ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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なんとか【ホロライブワールド】に到着したあなたは、Aちゃんの導きで、【ゲーマーズ】へと向かう事になった。
そして、【ゲーマーズ】の始まりの町であなたは、ミオDEと出会う。
ミオDEと戦うあなたの元に尾丸ポルカが現れ、ホロメン達全員の推しになってくれるよう頼まれる。
あなたは推し一覧の推しボタンを押した。
そして、消えゆく尾丸ポルカが新たな助っ人を示唆した時、あなたの前に【新世代first】の1人が現れたのだった。


第31話 リグロスグリーン参上!

「らでんちゃん!」

「はぁい。

ま、無事で何よりって感じですかね?

それより、すごいモノ相手にしてますね」

扇で口元を隠しながら、らでんちゃんはミオDEを見る。

「あなたは…なんなんですか?」

ミオDEが、らでんを見ながら言った。

「はぁ、ミオ先輩の姿でそれ言われると少し凹みますね。

ま、いいです。

では、改めまして。

【ホロライブワールド】に突如現れた期待の新星。

世界の破滅に阻むため。

世界の平和を守るため。

【新世代first】が1人、儒烏風亭らでん。

ちょいと一席お付き合いいただきます」

その瞬間、世界が変わる。

先程までの和風な町中から、地平線が見えない畳の空間。

(これは【特殊領域・寄席】)

「いつもはお付き合いいただけるかお聞きしますが、今回は否が応でもお付き合いいただきますよ」

らでんちゃんは手に持つ扇をパン!っと高い音をたてて閉じる。

すると、空に大小様々な能面が現れた。

「!!」

頭上を見て驚くミオDE。

「やっちゃえ」

扇でミオDEを指したらでんちゃんの号令で、能面の口からレーザーが無数に放たれた。

ミオDEは咄嗟にそのレーザーを避けたが、数が多い。

その内に1発のレーザーがミオDEに当たる。

そして、次々にレーザーがミオDEをとらえ、最後には集中砲火になった。

「すごい」

目の前で起きるその光景に俺は驚く。

「まだですよ」

らでんちゃんは真剣な目でレーザーの元を見ていた。

そして、終わるレーザーの雨。

そこには服がボロボロになったミオDEが肩で荒い息をしながら立っていた。

「やってくれましたね」

見た目はかなりのダメージを受けてるように見える。

でも、らでんちゃんは少しも気を緩めてはいない。

なら、こっちも気は抜けない。

俺は鬼切丸を握りミオDEの様子を見た。

「この力は本当は使いたくなかったんですけど…

しかたないなぁ」

気だるそうに言うミオDE。

そして、急に辺りが寒くなった。

「なに?」

周囲を見ても、この世界はらでんちゃんの空間のまま。

「冷気が集まっていますね」

らでんちゃんの言葉に俺はミオDEを中心に何かが渦巻いているように見えた。

そして、それは徐々に形をなす。

「おおかみ…」

俺はミオDEが纏った鮮やかな水色と銀色の冷気を見た。

特殊世代組が纏う神気によく似ている。

しかし、どこかが違った。

あの姿を見ていると寒気がして息が詰まりそうだった。

「狼にして世界の破滅。

そして、冷気にあの姿。

なるほど、あなたの力の源はフェンリルですか?」

らでんちゃんの問いに、ニヤリと笑うミオDE。

その笑顔は今だかつて見せたことのない程の邪悪な笑顔だ。

「だから嫌なんですよ。

この姿になるとうちのオリジナルとあまりにも変わってしまう。

それにキミみたいに恐怖に怯えた顔になる」

(な、恐怖に怯えた顔になってるのか)

慌てて俺は頬を叩く。

「は、は。

ま、いいでしょう。

さっさと終わらせましょうか」

ミオDEが眼前から消える。

ドン!

凄まじい音が目の前で鳴る。

見れば、ミオDEの一撃をらでんちゃんが扇で受け止めてくれていた。

「やはり、はじめはこっちか」

ギロっとミオDEがらでんちゃんを睨んだ。

「そうしてもらえると助かります」

パンとミオDEを扇で吹き飛ばす。

「少し離れて、機会を見てください。

助けに来たはいいですが、あの力では、らでん1人ではちょいと荷が重すぎます。

少しは頼りにさせてもらいますよ」

らでんちゃんはそう言って、ミオDEへと跳躍した。

バシン、バン。

少し離れた場所で、らでんちゃんとミオDEが戦っている。

らでんちゃんの扇と能面からのレーザー攻撃は、フェンリル化したミオDEをとらえきれていない。

何とかミオDEの攻撃を受けてる、らでんちゃんだが分が悪そうだ。

(何か俺に出来る事は…)

俺はアイテムボックスを見る。

そして、俺は見つけた。

5つの宝玉。

それはこの世界に戻ってくる時に、セレスに貰った物だった。

淡く光る緑の宝玉。

(これを使えって言うのか…?)

俺は緑の宝玉を手に持った。

それは暖かく包み込んでくれるような力を持っていた。

「よし」

俺は覚悟を決める。

(あまり時間はかけられない。

だけど、ここはやらないといけない!)

俺は赤竜帝の小手をフル解放する。

全身を覆う竜の鎧。

右手に鬼切丸、左手に宝玉を持って俺は目の前へと加速した。

ドガァ!

「な、に!」

目の前でミオDEの驚く顔を見た。

(そりゃそうだ。

らでんちゃんの攻撃は続いている。

能面から雨のような攻撃が続いてる中、それを避け自分に突進してくるやつがいるんだから)

吹き飛ぶミオDE。

(頭が痛い)

俺は左手に持つ宝玉をらでんちゃんへと投げた。

「え?」

らでんちゃんは驚きながらもその宝玉を手にとる。

すると宝玉は緑の光に変わりらでんちゃんを包み込んだ。

そして、その光はらでんちゃんの左腕にあるブレスレットに吸い込まれていった。

「まさか、チャージできたのですか?」

らでんちゃんはブレスレットを見て驚く。

「力になれた?」

俺はらでんちゃんの横に立ち、らでんちゃんを見た。

「はい、何を渡してきたんですか?

コレのチャージを溜められるなんて」

らでんちゃんが左腕を見せてくる。

着けてるブレスレットが光っていた。

「それは?」

「らでん達、【新世代first】が持つもう1つの力です」

「もう1つの力?」

「く」

ミオDEが起き上がっている。

「詳しくは後で、ここは畳み掛けますよ!」

「おう」

俺は頭痛を我慢しながら返事をする。

(動いてない今はそこまで頭痛はしないが、行動を起こせばかなりきつい。

早めの決着はこちらもありがたい)

俺は鬼切丸を持つ手に力を込める。

鬼切丸に紫の雷を纏わせる。

「先陣は任せていいですか?」

らでんちゃんに頷く俺。

「では、行きましょう!」

らでんちゃんの言葉に俺はミオDEへと飛び出した。

ミオDEとの距離はかなり開いてはいたが、今の俺には一瞬。

「はぁ!!」

ガキン!

俺の一撃を腕で防ぐミオDE。

(フェンリルの気を纏っているせいで、ダメージを与えられているかどうか分からないが、かまわない)

俺はそのまま、ミオDEを攻撃する。

空中に浮かぶ能面からも俺に当たらないようにビームが放たれて、ミオDEを攻撃している。

防戦一方のミオDEだが、油断は出来ない。

「いい加減にしてもらえますか?」

冷たい声がミオDEから聞こえた。

ガっと誰かに首根っこを捕まれて、後ろに下がらされる。

それと同時に、俺のいたところがミオDEの腕振り一撃で抉れた。

「やっと本気になったみたいですね」

俺の後ろに引っ張ったのはらでんちゃんだった。

「いい加減、頭上の虫もうざったいんですよ!!」

ミオDEが頭上に向かって両手を振った。

能面が次々と抉られ消える。

「その大きな口で神をも喰らうフェンリル。

その権限でしょうね」

らでんちゃんはじっとミオDEを見る。

「でも、これでやっと本気になれる。

ミオ先輩とかけはなれてますからね、アレ」

らでんちゃんの言う通り、ミオDEの顔は残忍な表情を浮かべている。

ミオちゃんが浮かべそうにない表情。

(たまにス虐の時にあんな表情になるような、ならないような…)

「では、こちらも1つお見せしましょう!」

らでんちゃんが左腕を胸の前に。

「リグロスチェンジ!」

ブレスレットが輝き、緑の光がらでんちゃんを包む。

そして、光が霧散した。

「リグロスグリーン!!」

らでんちゃんの背後で謎の緑の爆発。

「リグロスグリーン!?」

俺は隣で立つらでんちゃんを見た。

体は、前に調べたリグロスのステージ衣装。

アクセントの赤色の部分が緑になっている。

そして、フルフェイスを改造したようなヘルメットを着用、後ろで束ねられたポニーテールがヘルメットの後部から風に揺れていた。

「ら、らでんちゃん?」

「はいっと言うか、今はリグロスグリーンかグリーンと呼んでください」

「は、たかが変身した…」

ドン!

「がはっ」

グリーンの姿が一瞬で消え、次の瞬間、ミオDEの胸を、グリーンの右拳が強烈な一撃を与えていた。

吹き飛ぶミオDE。

そのまま追うグリーン。

(置いていかれるわけにもいかない)

俺はその後を追った。

俺の少し前で、ミオDEに覆い被さるように跳ぶグリーン。

そして、グリーンはそのままミオDEに向かい拳を放った。

凄まじい連続パンチ。

しかし、それをミオDEは全て受け止めている。

ドン!

いきなりこちらに蹴り飛ばされるグリーン。

「うわぁ」

俺はそれを受け止め、地面に足をつける。

ミオDEも離れた場所にバク転して地面に足をつけた。

「大丈夫?」

「はい。

さすがホロメンより強いと言うだけはありますね。

このスーツを着た状態でも押しきれないです」

「はぁはぁ」

腰を落として両手を広げ、肩で息をするミオDE。

しかし、まだ余力はあるように見える。

ちらっとこちらを見るグリーン。

「そちらも無理されてるみたいですね」

その言葉に俺は素直に頷いた。

「あと、何か1つあればどうにかなりそうですけど、今はどこも手がいっぱいでしょうね」

グリーンが構える。

俺も鬼切丸を構えた。

「でも、やるしかないよな」

俺の言葉に頷くグリーン。

「なら、やる!」

ダン!

俺は勢いよく前に飛び出した。

 

光が流れ、火花が散る。

快音なって、痛みが走る。

風を裂いて、音が鳴る。

どのくらいこうしているのだろうか?

俺達とミオDEの間を、拳と刀と爪が交差する。

頭が正直割れそうだ。

グリーンもかなり弱ってきてる。

俺に対する決定打になりそうな攻撃も防ぎながら戦ってくれているからだ。

(あと1つ、何かあれば)

俺の脳裏にその言葉がめぐる。

ずっ

グリーンの足が滑り体勢が崩れる。

「グリーン!」

それを見逃す程甘くないミオDE。

グリーンへと振りかぶられた右手の鋭い爪が襲いかかる。

俺は…体勢が戻ってない。

(やばい!

誰か!!)

そう思った時、俺のアイテムボックスから何かが飛びだした。

それはあの時引いた、コーンの無人販売所のガチャ玉。

光輝く玉に俺は狐という文字が浮かんでいるのが見えた。

ガシッ

ミオDEの右腕を掴む白い獣人。

「なんとか間に合いましたね」

そう笑顔で言った狐は、そのままミオDEを投げ飛ばした。

「フブキちゃん!」

「は~い。

キミの推しサイン受け取ったよ。

ミオに無理言って来たかいはあったね」

そう言ってフブキちゃんはグリーンを見る。

「誰?」

「ら、らでんです」

「え?

そんな姿になれるの?」

「はい、新たに実装されてて」

「いいなぁ、白上も欲しいなぁ」

フブキちゃんは心底羨ましそうに見る。

「く、くそ~」

その向こうで起き上がるミオDE。

「フ、フブキちゃん」

「分かってる」

俺達は戦闘態勢をとる。

「でも、3人じゃ倒しきれない。

キミに預けた札あるよね?」

「は、はい」

フブキちゃんに言われて、俺はアイテムボックスの中にしまってある、お札を握った。

「よし、勝負は一瞬。

そのお札をあのニセミオに張り付けて」

「わ、分かりました」

俺は片手に鬼切丸、反対の手にお札を握る。

「らでんちゃん、一緒にニセミオの動きを止めるよ」

「はい!」

その返事に頷いたフブキちゃんがミオDEに向かってとびだす。

後に続く俺とグリーン。

「ぐわぁ~!」

ミオDEは化物になったような声をあげ、フブキちゃんを鋭い爪で貫いた。

ニヤリと笑うフブキちゃん。

そして、ボンと盛大な煙が出る。

フブキちゃんお得意の変わり身。

そして、その煙に突っ込む俺。

煙の先には、グリーンが背後から羽交い締めにしたミオDEが見える。

グリーンは煙が出た瞬間に回り込んでいた。

俺はミオDEの胸元にお札を貼る。

その瞬間、凄まじい光がお札から放たれて、俺達は吹き飛ばされた。




ミオDE戦も後半戦。
らでんちゃん(リグロスグリーン)とフブキちゃんとの最終局面。
あなたが貼ったお札の効力はいかに?
結末は次回に。
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