよな)
俺は友人達と合流した事を思い出しながら歩いた。
(確か、この道でフブキちゃんが変装して開店していた、トウモロコシの出店があって…)
「え?」
俺はトウモロコシの出店があったところを見て驚いた。
そこに出店がある。
急いで俺はその出店に向かった。
「フブキちゃん!」
出店を覗くとそこには誰もいなかった。
ふと頭上の看板を見る。
そこには【コーンの無人販売所】と書かれていた。
「はは…」
俺は無人販売所の中を見る。
そこには上に穴の開いた大きな箱が置いてあった。
横には籠と【一回100G】と書かれていた。
(前回は黄金色のトウモロコシが当たったんだよな)
俺はその事を思い出しながら、100Gを籠に入れて箱に手を突っ込み、何かを掴んで引き抜いた。
「…あれ?」
手の中には、拳大のガチャポンの丸いケース。
(トウモロコシじゃないのか?
それとも中にトウモロコシ?)
俺はそのガチャポンを開けた。
するとケースは消え、俺の手には1枚のお札と紙が現れた。
紙に書かれた文章を読む。
『この札を対象に貼るべし。
さすれば道は開かれん。
※使用時は札が光ってお知らせします。
提供 大神神社 大神ミオ』
「いや、コーン関係ないんかい」
俺は1人で札に突っ込みながら、札をアイテムボックスに入れた。
(ミオちゃんやフブキちゃんからのお守りかな)
俺はそう思い、始まりの町へと足を進めた。
始まりの町に着く。
やはりそこには誰もいなかった。
しかし、まだ町は壊れてはいない。
(まだ、ホロメンがここを守りながら戦っているのか?)
しばらく俺は町の大通りを進んだ。
しかし、ある場所で止まる。
いや、止まらされた?
そこは町のほぼ中心部。
俺の少し先にはフードを被った人物が立っていた。
(殺気がすごすぎる)
「まさか、戻ってこれるとは思っていなかった」
そう言ってフードを外すその人物を俺は知っていた。
「大神ミオ…」
いや、それはミオちゃんそっくりだが、まったく違う別のモノ。
「会うのは2回目だね。
うちの名前は大神ミオDE。
この世界の未来を占う者だよ」
そう言って白髪の大神ミオは不適に笑った。
長い冒険も終わりに近付いてきました。
あなたの冒険がハッピーエンドだったかは、あなただけが知っています。
次回は現れた白髪の大神ミオと似た人物との対決。
お楽しみに