ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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【バーチャル】始まりの街に着いたあなたは、風真いろはのDEに出会う。
圧倒的な力の差にやられそうなあなたを、新世代firstの1人、音乃瀬奏が寸前のところで助けに入った。
そして、もう1人の助っ人として現れた風真いろは。
しかし、DEの姿を見て暴走していまう。
あなた達はそんな風真いろはを追いかけていると、いつの間にかあなたの横をAZkiが並走していた。


第34話 【バーチャル】始まりの街の決戦

「ええ?

どうしてここに?」

俺は驚きながらも、暴走するいろはちゃんに置いていかれないように走る。

「え?

あ、ちょっとヘルプに向かう途中なんだけど、迷える人がいるってビビっときたから来ちゃった」

そう言って笑うAZkiちゃん。

「あ、ありがとうございます。

って、そうだ。

AZkiちゃんなら、あの暴走してるいろはちゃんをとめられますか?」

AZkiちゃんは、ちらっとチャキ丸を振り回しながら前を走るいろはちゃんを見る。

「手段を問わないなら…」

(え?)

その言葉に少しぞくっとしたが、ここは背に腹は変えられない。

「お願いします」

「お願いされました」

AZkiちゃんはそう言って微笑むと、ぎゅんっとスピードを上げて浮遊したままいろはちゃんに追い付いた。

そして、どこからか取り出した光る棒を手に持ち、そのままいろはちゃんにピトッと当てた。

「あばばばばばば」

アニメみたいに光の中痺れるいろはちゃん。

「うわぁ」

それを見て奏ちゃんは身震いしていた。

「正気に戻った?」

俺達はいろはちゃん達に追い付く。

「は、はい、でも、あれは強すぎでござるよ」

まだ、ビリビリしながらAZkiちゃんに答えるいろはちゃん。

「いろはちゃん、大丈夫?」

俺も声をかける。

「はは、申し訳ない」

いろはちゃんは立ち上がり、照れ臭そうに笑う。

「本当に見境ないでござるな」

少し離れた歩道橋の上で腕組みしてこちらを見下ろすいろはDE。

(ちょっと、肩で息してるなぁ。

必死で逃げてたな)

「それで、その人数で私を倒すと?」

武器を構える俺といろちゃん。

AZkiちゃんと奏ちゃんは少し後ろにいるが、いつでも臨戦態勢だ。

「そういう事になるな」

俺の言葉にニヤリと笑ういろはDE。

「なめすぎだといっているんでござるよ!」

トンと歩道橋から飛び出すいろはDE。

「多重分身の術」

一瞬で目の前に数十人のいろはDE。

「からの風魔手裏剣!」

全てのいろはDEが背中の巨大手裏剣をこちらに投げてきた。

「く、避けるでござる」

いろはちゃんの言葉に俺はアルティメットフットの力を解放。

回避に専念する。

風魔手裏剣は凄まじい音を鳴らし、地面を抉り建物を破壊していく。

「はは、避けたでござるか」

地面に立ついろはDEが笑う。

「避けなかったら終わってたでござろう」

いろはちゃんはいろはDEを睨む。

「どういう?」

「もし、立ち止まって防御してたら、集中的に風魔手裏剣に攻撃されてた。

そういう軌道で投げられてたの」

AZkiちゃんが教えてくれる。

「ふふ、それが分かったからといって、この攻撃から逃れられる術はないでござるよ」

そう言って跳躍するいろはDE。

そして、また分身。

(どうする)

いろはちゃんを見る。

いろはちゃんはぐっとチャキ丸を握りしめている。

(たぶん、1人だったら対処の仕方はあるんだろうけど、他に味方がいる。

そのせいで避ける事に専念するしかないのか)

そう考える間にも、無数の風魔手裏剣がこちらに迫る。

(避けるしかないのか)

俺は腰を下ろし回避の体勢にはいる。

その瞬間、俺の横を何かが通りすぎた。

それは1つではない。

俺の周りを通り抜け、その回転する物体は風魔手裏剣と次々とぶつかりその威力を相殺していく。

「な、なんでごさるか!」

その光景に驚くいろはDE。

「やっと来たぁ」

奏ちゃんは嬉しそうに背後を見た。

俺は風魔手裏剣の威力を相殺し、地面に落ちた物体を見る。

それは、見たことのある物。

扇子だ。

俺は笑顔で振り返る。

その人物は口許を扇子で隠しながら歩いてくる。

「お待たせでしたか?」

その人物、儒烏風亭らでんは軽やかに現れた。

「く、イレギュラーがもう1人でござるか」

初めていろはDEが、こちらに向かって小刀を構える。

(これなら、いける)

俺達は武器を構える。

「まだ、いるみたいですよ」

AZkiちゃんが笑顔で隣の倒壊したビルに目をやる。

『え?』

俺達はAZkiちゃんと同じようにビルを見た。

その瞬間、凄まじい音と共に倒壊したビルから紫の稲妻が天へと駆け上がる。

「こ、今度はなんでござるか!?」

驚くいろはDE。

しかし、俺はその雷に見覚えがあった。

「まさか…」

「はぁ~

誰よ、ビル壊したの!

地下から出るの大変じゃない」

吹き飛んだビルの後から、愚痴を言いながら現れる人影。

それも2つ?

「やっぱり、師匠」

俺は思わず叫んだ。

「へ?

なんでキミがこんなところに?

それに他のみんなまで?」

シオンちゃんがこちらを見てきょとんとした顔をする。

「はぁ~

せっかくの2人っきりの喫茶店デートが…」

そう言って少しふてくされているクロヱちゃんが、シオンちゃんの隣にいた。

「な、なんでこんなところに…」

いろはDEの驚きと同時にクロヱちゃんの姿がシオンちゃんの横から消える。

「おまえか?

せっかくの推しとのデートを邪魔したのは」

いつの間に移動したのか、クロヱちゃんはいろはDEの背後を取り、逆刃の鎌をいろはDEの背中に当てていた。

「く」

ボン

いろはDEが煙と消える。

クロヱちゃんはゆっくりと歩道橋の上へと目線をうつした。

そこにはいろはDEが立っている。

「空蝉の術…

へぇ、忍者のコスプレしてるだけかと思ったけど、まじの忍者だったんだ」

いろはDEを睨むクロヱちゃん。

「沙花叉?」

「あ、はい、シオン先輩」

シオンちゃんに呼ばれて、一瞬で戻ってくるクロヱちゃん。

(相変わらずだなぁ)

その光景を見てくすっと笑ってしまう。

「これだけ揃えば、そちらに勝ち目はないだろう」

俺はいろはDEに向かって刀を向ける。

「ふ、仲間が増えて強気になったでござるな。

弱い者の典型でござる」

「ああ、そうさ。

俺は1人じゃあんたに勝てない。

けどな、俺は今まで築いてきた絆がある。

これも俺の大切な力の1部だ」

いろはDEの見下したような言い方に、俺ははっきりと言い返した。

(そうだ、弱いやつがみんな群れれる訳じゃない。

群れる為にも頑張らないといけない事がある。

俺は弱いなりにそれをやってきた)

「ふ、なら、その強さを見せてみるでござるよ」

一瞬悲しそうな表情を浮かべたように見えた、いろはDEが分身する。

(今回は3体?)

「さぁ、そちらの望みは私の中にある魔集石。

なら、これでどうでごさるかな?」

そう言って3人のいろはDEが別々の場所へと跳躍する。

「あ!」

「なるほど、その手があったでござるか」

驚く俺と、感心するいろはちゃん。

「どうする?

追いかけるとしても別々になれば戦力が落ちる」

「ま、いいんじゃない?」

俺の心配にクロヱちゃんが軽く言う。

「そうでござるな。

こちらも全てをまだ見せてないでござるし」

いろはちゃんはAZkiちゃんを見る。

AZkiちゃんは微笑んで頷いた。

「それにこっちはデートの途中だったし」

「ま、それは置いといてこっちは2人でやれるよ」

「置いとかないでくださいよ、シオン先輩~」

シオンちゃんは迫ってくるクロヱちゃんの顔を手で抑えながら、俺にニコッと笑う。

「じゃ、キミのお供は奏達だね」

奏ちゃんとらでんちゃんが微笑む。

「分かりました。

では、必ず合流してください」

俺の言葉にその場にいる全員が頷いた。

「では」

『また後で』

その言葉と同時に各々がいろはDE達を追いかけた。




お待たせしました。
風真いろはDE戦、第2幕でした。
次は各チーム達いろはDEになります。
果たして、いろはちゃんが言っていた隠している力とは?
そして、あなたはいろはDEを抑え魔集石を手に入れられるのか?
では、また次の記録で
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